もしもし券売機Kaeruくん

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もしもし券売機Kaeruくん(北八王子駅)にて(現在は撤去済)

もしもし券売機Kaeruくん(もしもしけんばいきカエルくん、愛称:Kaeruくん)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の特別急行券や長距離乗車券などを発売していた自動券売機の一つである。

概要[編集]

Kaeruくんの読み取り台
Kaeruくんの読み取り台
Kaeruくんの読み取り台上部
Kaeruくんの読み取り台上部

正式には「リモートマルス」と称し、オペレーターと通話しながら座席指定券定期乗車券などを購入するシステムである。有人のみどりの窓口を閉鎖し、その代替として設置されたため、営業案内や市販の時刻表ではみどりの窓口として扱われた[1]

ER端末ともいわれ、乗車券類の券面の下部には (○○駅ER発行)と表記された。

指定席自動券売機」と異なり、書画台(画像では機械の右にある読み取り台)を備えており、学生割引など各種割引の申込みに対応し、みどりの窓口とほぼ同様の商品の購入が可能であった。使用済みの申込書・証明書類は読み取り台の端にある回収口(写真)に投入する。

なお、鹿島神宮駅を除く東京近郊区間内の設置ではSuica定期券も発売し、読み取り台の下にSuica定期券の発券口が設置された。

歴史[編集]

2005年平成17年)3月25日青梅線西立川駅東中神駅中神駅福生駅羽村駅小作駅東青梅駅に先行導入された。

その後2006年(平成18年)春には八王子・高崎水戸千葉秋田支社の一部の駅に導入された。

上記以外の支社では導入されなかった。この中でも東京・横浜・大宮・新潟支社の都市部の駅は、本機ではなく指定席券売機を導入する傾向にあった。

廃止の動き[編集]

2012年に入り、老朽化を理由に秋田支社[2]と高崎支社[3]で「Kaeruくん」を廃止し、指定席券売機を設置する旨が発表された。導入からわずか6年で廃止されることとなった。その後公式ウェブサイトでも、各駅情報の「みどりの窓口」の欄に「Kaeruくん」の営業終了日が記載されるようになった。2012年3月22日の青堀駅設置分の廃止をもって、端末は全廃された。

メリットとデメリット[編集]

まだ使用の開始されていない「Kaeruくん」と、「Kaeruくん」の使用開始後は閉鎖される有人窓口

メリット[編集]

  • 駅員を減らし、効率化が図れる。これにより、2、3人程度の削減が見込めるという。
  • 導入前から駅員1人勤務であった駅(あるいは1人勤務の時間帯)では、改札業務の有無に関わらず対応可能になる。
  • みどりの窓口が設置されていた当時と比べると、営業時間が長くなるケースが多い。
  • 指定席券売機よりも多種の乗車券類を取り扱っており、証明書が必要な割引乗車券類も発行できる。

デメリット[編集]

  • 利用が集中した場合にはオペレーターに繋がるまで時間がかかる。特に通学定期券の新規購入が集中する新年度の新入学時期には混み合う。通学定期券の新規購入は証明書が必要であるため、通常の自動券売機では購入できないためである。
  • みどりの窓口では周遊きっぷ(当時、現在は発売終了)、イベント券(寝台列車夕食券など)、レンタカー券なども購入できるが、「Kaeruくん」に変更された駅では前述の券種は購入できなくなる。
  • 高速バスの乗車券(マルス取り扱い路線に限る)は購入はできるが、一部払い戻しができないものもある。
  • 商品券が使えない。クレジットカードも使えるカードが限られる。

指定席券売機との比較[編集]

  • 上述の通り、学割ジパング倶楽部など、購入時に証明書などが必要なきっぷ及び通学定期券などが購入できる。(指定席券売機では駅員に証明書などを提示し駅員が券売機を操作することにより購入可能な場合もある)
  • 一部を除き、きっぷ類の払い戻しや変更が可能(指定席券売機でも、現金で購入したきっぷは買い間違い・購入直後であれば払い戻しが可能)。
  • えきねっとで予約した乗車券、指定席券の受け取りは可能であるが、えきねっと割引の対象外となる。またトクだ値はえきねっとポイントの付与対象にならない。

地元自治体の反応[編集]

駅の合理化が、地域の地盤沈下につながると懸念する自治体があった(みどりの窓口の閉鎖により駅員は減るが、無人駅になるわけではない。しかし、この措置を経て無人駅化されるのではという危惧がある)。

吾妻線では、すべてのみどりの窓口が「Kaeruくん」を導入したため有人の窓口がなくなった。そのため、地元の議会が「Kaeruくん」を撤去し、みどりの窓口を復活するよう求めている。ただし、JRバス関東草津温泉駅にはマルス端末の設置がある。

導入していた駅[編集]

以下のうち▼の駅では、2016年2月現在「代替となる指定席券売機の設置」「みどりの窓口の復活設置」はされていない。

八王子支社[編集]

高崎支社[編集]

水戸支社[編集]

千葉支社[編集]

秋田支社[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 公式ウェブサイトの「みどりの窓口一覧」では、設置駅に「オペレーターがご案内する券売機で指定券などを購入できます」という注記がされている。JR東日本公式ウェブサイト みどりの窓口一覧(内房線の駅で例示)
  2. ^ 秋田支社公式ウェブサイトお知らせ『もしもし券売機「Kaeruくん」が指定席券売機に替わります』 (PDF)
  3. ^ 高崎支社公式ウェブサイトお知らせ『券売機変更のお知らせ』 (PDF)

外部リンク[編集]