宇和海 (列車)

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宇和海
松山駅に停車中の特急「宇和海」
松山駅に停車中の特急「宇和海」
運行事業者 四国旅客鉄道(JR四国)
列車種別 特急列車
運行区間 松山駅 - 宇和島駅
経由線区 予讃線内子線
使用車両
(所属区所)
2000系気動車
松山運転所
運行開始日 1990年11月21日
備考 2014年3月15日現在

宇和海(うわかい)は、四国旅客鉄道(JR四国)が松山駅 - 宇和島駅間を予讃線内子線経由で運行している特急列車である。

概要[編集]

1990年夏に臨時列車として松山駅 - 宇和島駅間で運転を開始。同年11月に特急「しおかぜ」の一部列車と、急行「うわじま」を統合して定期列車となり、1993年3月に新型車両の投入と、特急列車の運転系統の整理により大きく増発された。

列車名は、八幡浜市以南で時折姿を見せる豊後水道愛媛県側での別名「宇和海」に由来している。

運行概況[編集]

2014年3月15日現在、松山駅 - 宇和島駅間で上り15本・下り16本が運転されている。大半が電車化され、松山駅発着となった「しおかぜ」「いしづち」の末端区間を担う列車で、一部を除いて松山駅の同一ホームで両列車に接続する。下りより上りが1本少ないのは、宇和島駅始発の「いしづち」が補完列車として上り1本のみ設定されているためである(宇多津駅まで「しおかぜ」と併結して運転)。

停車駅[編集]

松山駅 - 伊予市駅 - (伊予中山駅) - 内子駅 - 伊予大洲駅 - 八幡浜駅 - 卯之町駅 - 伊予吉田駅 - 宇和島駅

使用車両・編成[編集]

2014年3月15日以降の編成図
宇和海
← 宇和島
松山 →
別記以外
1 2 3
03・25・31号
22・28号
1 2 3 4
05・11・23・29号
02・08・14・26号
1 2 3
G
  • 全車禁煙
  • 編成および座席種別は変更する場合がある。
  • 下り3・25号、上り22・28号の土曜・休日は3両編成で運転。
凡例

松山運転所所属の2000系気動車で運転されている。基本的に量産車での運転となるが、一部には試作車両「TSE」が充当されている。

基本編成は3両で、指定席は1号車の宇和島寄りの16席 - 28席となる。なお、4両編成で運転される列車のうち、2往復(下り3・25号、上り22・28号)の土曜・休日は3両編成で運転される。

グリーン車を連結する4往復(下り5・11・23・29号、上り2・8・14・26号)と31号は「アンパンマン列車」として運転される。31号をのぞき、1号車の普通車指定席は「アンパンマンシート」となる。

TSE編成「宇和海」9号(双岩駅)

過去の使用車両[編集]


臨時列車[編集]

うわじま牛鬼まつり開催時、「宇和海」最終便の後発として、臨時特急列車「牛鬼号」が上り(宇和島駅始発)1本のみ運転される。車両は2000系の2両編成が使用され、全席が自由席となる。停車駅は「宇和海」と同一である。

利用状況と競合交通機関[編集]

2007年平成19年)現在、松山自動車道の南予方面の延伸で高速バス宇和島バス)や自家用車と競合関係にあるが、特に松山IC伊予IC松山市内との間の渋滞が激しいこともあり、松山と南予地方の都市間列車として速度と定時性の点で圧倒的優位にある。このため、朝夕は通勤・通学者の利用も多い。

予讃線は伊予市駅以南が電化されていないこともあって、宇和島方面 - 松山駅以東間の移動は、松山駅での乗り換えが発生するケースがほとんどである。松山駅での特急「しおかぜ」や特急「いしづち」との乗り換えは、1番のりばの高松寄りと宇和島寄りとで行われている。また、1番のりばへの入線は「しおかぜ」を先に入線させる都合上、場内信号機の停止信号で停止し、「しおかぜ」の到着後に誘導信号機の「進行」で入線する。このために上りは所要時間が1分長い。

松山駅で乗り換えとなる場合の特急料金は、四国内については1990年11月から通し計算になった。西日本旅客鉄道(JR西日本)管轄の岡山駅児島駅 - 宇和島駅間も2004年(平成16年)12月以降は通し計算になったが、それ以前は「宇和海」には別に特急券が必要で、まったく別個の特急列車とみなされるため新幹線の乗り継ぎ割引も適用されず、宇和島駅直通「しおかぜ」との料金格差が問題視されていた。

沿革[編集]

  • 1990年平成2年)
    • 夏:臨時特急列車として松山駅 - 宇和島駅間でキハ185系気動車を使用して運転開始。
    • 11月21日:特急「しおかぜ」の一部列車と、急行「うわじま」を統合して定期列車化。キハ181系気動車およびキハ185系気動車により4往復設定。
      • キハ181系・キハ185系のいずれも最高速度110km/hで運転。最短所要時間は1時間30分、表定速度64.6km/h。
  • 1991年(平成3年)3月:「宇和海」が下り1本増発され、上り4本・下り5本になる。
  • 1993年(平成5年)3月18日:2000系気動車を投入。「しおかぜ」「いしづち」の電車化や松山駅での系統分割のため13往復になる。停車駅を整理し、伊予中山駅伊予吉田駅を原則通過とする。
    • 2000系気動車では最高速度120km/h運転が実現し、スピードアップが図られる。最短所要時間1時間15分、表定速度77.5km/h。
  • 1994年(平成6年)12月3日:「宇和海」の下り1本を高松駅始発の「いしづち」に変更し、上り13本・下り12本になる。伊予中山駅・伊予立川駅双岩駅伊予石城駅の4駅の一線スルー化および弾性分岐器使用により高速化。最短所要時間1時間13分、表定速度79.6km/h。
  • 1995年(平成7年)4月:「宇和海」が1往復増発され上り15本・下り14本に。これにより日中は1時間間隔で運転、全列車を4両編成とする。
  • 1997年(平成9年)3月:「宇和海」の1往復を岡山駅発着の「しおかぜ」に変更し、上り14本・下り13本になる。
  • 2005年(平成17年)3月:松山駅22時台発の下りを1本増発し、14往復になる。
  • 2006年(平成18年)3月18日:ダイヤ改正により余裕時分が含まれるようになり、一部列車をのぞいて所要時間が延びて、全列車の平均所要時間は1時間20分程度になる。
  • 2008年(平成20年)3月15日:全車禁煙になる。また、伊予市駅にすべての特急列車が停車するようになる。
  • 2010年(平成22年)
    • 6月1日:ダイヤ改正により、次のように変更。
      • 「いしづち」1・3号の使用車両変更と系統分割により松山駅 - 宇和島駅間運行の列車が設定される。ただし、列車名は「いしづち81号」。
      • 高速道路料金割引による特急列車の減収等に伴い、一部列車を除いて4両から3両に減車。
    • 9月1日:伊予吉田駅への特急列車の停車を拡大。それまで停車していた朝夕の上下2本ずつ計4本に加え、上り8本・下り9本の計17本が停車するようになる。
  • 2011年(平成23年)3月12日:ダイヤ改正により、次のように変更[1]
    • エル特急の呼称が廃止。
    • 下り1本の運航時間帯を深夜から早朝に変更。
    • 「宇和海24号」が「いしづち34号」として宇和島駅 - 高松駅間の直通列車に変更。
    • 「いしづち81号」が定期列車化し、「しおかぜ」9・22号の松山駅 - 宇和島駅間と共に「宇和海」に編入。
    • 伊予吉田駅にすべての特急列車が停車するようになり、1往復のみだった伊予中山駅への停車も「しおかぜ・いしづち10号」と合わせて4往復に増加。ただし、伊予中山駅は臨時停車扱いとなる。
  • 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正により、以下の通り変更。
    • 伊予中山駅の停車が上り2本(4号、20号)、下り5本(5号、23号、25号、27号、31号)に変更(「しおかぜ・いしづち10号」の伊予中山停車は従来通り)。
    • 「アンパンマン列車」として運行される列車が1往復(17・20号)増える。
  • 2014年(平成26年)3月15日:宇和島駅始発の「いしづち34号」を系統分割し、「宇和海26号」を増発[2]

脚注[編集]

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  1. ^ 平成23年3月ダイヤ改正について - 四国旅客鉄道プレスリリース 2010年12月17日
  2. ^ 平成26年3月ダイヤ改正について - 四国旅客鉄道プレスリリース 2013年12月20日