東京私鉄自動車協同組合

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東京私鉄自動車協同組合(とうきょうしてつじどうしゃきょうどうくみあい 略称 私鉄協)は、東京都ならびに神奈川県を営業区域とするタクシーの無線配車協同組合である。

概要[編集]

東京都内に営業路線を持つ私鉄3社[1]が出資するグループ系タクシー会社による協同組合であり、以下の12社が加盟する。

出資元 事業者
小田急電鉄[2] 小田急交通・小田急交通南多摩
京王電鉄 京王自動車調布・京王自動車多摩西・京王自動車多摩南・京王自動車多摩北[3]
京浜急行電鉄 京急交通京急中央交通京急葉山交通京急文庫タクシー京急三崎タクシー京急横浜自動車

社名灯(行灯)は家紋の「三ッ星型」で、左右に「私鉄」の文字、真中に加盟事業者の社名、台座部分に無線番号が入る(ただし、京急は地域によっては真中に京急の社紋が入り、台座部分に「京急」と表記されるか、単なる「京急」の行灯を用いる)。

Suica系共通乗車カード[4]電子マネーによる支払が可能。

東京23区地区配車無線室は渋谷区にあったが、京王自動車の同地区事業の帝都自動車交通との提携[5]に伴う離脱により港区三田に機能を移転した[6]。京王離脱後、同地区の配車業務は私鉄協同無線センター株式会社(略称は同じく私鉄協)が私鉄無線配車センターを運営する形態をとっている。

営業所[編集]

小田急交通 セドリック
小田急交通 セドリック
小田急交通 プリウス
小田急交通 プリウス
京王自動車多摩南 セドリック
京王自動車多摩南 セドリック
京急交通 セドリック
京急交通 セドリック
京急横浜自動車 セドリック
京急横浜自動車 セドリック
エリア 社名 営業所名 所在地
東京 23区武三 小田急交通 蒲田 大田区多摩川
世田谷 世田谷区千歳台
京急交通 品川 品川区南大井
北多摩 京王自動車調布 調布中央 調布市調布ケ丘
京王自動車多摩北 府中 府中市寿町
昭島 昭島市玉川町
南多摩 小田急交通南多摩 本社 多摩市落合
京王自動車多摩南 多摩中央 多摩市南野
町田 町田市旭町
京王自動車多摩西 八王子 八王子市明神町
西多摩 五日市 あきる野市舘谷
福生 福生市大字福生
神奈川 県央 相模原 相模原市緑区橋本
湘南 京急交通 大船 鎌倉市小袋谷
京急葉山交通 本社 三浦郡葉山町長柄
逗子 逗子市逗子
京浜 京急中央交通 追浜 横須賀市夏島町
久里浜 横須賀市久里浜
京急横浜自動車 本社 横浜市港南区上大岡西
京急文庫タクシー 本社 横浜市金沢区福浦
京急三崎タクシー 本社 三浦市原町

過去の加盟会社[編集]

関東タクシー・関東観光[7]
  • 関東バス直営ならびに子会社。1966年に京王帝都電鉄(現・京王電鉄)へ経営権譲渡、関東タクシーと関東交通として買収されそれぞれ第二新京王タクシー・新京王タクシーと改称の後、京王グループ再編により京王自動車へ移管。
東急サービス
  • 詳細は後述。
相鉄自動車
富士急横浜自動車[8]
  • 事業所は磯子(横浜市磯子区磯子)・金沢(横浜市金沢区瀬戸)の2営業所。日の丸自動車興業に事業譲渡され私鉄協を脱退。その後2014年神奈川都市交通グループの多摩田園タクシーへ営業権譲渡、2015年5月には磯子営業所が既存の神奈川都市交通磯子営業所と合併。営業権は神奈川都市交通へ承継され、2015年6月現在は神奈川都市交通磯子営業所・金沢営業所として営業。
臨港交通川崎市幸区)

非加盟の大手私鉄系タクシー会社[編集]

東京都に営業路線を所有しながらも私鉄協には非加盟の大手私鉄5社が関連するタクシー会社について解説を行う。

京成電鉄

いわゆる京成グループに所属するタクシー会社には東京大手四社の一角である帝都自動車交通のほか、千葉県内でも京成電鉄や新京成電鉄北総鉄道の鉄道路線沿線を中心にタクシー会社を多数保有する(京成タクシーホールディングスも参照)。また本グループには同社が出資する千葉県の小湊鐵道ならびに茨城県関東鉄道が含まれるため傘下のタクシー会社も多数存在する。なお、京成グループのタクシー各社はチケットでは東京四社と提携関係にあるほか無線配車アプリでは帝都含む京成グループと私鉄協で共用となっている。なお、一時期帝都は京成グループを離れていた時期がある。

またこれらとは別に直営かつ私鉄協非加盟の京成タクシーを1970年代まで葛飾区白鳥で経営していたが[9]日の丸自動車グループに営業権譲渡し、日の丸自動車交通葛飾営業所となったが、2016年に帝都自動車交通への売却に伴い帝都葛飾交通として京成グループに回帰した。一方で京成グループであった館山中央交通を2014年に東京四社の一角である日本交通に譲渡している(後に2018年2月廃業)が同社は京成グループでありかつ帝都グループの一社であった帝都あたごタクシー(2020年3月に京成タクシーあたごに改称)と異なり東京四社カラーは採用していない。

なお、前述の通り京成タクシーが日の丸を経て帝都葛飾交通として帝都グループ入りしたこと、帝都あたごタクシーが京成タクシーあたごになったことで、都内23区武三地区は帝都で千葉県北西部(京葉・東葛地区)内は(京成電鉄とオリエンタルランドが共同出資する舞浜リゾートキャブを除き)京成とブランドが棲み分けされることとなった。それ以外の地域では千葉県の千葉・南房交通圏で京成と小湊が、同様に茨城県の県南交通圏で京成と関鉄がそれぞれ混在している。

西武鉄道

西武鉄道ならびに持株会社西武ホールディングスが直接出資するタクシー会社は存在しないが、西武グループ内の主要会社が出資するタクシー会社が4社存在する。

東急

東急(2019年9月1日までの旧称である東京急行電鉄(鉄道事業は東急電鉄に継承)含め以下東急)が直接出資するタクシー会社は存在しないが、東急グループ内の伊豆急行が出資する会社が1社存在する。

  • 伊豆急東海タクシー(静岡県下田市):小田急電鉄と共同経営する。同社は東京無線グループとチケットの提携を実施。

同様に出資元のグループ会社は現在も存続するが、タクシー事業を他社へ譲渡した会社が2社存在する。

また、以前は東急が直接出資を行っていたタクシー会社が5社存在する(ただし各社間の関係はほぼなかった)。

東京地下鉄

前身が特殊法人の帝都高速度交通営団であったため(故に特殊会社であり大手私鉄の定義から除外されることもある)、2014年現在もタクシー関連会社はない。

東武鉄道[15]

東武グループ内の自動車事業を統括する朝日自動車グループには以下の会社が所属するが、2015年現在では23区武三地区を営業基盤とする会社は存在しない。

また上述会社とは別に以下の会社が存在した。

  • 東武興業安全タクシー(練馬区北町):東京無線グループに所属していたが、2012年1月に日本交通グループの東洋交通へ営業権譲渡。東洋交通練馬営業所となった後、2013年3月に日交練馬へ社名変更。2019年11月に同じく日本交通グループの春駒交通の練馬営業所跡地に移転。
  • 金龍自動車交通(足立区中川):当初は東武金龍自動車として東武鉄道直系であったが朝日自動車グループに所属替えされこの社名に。私鉄協脱退後は中央無線(現・信和事業協同組合)に加盟。2011年平成23年)6月大和自動車交通と提携したため車両仕様・乗車券・無線配車なども含めて同社にグループ化されたが[16]2014年11月に日本交通へ全株式を譲渡し朝日自動車グループから離脱。同年12月1日付で日交足立へ社名変更後、2015年11月に美輝タクシーと合併し日交美輝へ再度社名変更。

なお、東武鉄道の駅の構内権は金龍のもののみ継承され竹ノ塚駅のタクシー乗り場は2018年現在日交美輝と日交本体の千住営業所のそれぞれ一部の車両に枠が割り当てられている。

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 後述の富士急を除いた過去に加盟していた事業者含めいずれも旧大東急の一員であった。詳細は小田急・京王・京急各電鉄記事および関東バス・相鉄・臨港の各記事参照。
  2. ^ ただし小田急グループには、神奈中ハイヤーをはじめとするタクシー会社が10社以上存在するが、いずれも私鉄協には非加盟。
  3. ^ ただし、東京23区・武蔵野・三鷹地区(京王自動車城南・京王自動車城西)のみ2020年(令和2年)2月24日から帝都自動車交通と業務提携したためその前日の2月23日をもって私鉄協を脱退した。
  4. ^ PASMOKitacaTOICAmanacaICOCASUGOCAnimocaはやかけんとの相互利用が可能であるが、PiTaPaのみ利用は不可。
  5. ^ タクシー業務提携に係る協定書の締結について 京王自動車 - 2019年9月17日
  6. ^ 東京私鉄自動車協同組合の共同配車事業の終了に関するおしらせ 京王自動車 - 2019年9月17日
  7. ^ 関東バスグループには他に下田で経営していた日の丸自動車(2011年7月20日まで)や沼津市に現存するベルタクシーがあるがいずれも非加盟。
  8. ^ 2014年現在富士急行はグループ会社に山梨県富士急山梨ハイヤー、静岡県の富士急伊豆タクシーならびに石川タクシー富士が存在する。いずれも非加盟。
  9. ^ 社史『京成電鉄五十五年史』に京成タクシーの写真を掲載。
  10. ^ 所沢・狭山ヶ丘・川越入間飯能ひばりが丘東久留米市)・清瀬・久米川(東村山市)に営業所を設置。
  11. ^ このためかつて存在した23区武三地区に営業基盤を持つ西武交通興業は同社とは無関係であり、「にしたけ」と呼び区別する場合があった。
  12. ^ 三島市沼津市伊豆市熱海市小田原市南足柄市足柄下郡箱根町中郡大磯町に営業所を設置。
  13. ^ 三島市・沼津市・伊豆の国市に営業所を設置。
  14. ^ 東宝映画『リオの若大将』で同社タクシー(130型セドリック前期モデル)の走行シーンがある。
  15. ^ 東京七福グループチェッカーキャブ無線に所属する東武タクシーは同社と関係ない。
  16. ^ タクシーの再編が加速 『日本経済新聞』 2011年6月17日東京夕刊

外部リンク[編集]