四十七人の刺客

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

四十七人の刺客』(しじゅうしちにんのしかく)は、池宮彰一郎の時代小説。また、それを原作とした1994年東宝製作の時代劇映画赤穂浪士討ち入りに至るまでを、主君への忠義といった要素を排して、大石ら赤穂浪士と吉良家・上杉家との謀略戦として描いている。

小説[編集]

1992年新潮社から書き下ろしで単行本が刊行された。のち、新潮文庫版、角川文庫版が刊行されている。

書誌情報[編集]

映画[編集]

四十七人の刺客
監督 市川崑
脚本 池上金男
竹山洋
市川崑
原作 池宮彰一郎
製作 高井英幸
萩原敏雄
稲見宗孝
製作総指揮 堀内實三
漆戸靖治
永井紀芳
出演者 高倉健
中井貴一
宮沢りえ
西村晃
石坂浩二
浅丘ルリ子
森繁久彌
音楽 谷川賢作
撮影 五十畑光勇
編集 長田千鶴子
製作会社 東宝映画
配給 東宝
公開 日本の旗 1994年10月22日
上映時間 129分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 5億円(配給収入[1]
テンプレートを表示

「日本映画誕生100周年記念作品」として、東宝の威信を賭けた作品であった。

概要[編集]

己の権勢を誇示するために浅野内匠頭に切腹を命じ、赤穂藩を取り潰した幕府を仇討ちによって、その面目を叩き潰そうと目論む大石内蔵助吉良上野介をそれから守る事によって幕府の権勢を維持しようとする米沢藩江戸家老・色部又四郎。この2人の謀略戦と大石と一文字屋の娘・かるとの恋を中心にした『忠臣蔵』(赤穂事件)を描いている。

本作では、『忠臣蔵』で定番とされてきた江戸城松の廊下での刃傷事件の描写は省略されている[2]。また、浅野が吉良を斬り付けた理由は最後まで謎とされた[3]。そのことが、それまでの『忠臣蔵』とは違ったリアリティをこの作品に持たせている。

一方で、吉良邸内に迷路があったり、庭に障害物競走を想像させる水の溜まった溝があったりと、歴史考証に疑問を感じさせる部分がある、原作に描かれている大部分を省略している等、批判的な意見もある。なお、脚本には原作者の池宮も参加している(池上金男名義)。

主演の高倉健にとっては、1968年の『祇園祭』(松竹)以来、かつ生涯最後の時代劇作品である。

スタッフ[編集]

出演者[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 大高宏雄 『日本映画逆転のシナリオ』 WAVE出版、2000年4月24日、210頁。ISBN 978-4-87290-073-6
  2. ^ 終盤で大石と吉良が対決する時に、回想シーンとしてわずかに登場する。
  3. ^ 途中、色部が吉良に理由を尋ねるが、吉良は答えない。また、吉良が大石に、浅野の刃傷の本当の理由を知りたくはないか、と助命を請うシーンがあるが、大石は「知りとうない」と言って吉良を討ってしまう。

外部リンク[編集]