多田修平

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多田 修平 Portal:陸上競技
選手情報
フルネーム ただ しゅうへい
ラテン文字 TADA Shuhei
国籍 日本の旗 日本
競技 陸上競技
種目 短距離走
所属 住友電工
大学 関西学院大学法学部
生年月日 (1996-06-24) 1996年6月24日(26歳)
出身地 日本の旗 日本大阪府東大阪市
身長 177cm
体重 68kg[1]
自己ベスト
60m 6秒56(2020年、2021年)
100m 10秒01(2021年)
9秒94w(2017年)
200m 21秒21(2017年)
400m 48秒76(2014年)
獲得メダル
日本の旗 日本
陸上競技
世界陸上選手権
2017 ロンドン 4×100mR
2019 ドーハ 4×100mR
アジア大会
2018 ジャカルタ 4×100mR
ユニバーシアード
2017 台北 4×100mR
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多田 修平(ただ しゅうへい、1996年6月24日 - )は、日本陸上競技選手。専門は短距離走。東京五輪代表選手。

経歴[編集]

大阪府東大阪市石切出身。東大阪市立石切中学校大阪桐蔭高等学校関西学院大学法学部→住友電工所属。

陸上競技は中学校時代から取り組む。中学校時代の記録としては平成23年の第65回大阪中学校総合体育大会陸上競技の部にて、男子100m決勝に於いて11秒52で5位に入賞した記録が残る[2]

2012年に大阪桐蔭高等学校へ進学。高校時代は3年次(2014年度)の第67回全国高等学校総合体育大会陸上競技大会山梨県小瀬スポーツ公園陸上競技場)に出場し、決勝で10秒78のタイムで6位となった記録がある[3]

2015年に関西学院大学へ進学。大学進学を機に記録が向上するようになり、関西学生陸上競技対校選手権大会(関西インカレ)では大学1年次の男子100mで1年生ながら10秒43の記録で優勝[4]。翌2016年の関西インカレ男子100mでも10秒33の大会新記録をマークして連覇を達成した[5][6]

2017年[編集]

2017年に入ると大阪陸上競技協会が主催するアメリカ合衆国遠征に参加、その際にアサファ・パウエルジャマイカ)と合同練習し、スタート姿勢や肉体改造の筋力トレーニングなどのアドバイスを受けたという[7]。同年5月21日のゴールデングランプリ川崎川崎市等々力陸上競技場)男子100mに出場すると、ジャスティン・ガトリンアメリカ合衆国)、ケンブリッジ飛鳥サニブラウン・アブデル・ハキームなどのスター選手を向こうに回し、好スタートダッシュを決めて疾走、10秒35(向かい風1.2m)のタイムで3着に入線した[8]。その際にガトリンから「素晴らしいスタートを切った男がいて、驚いた」と称賛を受けた[7][9]

6月10日の2017日本学生陸上競技個人選手権大会平塚)では、男子100mに出場。準決勝で追い風参考記録ながら9秒94(追い風4.5m)をマークし、日本国内の競技会に於ける日本選手初の9秒台を出すと[10]、決勝では公認自己ベスト(10秒22)を大幅に更新する10秒08(追い風1.9m)を記録、男子100m日本歴代7位(当時)に名を連ね、かつ朝原宣治同志社大学時代の1993年に出した関西学生記録(10秒19)[6]も同時に塗り替えて大会に優勝した[11]

6月24日の第101回日本陸上競技選手権大会大阪・長居)男子100m決勝では10秒16(追い風0.6m)をマーク、リオデジャネイロオリンピック4×100mリレー銀メダリストのケンブリッジ飛鳥、桐生祥秀山縣亮太を下し、サニブラウン・アブデル・ハキームに次ぐ2位となった。同月26日、2017年世界陸上競技選手権大会ロンドン・スタジアム)の日本代表に選出された。

8月の2017年世界陸上競技選手権大会・男子100m予選では、10秒19(追い風0.3m)をマークして予選突破、中盤まで世界記録保持者ウサイン・ボルトジャマイカ)を先行した。準決勝では10秒26(追い風0.4m)で敗退。4×100mリレーでは第1走(多田ー飯塚ー桐生ー藤光)を務め、38秒04で銅メダルを獲得した。

世界選手権後にはユニバーシアード台北陸上競技場)に臨んだ。男子100mでは一次予選、二次予選ともに組1着、準決勝は3着で通過するが、決勝は10秒33(向かい風0.9m)で7位となった。男子4×100mリレーでは第2走(田中ー多田ー北川ー山下)を務め、38秒65で金メダルを獲得した。

9月9日、福井運動公園陸上競技場で行われた日本インカレ陸上の男子100m決勝にて、10秒07(追い風1.8m)の自己ベスト(当時)をマークして2着に入った。

2018年[編集]

5月11日の関西インカレ(西京極陸上競技場)男子100m決勝では10秒30(向かい風1.5m)をマーク、同種目では55年ぶりとなる大会4連覇を達成した。

6月23日の第102回日本陸上競技選手権大会維新百年記念公園陸上競技場)男子100m決勝は10秒22(追い風0.6m)で5位に終わった。シーズンベストをマークしたが、山縣亮太ケンブリッジ飛鳥桐生祥秀小池祐貴に敗れ、「悔しさが大きい。陸上人生で一番悔しい結果」と涙を流した[12]

8月30日の第18回アジア競技大会・男子4×100mリレーの決勝では第2走者(山縣ー多田ー桐生ーケンブリッジ)を務め、38秒16で20年ぶりの金メダルを獲得した。

2019年[編集]

10月の2019年世界陸上競技選手権大会・男子4×100mリレーの決勝では第1走者(多田ー白石ー桐生ーサニブラウン)を務め、37秒43のアジア新記録で銅メダルを獲得した。

2020年[編集]

2月2日の第103回日本陸上競技選手権大会・室内競技男子60m決勝にて、6秒58をマークし、優勝した。

速報タイムが 6.35 と表示され一時会場は騒然となった。

2021年[編集]

3月18日の第104回日本陸上競技選手権大会・室内競技男子60m決勝にて、大会新記録の6秒56(日本歴代4位タイ)をマークし、2連覇を達成した。

5月9日のReady Steady Tokyo国立競技場)男子100mでは、予選で10秒24(向かい風0.2m)でジャスティン・ガトリン(10秒26)に先着し、全体トップ通過で決勝進出、決勝ではラストでジャスティン・ガトリンアメリカ合衆国)にかわされたが10秒26(無風)で2着に入った。

6月6日の布勢スプリント鳥取県立布勢総合運動公園陸上競技場)男子100m決勝にて、山縣亮太に次ぐ2位で10秒01(追い風2.0m)の自己ベストをマークし、東京五輪参加標準記録(10秒05)を突破した。

6月25日に行われた第105回日本陸上競技選手権大会大阪・長居)男子100m決勝では、10秒15(追い風0.2m)をマーク、9秒台の4人(山縣亮太サニブラウン・アブデル・ハキーム桐生祥秀小池祐貴)に先着し、初優勝した。なお、このレースで初めてのオリンピック代表に内定した。

2020年東京オリンピックの陸上競技男子100m予選では10秒22で1組6着となり準決勝に進めなかった[13]

自己ベスト[編集]

種目 記録 風速 年月日 場所 備考
屋外 
100m 10秒01 +2.0 2021年6月6日 日本の旗 鳥取市 日本歴代6位
9秒94 +4.5 2017年6月10日 日本の旗 平塚市 追い風参考記録
200m 21秒21 +0.1 2017年3月28日 日本の旗 奈良市
4×100mリレー 37秒43 2019年10月5日 カタールの旗 ドーハ 1走、アジア記録、日本記録、国別歴代4位
室内
60m 6秒56 2020年2月21日 スペインの旗 マドリード州 日本歴代4位タイ

年次記録[編集]

太字は自己ベスト。記録は当時。

100m 備考 200m 備考 60m 備考
2011年
(中学3年)
11秒41 23秒13
2012年
(高校1年)
11秒25 22秒43
2013年
(高校2年)
10秒81 21秒96
2014年
(高校3年)
10秒50 21秒81
2015年
(大学1年)
10秒27
2016年
(大学2年)
10秒25 6秒66
2017年
(大学3年)
10秒07 日本歴代7位タイ(当時)
日本学生歴代3位タイ
関西学生記録
21秒21 6秒82
2018年
(大学4年)
10秒21 6秒79
2019年
(社会人1年)
10秒12 6秒57
2020年
(社会人2年)
10秒18 6秒56 日本歴代4位タイ
2021年
(社会人3年)
10秒01 日本歴代6位 6秒56

主要大会成績[編集]

大会 場所 種目 結果 記録 備考
2014年
(高校3年)
全国高等学校総合体育大会陸上競技大会 日本の旗 山梨 100m 6位 10秒78(−2.0)
2015年
(大学1年)
関西学生陸上競技対校選手権大会 日本の旗 長居 100m 優勝 10秒43(+0.2)
学生個人選手権 日本の旗 平塚 100m 7位 10秒52(+0.4)
2016年
(大学2年)
関西学生陸上競技対校選手権大会 日本の旗 長居 100m 優勝 10秒33(+0.3)
日本インカレ 日本の旗 熊谷 100m 3位 10秒30(+1.1)
国民体育大会 日本の旗 岩手 100m 3位 10秒38(+0.8)
2017年
(大学3年)
織田記念陸上 日本の旗 広島 100m 2位 10秒24(−0.3)
関西学生陸上競技対校選手権大会 日本の旗 長居 100m 優勝 10秒22(−0.2)
セイコーゴールデングランプリ 日本の旗 平塚 100m 3位 10秒35(−0.9)
学生個人選手権 日本の旗 等々力 100m 準決勝(1着) 9秒94(+4.5) 国内初の9秒台
優勝 10秒08(+1.9) 日本歴代7位(当時)
日本選手権 日本の旗 長居 100m 2位 10秒16(+0.6)
世界陸上競技選手権大会 イギリスの旗 ロンドン 100m 準決勝 10秒26(+0.4)
4×100mR(1走) 3位 38秒04
ユニバーシアード 台湾の旗台湾 100m 7位 10秒33(−0.9)
4×100mR(2走) 優勝 38秒65
日本インカレ 日本の旗 福井 100m 2位 10秒07(+1.8) 日本歴代7位タイ(当時)
国民体育大会 日本の旗 愛媛 100m 優勝 10秒22(±0.0)
2018年
(大学4年)
関西学生陸上競技対校選手権大会 日本の旗 西京極 100m 優勝 10秒30(−1.5)
日本選手権 日本の旗 山口 100m 5位 10秒22(+0.6)
アジア大会 インドネシアの旗インドネシア 4×100mR(2走) 優勝 38秒16
日本インカレ 日本の旗 等々力 100m 3位 10秒36(−1.4)
2019年
(社会人1年目)
出雲陸上 日本の旗 島根 100m 2位 10秒22(+3.4)
織田記念陸上 日本の旗 広島 100m 2位 10秒21(+1.2)
セイコーゴールデングランプリ 日本の旗 長居 100m 6位 10秒12(+1.7)
4×100mR(1走) 優勝 38秒00
日本選手権 日本の旗 福岡 100m 5位 10秒29(−0.3)
ダイヤモンドリーグ イギリスの旗ロンドン 4×100mR(1走) 2位 37秒78
福井ナイトアスリートゲームズ 日本の旗 福井 100m 2位 10秒20(+0.9)
富士北麓ワールドトライアル 日本の旗 富士北麓 100m 優勝 10秒15(+1.0)
世界陸上競技選手権大会 カタールの旗ドーハ 4×100mR(1走) 3位 37秒43 アジア記録、日本記録、国別歴代4位
2020年
(社会人2年目)
日本選手権(室内) 日本の旗 大阪城ホール 60m 優勝 6秒58
World Indoor Tour スペインの旗スペイン 60m 4位 6秒56 日本歴代4位タイ
福井ナイトアスリートゲームズ 日本の旗 福井 100m 4位 10秒21(+1.0)
日本選手権 日本の旗 新潟 100m 5位 10秒34(−0.2)
木南道孝記念陸上 日本の旗 長居 100m 優勝 10秒22(−0.5)
2021年
(社会人3年目)
日本選手権(室内) 日本の旗 大阪城ホール 60m 優勝 6秒56 日本歴代4位タイ
出雲陸上 日本の旗 島根 100m 2位 10秒08(+4.0)
織田記念陸上 日本の旗 広島 100m 4位 10秒32(+0.1)
Ready Steady Tokyo 日本の旗 国立 100m 2位 10秒26(±0.0)
関西実業団選手権 日本の旗 長居 100m 優勝 10秒19(±0.0)
布勢スプリント 日本の旗 鳥取 100m 予選(1着) 10秒07(+2.6)
2位 10秒01(+2.0) 日本歴代6位
日本選手権 日本の旗 長居 100m 予選(1着) 10秒26(-2.3)
準決勝(1着) 10秒17(-0.4)
優勝 10秒15(+0.2) 東京五輪内定

脚注[編集]

  1. ^ 関学大・多田、今季目標は「最低9秒台」 スポーツ報知
  2. ^ 第65回大阪中学校総合体育大会陸上競技の部 記録集 (PDF) 大阪府教育委員会
  3. ^ 平成26年度全国高等学校総合体育大会/陸上競技(トラック)/男子100m 全国高等学校総合体育大会記録データベース
  4. ^ 第92回関西学生陸上競技対校選手権大会 男子1部 100m 決勝 関西学生陸上競技連盟
  5. ^ 第93回関西学生陸上競技対校選手権大会 男子1部 100m 決勝 関西学生陸上競技連盟
  6. ^ a b 桐生だけじゃない! 男子100メートル、関学大・多田修平「今年中に10秒1台出したい」 産経新聞 2017年5月20日付
  7. ^ a b パウエル直伝のスタート&肉体改造。“関西発”100m走の新星・多田修平。 Number WEB
  8. ^ 男子(M)/100m (PDF) セイコーゴールデングランプリ陸上公式サイト
  9. ^ 銀メダリストのガトリン“謎のKGボーイ”多田修平を絶賛 デイリースポーツ 2017年5月21日付
  10. ^ 関学大・多田が9秒94 追い風4.5メートルの参考記録ながら国内初の9秒台/陸上 サンケイスポーツ 2017年6月10日付
  11. ^ 「9秒94」の関学大・多田修平、決勝は10秒08で優勝「気持ちよかったです」 スポーツ報知 2017年6月10日付
  12. ^ 多田21歳最後の日涙5着「陸上人生で一番悔しい」 日刊スポーツ 2018年6月23日付
  13. ^ “山県亮太、小池祐貴、多田修平は予選敗退 男子100メートル/陸上”. サンケイスポーツ. https://www.sanspo.com/article/20210731-VB4YBJHIYFPTBLE4CZUBVGF57Q/?outputType=theme_tokyo2020 2021年7月31日閲覧。 

外部リンク[編集]