山形ジェイアール直行特急保有

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
山形ジェイアール直行特急保有株式会社
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
990-0039
山形県山形市香澄町1-1-1
設立 1988年4月
業種 サービス業
法人番号 2390001001989 ウィキデータを編集
事業内容 リース事業
代表者 代表取締役社長 榧森茂
資本金 102億円
(2013年3月31日現在)
売上高 14億400万円
(2012年度)
総資産 129億4,700万円
(2013年3月31日現在)
従業員数 4名
決算期 3月末
主要株主 山形県 45.1%
東日本旅客鉄道 42.1%
山形市
特記事項:2018年3月31日、会社解散
テンプレートを表示

山形ジェイアール直行特急保有株式会社(やまがたジェイアールちょっこうとっきゅうほゆう)は、かつて存在した、山形新幹線の施設ならびに車両所有し、東日本旅客鉄道(JR東日本)に貸し付けを行うための事業を営んでいた第三セクター企業である。

概要[編集]

1988年4月、山形新幹線建設事業の推進母体として、奥羽本線福島駅 - 山形駅間の鉄道施設の改良工事を実施すると共に、改良工事完成後の鉄道施設や直通運転用車両(400系電車)を所有し、JR東日本に貸し付けることを目的に設立[1]。設立時の資本金は90億円で主たる株主として山形県、JR東日本、山形市、東日本キヨスク富士銀行第一勧業銀行山形銀行東北電力が名を連ねた[2]。なお、1999年に開業した山形駅 - 新庄駅間については、JR東日本が事業主体となって整備が行われたため、施設は当初よりJR東日本の所有であり、当社は車両の提供のみの関係にあった。

山形ジェイアール直行特急保有は鉄道施設を保有しているが、第三種鉄道事業者ではない。

山形新幹線「つばさ」号で使用された400系電車の増結車を除く6両×12本(L1 - 12編成、計84両)を所有していた。2008年12月以降順次、E3系2000番台電車の投入により、400系電車は代替廃車された。なお、E3系2000番台電車はJR東日本の所有である。

2010年に400系電車の運用を終了し、以後は鉄道施設の貸付事業のみとなったが、2018年3月に満期を迎えることから、保有する施設をJR東日本に譲渡した上で、同月末で会社を解散[3][4]、同年9月21日に清算結了により法人格が消滅した。

沿革[編集]

  • 1988年4月 - 山形ジェイアール直行特急保有株式会社設立。
  • 1992年7月1日 - JR東日本に貸し付けている400系電車が営業運転を開始。
  • 1995年 - 車両増設に伴い山形県が10億円、山形市が2億円を追加出資。資本金が102億円になる[5]
  • 2006年3月31日 - 400系電車の減価償却が終了。残りは改良工事完成後の鉄道施設の累積損失約3億円のみとなる。
  • 2007年3月31日 - 全ての累積損失を解消[6]
  • 2010年
    • 4月18日 - 400系電車の営業運転を終了。
    • 4月30日 - 400系電車がJR東日本から返却され廃車。以降は鉄道施設の貸付事業のみとなる[7]
  • 2018年
    • 3月20日 - 同月末の施設貸付期間の満了に伴い、施設をJR東日本に譲渡すること、並びに会社の解散を株主総会で決議[4]
    • 3月31日 - 施設をJR東日本に譲渡し、解散[4]
    • 9月21日 - 清算結了。

脚注[編集]

  1. ^ 『新幹線の歴史 - 政治と経営のダイナミズム』p.206
  2. ^ 『山形県史 第7巻 (現代編 下) 』p.675
  3. ^ “山形ジェイアール、解散へ 本年度末、月内に株主総会”. 山形新聞. (2018年3月10日). http://yamagata-np.jp/news/201803/10/kj_2018031000198.php 2018年3月11日閲覧。 
  4. ^ a b c 山形県の鉄道輸送” (PDF). 山形県鉄道利用・整備強化促進期成同盟会. p. 39-40 (2018年3月). 2018年10月22日閲覧。
  5. ^ 『山形県の鉄道輸送』平成26年度版”. 山形県 (2015年3月). 2017年4月22日閲覧。
  6. ^ 公社等の見直し計画(工程表)平成20年10月現在 - 山形県
  7. ^ 公社等見直し計画 - 山形県

参考文献[編集]