北海道新幹線総合システム

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北海道新幹線総合システム(ほっかいどうしんかんせんそうごうシステム、通称CYGNUS(シグナス):Computer system for signal control and useful maintenance of Hokkaido Shinkansen)とは、列車の運行管理や制御機器の監視などを総合的に行う列車運行管理システム(PTC)の一種であり、北海道旅客鉄道(JR北海道)が北海道新幹線で運用しているコンピュータシステムである。

概要[編集]

2016年3月26日に開業した北海道新幹線の運行管理を目的として開発が進められた。北海道新幹線は東日本旅客鉄道(JR東日本)の東北新幹線と直通運転を行う計画であることから、同社の新幹線総合システム(COSMOS)と接続されている。また、青函トンネルを含む新中小国信号場木古内駅間は在来線との共用区間となるため、在来線用の運行管理システムとも接続して運用している。

CYGNUSの名称は、このシステムが在来線やJR東日本の運行管理システムと連携して動作することから、JR北海道がJR東日本と連携して運行している在来線特急「スーパー白鳥・白鳥」の愛称を元にし、同名の星座「はくちょう座」の英名をとったものである。

導入へ向けた試験[編集]

2014年12月より北海道新幹線の試験走行が行われていたが、在来線との供用区間が存在するため以下のような制限が存在した。

なお、在来線の運行管理システムは北海道新幹線開業前用のものと開業後用のものがあるため、便宜上前者を旧、後者を新と記す。

  • 日中においては共用区間の制御を在来線の旧運行管理システムが担当するため、新幹線はこの区間を走行できない[1]
  • 夜間の走行試験時間帯においては共用区間の制御をCYGNUSに切り替え、この区間の新幹線の試験走行を可能にしていた。しかし、システムの切換に伴う作業時間や列車の運休を最小限にするため、供用区間以外の在来線はCYGNUSとの接続ができない旧運行管理システムのままにしていた。このため、JR貨物EH800形電気機関車の走行試験の際に新中小国信号場木古内駅でのシステム切換のための待機が必要となり、直通運転での試験ができなかった。

このため、開業後の本来の形であるCYGNUSと在来線の新運行管理システムが一体となった状態での試験ができないという問題点があった。

そこで、鉄道利用が少ないと想定される2016年1月1日にCYGNUSと在来線の新運行管理システムに切り替えた上で、これらの未確認事項やシステム全体の24時間安定稼働を確認する試験が実施された。このため、前夜から翌朝にかけて津軽海峡線を通過する全列車および、江差線津軽線の一部区間、一部列車が運休になった。

また、開業日の2016年3月26日の直前となる3月22日未明に、開業準備と最終確認のためにCYGNUSと在来線の新運行管理システムへの切り替えを行うこととなった。津軽海峡線の全旅客列車は切り換え後のシステムに対応していないため、3月22日~25日にわたって運休にする必要が生じた。この関係で、「カシオペア」、「スーパー白鳥・白鳥」、「はまなす」はすべて2016年3月21日までに最終運行を迎えた。なお、貨物列車は切り換え後のシステムにも対応しているため、この期間も運行していた。

脚注[編集]

  1. ^ この他、共用区間の架線電圧や保安設備も在来線用のものとなる。

参考文献[編集]

  • 北海道新幹線開業に向けた「地上設備最終切替」の「事前確認」に伴う元日にかけての津軽海峡線の全面運休について、北海道旅客鉄道株式会社、2015年7月17日[1]
  • 北海道新幹線設備切替に伴う列車運休について(平成27年12月31日深夜~平成28年1月2日早朝)、北海道旅客鉄道株式会社、2015年(2015年12月23日最終閲覧)[2]
  • 北海道新幹線開業に伴う地上設備最終切替後の貨物列車の運転について、日本貨物鉄道株式会社、2015年9月18日(2015年12月23日最終閲覧)[3]

関連項目[編集]