ボス・ベイビー

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ボス・ベイビー
The Boss Baby
監督 トム・マクグラス
脚本 マイケル・マッカラーズ英語版
原作 マーラ・フレイジー英語版
『あかちゃん社長がやってきた』
製作 ラムジー・アン・ナイトー
出演者 アレック・ボールドウィン
マイルズ・バクシ
スティーヴ・ブシェミ
ジミー・キンメル
リサ・クドロー
トビー・マグワイア
音楽 ハンス・ジマー
スティーヴ・マッツァーロ
編集 ジェームズ・ライアン
製作会社 ドリームワークス・アニメーション
配給 アメリカ合衆国の旗20世紀フォックス
日本の旗東宝東和
公開 アメリカ合衆国の旗2017年3月31日
日本の旗2018年3月21日[1]
上映時間 97分[2]
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $125,000,000[3]
興行収入 世界の旗$498,925,215[4]
前作 トロールズ
次作 スーパーヒーロー・パンツマン
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ボス・ベイビー』(The Boss Baby)は、2017年アメリカ合衆国で公開されたアニメーション映画である。監督はトム・マクグラス、主演はアレック・ボールドウィンが務めた。原作はマーラ・フレイジー英語版2010年に発表した絵本『あかちゃん社長がやってきた』。

2016年にドリームワークス・アニメーションユニバーサル・スタジオの傘下となったため、2019年以降はユニバーサルによる配給が始まるが、日本では全世界に先駆け今作からユニバーサル映画として公開する。日本国外では引き続き20世紀フォックスが配給。日本での同時上映は同じくドリームワークス製作の「ビルビー」。

ストーリー[編集]

ティモシー・テンプルトン(ティム)は自分が7歳の頃に経験した話を語り始めた。

ある日、ティムは思いもかけない光景に遭遇した。スーツを着た赤ん坊が彼の住む家にやって来たのである。父親のテッドと母親のジャニスは彼をティムの弟だと言った。ティムは赤ん坊が自分よりも注目されていることに嫉妬心を覚えたが、弟の年齢不相応の振る舞いには呆然とするしかなかった。

驚きの連続を味わったティムだったが、真夜中にまるで大人のように話す赤ん坊を目撃する。赤ん坊は「自分はボスだ」と名乗った。ティムは自身の平穏を取り戻すため、彼の会話を録音することにした。録音の準備を整え彼の元へと行くと、彼と同じように会話が出来る赤ん坊が集まっており、ティムの家でミーティングを行っていた。その議題は赤ん坊以上に子犬が愛されていることにどう対処するかというものであった。ミーティング中、ティムが会話を録音していると気が付いたボスは、その録音テープの奪還に動く。「君のお気に入りのぬいぐるみを切り裂くぞ」と脅迫し奪い合いになるも、勢い余りぬいぐるみが破損。逆上したティムは彼を家から追放する寸前まで追い詰めるが、その寸前で親に見つかり、ボスの代わりに録音テープが追放されてしまう。ティムの目論見は崩れ去った上、真実を知らない親は彼に厳罰を与える。

しばらくして、ボスはティムに謝罪し、彼をベイビー・コープ社へと連れて行った。ベイビー・コープ社で働く人々は大人のような精神を持った赤ん坊たちで、赤ん坊がどこででも愛されるような社会を維持・実現すべく日々励んでいたが、パピー・コーポレーションにその地位を脅かされていた。パピー・コーポレーションは子犬の幸福のために活動している会社で、その運動により、赤ん坊の地位は下落し続けていた。ボスがテンプルトン家にやってきたのは赤ん坊よりも子犬が愛されるようになった理由を探るためであった。テッドとジャニスはパピー・コーポレーションの社員であった。ボスの上司であるビッグ・ボスは「情報を持ってこなければ君を解雇する。」と告げた。ボスが赤ん坊の容姿を保ちながらも大人のような思考を維持できるのはベイビー・コープ社だけが持つヒミツの成分を持つミルクを服用してるためであり、当然、もしも解雇されればミルクは服用できなくなる。ボスは普通の赤ん坊に戻ってしまい、ボスはそのままテンプルトン家の子供として過ごすことになる。ボスとティムはそうなることを防ぐために、協力して情報収集に当たることにした。

情報収集の結果、ボスとティムはパピー・コーポレーションの「子供参観日」に関する情報を見つける。それはパピー・コーポレーションに潜入する絶好のチャンスであった。ボスとティムは協力して子供参観日に参加、大人たちが目を離した隙に社内をかぎ回った2人は、パピー・コーポレーションの陰謀が書かれたファイルに辿り着く。しかし、その情報へ2人を誘導したのは、パピー・コーポレーションの創業者であるフランシスの罠であった。かつて、フランシスはベイビー・コープで輝かしい業績を上げていたが、とある時、少しずつ成長していることが判明してしまう。彼は乳糖不耐症のためにヒミツの成分が十分に効いていなかったのだった。その途端、社から追い出されてしまったという過去を持っていた彼は、その復讐の機会を虎視眈々と窺っていたのである。

キャスト[編集]

日本語吹替[編集]

役名 俳優 日本語吹替
劇場公開版[5] 機内上映版[5]
ボス・ベイビー アレック・ボールドウィン ムロツヨシ[6] チョー
ティム マイルズ・バクシ 芳根京子[6] 杉村透海
フランシス・フランシス スティーヴ・ブシェミ 山寺宏一[6] 多田野曜平
パパ ジミー・キンメル 石田明[7] 大西健晴
ママ リサ・クドロー 乙葉[7] 佐々木優子
大人になったティム トビー・マグワイア 宮野真守[6] 勝杏里
ウィジー(魔法使ジイ[8] ジェームズ・マクグラス 銀河万丈 山岸治雄
ユージーン コンラッド・ヴァーノン英語版 立木文彦 後藤光祐
ステイシー ヴィヴィアン・イー 新津ちせ 遠藤璃菜
三つ子 エリック・ベル・Jr 加藤央睦 岩田龍門
ジンボ デヴィッド・ソーレン英語版 こばたけまさふみ かぬか光明
ビッグ・ボス・ベイビー エディ・マーマン英語版 神代知衣 斉藤貴美子
テディ(お話し熊) ジェームズ・ライアン 釘宮理恵 松川央樹
ティムの娘 ニーナ・ゾーイ・バクシ 鎌田英怜奈 佐藤美由希
料理番組のシェフ トム・マクグラス 竹森千人
ロス機長 クリス・ミラー英語版 森川智之
その他 斎藤寛仁
中原麻衣
清水理沙
柳田淳一
中上育実
川井田夏海
依田菜津
松本沙羅
小堀幸
佐藤はな
辻井健吾
丸山有香
水越健
藤田曜子
演出 宇出喜美 前田茜
翻訳 中村久世 山門珠美
制作 ニュージャパンフィルム
東宝東和
東北新社
20世紀フォックス

NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンから8月8日発売のDVDBDには、劇場公開版と機内上映版の2バージョンの吹替が収録されている。このため、ドリームワークス・アニメーション作品における20世紀フォックス制作の日本語吹替が収録されるのは、本作が最後となり、東宝東和制作の日本語吹替が収録されるのは、本作が初となる。

製作[編集]

2014年6月12日、ドリームワークス・アニメーションはトム・マクグラス監督の新作を2016年3月18日に全米公開する予定であると発表した[9]。9月30日、アレック・ボールドウィンとケヴィン・スペイシーが本作に出演することになったと報じられた[10]。12月11日、ドリームワークス・アニメーションは本作の公開日を延期し、その日に『カンフー・パンダ3』を代わりに公開すると発表した[11]2015年1月22日、本作の公開日が2017年1月13日に設定されたとの報道があった[12]。9月、本作の公開日が再度延期され、『Captain Underpants: The First Epic Movie』の全米公開予定日であった2017年3月10日が新たな公開予定日となった[13]。6月13日、主要キャストとスペイシーの降板が発表された。スペイシーの代役としてスティーヴ・ブシェミが起用された[14]。また、6月中には本作の公開日が3度目の延期となり、最終的には2017年3月31日に全米公開されることとなった。

ティムの声を当てたのはマイルズ・バクシであった。レコーディングに初めて参加したとき、彼は10歳であったため7歳の役を演じるのに特に支障はなかった。しかし、本作の製作工程が長引いたため、製作中に声変わりが起きてしまった。そのため、バクシはソフトな声を意識して出す必要に迫られたが、彼は見事にそれをこなしてみせた。マクグラスはバクシについて「オーディションに参加した他の子役は誰一人としてマイルズのようなティムらしい声を出せなかった。子役たちの演技は確かに素晴らしいものだった。しかし、あの子たちの演技は年齢の割に発音がはっきりしすぎていた。マイルズだけがナチュラルかつチャーミングな声だった。彼の発音はやや不明瞭だが、それでいて可愛らしい声なんだ。」と語っている[15]

音楽[編集]

本作で使用された楽曲はハンス・ジマーが中心となった作曲したものである。本作のサウンドトラックは2017年3月24日にブラック・ロット・ミュージック英語版から発売された[16]。なお、本作ではザ・ビートルズの『ブラックバード』が随所で使用されている[17]

公開・興行収入[編集]

2017年3月12日、本作はマイアミ映画祭英語版でプレミア上映された[18]

本作は『ゴースト・イン・ザ・シェル』と『ユダヤ人を救った動物園 〜アントニーナが愛した命〜』と同じ週に公開され、公開初週末に3000万ドル前後を稼ぎ出すと予想されていたが[19]、実際の数字はそれをはるかに上回るものであった。2017年3月31日、本作は全米3773館で封切られ、公開初週末に5019万ドルを稼ぎ出し、週末興行収入ランキング初登場1位となった[20]。なお、本作は2週目にも全米週末興行収入ランキング1位を獲得している[21]

評価[編集]

本作は賛否両論となっている。映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには154件のレビューがあり、批評家支持率は52%、平均点は10点満点で5.5点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「『ボス・ベイビー』には才能あるキャスト、垣間見えるウィット、斬新な視覚効果がある。しかし、それを以てしてもなお、薄っぺらい設定としょうもない上に下品なジョークを積極的に言おうとしている点を埋め合わせることができていない。」となっている[22]。また、Metacriticには32件のレビューがあり、加重平均値は50/100となっている[23]。なお、本作のシネマスコア英語版はA-となっている[24]

スピンオフ[編集]

本作のスピンオフにあたるオリジナルシリーズ『ボス・ベイビー: ビジネスは赤ちゃんにおまかせ!』(The Boss Baby: Back in Business)が、2018年4月6日よりNetflixで配信されている[25]。なお、映画版からキャストは一新されている。

続編[編集]

2017年5月25日、ユニバーサル・ピクチャーズとドリームワークス・アニメーションは本作の続編を2021年3月26日に全米公開すると発表した。なお、アレック・ボールドウィンは続投する予定である[26]

コラボレーション[編集]

日本での公開に先立って『うんこ漢字ドリル』とのコラボレーションが行われ、動画が公開された。動画はうんこ先生が『ボス・ベイビー』の映像を使って漢字を教えるという学習型予告編で、「任務編」「協力編」「子犬編」の3バージョンが有る。うんこ先生の声を担当したのは諏訪部順一[27]

出典[編集]

  1. ^ 公式ウェブサイト (日本語)より
  2. ^ THE BOSS BABY”. British Board of Film Classification. 2017年10月15日閲覧。
  3. ^ The Boss Baby”. The Wrap. 2017年10月15日閲覧。
  4. ^ The Boss Baby (2017)”. Box Office Mojo. 2017年10月15日閲覧。
  5. ^ a b ボス・ベイビー”. ふきカエル大作戦!! (2018年3月5日). 2018年3月15日閲覧。
  6. ^ a b c d “ムロツヨシ、おっさん赤ちゃん役声優に!芳根京子&山寺宏一&宮野真守と『ボス・ベイビー』”. シネマトゥデイ. (2017年11月22日). https://www.cinematoday.jp/news/N0096323 2017年11月22日閲覧。 
  7. ^ a b “「ボス・ベイビー」ムロツヨシのハマり具合に山寺宏一が太鼓判「舞台版できる」”. 映画ナタリー. (2018年2月7日). https://natalie.mu/eiga/news/268491 2018年2月7日閲覧。 
  8. ^ 劇場公開版と機内上映版とで役名が異なっている。
  9. ^ Dates Set for Madagascar 4, The Croods 2, Puss in Boots 2, Captain Underpants, and Hitman”. ComingSoon.net (2014年6月12日). 2017年10月15日閲覧。
  10. ^ Alec Baldwin and Kevin Spacey to Voice Star in DreamWorks Animation's 'Boss Baby'”. Hollywood Reporter (2014年9月30日). 2017年10月15日閲覧。
  11. ^ 'Kung Fu Panda 3' Moves Out of 2015 to Avoid 'Star Wars'”. Hollywood Reporter (2014年12月11日). 2017年10月15日閲覧。
  12. ^ DreamWorks Animation Cutting 500 Jobs; Dawn Taubin and Mark Zoradi Exiting”. Variety (2015年1月22日). 2017年10月15日閲覧。
  13. ^ Hugh Jackman's 'Greatest Showman on Earth' Pushed a Year to Christmas 2017”. Hollywood Reporter (2015年9月18日). 2017年10月15日閲覧。
  14. ^ Boss Baby: Jimmy Kimmel, Lisa Kudrow, Steve Buscemi added to voice cast”. EW.com (2016年6月13日). 2017年10月15日閲覧。
  15. ^ Miles Bakshi continues a family animation tradition with 'The Boss Baby'”. Los Angeles Times (2017年3月29日). 2017年10月15日閲覧。
  16. ^ The Boss Baby”. Soundtrack.Net. 2017年10月15日閲覧。
  17. ^ The Boss Baby”. Roger Ebert (2017年3月28日). 2017年10月15日閲覧。
  18. ^ 'The Boss Baby': Review”. Screen Daily (2017年3月13日). 2017年10月15日閲覧。
  19. ^ 'Boss Baby,' 'Ghost in the Shell' to Battle 'Beauty and the Beast' This Weekend”. The Wrap (2017年3月28日). 2017年10月15日閲覧。
  20. ^ Weekend Box Office Results for March 31-April 2, 2017”. Box Office Mojo. 2017年10月15日閲覧。
  21. ^ Weekend Box Office Results for April 7-9, 2017”. Box Office Mojo. 2017年10月15日閲覧。
  22. ^ The Boss Baby (2017)”. Rotten Tomatoes. 2017年10月15日閲覧。
  23. ^ The Boss Baby Reviews”. Metacritic. 2017年10月15日閲覧。
  24. ^ ‘Boss Baby’ Bullies ‘Beast’ With $50M+ Opening; ‘Ghost’ Shell-Shocked With Low $18.6M”. Deadline. 2017年10月15日閲覧。
  25. ^ 赤ちゃんVSにゃんこ!「ボス・ベイビー」Netflixオリジナルシリーズ配信開始”. 映画ナタリー (2018年4月5日). 2018年8月10日閲覧。
  26. ^ Alec Baldwin Returns In ‘The Boss Baby 2’, Crawling To Theaters In 2021”. Deadline (2017年5月25日). 2017年10月15日閲覧。
  27. ^ ボス・ベイビー:「うんこ漢字ドリル」とのコラボ動画公開 うんこ先生の声は諏訪部順一 - 毎日新聞2018年3月18日閲覧

外部リンク[編集]