特別急行券

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各種JR特急券の例。左上:座席を指定した特急券新幹線特急券、左下:自由席特急券、右上:立席特急券(特定特急券区間)、右下:特定特急券
国鉄時代の硬券の特急券。赤いラインが3本入っていた。

特別急行券(とくべつきゅうこうけん)とは、特急券(とっきゅうけん)ともいい、特別急行列車(特急)に乗車する際に乗車券の他に必要となる券である。

JR[編集]

特急券(指定席)[編集]

概要[編集]

旧国鉄及びJR各社の場合、原則として特急列車の場合、急行列車と異なり、座席指定制を原則としていた。

1972年エル特急が設定されて以降、自由席を設置した列車が増えたことや、1985年に設定された新特急などのように自由席を中心とした列車が設定されたことによりその意義が薄れているが、JR東日本の「はやて」・「こまち」・「成田エクスプレス」などのように全車両指定席としている列車やその他の基幹的な列車の場合には現在も基本的には指定席制を採用している。

そのため、単に特急券と称する場合は列車およびその座席と、乗車区間をともに指定されたものを指し、券面に記載されている列車・区間にのみ有効である。注意しないといけないのは、券面に記載されている発駅から乗車しなかった場合、効力を失うケースがあることである。これは旅客営業規則の下記の規定による。

  • 第173条 指定席特急券は、これを所持する旅客が、その指定の乗車駅で乗車しない場合は、他の旅客にその座席または旅客車を指定して急行券の発売をすることがある。この場合、指定駅で乗車しなかった旅客は、当該急行券に指定された座席を請求し、または旅客車に乗車することができない。

ここで説明されているのは、自由席特急券で乗車した乗客が、着席されていない指定席に対して、車内で車掌に差額を支払い指定席特急券を発券してもらうようなケースである(列車の発車前のマルスシステムでは排他制御が働くため、別の乗客に区間の重複する指定券を発券することは通常はない)。たとえば東海道新幹線に東京からの指定券を用意して品川から乗車するような未乗車区間が短い例ではこのようなケースは現実にはまず起こり得ない(条文を見てもわかる通り、着席しなければ必ず別の乗客に発券するという趣旨ではなく、職員の判断に委ねられる)。

乗り遅れた場合には払い戻しはできないが、同区間を運行するその日の後続列車に自由席車がある場合には自由席車に乗車することが可能である。また、自由席車が無い「ゆふいんの森」・「こまち」・「成田エクスプレス」については座席が確保できないものの乗車することが可能である。

また、近年では近距離での利用促進を計るため自由席を中心に新幹線を含めた一部の列車では定期乗車券での利用が認められているが、元々は長距離利用を前提としていたため、寝台特急を中心に近距離利用者となりうる定期乗車券での利用を認めていない。

発売期間[編集]

基本的に該当列車の発車日(始発駅基準)の1ヶ月前の午前10時から発売され、のりばへの移動時間を考慮し、発車時刻のおよそ5~10分前に終了する。

例えば、1月1日の21時26分に高松駅を出る寝台特急「サンライズ瀬戸」の指定券は、12月1日の10:00に発売開始となる。なお、この列車に1月2日の0:40発車となる大阪駅から乗車する場合でも、発売開始日は12月1日である。

また、一部のみどりの窓口や旅行代理店では、「予約」と称し1ヶ月前より以前から指定席の申込を受け付けている場合があるが、指定席には予約という制度は無く、あくまで対象の窓口で発売日の10時に発券処理を実施してもらう権利の予約である[1]

閑散期・繁忙期[編集]

指定制である特急券の額は乗車する日によって料金が変わる。期間等は以下のとおり。

JR各社の閑散期・繁忙期
名称 期間 料金
JR東日本JR東海JR西日本JR四国JR九州の新幹線
及びJR各社間
JR北海道 JR九州の在来線
通常期 閑散期・繁忙期以外の日 基本料金(下記に掲げるものや、市販の時刻表等で表示される料金)
閑散期

以下の期間の祝日及びその前日・振替休日を除く月曜日から木曜日

  • 1月16日 - 2月末日
  • 6月
  • 9月
  • 11月1日 - 12月20日

以下の期間の祝日及び振替休日を除く月曜日から金曜日

  • 4月1日 - 28日
  • 5月6日 - 6月末日
  • 10月1日 - 11月末日

以下の期間の祝日及びその前日と振替休日を除く月曜日から木曜日

  • 1月16日 - 2月末日
  • 6月
  • 9月
  • 11月1日 - 12月20日
基本料金より200円引き
繁忙期
  • 3月21日 - 4月5日
  • 4月28日 - 5月6日
  • 7月21日 - 8月31日
  • 12月25日 - (翌年)1月10日
  • 7月20日 - 8月20日
  • 12月23日 - (翌年)2月末日
設定なし 基本料金より200円増し

立席特急券[編集]

「はやて」・「こまち」や「成田エクスプレス」など一部の全車座席指定制列車や、寝台特急B寝台を座席として利用できるようにした区間では、自由席特急券もしくは特定特急券に相当する額で座席指定を受けない条件で利用することが可能である立席特急券(りっせきとっきゅうけん)を発行する場合がある。

この立席特急券は、「乗車する列車・区間が指定された自由席特急券」という位置付けである。座席の指定を受けないという点では自由席券と同じであるが、自由席券と違うところは「乗車する列車が指定されている」点にある。通常の自由席特急券は、有効の期間・区間内であれば、一回に限りどの列車の自由席に乗ってもよいため、この立席特急券は指定券の一種として扱われている。

読みについては、旅客営業規則上は現在でも「リッセキトッキュウケン」と記されているのだが(223条3号様式裏面)、職員が口頭で案内等をする際には「たちせきとっきゅうけん」と言うこともある。

なお、寝台特急のB寝台を座席として利用できる区間は、「寝台券」のページを参照のこと。

自由席特急券[編集]

自由席特急券の例

特別急行列車自由席車がある場合には乗車する際に自由席特急券を発行する。一般に、(通常期の)特急券から指定席料金(510円)を引いた額に相当する金額である(一年中同額)。一部の特急列車では定期券にこれを追加する事で乗車可能となる。

列車の指定は無く、指定日とその翌日[3]に出発するどの在来線特急列車にも乗車できる。原則として1枚で乗れるのは1列車に限られ、特急列車を乗り継ぐ際にはそれぞれに特急券が必要であるが、例外的に乗り継ぎが認められる区間が存在する(→乗り継ぎ料金制度)。

在来線特急の料金体系[編集]

特急料金の体系としては、基本であるA特急料金と、安価に設定されているB特急料金[4]の2つがある。B特急料金は特定の区間で定められており、その区間内だけを利用する場合はB特急料金となるが、その区間にまたがって乗車する場合は、乗車する全区間にわたってA特急料金が必要となる。

なお、B特急料金の料金自体は、旧国鉄は全国一律であったが、JR分立化によってJR各社が旧運輸大臣・国土交通大臣への届出による事から少しずつ崩れてきており、短区間の利用促進のため、区間を限って安価な料金区分を設定するケースも見られる。

また、B特急料金区間であっても、「成田エクスプレス」や「スーパービュー踊り子」のようにA特急料金を徴する列車がある。

JR各社の特急料金[編集]

新幹線の場合、三角表と称される駅間から料金を割り出す方式を採っている。

なお、特定特急券では区間により、金額は異なる。

JR各社の在来線特急料金表(2011年現在)
金額は。「 - 」は設定内無し。
料金種別 A特急料金 B特急料金
会社管内 JR全社[5] JR北海道[6] JR東日本[7] JR東海[8] JR西日本 JR九州
営業キロ・
座席指定の有無
指定席 自由席 指定席 自由席 指定席 自由席 指定席 自由席 指定席 自由席 指定席 自由席 あそぼーい!
展望席
(指定席)[9]
25kmまで 1,240 730 810 300 1,010 500 1,140 630 1,140 630 800 300 1,000
50kmまで 1,110 600 1,100 600 1,300
75kmまで 1,660 1,150 1,610 1,100 1,410 900 1,460 950 1,450 940 1,300 800 1,500
100kmまで 1,400 900 1,600
150kmまで 2,290 1,780 2,260 1,750 1,810 1,300 1,880 1,370 1,870 1,360 1,700 1,200 1,900
200kmまで 2,610 2,100 2,610 2,100 2,190 1,680 2,190 1,680 2,190 1,680 1,850 1,350 2,050
300kmまで 2,820 2,310 2,820 2,310 2,400 1,890 2,400 1,890 2,390 1,880 1,950 1,450 2,150
400kmまで 3,030 2,520 3,030 2,520 2,610 2,100 2,610 2,100 2,610 2,100 2,100 1,600 2,300
401km以上 3,340 2,830 3,340 2,830 2,930 2,420 2,930 2,420 2,920 2,410
600kmまで (B特急料金は【401km以上】が上限)
601km以上 3,660 3,150 3,660 3,150

B特急料金で利用可能な区間[編集]

2013年3月16日現在。以下の区間内でも、特定特急料金区間を除く。
  1. 東日本旅客鉄道北海道旅客鉄道東海旅客鉄道管内
  2. 西日本旅客鉄道管内
  3. 九州旅客鉄道

特定特急券[編集]

新幹線・在来線の特に限定された列車や乗車区間において、発売される。料金は特別に定められる。

一般には自由席を利用する際に設定されるが、一部、指定席でも設定されている場合がある。在来線の場合には特急列車に格上げする形で急行列車を全廃した線区が多い。なお、B特急料金はこの「特定特急券」と同じ経緯で設定されたものである。

なお、新幹線においては以下のものが特定特急券として扱われている。

  1. 九州新幹線を除く各新幹線の以下の期間までに開業した区間において、隣接停車駅間の自由席特急券相当のもの(開業後その間に駅が出来た場合は、出来た駅も対象に含む。)。同区間の新幹線の指定席特急料金が2,300円台かかるのに対し、自由席利用の場合は840 - 950円と大幅に割引されている。ただし、在来線特急扱いの秋田新幹線山形新幹線の場合についてはこのような設定はない。
    例として東海道新幹線:東京駅 - 品川駅 - 新横浜駅間や名古屋駅 - 岐阜羽島駅間、山陽新幹線:三原駅 - 東広島駅 - 広島駅間など
    例として東北新幹線:北上駅 - 新花巻駅 - 盛岡駅間、上越新幹線:熊谷駅 - 本庄早稲田駅 - 高崎駅間、長野新幹線安中榛名駅 - 軽井沢駅間など
  2. 東海道新幹線・山陽新幹線において、「のぞみ」・「みずほ」の自由席に乗車するために必要な特急券。
  3. 東北新幹線の盛岡駅 - 新青森駅各駅間と秋田新幹線の盛岡駅 - 秋田駅各駅間の立席特急券相当のもの。
    自由席が設置されていない「はやて」・「こまち」また「はやぶさ」において、盛岡駅 - 新青森駅間または盛岡駅 - 秋田駅間の利用に限り、指定席の空いている席を利用できる。ただし、当該座席の座席指定席特急券を所持する乗客が来た時点で席を代わらなければならない。
  4. 東北新幹線の東京駅 - 大宮駅間の自由席特急券相当のもの。上野駅 - 大宮駅間の特定特急券の料金に東京駅までの200円を加算した1,040円に設定されている。
  5. 九州新幹線の新八代駅 - 川内駅間以外の隣接駅間と博多駅 - 久留米駅間の自由席特急券相当のもの。

また、新幹線の回送線を活用した在来線区間(上越線越後湯沢駅 - ガーラ湯沢駅間、博多南線の博多駅 - 博多南駅間)では、全列車が特急扱いとされており、新幹線区間とは別に100円として特定特急料金が設定されている。

新幹線特急券[編集]

新幹線用新幹線特急券と称する。在来線特急用特急券(特別急行券)と称するが、これは、新幹線と在来線とは特別急行列車の料金体系が異なるためで、例えば、山陽新幹線新大阪駅 - 姫路駅間のように併走する在来線にも特急列車(この区間では、「スーパーはくと」・「はまかぜ」)が走っている場合では、新幹線特急券を有する場合には新幹線を利用し、「スーパーはくと」の特急券を有している場合には「スーパーはくと」を利用することができる。

新幹線の場合には、目的地まで有効である新幹線特急券を持っている場合では、新幹線の列車を乗り換えても新幹線改札を出ない限り有効である。詳しくは、新幹線特急料金の通算を参照のこと。

グリーン車、寝台車を利用する場合の特急料金[編集]

グリーン車に乗車するにはグリーン券が、寝台車に乗車するには寝台券がそれぞれ別に必要である。ただし、これらの料金には座席指定料金に相当する額がそれぞれの料金に含まれているとみなされるため、特急料金としては特急券より座席指定料金に相当する額を減額した額に加算して計算される。

乗継料金制度[編集]

特に定められた条件で、特急列車を乗り継ぐ場合、一方の列車の特急料金が半額となるなどの割引制度や通し計算になる制度が存在する。これについては「乗り継ぎ料金制度」の項目を参照されたい。

特急料金不要の特例区間[編集]

特急列車を利用するには特急料金が必要だが、特例として乗車券だけで特急列車に乗車できる区間がある。これらは普通列車が全く運転されていない区間、あるいはごく短区間の利用者に対して配慮されたものである。

普通列車が全く運転されていないことによる特例区間[編集]
この特例が適用されるのは、当該特例区間内の駅間での普通車自由席を利用した場合に限られるため、特例区間内であっても、指定席やグリーン車を利用した場合、自由席であっても特例区間外にまたがって乗車した場合は、実際に乗車した全区間の特急料金が必要である。
例えば、木古内駅から特急「白鳥」を利用して青森駅まで移動する場合、特例区間である木古内駅 - 蟹田駅間を越えて乗車することになる。ここで木古内駅 - 青森駅まで同じ特急列車に乗車し続けた場合は、乗車券のほかに木古内 - 青森まで有効な特急券が必要である。また、「いったん蟹田駅で特急列車からホームに降り、再度同じ特急列車に乗車した」だけでは下車したことにならず、この特例は適用されない(後述の通り、さらに改札口を出て出札する必要がある)[10]
また蟹田駅で下車し、後続の特急列車に乗り換えた場合は特例が適用され、必要な特急料金は蟹田 - 青森間となる。
この特例は「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」などの「普通列車に限って利用可能」という特別企画乗車券でも同様に適用され、指定された区間のみであれば、普通車自由席のみ利用することができるが、区間を超えたり、普通車自由席以外を利用する場合は、全乗車区間の特急券および乗車券が必要である。
ただし特別企画乗車券で青森-函館間を乗車する場合に限り特急料金だけを支払うことで同区間の普通車自由席を利用することができる。青森-函館間以外の中間駅で下車する場合はこの限りではない。
この理由での特例は、普通列車が1往復でも存在する場合には設定されていない。また博多南線及び上越線ガーラ湯沢支線)は普通列車が無く新幹線車両を使用し特急料金が必要だが、特急料金不要の特例は適用されない。
例えば石北本線の上川 - 白滝間は、沿線集落の過疎化、無人化による乗降客数減少が民営化当時と比べても著しくなったため駅の廃止、普通列車の減便を行った。その結果、現在の当区間はほとんどの時間帯で特急列車を使わざるを得ない状態となったが、それでも一日2往復の普通列車(内1往復は特別快速「きたみ」)が存在するため、特急料金不要の特例は適用されていない。
ごく短区間の利用者に対して配慮された区間の例[編集]
この区間の場合、特急列車を含めたすべての列車がこの区間では普通列車として運行されているのを便宜上「特急」と案内していることに依るものであり、厳密には特例ではない。
例えば、別府駅から特急「にちりん」に乗車して宮崎駅を越えて乗り通し宮崎空港駅まで移動する場合、宮崎駅 - 宮崎空港駅間は普通列車となるため、乗車するのに必要な特急券は別府駅 - 宮崎駅までに有効なものでよい。
この特例は両駅相互間の普通車自由席に乗車する場合に限って適用され、同区間でも普通車指定席やグリーン車に乗車する場合や、青森駅から新青森駅を越えて奥羽本線秋田駅方面の特急列車に通して乗車する場合、新青森駅から青森駅を越えて津軽海峡線津軽線)の函館駅方面の特急列車に通して乗車する場合には、新青森駅 - 青森駅間の特急券も必要である。「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」は設定当初は適用の対象とされていなかったが、2012年夏季より乗車することができるようになった(「青春18きっぷ」(夏季・冬季)の発売について(JR東日本) (PDF) )。

いずれも、遠方とを結ぶターミナル - 市街地間のアクセスを考慮している。新青森駅 - 青森駅間の特例について「青春18きっぷ」「北海道&東日本パス」に適用されなかったのは、いずれのきっぷも新幹線が利用できず、遠方とを結ぶターミナル(新青森駅) - 市街地間(青森駅)のアクセスという建前にそぐわないためであった。

特殊販売について[編集]

JRにおいて、以下の特殊な事情について規定を定めている。

  • 2時間以上すでに遅れている、ないしは運行する場合に2時間以上遅れそうな場合には「遅延特約」ないしは「遅延承知」と称して遅れることに対して払い戻さない事を条件に5割引をして販売する場合がある。なお、この制度は急行にも適用される。また、すでに購入済みの特急券(購入時点では遅れは発生していない)については、2時間以上の遅れが生じた場合、特急料金を全額払い戻しできる(2時間以上の遅れが生じた特急列車にこれから乗車する場合は特急料金は徴収されず、運賃のみが徴収される)。ただし、新幹線並行路線で新幹線に振り替え乗車した場合は払い戻しされない。
  • 特急列車については「専用車両を使用すること」が前提となっているが、事故などにより専用車両を使用して運行する都合が付かない場合「編成変更特約」と称してそのことに対して払い戻さない事を条件に最大5割引をして販売する場合がある[11]
    • この制度を適用した事例として、1969年より1970年まで車両の手当が付かなかったため、暫定的に急行形車両であるキハ56系気動車を用いた「北斗(下り)2号・(上り)1号」や事故等で急行形車両である153系電車157系電車を用い、前者では「かえだま」と揶揄された在来線特急時代の「こだま」、臨時列車で当時キハ181気動車の手配が困難であったことから12系客車で運行された在来線特急時代の特急「つばさ」などでこの適用があったとされる。これらは、専用車両がなかった、ないしはそれに準用するが冷房装置の取り付けがない等の理由であった。
    • 変わったところでは、在来線特急時代の「あさま」の代走に近郊形115系電車が使用されたことがあったが、この場合は所要時間変えずに運行された特急運用としたことで、「自由席特急料金の100円引き」として本制度が適用されたそうである[要出典]。しかし、近年は「近郊形代走に特急料金は頂けない」として、上記のような場合は快速扱いとして料金を徴収していない。
  • 天候の悪化等の理由により間引き運転がなされ普通列車が運行されない場合、状況的に特急列車に乗車せざるを得ないと判断された際は特急料金不要で特急列車への乗車が認められる場合がある。無論、普通列車が運行されない場合の特例であり、普通列車が運行している状況下では特急料金が必要である。

私鉄[編集]

私鉄においても、特急あるいはそれに準じる名称の速達列車を運行している場合があるが、列車の性格ないしは、会社の判断により特急料金を徴する場合と徴しない場合がある。なお、本項目では冒頭にもある通り有料列車における基本的に目的地への速達サービスに対するものを中心に挙げる。たいていの場合、速達サービスと着席サービスが一体であり、それが分離されているものは少数にとどまっている。

私鉄における特急券の例。左上:東武鉄道、左下:西武鉄道、右上:小田急電鉄、右下:近畿日本鉄道

指定席特急券[編集]

私鉄の場合、JRとの乗入れ列車を含む有料特急を走らせている場合には特急券が必要である。この場合、多くは速達サービスと着席サービスが一体であり、列車予約が早い段階から行われ、発券される(JRにおいては乗車1ヶ月前からであるが、大体2ヶ月前から3日前程度)。そのため、乗車当日になると目的の列車の座席が無い場合もあり得る。

なお、以下の鉄道会社では「指定券」としての特性を生かし、以下のサービスを行っている。

東武鉄道[編集]

東武鉄道では、特急料金を列車の運行する時間帯による割引を実施している。共に詳細はスペーシア・「りょうもう」も参照されたい。基本的には、以下の通りであるが、列車指定となっている。

  • 「午後割」…浅草駅を12時台 - 16時台までに出発する下り特急列車
  • 「夜割」…始発駅をおおむね17時以降に出発する上り特急列車。

近畿日本鉄道・北近畿タンゴ鉄道[編集]

近畿日本鉄道北近畿タンゴ鉄道では、両者とも乗り継ぎ料金制度を採用している。具体的な内容は当該項目を参照されたい。

立席特急券・自由席特急券[編集]

  • 長野電鉄の特急は全席自由席ながらも、運賃のほか特急料金が必要である(距離に関係なく全区間100円)。
  • 富山地方鉄道の特急には指定席車と自由席車のいずれも設けられている。
  • 富士急行の「フジサン特急」では展望車個室のほか自由席が設けられているが、自由席でも運賃以外に特急料金が必要である。

座席指定券・着席整理券・特別車両券[編集]

特急列車に自由席車と指定席車が併結されているケースとして、以下のものが挙げられる。自由席車が料金不要で乗車券のみで利用できるのに対し指定席車に料金が必要な列車では、速達サービスに対する料金ではないため、特急券ではなく、座席指定券着席整理券特別車両券等として発行される。自由席・指定席ともに特急料金が必要な列車では、指定席車利用では特急券に座席指定券等を追加する必要がある。

京浜急行電鉄[編集]

京浜急行電鉄が運行する京急ウィング号の場合、始発駅である品川駅でのみ、着席整理券の購入が必要となっている。しかし、それ以後の上大岡駅以南の停車駅間では、着席整理券が不要であり、他の快特と同じく料金不要で利用可能である。従って、純然たる全席座席指定列車とは言えない。

京成電鉄[編集]

京成電鉄では、有料特急であるスカイライナー、シティライナーおよびモーニングライナー・イブニングライナーを利用する場合において、特急券が必要である。

京成電鉄では通勤形車両を使用した特急および、特急より速達の快特(ともに料金不要)を運転しているため、最も速達であるスカイライナーの券は「ライナー券」となっているが、駅の案内および放送では「特急券」とも案内されている。

名古屋鉄道[編集]

名古屋鉄道の「快速特急」・「特急」の1・2号車(上り先頭の1・2両目)ないしは中部国際空港発着の「ミュースカイ」全車両に設定されている特別車「μ」の座席は、座席指定制としている特別車両券「ミュー(μ)チケット」として、名鉄の主要駅や旅行会社で1乗車350円で発券される。また、特定駅での特定方面同士の乗り継ぎの場合、同時購入する場合に限って1乗車と同額の「乗継ミューチケット」が発売される。

南海電気鉄道[編集]

南海電気鉄道の場合、南海本線特急「サザン」のみが10000系専用車両に「自由席」の通勤型車両を併結した“一部座席指定”制となっており、座席指定券の扱いを行っている。

なお、高野線特急「こうや」「りんかん」空港特急「ラピート」については運行当初より“全車座席指定”制を採っており、これらの列車の指定券は「特別急行券」と区別する。

中小私鉄[編集]

先述の通り、富山地方鉄道の特急・富士急行の「フジサン特急」の乗車には、指定席、展望車、個室、自由席のいずれも、乗車券のほか特急券を要するが、富山地方鉄道特急指定席ではさらに座席指定券、「フジサン特急」の展望車または個室利用には、さらに着席整理券または一種の特別席利用券である個室利用券を必要とする。

日本以外における特急券[編集]

アメリカでは20世紀の初頭、インターアーバン電車に食堂車やパーラーカーを連結した、LIMITEDと称する急行列車を運転し、乗客からは特別料金を徴収した。この列車から日本の特急列車の英訳語がLIMITED EXPRESSとなった。

ヨーロッパでは、特別の客車で編成された豪華列車に別料金を徴収して乗客を乗せることは19世紀から存在したが、これもアメリカの例と同様に速度に対する対価より、豪華な空間提供の対価である要素が強い。日本の特急に近い物としては、TEE列車の特急券がその代表的な物であった。TEEの特急券は距離により金額が決められていた。

脚注[編集]

  1. ^ JR東日本の運営するえきねっとでは1ヶ月7日前から申し込むことが出来るが、これも同様に1ヶ月前10時の発券処理の権利予約である。
  2. ^ 特急「あかぎ」号に確実に座れる「指定席車両」を設定いたします! (PDF) - 東日本旅客鉄道高崎支社、2013年9月19日、2013年9月20日閲覧
  3. ^ 2014年4月1日発売分より指定日当日のみとなる http://www.jreast.co.jp/press/2013/20131208.pdf (PDF)
  4. ^ 従来急行の運転が中心であった線区において、特急昇格・急行全廃の際実質的に料金値上げとなる額を緩和するために設けられたものであり、長距離区間を除いて原則A特急料金と急行料金のほぼ中間に当たる金額に設定されている。ただしJR北海道・四国ではB特急料金の設定がない。またJR北海道・東日本・九州では逆に短距離区間において急行料金より安い特急料金が設定されており、この区間は特急料金・急行料金とも同額となる特例が設けられている。
  5. ^ 基礎的な特急料金であり、2社間又は、同一会社内でも発着駅のいずれかがB料金区間外であれば全乗車区間に適用される。
  6. ^ B特急料金適用区間は除く。
  7. ^ JR東日本管内のB特急料金にはJR北海道管内である津軽海峡線中小国駅以北を含む。
  8. ^ JR東海のB特急料金区間は下記の通りであるが、JR東日本管内から連続するB特急料金区間で適用される。例としては「踊り子」で大船駅 - 三島駅間乗車時などがある。
  9. ^ 上記にあるとおり「あそぼーい!」展望席は通年単一料金。
  10. ^ 一部の解説本で「一度ホームに降りてから再度同じ列車に乗れば問題ない」と記載されているものがあるが、これは有人駅に限り(旅客営業規則第3条)誤りである。
  11. ^ [1] 東日本旅客鉄道旅客営業規則第2章第7節「急行券の発売」 - 2012年9月11日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]