第20回NHK紅白歌合戦は、1969年12月31日(JST)に東京宝塚劇場で行われた、通算20回目のNHK紅白歌合戦。21時から23時45分にNHKで生放送された。
概要 [編集]
- この回の紅白もカラー放送であったが、現存する映像は宮田輝アナウンサーの夫人が自宅で録画し、後にNHKに提供されたモノクロVTRのみである。そのモノクロVTRは完全版であるが、多々現存テープの状態が悪く、再放送時に断りの旨のテロップが表示される。後年に『思い出の紅白歌合戦』(BS2)で再放映された。
- なお、リハーサルの模様は、鮮明なカラーのフィルム映像(ニュース取材用と同規格のもの)で現存している。
- カラー映像の本放送は、放送用ビデオテープ(2インチVTR)に収録されたと言われているが、当時のビデオテープは非常に高価で大型であるため、放送終了後に消去されて他の番組に使い回された。
- 昨年まで16回連続出場中(当時の紅白最多記録)だった江利チエミが、この年の人気投票でも上位3名の中に入っていたのにも関わらず落選となり、大きな波紋を呼んだ。
- 江利チエミの落選で今回紅白の最多出演歌手は、共に通算15回出場の越路吹雪(紅組)と春日八郎(白組)だった。しかし越路は同回が生涯最後の紅白出演となり、11年後の1980年11月に56歳で逝去。また春日は翌1970年・第21回は落選、次に春日の紅白登場は5年後の1974年・第21回で復帰した。
- 「人形の家」でヒットをとばした弘田三枝子が二年ぶり、2回目のカムバックを果たす。
- 奥村チヨがデビュー5年目で初出場を果たす。しかし大ヒット曲「恋の奴隷」の歌詞がNHKの内部規則に違反するため歌唱できず、続いてヒットした「恋泥棒」を歌った。
- 曲目には1年のヒット曲以外に、かつてのヒット曲が多数盛り込まれた(村田英雄「王将」、西田佐知子「アカシアの雨がやむとき」など)。これは、夏に放送された第1回『思い出のメロディー』の成功を踏まえたものと思われる。
- オープニングの入場行進時に出場歌手名がテロップで流れるようになったのはこの年から。
- この回の優勝旗返還・授与はNHK芸能局長ではなく、総合司会の宮田輝アナウンサーだった。
- これまで舞台の袖に設置されていた歌手席が、メインセットの一部として中央に置かれ、出場歌手は自分の出番以外でもテレビでの露出が増えた。逆にオーケストラが両脇に移動させられた。
- 審査員席はこれまでの客席側から舞台上手(白組側)に設けられた。
- この回の紅白勝敗判定の電光掲示板はステージで上からぶら下がる方式ではなく、審査員席の後方上部に設けられていた。
- トリの森進一と美空ひばりの曲紹介は総合司会の宮田輝アナウンサーが行い、両組の司会者の伊東ゆかりと坂本九の姿は舞台上になかった。エンディングで二人とも和服姿だったのでトリの歌唱中は着替えていたと推測できる。
- この年から第11回日本レコード大賞(TBS)も同じ大晦日の午後7時~9時に開催&テレビ生中継されるようになり、歌手達のレコード大賞から紅白への移動が始まった(この大移動は日本レコード大賞の開催日変更により2005年で終了した)。
- 紅組女性陣の移動組は(五十音順)青江三奈、いしだあゆみ、佐良直美、水前寺清子、高田恭子、弘田三枝子、ピンキーとキラーズ、黛ジュン、美空ひばり、森山良子、由紀さおりらで、レコード大賞では司会、紅白では審査員の女優・浅丘ルリ子も移動組。浅丘ルリ子はどちらの舞台でも歌わなかったが、この年はシングル『愛の化石』が大ヒットしている。
- この年のレコード大賞のVTRは鮮明なカラーのビデオ映像で全編現存していて、今でもTBSの番組で時々紹介されているが、上記の移動女性歌手達の中で「いしだ(紺色のドレス)・佐良(上着は赤で、別色の蝶ネクタイ)・弘田・今陽子(=ピンキー。黒の帽子に金色の衣裳)・美空(着物姿)・森山(ピンク色のスーツ)」は、この紅白のオープニング衣装がレコード大賞の衣装のままである(※翌年の1970年紅白参照)。
- ゲスト扱いで出場したザ・ドリフターズが応援合戦で民謡メドレーを披露した。32年後の2001年・第52回で正式な出場歌手として初出場する。
- この回のカラー写真は現存している。
- 2003年度下期の連続テレビ小説『てるてる家族』でいしだあゆみ(いしだ自身も出演)をモデルにした役・夏子(上原多香子)が紅白に出場するシーンで、この年の紅白の舞台セットや内容をカラーで再現した。
- この年使用したステージメインマイクロホンは、ナショナルWM-780Hを使用。由紀さおり、弘田三枝子、水原弘などはAIWAのハンドマイクを使用。
司会者 [編集]
演奏 [編集]
- 紅組:前半-原信夫とシャープス・アンド・フラッツ(指揮 原信夫)、後半-小野満とスイング・ビーバーズ(指揮 小野満)
- 白組:前半-有馬徹とノーチェ・クバーナ(指揮 有馬徹)、後半-宮間利之とニュー・ハード(指揮 宮間利之)
- 総合指揮:藤山一郎
審査員 [編集]
出場歌手 [編集]
応援合戦での曲目
主なゲスト [編集]
脚注 [編集]
参考文献・出典 [編集]
- NHK『テレビ50年 あの日あの時、そして未来へ』(NHKサービスセンター 2003年2月)
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]