ブルー・ライト・ヨコハマ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。2400:4150:4242:8f00:50d5:6ef1:f97:1530 (会話) による 2022年11月14日 (月) 20:16個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎解説)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ブルー・ライト・ヨコハマ
いしだあゆみシングル
B面 明日より永遠に(オリジナル盤)
喧嘩のあとでくちづけを(1976年盤)
あなたならどうする(CDシングル)
リリース
規格 7インチシングル盤 / 8cmCD
ジャンル 歌謡曲
時間
レーベル 日本コロムビア
作詞・作曲 橋本淳(作詞)
筒美京平(作曲)
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1969年度年間3位(オリコン)
  • いしだあゆみ シングル 年表
    ふたりだけの城
    (1968年)
    ブルー・ライト・ヨコハマ
    (1968年)
    涙の中を歩いてる
    (1969年)
    いしだあゆみ 年表
    羽衣天女
    1985年
    いしだあゆみ、渡哲也
    わかれ道
    1986年
    ブルー・ライト・ヨコハマ/
    あなたならどうする

    1991年
    -
    テンプレートを表示

    ブルー・ライト・ヨコハマ」は、1968年12月25日にリリースされた、いしだあゆみの26作目のシングル

    解説

    横浜ご当地ソングとして代表的な楽曲であり、横浜市が2009年横浜港開港150周年を記念して「横浜市のご当地ソング」のアンケートを取ったところ、2位の童謡「赤い靴」を大きく引き離し、「ブルー・ライト・ヨコハマ」が第1位となった[1]。開港150周年を控えた2008年12月からは、京急本線横浜駅接近メロディとして使用されている[2]。編曲は塩塚博が手掛けた[3]

    いしだあゆみの代表曲であり、累計150万枚を超える売上を記録するミリオンセラーとなった[4]。いしだにとって自身初のオリコン週間1位を獲得し、1969年の年間チャートにも第3位にランクインし、「“歌手”いしだあゆみ」のイメージを確立した。また、いしだあゆみは本楽曲で1969年の『第20回NHK紅白歌合戦』に初出場を果たした。紅白では他にも1973年第24回1993年第44回と、合計3度歌唱されている。

    本楽曲の作曲を手がけた筒美京平にとっても、自身が手掛けた楽曲で初のオリコン週間1位を獲得する出世曲となった。また、筒美は本楽曲で第11回日本レコード大賞・作曲賞を受賞した。

    当初の出だしは間奏で使われているものだったが、歌いにくかったのか、いしだ自身の癖を採用した。

    作詞者の橋本淳によると、本楽曲のイメージは港の見える丘公園(横浜市中区山手)から見える横浜と川崎の工業地帯の夜景と、自身がかつてブルー・コメッツと共に降り立ったフランスカンヌの夜景の美しさを重ね合わせたものであるとのこと[5]

    1969年2月24日生放送フジテレビ系列歌謡番組夜のヒットスタジオ』では、「コンピューター恋人選び」のコーナーにおいて、いしだの意中だった男性歌手森進一が発表される。だがその後いしだは、森の目前で本楽曲を所々で歌えなくなり、急遽小川知子が側に駆け寄り一緒に唄ったが(小川は2月12日にボーイフレンドの福澤幸雄を事故で亡くしてばかりで、同日『初恋のひと』を涙ながらに歌唱した)、2番目の歌唱中いしだが突然号泣してしまうハプニングが発生。同曲の終わり間際では、森がいしだの涙をハンカチで拭う場面があった。後年、当番組の10周年記念特番(1977年11月7日放映)でこの映像を振り返った際に、いしだ自身は「私物凄く上がってしまい、何歌ってるのか分からなくなった」と懐古し、又いしだの隣に居た森は終始気不味い表情を浮かべていた[6][7]

    1969年4月5日放送の『ゴールデンナイトショー』(NET)では、いしだが司会の田宮二郎と当曲をデュエットしている。

    当時『朝日新聞』に連載されていた4コマ漫画サザエさん』(1969年5月14日分)の中でも、サザエが駅の窓口で横浜行きの切符を買う時つい「ブルーライトよこはま 1枚」と言ってしまい赤面する場面がある[8]

    1970年代末まで日本の音楽が禁止されていた軍事独裁政権下の韓国内でも、ソウル釜山で知られていたほぼ唯一の歌謡曲であり「韓国人が最もよく知る日本の歌」とも紹介されている[9]。韓国ではカラオケが輸入されてからも、クラブなどではこの歌ばかり歌われていたという。また、朴正煕大統領も日本から本楽曲のカセットテープを持ち帰り宴会で歌ったという[9]。韓国の音楽グループ、BIGBANGなどのK-POPアーティストやキム・ヒョンソク[要曖昧さ回避]は、表題曲がK-POP音楽に影響を与えたことを証言している[10]

    1976年7月にはB面を「喧嘩のあとでくちづけを」に差し替えて再リリースされ、さらに1991年7月21日には8cmCDシングルとしてリリースされた。ただし8cmCDシングルのカップリング(B面)は、1970年のいしだのヒット曲「あなたならどうする」に変更され、両A面シングルとなっている。

    2005年の『第56回NHK紅白歌合戦』に際し、NHKが行ったアンケート「スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜」では、本楽曲が紅組65位にランクインした。

    シングル収録曲

    ※オリジナル盤は両曲とも、作詞:橋本淳/作曲・編曲:筒美京平

    • オリジナル盤
    1. ブルー・ライト・ヨコハマ
    2. 明日より永遠に
    • 1976年再発売盤(「ブルー・ライト・ヨコハマ/喧嘩のあとでくちづけを」)
    1. ブルー・ライト・ヨコハマ
    2. 喧嘩のあとでくちづけを
    • 8cmCDシングル(スーパー・セレクト・シリーズ「ブルー・ライト・ヨコハマ/あなたならどうする」)
    1. ブルー・ライト・ヨコハマ
    2. ブルー・ライト・ヨコハマ(オリジナル・カラオケ)
    3. あなたならどうする
      • 作詞:なかにし礼/作曲・編曲:筒美京平
    4. あなたならどうする(オリジナル・カラオケ)

    収録アルバム

    メディアでの使用

    カバー

    ブルー・ライト・ヨコハマ

    上原多香子のカバー

    ブルー・ライト・ヨコハマ
    上原多香子シングル
    リリース
    ジャンル J-POP
    レーベル SONIC GROOVE
    チャート最高順位
    上原多香子 シングル 年表
    Make-up Shadow
    (2003年)
    ブルー・ライト・ヨコハマ
    (2004年)
    Galaxy Legend/Ladybug
    (2004年)
    テンプレートを表示

    上原多香子のカバーによる「ブルー・ライト・ヨコハマ」は、2004年2月25日に9枚目のシングルとしてSONIC GROOVEから発売された。CCCDおよびHDCDにてリリースされたが、後に発売されたベスト盤収録時は通常のCD-DAで収録されている。

    上原盤解説

    • 上原が出演したNHK朝の連続テレビ小説てるてる家族』の挿入歌に使用された(劇中では上原が演じる歌手「いわたなつこ」の持ち歌という設定)。
    • カップリングに収録された「あなたならどうする」もいしだのカバーである。
    • ビデオクリップは横浜(赤レンガ倉庫近辺)で撮影された。
    • 初回限定ピクチャーレーベル仕様。
    • 横浜スタジアムの試合開始前のBGMの一つとしても使われている。

    上原盤シングルの収録曲

    # タイトル 作詞 作曲 編曲
    1 ブルー・ライト・ヨコハマ 橋本淳 筒美京平 長田直之
    2 あなたならどうする なかにし礼 筒美京平 長田直之
    3 ブルー・ライト・ヨコハマ (オリジナル・カラオケ) - 筒美京平 長田直之
    4 あなたならどうする (オリジナル・カラオケ) - 筒美京平 長田直之
    タイアップ
    ブルー・ライト・ヨコハマ
    *NHK朝の連続テレビ小説『てるてる家族』挿入歌

    商品規格

    • AVCD-16047(CCCD) ¥1,050

    その他の収録作品

    ブルー・ライト・ヨコハマ

    脚注

    1. ^ 「街の灯りがとてもきれいね♪ 横浜ご当地ソング堂々1位」『朝日新聞』2008年5月29日付
    2. ^ 京急「駅メロ」に、EXILE、ゆず、ゴジラ ニュース-ORICON STYLE-”. 2013年10月2日閲覧。
    3. ^ 塩塚博. “テレビ、出ちゃいました。”. ☆♪☆ 鉄のみゅーじしゃん ☆♪☆. 2020年4月21日閲覧。
    4. ^ AERA』1990年3月27日号。
    5. ^ 昭和歌謡『ブルー・ライト・ヨコハマ』の「とてもきれい」と歌われた「街の灯り」の場所は一体どこ? はまれぽ.com、2014年05月16日
    6. ^ 第9回「フジテレビ物語(前編)」チェリー、2016年9月3日更新
    7. ^ 小林大輔が『夜のヒットスタジオ』最高視聴率を叩きだした夜週刊女性PRIME、2015年3月27日掲載
    8. ^ (サザエさんをさがして)ブルー・ライト・ヨコハマ朝日新聞、2013年6月15日
    9. ^ a b 田月仙著『禁じられた歌 朝鮮半島音楽百年史』中公新書ラクレ
    10. ^ 田月仙著『K-POP 遙かなる記憶』小学館
    11. ^ 『昭和名曲メドレー』内の一曲。

    関連項目

    外部リンク