幸福 (1981年の映画)

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幸福
監督 市川崑
脚本 日高真也
大藪郁子
市川崑
原作 エド・マクベイン
『クレアが死んでいる』
製作 後藤由多加
馬場和夫
黒井和男
出演者 水谷豊
永島敏行
谷啓
中原理恵
市原悦子
草笛光子
浜村純
加藤武
常田富士男
音楽 石川鷹彦
岡田徹
主題歌 ロブバード「幸福(しあわせ)ロンリーハート」
撮影 長谷川清
編集 土屋テル子
製作会社 フォーライフ/東宝
配給 東宝
公開 日本の旗 1981年10月10日
上映時間 106分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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幸福』(こうふく)は、1981年10月10日に公開された日本映画。製作はフォーライフ東宝映画。監督は市川崑

併映作品は、「アモーレの鐘」。

概要[編集]

当初、市川崑はモノクロでの撮影を望んだが、製作会社から反対されたため、かつて自作『おとうと』(1960年)で試みた特殊現像処理法「銀残し(シルバー・カラー)」に再度挑戦した。

1985年7月20日にフジテレビゴールデン洋画劇場』で短縮版が一度だけ放映されたが、権利上の問題から以降の放映はなく、ソフト化もされていなかった。2009年東京国立近代美術館フィルムセンターが復元版35ミリプリントを製作・上映したのを機に、その秋ソフト化が実現した(DVD・BDのハイブリッド形式)。更に日本映画専門チャンネルでもハイビジョン放映された。

あらすじ[編集]

ある日、町中の小さな書店にて、銃撃による無差別殺人事件が起きる。村上刑事北刑事野呂刑事が現場に駆け付けた時には既に犯人は逃走し、3名の被害者が残されていた。大学教授の雨宮、会社員の遠藤、そして北刑事の恋人中井庭子であった。3名の内、雨宮と庭子は即死しており、遠藤は「うどーや」と言う、謎の言葉を残し他界する。刑事達は当初、北刑事の婚約者であった庭子の関係者を重点的に捜査する。社会福祉員を目指す大学生の庭子は、身寄りの無いという中年女性(車崎るい)に同情して彼女の自宅に足繁く出向いていたのだが、銃撃事件の後、るいの娘・車崎みどりの死体が発見され、銃撃事件との関連性が疑われる。みどりは不良グループのリーダーである実兄・車崎吾一の子を身ごもっていた。みどりは、やむを得ず庭子の手配で堕胎するも、手術の経過が悪く、庭子の用意した宿泊施設に行けず、荒川の土手で死亡していたのだ。尚、庭子は当初みどりの堕胎に反対するも、母親るいの頼みで仕方なく医師の手配をしていたこともわかった。車崎家のアパートを訪れた村上刑事に対して、吾一が暴力を働いた傷害事件も含め、警察はみどりの死亡事件と今回の銃撃殺人事件の関連性を疑うも、それ以上は何も出なかった。

次に、被害者の一人である遠藤の遺品から「蕎麦屋の見取り図」が見つかる。これにより遠藤が脱サラして蕎麦屋を始める計画であった事が判明する。遠藤は関西の出身で、関西では蕎麦屋を「うどん屋」と呼ぶ場合がある事から、ダイイング・メッセージの「うどーや」は「うどん屋」であった事が分かった。更に遠藤の銀行口座を調べたところ、400万円の小切手安田と言う蕎麦屋の店主に渡っていた事が判明する。これらの捜査事実から、遠藤と共同経営者になる契約を交わしていた蕎麦屋の店主(安田)が銃撃事件の容疑者として浮上する。安田の店は既にギャンブルで多重の抵当に入っていた事や、安田は遠藤から400万円の小切手をだまし取って現金化し競輪競艇に浪費していた事も分かった。安田の財政状態を知った遠藤は安田に出資金の返済を求め、詐欺行為の発覚により行き詰まった安田は、モデルガンを改造した手製拳銃を入手して、遠藤の殺害を計画し、後の2人は巻き添えとなったことが事件の全容であった。

村上刑事はさまざまな人間模様、そして家庭を顧みずに妻に逃げられた自分の幼い子供たち(信と勉の姉弟)を見て、幸福についてしみじみと考えるのだった。

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

外部リンク[編集]