松山駅 (愛媛県)

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松山駅
四国旅客鉄道(JR四国)松山駅舎
まつやま
Matsuyama
地図
所在地 愛媛県松山市南江戸・宮田町
所属事業者 四国旅客鉄道(JR四国・駅詳細
伊予鉄道駅詳細
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松山駅(まつやまえき)は、愛媛県松山市南江戸一丁目にある、四国旅客鉄道(JR四国)予讃線。駅案内パネルのコメントは「坊っちゃん、マドンナと道後温泉の駅」。駅番号はY55U00

伊予鉄道大手町線JR松山駅前停留場(ジェイアールまつやまえきまえていりゅうじょう、駅番号:05)についてもここで記述する。

歴史

開業当時の松山駅

1927年に高松方面から延びてきた予讃線の駅として開業したが、松山市内には既に1888年に開業していた伊予鉄道の松山駅が存在していた。国有鉄道を当時運営していた鉄道省では伊予鉄道に駅名改称を要求し、伊予鉄道は国鉄駅の名前を「伊予松山駅」とすればよいと反発した。鉄道省は伊予鉄の運輸課長を東京の本省に呼び出して圧力を掛けるなどし、結局伊予鉄側が折れて伊予鉄の駅を松山市駅に改称して松山駅の名前を国鉄に譲った[1]。しかし国鉄の駅は市街地から離れていて、その後も松山における中心駅としての地位は松山市駅が占め続け、国鉄(→JR)の駅は長距離客のみ使用するものという雰囲気が形成され、現在に至る。現在JR線上に存在する都道府県代表駅(46駅)で最後に開業した駅となっている。

JR四国

伊予鉄道

  • 1927年昭和2年)4月3日:鉄道省松山駅の開業と同時に古町 - 松山間の連絡線が地方鉄道法による鉄道として開通[3]
  • 1936年(昭和11年)5月1日:古町 - 国鉄駅前(現在のJR松山駅前) - 西堀端間が軌道法による軌道として開業。古町 - 松山間の連絡線廃止。
  • 1987年(昭和62年)4月1日:JR発足に伴い、停留場名を国鉄駅前からJR松山駅前に変更。

駅構造

JR四国

JR 松山駅
駅舎(2015年9月)
まつやま
Matsuyama
Y54 三津浜 (3.7 km)
(3.5 km) 市坪 U01
所在地 愛媛県松山市南江戸一丁目14-1
北緯33度50分25.4秒 東経132度45分5秒 / 北緯33.840389度 東経132.75139度 / 33.840389; 132.75139 (松山駅)座標: 北緯33度50分25.4秒 東経132度45分5秒 / 北緯33.840389度 東経132.75139度 / 33.840389; 132.75139 (松山駅)
駅番号 Y55・U00
所属事業者 四国旅客鉄道(JR四国)
所属路線 予讃線
キロ程 194.4 km(高松起点)
電報略号 マツ
駅構造 地上駅
ホーム 2面3線
乗車人員
-統計年度-
4,784人/日(降車客含まず)
-2020年-
開業年月日 1927年昭和2年)4月3日[2]
備考 直営駅管理駅
みどりの窓口
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愛媛県の県庁所在地でもある松山市の代表駅で、駅舎に接した単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の合計2面3線のホームを有する地上駅である。かつて駅構内には車両基地松山運転所)が併設されていたが、駅周辺の高架化事業により2020年3月14日に南伊予駅に隣接した場所に移転した。みどりの窓口や自動券売機はあるがJRの人口30万人以上の都市の中心駅で唯一自動改札機はない。事務管コードは▲701452を使用している[10]

伊予市 - 伊予大洲間で伊予灘沿いの予讃線旧線を経由して宇和島方面に向かう列車は、同区間の愛称である「愛ある伊予灘線・伊予長浜経由(行先駅名)行き」と案内される。

2011年4月19日より、列車接近メロディが「瀬戸の花嫁」から「この街で」に変更されている。これは松山市とのパートナーシップ協定の一環であり、当日には協定締結式がホームにて行われた。なおこのメロディが採用されたのは松山市「ことばのちから」イベントで生まれた歌であることから。

2015年5月15日より、松山市とJR四国が「瀬戸内・松山」構想の協定締結を行った取り組みの一つとして、「この街で」から「春や昔」に変更されている[11][12]

駅舎は1953年に改築されたものである。エントランスの三角屋根は小説坊っちゃんの旧制松山中学や初代松山駅をイメージしたもので、これは2000年のリニューアルの際に新設されたものである。この時のリニューアル時には他にも改札口付近を木目調に改修、駅前にガス灯を設置するなどしており、レトロな雰囲気を漂わせている[6]

高架化が計画されており、着工している。詳細は「高架化事業」の節を参照。

のりば

のりば 路線 方向 行先
1・2・3 予讃線 上り 今治高松岡山方面
下り 八幡浜宇和島方面
  • 特急は原則として1番のりばを使用するが、宇和島方面の一部は2番のりばも使用する。伊予市方面の普通列車は主に2・3番のりばを使用するが、今治方面の普通列車のホームは固定されていない。
  • 当駅では、1番のりば北側に岡山高松発着の「しおかぜ」・「いしづち」、南側に宇和島発着の「宇和海」が縦列で停車する珍しい形態を取ることが多い。そのため写真にあるように1番のりばの有効長が2番・3番のりばの有効長より長く、12両編成分の長さがある。2014年ダイヤ改正までは、下り基準で「しおかぜ」編成の前側と「宇和海」の後ろ側は自由席がメインで、指定席・グリーン車を利用しての「しおかぜ」「宇和海」相互の乗り換えには時間と距離を要していたが、同改正で「しおかぜ」は編成が逆転し前側がグリーン車・指定席となったため、指定席利用客の乗り換えが便利になるように改善された。2016年ダイヤ改正では、下り基準で「宇和海」の指定席が後側に変更されるため、指定席同士の乗換えが更に便利になった。また、電車を使用する「しおかぜ」「いしづち」はここで折り返すため、車内清掃終了後すぐに発車となる(到着後10分程度で発車する)。

伊予鉄道

伊予鉄道 JR松山駅前停留場
JR松山駅前電停(2015年)
JR まつやまえきまえ
JR Matsuyama Station
06 宮田町 (0.4 km)
(0.3 km) 大手町駅前 04
所在地 愛媛県松山市宮田町
駅番号 05
所属事業者 伊予鉄道
所属路線 大手町線
キロ程 0.8 km(古町起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
3,961人/日
-2019年-
開業年月日 1927年昭和2年)4月3日
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愛媛県道19号松山港線上に千鳥式に配置された2面2線の安全地帯が設けられている電停である。市内電車(松山市内線)の1、2、5号線が使用する。本電停を境に古町方は単線、西堀端方は複線となっている。それぞれ、松山市駅・道後温泉方面行きと、古町・木屋町方面行きとなっている。後者については5号線が当駅を終着とするため、継続電車と当駅終着電車で停車位置を分けている。

のりば

JR松山駅前
ホーム 路線 行先
1 1号線 環状 木屋町上一万方面
2 2号線 環状 松山市駅行き
5号線 大街道道後温泉行き

市内電車の延伸

後述する松山駅周辺の高架化が完成した暁には、電停が予讃線付近に移設される[13]。同時に、松山駅下を潜る形で、将来の市内電車による松山空港乗り入れを視野に入れて南江戸地区までの約700mが延伸されることも決定している[14]

貨物駅

旧JR貨物松山駅(2010年)
旧JR貨物松山駅(2010年)
旧JR貨物松山営業所(2008年)
旧JR貨物松山営業所(2008年)

2020年3月13日まで、駅舎の南側にJR貨物の施設が存在した。本線を挟んだ西側は松山運転所が広がっていた。コンテナホーム2面、荷役線3本が設置され、駅の着発線と荷役線は市坪駅方面に伸びる引き上げ線を介して接続していた。また、駅構内には営業窓口のJR貨物松山営業所も置かれていた。松山駅付近連続立体交差事業の貨物駅機能移転により、貨物駅は3月14日をもって廃止となり、南伊予駅付近にて松山貨物駅として開業した[8]

取り扱っていた貨物の種類

貨物列車

2014年3月改正時点での貨物列車は、1日1往復高松貨物ターミナル駅方面との間に高速貨物列車が運行されていた。なお、当駅終着の下り列車は高松貨物ターミナル駅始発だが、当駅始発の上り列車は大阪貨物ターミナル駅まで直通していた[15]

駅弁

2018年4月2日、弁当製造販売の有限会社鈴木弁当店(1870年料亭として創業、1938年から当駅にて駅弁販売開始、1960年4月有限会社設立)が事業停止となり、当駅の駅弁は途絶えることになった[16]

しかしながら「醤油めし」の消滅を惜しむ声が多いことからJR四国の子会社である四国キヨスクとステーションクリエイト東四国が岡山駅の駅弁業者である三好野本店に依頼し「醤油めし」を復活させた[17]。復活に際し鈴木弁当店のレシピを受け継いでいるという。

主な駅弁は下記の通り[18]

  • 松山名物 醤油めし

利用状況

人口50万人を抱える四国最大の県庁所在地の代表駅としてはホームの数が少ないなど駅の規模が小さい。これは当駅が松山市街地の西端に位置することや、長距離客は飛行機や船、高速バスの利用が中心であり、市内や近郊も伊予鉄グループのバスや電車の方が利便性が良いことが理由として挙げられる。このため松山市駅が市の実質的な中心駅としての機能を担っている。

年度 1日平均
乗車人数[20]
2000年 8,461
2001年 8,205
2002年 7,907
2003年 7,718
2004年 7,461
2005年 7.368
2006年 7,282
2007年 7,245
2008年 7,593
2009年 7,090
2010年 7,125
2011年 7,238
2012年 7,287
2013年 7,373
2014年 7,179
2015年 7,258
2016年 7,135
2017年 7,172
2018年 6,982
2019年 6,871
2020年 4,784
1日平均乗車人員(単位:人/日)
  • 伊予鉄道松山市駅 - 2019年度の1日平均乗降人員3,961人であった[21]

駅周辺

バスのりば

伊予鉄バスのりば
伊予鉄バスのりば
JR四国バスのりば
JR四国バスのりば

駅前には伊予鉄バスとJR四国バスのバスのりばが設置されている。

一般路線バス

運行事業者 のりば 路線番号 路線名 経路
伊予鉄バス 伊予鉄② ⑧番線 JR松山駅前 - 大手町 - 松山市駅 - 大街道口 - 新立 - 桑原農業前 - 愛大農学部前 - 東野 - 石手寺 - 道後温泉駅
伊予鉄③(久米方面)/ ①(津田方面) ⑩番線 津田団地前 - 北斎院 - 松山総合公園前 - JR松山駅前 - 松山コミュニティセンター前 - 松山市駅 - 市役所前 - 県庁前 - 一番町 - 大街道 - 東高前 - 桑原農協前 - 繁多寺口 - 久米駅前
伊予鉄③(松山市駅・道後方面)/④(松山空港方面) (52) 松山空港線 松山空港 - 松山斎院営業所口 - JR松山駅前 - 大手町 - 松山市駅 - 市役所前 - 県庁前 - 一番町/大街道 - ロープウェイ前/喜与町 - 日赤前 - 上一万駅前 - 南町県民文化会館前 - 道後温泉駅前
松山空港 - 松山斎院営業所口 - JR松山駅前 - 大手町 - 松山市駅 - 市役所前 - 県庁前 - 一番町/大街道 - ロープウェイ前/喜与町 - 日赤前 - 上一万駅前 - 南町県民文化会館前 - 道後温泉駅前 - 石手寺 - 岩堰 - 湯之元 - 奥道後 - 湧ヶ淵
松山空港 - 松山斎院営業所口 - JR松山駅前 - 大手町 - 松山市駅 - 市役所前 - 県庁前 - 一番町/大街道 - ロープウェイ前/喜与町 - 日赤前 - 上一万駅前 - 南町県民文化会館前 - 道後温泉駅前 - 石手寺 - 岩堰 - 湯之元 - 湯の山ニュータウン
(53) 松山空港 - 松山斎院営業所口 - JR松山駅前 - 大手町 - 松山市駅
伊予鉄②(松山市駅方面)/①(勝岡方面) (62) 勝岡線 松山市駅 - 市役所前 - 大手町 - JR松山駅前 - 衣山駅前 - 松山西中等教育学校前 - 和気駅前 - 勝岡 - 勝岡東 - 運転免許センター
伊予鉄バス/瀬戸内運輸 伊予鉄③ (80) 新居浜特急線 JR松山駅前 - 松山市駅 - 大街道 - 四国がんセンター - 愛大病院前 - 横河原 - 川内 - 湯谷口 - 小松総合支所前 - 西条駅前 - 新居浜西バスターミナル - 市役所前 - 新居浜駅
伊予鉄バス 伊予鉄⑤ 松山空港リムジン 松山空港 - (JR松山駅前 - 松山市駅 - 大街道 - 南町県民文化会館前 - 道後温泉駅前)
伊予鉄① 松山観光港リムジン 松山観光港 - (JR松山駅前 - 松山市駅 - 大街道 - 南町県民文化会館前 - 道後温泉駅前)
伊予鉄南予バス 伊予鉄⑤ 東予港連絡バス JR松山駅前 - 松山市駅 - 松山インター口 - 川内インター) - 東予港
JR四国バス JRバス 久万高原線 松山 - 大手町 - 市役所前 - 県庁前 - 大街道 - 伊予鉄立花駅前 - 総合運動公園口 - 砥部 - 久万高原

※経路の(停留所 - 停留所)でくくった中の相互の乗降はできない。

高速バス

路線名 経路 運行事業者
坊っちゃんエクスプレス JR松山駅 - 松山市駅 - 大街道 - 余戸南インター - 松山インター口 - 川内インター) - 三島川之江インター - (高速観音寺 - 高速善通寺 - 高速丸亀 - 高松中央インターバスターミナル - ゆめタウン高松 - 栗林公園前 - 県庁通り - 高松駅高速バスターミナル) JR四国バス/伊予鉄バス/四国高速バス
吉野川エクスプレス JR松山駅 - 大街道 - 松山市駅 - 余戸南インター - 松山インター口 - 川内インター) - 三島川之江インター - (三好BS - 脇町BS - 土成BS - 鈴江 - 徳島大学前 - 徳島駅 JR四国バス/伊予鉄バス/徳島バス
なんごくエクスプレス号 (JR四国バス松山支店 - JR松山駅 - 大手町 - 大街道 - 松山市駅 - 大街道 - 天山橋 - 松山インター口 - 川内インター) - 三島川之江インター - (高知中央インター - はりまや橋 - 高知駅バスターミナル) JR四国バス
ホエールエクスプレス (松山空港 - JR松山駅 - 大街道 - 松山市駅 - 余戸南インター - 松山インター口 - 川内インター) - 三島川之江インター - (一宮バスターミナル - 高知駅バスターミナル - はりまや橋) 伊予鉄バス/とさでん交通
マドンナエクスプレス JR松山駅 - 大街道 - 松山市駅 - 余戸南インター - 松山インター口 - 川内インター) - (鷲羽山北 - 有城南 - 津高 - 岡山駅西口) JR四国バス/伊予鉄バス/下電バス/両備バス
キララエクスプレス (松山市駅 - JR松山駅 - 北条 - 来島海峡BS - 大島BS) - 瀬戸田PA - 瀬戸田BS - (因島重井BS - 因島大橋 - 向島BS - 向東BS - 新尾道駅 - 福山本郷 - 千田BS - 広尾 - 新橋 - 福山駅前) 伊予鉄バス/中国バス/しまなみバス/本四バス
松山エクスプレス大阪号・京阪神ドリーム松山号 (JR四国バス松山支店 - JR松山駅 - 大街道 - 天山橋 - 松山インター口 - 川内インター - 三島川之江インター - 三好BS - 脇町BS - 土成BS - 道の駅いたの) - (高速舞子 - 三宮バスターミナル - JRなんば駅 - JR大阪駅 - ユニバーサル・スタジオ・ジャパン/京都駅中央口) JR四国バス/西日本JRバス
オリーブ松山号 (JR四国バス松山支店 - JR松山駅 - 大街道 - 天山橋 - 松山インター口 - 川内インター - 三島川之江インター - 坂出インターバスターミナル - 高松駅高速バスターミナル - 徳島駅 - 松茂) - (桑名駅前 - 岩塚駅前 - 名古屋駅 JR四国バス/JR東海バス

※経路の(停留所 - 停留所)でくくった中の相互の乗降はできない。

新高速乗合バス(ツアーバスから移行した高速バス)は、ロータリーとは別の場所にバス停を置いている。

松山駅東(ホテルニューカジワラ前)

高架化事業

2021年現在、松山駅では高架化事業が進んでいる[22]。2008年に都市計画決定および事業計画決定がなされ、同年より先行買収に着手した。先行買収は2011年度中に終了している。また、並行して埋蔵文化財の調査も行われている。

経緯

当駅は松山市の玄関口のひとつであるが、1953年に建築され老朽化した駅舎が現役である。2000年に駅本屋をレトロ調に改装したものの、駅舎の西方に運転所が併設されている関係で西口が設置できないなど、旧態した構造ゆえに依然として利用者に不便を強いている。くわえて、予讃線により当駅付近の中心市街地・主要道路が南北に分断されており、朝夕のラッシュ時には踏切により交通が遮断されるなど、都市生活にも支障を来しており、高架化による改良が決定された。

また、当駅は松山市街の中心(大街道や松山市駅など)からはずれた中心市街地西端に位置している。これは、全国的に同様の事例がいくつかあったようだが、国鉄線開業が昭和に入ってからと遅かったため松山市が市街中心部への鉄道引き込みを拒否したためである[要出典]。結果、当時の温泉郡南江戸村(現・松山市南江戸1丁目)の田園地帯に駅をすることになり、周辺部に市街化調整区域が点在する状況にある。道路も狭隘で、市街地として抜本的な改良が待たれる。そのため、土地区画整理事業を行うことも決定された。これは高架化とあわせて市街地としての再生も目指すものである。

事業概要

具体的には

  • 貨物駅および松山運転所北伊予駅 - 伊予横田駅間に移転
  • 近隣の複線化
    • 松山環状線の南側から市坪駅までの1.7kmの区間で行き違い線を整備し、事実上複線化した。
  • 旅客ホームを含む延長2.4kmの高架化と8か所の踏切除去
  • 西口駅前広場の整備
  • 東口駅前の再開発等
  • 伊予鉄道大手町線の軌道引込および松山西部環状線付近までの軌道延長
  • サクラメント通りのアンダーパス区間の埋め戻し

である。

高架化後の松山駅については、2面4線で計画されている[23]

当初、完成は愛媛県で国民体育大会が開催される2017年度を予定していたが、事業計画の遅れにより2020年度に変更された。その後、用地取得の長期化により、2024年度に再変更された[24]

松山市駅との関係

松山市内には、前述の通り伊予鉄道の松山市駅もある。こちらは「市駅」と略して呼ぶことが多い。特に区別を要する場合、松山駅は「JR松山駅」と呼ばれる。路線の関係から、JR松山駅は主として県内外の主要都市と結ぶ足のやや長い交通、伊予鉄道の方は松山平野内の交通と棲み分けている。

どちらかというと、松山市駅の方が市内中心部に近いことから、両社の相互乗り入れは絶えず課題となっている。ただし架線電圧の違い(JR予讃線は直流1500V、伊予鉄道鉄道線は直流750V)など、相互乗り入れには障害も多い。また、JR予讃線西衣山駅を伊予鉄道高浜線西衣山駅に併設して連絡させる計画もあった。

隣の駅

※特急「しおかぜ「いしづち」「モーニングEXP松山」宇和海」、観光列車「伊予灘ものがたり」の停車駅は各列車記事を参照。

四国旅客鉄道(JR四国)
予讃線
快速「サンポート」・普通
三津浜駅 (Y54) - 松山駅 (Y55, U00) - 市坪駅 (U01)
伊予鉄道
環状線(1号線・2号線)
大手町駅前停留場 (04) - JR松山駅前停留場 (05) - 宮田町停留場 (06)
5号線
大手町駅前停留場 (04) - JR松山駅前停留場 (05)
坊っちゃん列車
南堀端停留場 (03) - JR松山駅前停留場 (05) - 古町駅 (07)

脚注

  1. ^ 武智 恒喜 「伊予鉄道開業120年をめぐって」 鉄道ピクトリアル802号 pp.27-31 電気車研究会 2008年4月
  2. ^ a b c 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』JTB、1998年、638頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  3. ^ a b c d e f g h 『週刊 JR全駅・全車両基地』 53号 松山駅・伊予西条駅・下灘駅ほか83駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2013年8月25日、10頁。 
  4. ^ a b c 交建設計・駅研グループ、1996、『駅のはなし 明治から平成まで』改訂初版、成山堂書店 ISBN 4-425-76032-8 p. 130
  5. ^ 「松山、高知両駅待合室を冷房化」『交通新聞』交通協力会、1973年6月22日、2面。
  6. ^ a b JR四国20年のあゆみ268頁
  7. ^ 「松山駅の構内 便利に JR四国 エレベーター2基完成」『愛媛新聞愛媛新聞社、2008年3月12日、朝刊、7面。
  8. ^ a b "2020年3月時刻改正 新しい鉄道貨物輸送サービスのご案内" (PDF) (Press release). 日本貨物鉄道. 13 December 2019. p. 2. 2019年12月24日時点のオリジナル (PDF)よりアーカイブ。2019年12月29日閲覧
  9. ^ a b JR松山駅付近連続立体交差事業の高架橋工事にかかる説明会(竹原南工区) (PDF) - 愛媛県 p.2、2021年7月12日閲覧。
  10. ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
  11. ^ "松山市・JR四国の連携・協力に関する協定締結式ならびにJR松山駅到着メロディーを「春や昔」の導入について" (Press release). 松山市・四国旅客鉄道. 12 May 2015. 2015年5月12日閲覧
  12. ^ “JR四国、松山駅メロディー「春や昔」導入 - 松山市との協定の取組みで実施”. マイナビニュース (マイナビ). (2015年5月14日). https://news.mynavi.jp/article/20150514-a176/ 2015年5月14日閲覧。 
  13. ^ 松山市中心市街地活性化基本計画 (PDF) - 愛媛県 p.6、2021年7月12日閲覧。
  14. ^ 幹線道路・路面電車計画 - 松山市松山駅周辺整備課、2021年7月12日閲覧。
  15. ^ 『貨物時刻表 平成26年3月ダイヤ改正』、鉄道貨物協会、2014年、105頁。 
  16. ^ 愛媛 弁当製造販売(有)鈴木弁当店~駅弁「醤油めし」製造元、松山駅から駅弁消える~TSR速報(大型倒産情報・注目企業動向) 2018年4月4日 東京商工リサーチ
  17. ^ 松山の名物駅弁「醤油めし」復活 伝統の味を継承日本経済新聞
  18. ^ 『JTB時刻表』2022年3月号、JTBパブリッシング、2022年、334頁。 
  19. ^ 会社案内 - JR四国
  20. ^ 愛媛県統計年鑑、2008年度以降はJR四国の会社概要
  21. ^ 国土数値情報 駅別乗降客数データ - 国土交通省
  22. ^ JR松山駅付近連続立体交差事業(愛媛県実施鉄道高架事業) - 松山市松山駅周辺整備課、2021年5月4日閲覧。
  23. ^ JR松山駅付近連続立体交差事業の高架橋工事にかかる説明会(竹原地区)H30.6.12” (PDF). 愛媛県 (2018年6月12日). 2021年6月10日閲覧。
  24. ^ 愛媛県 (28 April 2017). "大洲・八幡浜自動車道整備事業(八幡浜道路、夜昼道路)およびJR松山駅付近連続立体交差事業の事業計画変更について" (PDF) (Press release). 2017年4月29日閲覧

参考文献

  • JR四国20年のあゆみ(2007年3月31日、四国旅客鉄道株式会社発行)

関連項目

外部リンク