辻野晃一郎

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つじの こういちろう
辻野 晃一郎
Kōichirō Tsujino.jpg
2009年、パシフィコ横浜で開催された
開発者向けイベントにて
生誕 (1957-07-10) 1957年7月10日(65歳)
日本の旗 日本福岡県北九州市
出身校慶應義塾大学
カリフォルニア工科大学

辻野 晃一郎(つじの こういちろう、1957年7月10日 - )は、日本技術者実業家Google日本法人元代表取締役社長。学位は、工学士および工学修士慶應義塾大学)。

概要[編集]

父は三菱化成顧問を務めた辻野坦(ひろし)。母方の祖父は新出光創業者・初代社長の出光弘。出光佐三は大伯父。出光計助は大叔父。出光昭介出光裕治は従叔父。大和勝は従伯父。別所純子は従叔母。出光豊出光芳秀は叔父。出光秀一郎は従弟。

新潟大学教育学部附属高田小学校新潟大学教育学部附属高田中学校東京学芸大学教育学部附属小金井中学校(中2編入)、東京学芸大学教育学部附属高等学校を経て、慶應義塾大学工学部を卒業[1]。1984年に慶應義塾大学大学院工学研究科修士課程を修了し、ソニーに入社。1988年にカリフォルニア工科大学大学院電気工学科を修了。エレクトロニクス関連事業の責任者やカンパニープレジデントを歴任した後、2006年3月にソニーを退社。翌年、グーグルに入社し、2009年1月からグーグル日本法人代表取締役社長を務める。2010年4月にグーグルを退社し、アレックス(株)を創業。現在、同社代表取締役社長兼CEOを務める。 また、2012年4月から2017年3月まで早稲田大学商学学術院客員教授を務めた。

経歴[編集]

略歴[編集]

主張[編集]

 辻野氏は、自身のブログ[外部リンク]の中で、勝つためのセオリーはシンプルなものだと述べている。

『Ken Segall著「Think Simple」(NHK出版)を読みました。Appleスティーブ・ジョブズと長年一緒に仕事をした外部のクリエイティブ・ディレクターがジョブズのスタイルの特徴を10のキーワードでまとめたものですが、これを読んでいると、あまたの日本の大企業が駄目になっていく理由がクリアに説明されているようで非常に面白かったです。(中略)

その理由を一言で言うと、我々は何事も、物事を複雑にしていく傾向があり、企業も大きくなるにしたがって、シンプルさをどんどん失っていってしまうということです。一方で、ジョブズのスタイルはあくまでもシンプルさを追求することに一切妥協しなかった、ということをさまざまな具体事例を盛り込んで余すことなく説明しています。(中略)

勝つためのセオリーなど、本来は実にシンプルなものだと思います。そのシンプルなセオリーを厳格に徹底して実行できるかどうか、ということにすべてがかかっているのです。今決めねばならないことを明日に延ばす、すぐに返事をしなければならない案件を放置する、会議に余計な人を混ぜる、はっきり言えばいいことを婉曲的に言う、最初から一つだけ作ればいいものをバックアップも含めて複数作る、などなど、こういう行為が物事をどんどん複雑にしていってしまって、気が付いたら時間やお金や大事な経営資源をどんどん無駄にしていってしまうのです。シンプルさの追求とは当たり前のセオリーでありながら決して皆が出来ることではないのです。』(2012年7月1日日曜日)

また、「googleが掲げる10の事実」[外部リンク]について、グーグルでは「Wisdom of Crowds」が機能しており、トップの権力者がどう言おうが、良からぬことには現場の1人ひとりの倫理観や正義感が歯止めをかける体質があったと述べている。

著書[編集]

出典[編集]

  1. ^ Google躍進を支えた企業家・辻野晃一郎の高校時代とは”. WEDGE Infinity(ウェッジ) (2018年10月1日). 2021年8月13日閲覧。
  2. ^ ALEXホームページ 公式プロファイル

外部リンク[編集]