第一興商

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株式会社第一興商
DAIICHIKOSHO CO.,LTD.
種類 株式会社
市場情報
東証JQ 7458
本社所在地 141-8701
東京都品川区北品川5-5-26
設立 1973年4月16日
業種 卸売業
事業内容 業務用カラオケ事業、カラオケ・飲食店舗事業、音楽ソフト事業等
代表者 代表取締役社長 林三郎
資本金 123億5000万円
売上高 単体926億500万円
連結1305億8700万円
(2014年3月期)
総資産 単体1150億2100万円
連結1615億8700万円
(2014年3月期)
従業員数 単体1,544人
連結3,026人
(2014年3月現在)
決算期 3月
主要株主 保志忠郊 10.73%
保志治紀 10.51%
ステート・ストリート・バンク・アンド・トラストカンパニー 7.86%
有限会社ホシ・クリエート 4.21%
(2014年3月現在)
主要子会社 日本クラウン株式会社
株式会社徳間ジャパンコミュニケーションズ
外部リンク http://www.dkkaraoke.co.jp/
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株式会社第一興商(だいいちこうしょう、英称Daiichikosho Co., Ltd.)は、業務用カラオケ・コンテンツ関連の会社。

業務用通信カラオケでは業界最大手。放送事業にも参入しており、レコード会社を子会社として傘下に収めている。

社是は「もっと音楽を世に、もっとサービスを世に」

沿革[編集]

  • 1971年3月 - 保志忠彦が東京都調布市に保志商店を創業し、音響機器の販売開始。
  • 1976年2月 - 休眠会社だった株式会社ニットー(1973年4月16日設立)の事業目的を変更して保志商店の事業を承継。商号を「株式会社第一興商」に改め、業務用カラオケ事業を開始(当時は8トラック)。
  • 1982年6月 - 東京都中野区に本社ビルを新築、本社を移転。
  • 1983年 - 業務用CD・LDカラオケシステム発売。
  • 1988年9月 - 直営カラオケルーム店舗「ビッグエコー」1号店が福岡市博多区にオープン(二又瀬店)。
  • 1989年1月 - 東京都品川区に本社ビルを新築、本社を移転(現在の本社)。中野区の前本社ビルは「DK中野ビル」に。
  • 1994年 - 業務用通信カラオケシステム「DAM(DAM-6400)」発売。
  • 1995年9月 - 日本証券業協会(現・ジャスダック)に株式を店頭登録。
  • 1996年10月 - 衛星デジタル放送「パーフェクTV!」(現・スカパー!)に参画し、委託放送事業を開始(のちに衛星役務利用放送へ移行)。
  • 1997年 - 第一興商が100%出資したレコード会社であるガウスエンタテインメントを設立。後に徳間ジャパンコミュニケーションズの一レーベルになる。
  • 2001年7月 - 日本クラウンの株式持分比率増加により子会社化。
  • 2001年10月 - 徳間書店から、子会社の徳間ジャパンコミュニケーションズの全株式を譲受・完全子会社化。
  • 2003年6月 - 創業者の保志忠彦が代表取締役社長を退き、代表取締役会長に就任。
  • 2003年10月 - トライエムを買収・完全子会社化。
  • 2005年6月 - 創業者の保志忠彦が代表取締役会長を退き、代表権のない名誉会長に就任。
  • 2005年7月 - 音楽ソフト事業子会社を再編。主な再編内容は徳間ジャパンコミュニケーションズを参照。
  • 2006年5月 - 徳間ジャパン・日本クラウンなどの音楽ソフト事業子会社と自社の同事業本部を、渋谷区(東建インターナショナルビル)に集約。
  • 2006年10月 - カラオケ店チェーン「カラオケ バンバン」を全国展開するシン・コーポレーションと資本・業務提携、同社を持分法適用関連会社とする。(2008年6月に株式の一部売却により現在は関連会社ではなくなっている)
  • 2009年6月 - 創業者の保志忠彦が代表取締役会長に復帰し、同年9月には会長兼社長となる。[1][2]
  • 2010年6月 - ベスタ・フーズ株式会社を子会社化。後に2011年8月に吸収合併。
  • 2011年6月 - 創業者の保志忠彦が代表取締役会長兼社長を退き、代表権のない取締役会長に就任。[3]
  • 2014年2月 - 「カラオケ バナナクラブ」を運営する株式会社アドバン、有限会社ゴールドを子会社化。

事業内容[編集]

業務用カラオケ事業[編集]

通信カラオケDAM
業務用通信カラオケ機器。シェアは業界最多。
デンモク
検索が可能なタッチパネル式のリモコン。
DAMステーション
ブロードバンド情報端末「DAMステーション」を利用した、会員制コンテンツサービス「club DAM MEMBERSHIP」の展開。

Web配信事業[編集]

karaoke@dam
通信カラオケDAMが自宅で練習できるインターネットカラオケサービス。
clubDAM.com
通信カラオケDAMなどの音楽情報、音楽ダウンロード、CD・DVDの販売など。SNSサイト『DAM★とも』なども含まれる。
メロダム
着信メロディサイト。
ボイスDAM
着信ボイスサイト。
SAL洋楽マニア
洋楽専門着信メロディサイト

カラオケ・飲食店事業[編集]

ビッグエコー・カラオケCLUB DAM[編集]

ビッグエコー茶屋町店
ビッグエコー甲府駅南店
第一興商が展開するカラオケボックスチェーン店。ビッグエコーは2011年2月現在、第一興商直営店舗とFC店舗併せて国内281店舗・海外2店舗(上海)を、カラオケCLUB DAMは2014年3月現在、国内18店舗を展開する。ただしドミナント出店の傾向が強く、2014年3月現在で岩手・秋田・山形・富山・滋賀・和歌山・島根・山口・佐賀の9県で未出店である。また、直営店舗とFC店舗との間で、最新機種および周辺機器の導入時期・数量等で温度差がある場合もある。第一興商のカラオケチェーン店であることから、機種は全てDAMシリーズで統一されている。
ビッグエコーでは、「club DAM MEMBERSHIP」の会員IDと電子マネー「楽天Edy」を一体化した会員証「BIG ECHO club DAM MEMBERSHIPカード」を発行している。発行手数料525円・年会費無料。直営・FC店問わず受付時に申込むと即時発行され、発行当日の利用から室料が20%割引となる。club DAM MEMBERSHIPへの登録完了には発行から2~3週間かかるが、完了前でもほとんどのコンテンツを利用可能。また、クレジットカード機能付の「BIG ECHO club DAM MEMBERSHIPオリコカード」もある(以前はソニーファイナンスインターナショナルとも提携していたが現在は解消)。
ポイントサービスもあり(BIG ECHOポイント)、利用料金(室料+フード・ドリンク代金)100円毎に1ポイントが加算される。貯まったポイントに応じて利用料金の値引サービス(100~2000ポイントで100ポイント単位で使用可・1ポイント5円で最大10000円)や、カタログギフトサービス(2011年3月1日開始、600・900・1200ポイントの3コースから申込可)が受けられる。
電子マネー機能付会員証としてはセブンイレブンの「nanaco」やサークルKサンクスの「カルワザクラブカード」と基本的に同じだが、こちらはビッグエコーでの支払いに本カード内蔵Edy以外の決済方法(現金・クレジットカード・おサイフケータイなど)を用いてもポイントが加算される。全日空マイレージサービスANAマイレージクラブ」の「Edyマイルプラス」にも参加しており、本カードを提示してANAマイレージクラブカード内蔵のEdyで支払うと、BIG ECHOポイントと同時に200円毎に2マイルが加算される[4]
かつては「来店回数ポイント(10回来店ごとに来店回数の2倍のポイントを加算・最大200ポイント)」および「誕生日ポイント(利用料金に応じたポイントが誕生日当日は通常の3倍、誕生月内は2倍加算・2倍加算は月内であれば何度でも可)」という2種類のボーナスポイントがあった一方で、利用料金の割引は5段階のみであった(200P→600円・500P→2000円・1000P→5000円・1500P→10000円・2000P→14000円)。しかし2010年7月1日付でポイント制度が改定され、先述の割引サービス変更とともにボーナスポイントは廃止された。また、かつては会員証を忘れた場合でも本人確認と会員データベース照会によって会員登録が確認出来た場合にはポイント加算・値引サービスが受けられたが、制度改定によって出来なくなった(室料20%割引は受けられる)。
カラオケCLUB DAMはビッグエコーの姉妹店であり、ポイントサービス以外はビッグエコーとほぼ同等のサービスを提供している。
注意点として、第一興商のカラオケチェーン店であることから、競合機種のJOYSOUNDエクシング)のカラオケは一切設置されていない。また、一部店舗でヒトカラを行おうとすると、割増料金を取られてしまう[5]

バナナクラブ&ビッグエコー[編集]

子会社である株式会社アドバンおよび有限会社ゴールドが展開するカラオケボックスのチェーン店。四国一円で18店舗を展開している。もともとは「カラオケ バナナクラブ」として営業しており、DAMのほか、エクシングJOYSOUNDの機種も導入されていたが、第一興商グループ入り後にDAMの機種に統一されている。
バナナクラブ ポイントカードがあり、利用料金200円毎に1ポイントが加算され、貯まったポイントは1ポイントにつき1円で割引が可能となっている。

その他[編集]

ビッグエコー以外にも飲食店舗として、

  • 花咲酒蔵 ウメ子の家
  • 和洋創菜 びすとろ家
  • アジアンダイニング 東風家

他、併せて22ブランドを展開している。

衛星放送事業[編集]

STAR digio
スカパー! Ch.400 - 499
100チャンネルの超短波放送チャンネル(CSデジタル音声放送)。コミュニティFMラジオ放送局の一部でもこの放送を取り上げているところがある。かつてはInterFMSHIBUYA-FMの再送信を行っていた。
STAR☆DAM
法人や店舗等向けにスカパー!の一部チャンネルをパッケージ化したサービス。店舗等でのBGM/BGVとしての利用を想定し、JASRACとのBGM契約等がパッケージ化されている。

音楽ソフト事業[編集]

日本クラウン
北島三郎アグネス・チャン河口恭吾さくらまやなどが所属
徳間ジャパンコミュニケーションズ
Sonar Pocket松原のぶえ水森かおりなどが所属

過去に行っていた事業[編集]

衛星放送事業[編集]

第一興商スターカラオケ
スカパー! Ch.267
カラオケチャンネル。
2012年3月31日に終了した。
安らぎの音楽と風景/エコミュージックTV
スカパー! Ch.268
“癒し”をテーマとした音楽・環境映像チャンネル。
2012年3月31日に終了した。

グループ会社[編集]

国内販売子会社[編集]

  • 株式会社北海道第一興商
  • 株式会社東北海道第一興商
  • 株式会社北東北第一興商
  • 株式会社東北第一興商
  • 株式会社常磐第一興商
  • 株式会社群馬第一興商
  • 株式会社栃木第一興商
  • 株式会社埼玉第一興商
  • 株式会社城北第一興商
  • 株式会社台東第一興商
  • 株式会社城東第一興商
  • 株式会社城西第一興商
  • 株式会社湘南第一興商
  • 株式会社新潟第一興商
  • 株式会社長野第一興商
  • 株式会社静岡第一興商
  • 株式会社東海第一興商
  • 株式会社北陸第一興商
  • 株式会社京都第一興商
  • 株式会社第一興商近畿
  • 株式会社京阪第一興商
  • 株式会社兵庫第一興商
  • 株式会社九州第一興商
  • 株式会社沖縄第一興商

音楽ソフト製作・販売会社[編集]

その他国内子会社[編集]

  • 株式会社ディーケーファイナンス
  • 丸萩洋酒工業株式会社
  • 株式会社アドバン
  • 有限会社ゴールド

海外子会社[編集]

  • 株式会社韓国第一興商
  • 第一興商(上海)電子有限公司
  • 第一興商電子貿易(上海)電子有限公司

専属楽曲独占使用疑惑[編集]

1992年、エクシングの業務用通信カラオケシステムJOYSOUND(JS-1)が発売された。CDLDを使ったカラオケシステムよりも新曲を迅速に入荷可能でなおかつ低コストで運用出来ることから、業務用カラオケシステムの主流は通信カラオケに移ろうとしていた。そして第一興商も通信カラオケシステム「DAM」の開発に乗り出すが、完成・発売までには時間がかかり、その間に顧客がJOYSOUNDに流れるのではないかという懸念があった。そこで、居酒屋パブスナックといった「ナイト市場」において歌われる事の多い「専属楽曲」の重要性に着目した第一興商は、専属楽曲のJOYSOUNDへの配信を食い止めるべく、専属楽曲を保有する大手レコード会社8社に対してJOYSOUNDを運用するエクシングへの専属楽曲開放承認を1~3年程度遅らせるよう要請、レコード会社側もそれに応じた。その結果エクシングに対して専属楽曲の開放が承認され始めたのは、1994年4月の初代DAM「DAM-6400」発売から1年以上経った1995年7月からで、全曲開放には1997年1月までかかった。その間にナイト市場ではDAMやBeMAX'S(パイオニア日光堂東映ビデオ)など専属楽曲を制限なく歌える機種が広く普及し、専属楽曲の開放が遅れたJOYSOUNDは事実上ナイト市場から締め出された。こうしてJOYSOUNDは1997年、発売以来堅持してきた業界シェア首位の座をDAMに明け渡した。その後カラオケボックスなどの「デイ市場」も制したDAMは、1997年から現在まで一度も陥落することなく業界シェア首位を堅持している。

2001年、第一興商はレコード会社2社(日本クラウン・徳間ジャパン)を立て続けに子会社化した。当時第一興商は、エクシング及びブラザー工業(エクシングの親会社)と特許侵害をめぐって係争中で、11月にエクシング・ブラザー側から和解案が示された。しかし第一興商側は和解案を拒否し、エクシングの事業を徹底的に妨害する方針を固めた。まずエクシングに対して、日本クラウン及び徳間ジャパンが保有する専属楽曲計67曲の開放を同年12月中で打ち切ると通告(契約更新拒否)。その後、第一興商の子会社・販売会社等の営業担当者をJOYSOUND設置店に出向かわせて、開放打ち切りとなる専属楽曲を設置されているJOYSOUND機器で実際に演奏し、「これらの楽曲は非許諾のもので違反であり、今後演奏出来なくなる」と説明しDAMへの設置替えをさせたり、卸売業者に2社の専属楽曲リストを配布して、今後エクシングにこれらの楽曲使用を一切許諾しない意向を伝えるなどしたとされる。エクシングからの告発を受けて、2002年10月に公正取引委員会が第一興商本社へ立入検査を実施すると、第一興商は事実を否定しながらも、再びエクシングに対する2社の専属楽曲開放を承認した。なお問題の発端となった特許侵害係争は、東京地方裁判所が2002年9月27日にエクシング・ブラザー側の請求を棄却し決着している。

このような経緯を踏まえて、2003年10月31日には公正取引委員会が独占禁止法違反(不公正な取引方法)で第一興商に排除勧告を出したが、11月10日に第一興商側が不応諾すると発表したため、12月5日に公正取引委員会は審判開始決定をした[6]。2009年2月16日に審判審決が行われ、「一連の行為は独占禁止法違反(不公正な取引方法)だが、当該行為は既に無くなっており再発の恐れも認められない」として、排除命令など格別の措置を命じないことを決定。第一興商側も「主張が相当程度認められた」としてこの審決を受け入れたことで、前述2件の問題については解決したとみられる[7]。しかしエクシングは2010年1月に「UGA」などを持つ業界2位のBMBを買収して同年7月に合併し(とりわけナイト市場の)シェア拡大を狙っており、両社の競争状態は続いている。

この対立はアイドルグループ戦争にも影を落とす。特に福岡県において、HKT48を関連グループとするAKB48はエクシングとスポンサー契約を結び、JOYSOUNDのCMにはAKB48が出演している。これに対しHKT48最大のライバルであるLinQが第一興商と手を組み、2013年にはDAM★ともを利用したメンバーオーディションを行っている[8][疑問点 ]

脚注[編集]

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  1. ^ 代表取締役およびその他の役員の異動に関するお知らせ2009年5月25日
  2. ^ 代表取締役およびその他の役員の異動に関するお知らせ2009年8月31日
  3. ^ 代表取締役およびその他の役員の異動に関するお知らせ2011年5月23日
  4. ^ ビッグエコー、ANAとEdyでお得!~Edyで決済ならマイルが通常の2倍(Edyマイルプラス)、さらにお得なキャンペーンを実施~ 第一興商ニュースリリース 2010年1月26日
  5. ^ 一例として、
  6. ^
  7. ^
  8. ^ 参照リンク

関連項目[編集]

外部リンク[編集]