いしづち (列車)

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いしづち
8000系電車によるエル特急「いしづち」(2005年10月13日 予讃線鬼無駅 - 香西駅間)
8000系電車によるエル特急「いしづち」
(2005年10月13日 予讃線鬼無駅 - 香西駅間)
運行事業者 四国旅客鉄道(JR四国)
列車種別 特急列車
運行区間 いしづち
高松駅 - 松山駅宇和島駅
ミッドナイトEXP高松・モーニングEXP高松
高松駅 - 伊予西条駅
ミッドナイトEXP松山・モーニングEXP松山
新居浜駅 - 松山駅
経由線区 予讃線内子線
使用車両
(所属区所)
8000系電車松山運転所
8600系電車(松山運転所)
2000系気動車
(松山運転所・高松運転所
運行開始日 いしづち:1963年2月1日
ミッドナイトEXP高松:2000年8月17日
ミッドナイトEXP松山:2001年3月3日
モーニングEXP高松・モーニングEXP松山:2014年3月15日
備考 2014年6月23日現在
「ミッドナイトEXP高松」は2001年3月3日まで「ミッドナイトEXP」として運転。

いしづちは、四国旅客鉄道(JR四国)が高松駅 - 松山駅宇和島駅間を、予讃線内子線経由で運行される特急列車である。

なお本項では、同一経路で運転されている特急「ミッドナイトEXP」(ミッドナイトエクスプレス)および「モーニングEXP」(モーニングエクスプレス)とともに、予讃線で運転されていた優等列車の沿革についても記述する。

概要[編集]

1988年4月本四備讃線瀬戸大橋線)の開業に伴い一本列島と呼ばれるダイヤ改正が行われた。それまで高松駅から愛媛方面に運転していた特急「しおかぜ」の名称が岡山駅発着の列車に使用されるようになり、その代わりとして、高松駅から愛媛方面の特急に「いしづち」が名称が使われ運転を開始した。運転開始当初からエル特急に指定されている。

「ミッドナイトEXP」は、2000年8月17日に高松駅→伊予三島駅間下りで運転を開始し、翌2001年3月からは松山発の列車も運転を開始した。2014年3月15日からは「いしづち」の一部列車を改称する形で「モーニングEXP」が運行を開始し、高松発着の列車名を「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」として高松駅 - 伊予西条駅間で1往復、松山発着の列車名を「ミッドナイトEXP松山」・「モーニングEXP松山」として新居浜駅 - 松山駅間で1往復運行されている。

「いしづち」の由来[編集]

「いしづち」は、愛媛県西条市久万高原町の境界に位置する日本百名山日本百景の一つでもある石鎚山に由来している。この名称は、1963年2月1日から1968年9月30日まで小松島港駅 - 松山駅間を運行する準急のちに急行の列車名として使用された。現行の運行区間に用いたのは、1988年昭和63年)4月10日の瀬戸大橋線開業に伴う四国各線の運行体系を変更したことによる。

2002年に四国をキハ181系が一周するイベントで本列車名は採用され、その時は当時の運行区間である徳島→阿波池田→多度津→松山間で使用された。ただし、表示上は阿波池田行きとして運行された。

「ミッドナイトEXP」・「モーニングEXP」の列車名の由来[編集]

「ミッドナイトEXP高松/松山」・「モーニングEXP高松/松山」は、運行する時間帯である深夜を示す英語(MidnightMorning)と急行列車を示す英語(en:Express)を省略したものを組み合わせ、出発地の地名を後に付けている。なお、「ミッドナイトEXP」の設定当時、定期列車名でのアルファベット混じりは異例とされた。

運行概況[編集]

2014年3月現在、「いしづち」は、高松駅 - 松山駅間に下り17本・上り16本、高松駅 - 宇和島駅間に上り1本の計17往復が運転されている。この運行本数は、JR四国の特急列車の中では最多である。「モーニングEXP高松」は、多度津駅で岡山行の「南風」と接続を行う。

「しおかぜ」を併結する列車は「しおかぜ」と同じ号数に、単独運転の列車は100番台の号数が付番されている。列車番号は「しおかぜ」を併結する列車が1000M(2000系は1000D)+号数、単独運転の列車が1040M(2000系は1040D)+号数の下一桁となる。

運行区間のほとんどが単線区間で列車の増発が困難であることから、宇多津駅(下り4本のみ多度津駅) - 松山駅・宇和島駅の間で岡山駅発着の「しおかぜ」を併結する列車が大半である。併結時の原則として、「しおかぜ」が編成の松山側に連結されるため、岡山・高松側に連結される「いしづち」が宇多津駅(多度津駅)の手前で信号待ちを行う。1998年3月14日 - 2014年3月14日の間は、「しおかぜ」の所要時間短縮のため8000系の向きが編成ごと変更されていたが、2014年3月15日のダイヤ改正から元の向きに戻されている。

ただし、ゴールデンウィークお盆年末年始などの多客期は、一部列車を除いて全編成が岡山駅発着の「しおかぜ」として運行される。この列車では宇多津駅 - 高松駅間に代走列車として続行ダイヤを組む「いしづち」が運行されている。

「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」は高松駅 - 伊予西条駅間に1往復、「ミッドナイトEXP松山」・「モーニングEXP松山」は新居浜駅 - 松山駅間に1往復が運転されている。それぞれ、「モーニングEXP高松」(伊予西条駅→高松駅間、1092D)、「ミッドナイトEXP高松」(高松駅→伊予西条駅間、列車番号1093D)、「モーニングEXP松山」(新居浜駅→松山駅間、列車番号1091M)、「ミッドナイトEXP松山」(松山駅→新居浜駅間、列車番号1094M)である。

「ミッドナイトEXP高松」は2008年3月のダイヤ改正で坂出駅の発車が午前0時を過ぎることとなった。このため同列車では前日の新幹線から乗り継ぐ場合、特例として改正前と同様に特急料金の乗継割引を適用するようにした。なおこの措置は2009年3月改正で坂出発23時59分に繰り上げられたため一時解消していたが、2014年3月改正で再度坂出発が0時2分になったため特例の適用が復活している。

「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」用のヘッドマークは用意されていないため、2000系のヘッドマーク表示部は白表示のまま運転され、側面のLED式列車名表示は号車、指定席・自由席の座席区分以外表示がない。なお、同列車は全車両自由席となっている。また、振り子制御装置との連動もあり、車内放送装置、車内案内表示装置は作動する。

徳島市阿波踊りが開催される期間中は「ミッドナイトEXP高松」に代わり、徳島駅始発の上高松駅以西の発着時刻を繰り下げた臨時特急「阿波踊り号」が運行される。

なお、これらの列車では、車内改札が省略されることがある。これは、マルスから得られた発券情報が車掌に送られるためである。そのために車掌室にはプリンターが設置されている。車内改札が省略されるのは、乗車列車に有効な指定席特急券を持ち、記載された号車・座席番号に座っているときである。ただし、自由席に乗車しているとき[1]と、指定券特急券を乗車列車の発車1時間前 - 発車時間までに購入したときは、車内改札が行われる。

停車駅[編集]

高松駅 - 坂出駅 - (宇多津駅) - 丸亀駅 - 多度津駅 - 〔詫間駅〕 - 〔高瀬駅〕 - 観音寺駅 - 川之江駅 - 伊予三島駅 - 新居浜駅 - 伊予西条駅 - 壬生川駅 - 今治駅 - 〔伊予北条駅〕 - 松山駅 - 伊予市駅 - 伊予中山駅 - 内子駅 - 伊予大洲駅 - 八幡浜駅 - 卯之町駅 - 伊予吉田駅 - 宇和島駅

  • ( )は単独運転する一部の「いしづち」が通過。
  • 〔 〕は日中時間帯の列車が通過。
  • 宇和島駅 → 松山駅間は上り10号のみ運転。
  • 松山坊っちゃんスタジアムにてプロ野球等の大規模イベントが開催される場合、市坪駅に臨時停車する場合がある。

使用車両・編成[編集]

2014年6月23日現在の編成図
いしづち
← 宇和島・松山・伊予西条
高松 →
下記以外
6 8
03・15・27号
04・16・28号
6 7 8
09・21号
10・22号
7 8
101号
102号
1 2 3 4 5
G
103号
104号
1 2 3 4
ミッドナイトEXP高松
モーニングEXP高松
1 2 3 4 5
  • 全車禁煙
  • 101号の2号車は全席自由席。
  • 103号は普通車全車自由席のみの編成で運転。
  • 103・104号の土曜・休日は2両編成(1・2号車)で運転。
  • 「モーニングEXP高松」の休日及び「ミッドナイトEXP高松」の休前日は2両編成(1・2号車)で運転。
  • 10号の宇和島→松山間は普通車全車自由席のみの編成で運転。
  • 座席種別・編成が変更になる場合がある。
凡例
G=グリーン車指定席
指=普通車指定席
自=普通車自由席

松山運転所高松運転所に所属する電車・気動車が使用されている。「いしづち」は1往復にグリーン車が連結されている他は、2・3両のモノクラス編成となる。かつては女性専用席が設けられていたが、2010年3月13日のダイヤ改正で廃止された。また、2011年3月12日は喫煙ルームも廃止され、全車禁煙になった[2]

「いしづち」は大半が「しおかぜ」と併結運転を行うが、大型連休お盆年末年始は一部の列車で宇多津駅または多度津駅での増解結作業を行わず、全編成が岡山駅発着の「しおかぜ」として運転される。この場合、高松駅 - 宇多津駅・多度津駅間に接続列車として臨時「いしづち」が運転され、宇多津駅 - 多度津駅間の各停車駅で乗り換えとなる。多客期以外でも団体客の予約があると同じことが起きるが、その場合は時刻表に載らないため、駅の掲示のみで告知される。なお、これらの代走列車には2000系や8000系のほか、高松運転所所属のキハ185系気動車も使用される場合がある。

8000系電車
「いしづち」の大半と「ミッドナイトEXP松山」・「モーニングEXP松山」に充当される。1往復(下り101号、上り102号)はL編成(5両・グリーン車あり)、それ以外はS編成(2または3両・グリーン車なし)で運転される。S編成は大半が減車されており、3往復(下り3・15・27号、上り4・16・28号)が3両編成で運転される以外はすべて2両編成での運転となる。
8600系電車
2014年6月以降、「いしづち」1往復(下り103号、上り104号)に充当される[3]。通常は2編成を併結した4両編成だが、土曜・休日は2両編成(1・2号車)で運転される。また、車両検査や試験の関係から、2014年7月1日以降の水曜・木曜の103号と火曜・水曜の104号は2000系での代走となる[4]
2000系気動車
「いしづち」の2往復(下り9・21号、上り10・22号)と「ミッドナイトEXP高松」・「モーニングEXP高松」に充当される。
「いしづち」の2往復(下り9・21号、上り10・22号)は「アンパンマン列車」として運転されており、併結運転を行う「しおかぜ」の1号車の普通車指定席が「アンパンマンシート」となっている。ただし、車両検査時には一部に一般型車両を連結することがある。「アンパンマンシート」車両連結の有無は、鉄道情報システムが運営する「JR CYBER STATION」などで確認できる。
「モーニングEXP高松」と「ミッドナイトEXP高松」は、高松運転所所属車の5両編成(量産車2両+N2000系3両)が充当され、全車自由席として運転されている。なお、「モーニングEXP高松」の休日と「ミッドナイトEXP高松」の休前日は、量産車のみの2両編成(1・2号車)で運転される。


競合バス路線[編集]

本路線と競合関係にあるバス路線は、高松市と松山市を結ぶ坊っちゃんエクスプレスで1日15往復運行されている。高松市と八幡浜市を結んでいたさぬきエクスプレス八幡浜は2010年3月31日をもって廃止された。

予讃線優等列車沿革[編集]

戦後の展開[編集]

  • 1948年昭和23年)7月1日:このころ、高松桟橋駅 - 松山駅間に、夜行準急列車として、2003・2004列車が設定される。この列車には土讃本線高知駅発着の編成を連結しており、多度津駅で増解結をおこなっていた。なお、この時期にはまだ列車名がなく、列車番号での表記とする。
  • 1950年(昭和25年)10月1日:このときのダイヤ改正により、以下の列車が設定された。
    • 大阪駅 - 宇和島駅・須崎駅間を運行する準急列車307・308列車が運行を開始。
      この列車は宇高連絡船航送する形で運行し、「海を渡る汽車」と通称された。
      • なお、大阪駅 - 岡山駅間は1959年(昭和34年)に「ななうら」の名称が与えられる呉線経由大阪駅 - 広島駅間運行の準急列車と併結し、大阪駅 - 宇野駅間を準急307・308列車として運行。四国島内では普通列車扱いとなっていた。
      • また、この航送の方式は、客車を連絡船に乗船させ、連絡船内部では乗客は船の客席ではなく、乗車した客車にそのまま乗船する輸送する方式を採った。そのため、乗客は必然的に連絡船内部でも海面に近い線路甲板に乗車することとなった。
    • 準急2003・2004列車に「せと」の名称が与えられる。
      この列車は、多度津駅まで増解結をする形で運行された。松山駅発着編成には四国鉄道管理局から「せと」の名称が与えられ、のちに「瀬戸」の名称が与えられる東京駅 - 宇野駅間運行の急行39・40列車から宇高連絡船を介して連絡する形となった。なお、須崎発着編成に「南風」(なんぷう)の名称が与えられた。
  • 1951年(昭和26年)
  • 1953年(昭和28年)
    • 3月15日:307・308列車、列車番号を507・508列車に変更の上、運行区間を宇和島駅まで延長。
    • 11月11日:507・508列車が大阪駅 - 岡山駅間を単独運行とする。なお、準急区間は変更なし。運行区間は大阪駅 - 宇和島駅・窪川駅間とした。
  • 1955年(昭和30年)5月12日5月11日に発生した紫雲丸沈没事故により、宇高連絡船における乗客の安全確保のため客車航送を中止。
  • 1956年(昭和31年)11月19日:高松桟橋駅 - 宇和島駅間に準急「いよ」が新設。
  • 1957年(昭和32年)3月20日:準急「いよ」が定期化。
  • 1958年(昭和33年)11月1日:高松桟橋駅 - 松山駅間を運行する気動車準急列車として「やしま」を新設。四国初の気動車による準急となった。
  • 1959年(昭和34年)
    • 9月15日:高松桟橋駅を廃止、高松駅に統合。
    • 9月22日:準急「やしま」運行区間を八幡浜駅まで延長。
  • 1960年(昭和35年)
    • 2月15日:準急「やしま」は準急列車「いよ」と統合し廃止。また、「いよ」に高松駅 - 松山駅間を運行する1往復を増発。なお、増発した1往復および旧「やしま」は気動車を使用。
      急行「いよ」
      (1984年 高松駅)
    • 10月1日:「いよ」に高松駅 - 松山駅間を運行する1往復を増発。合計4往復となった。
  • 1961年(昭和36年)
    • 4月15日:「四国内鉄道近代化」としての気動車化の伸長により、次のように変更。
      • 「いよ」1往復格上げする形で高松駅 - 宇和島駅間運行の気動車急行列車として「四国」(しこく)を設定。
        • 「四国」は四国初の急行列車となったが、上り列車の多度津駅 - 高松駅間は「土佐3号」を併結する兼ね合いから準急列車として運行。
      • 「いよ」全列車を気動車化。また、高松駅 - 松山駅間、松山駅 - 宇和島駅間、高松駅 - 今治駅間各1往復を増発し、合計6往復とした。
      • 従来、客車列車で運行していた「せと」を気動車化。これにより、土讃本線準急「南風」と分離。
    • 10月1日:後年、「サンロクトオ」と称されるダイヤ改正により、次のように変更。
      • 宇高連絡船を介して本州側の新設特急列車に連絡する形に急行列車を設定しなおす。
        • 高松駅 - 宇和島駅間運行:「四国」[5]
        • 高松駅 - 松山駅間間運行:「道後」(どうご)[6]
      • 「いよ」、「道後」設定により、1往復を減じ5往復での運行。
        • これらは特急としても計画されたが、利用見込みがわからないことや運転距離が短いことなどから急行になった。しかし、停車駅などを整理した結果最速列車の高松 - 松山間の表定速度は当時の気動車急行としては異例の66.6キロを記録し、高松 - 松山間の所要時間は2時間40分に短縮された[7]

小松島港 - 松山直通準急・急行「いしづち」[編集]

  • 1962年(昭和37年)4月12日小松島線小松島港駅 - 高知駅間を徳島本線土讃本線経由で運行する準急列車として、「阿佐」(あさ) を新設。この「阿佐」の内、(上り・下りとも)2号には多度津発着の編成を連結していた。
  • 1963年(昭和38年)
    • 2月1日:このときのダイヤ改正に伴い、次のように変更。
      • 従来、「阿佐」として小松島港駅 - 多度津駅間を運行していた準急列車を松山駅まで延長。「いしづち」の名称があたえられた。
      • 列車愛称整理により、高松駅 - 松山駅間運行の準急列車に「いよ」、高松駅 - 宇和島駅間運行の準急列車にそれまで宇和島駅 → 松山駅間運行の準急列車に与えていた「うわじま」の愛称を与えた。
      • これにより、「うわじま」3往復、「いよ」下り2本、上り3本での運行となった。
    • 10月1日:高松駅 → 松山駅間に準急「えひめ」を新設。運行当時は全車両座席指定制を採った。
  • 1964年(昭和39年)10月1日:「えひめ」全車両座席指定制を解除。自由席を設けた。
  • 1965年(昭和40年)
    • 6月1日:松山駅 - 高知駅間を運行する準急「予土」(よど)を新設。
      • 「予土」は阿波池田駅 - 松山駅間は「いしづち」と併結運転を行い、阿波池田駅 - 高知駅間は松山駅行きは急行列車である「浦戸」、高知駅行きは「阿佐1号」と併結運転を行っていたが、単行運転を行う区間が存在しなかった。
    • 10月1日:このときのダイヤ改正により、次のように変更。
      • 「せと」急行列車に昇格。同時に、「四国」を統合し、2往復体制を採った。
      • 「うわじま」2往復増発。
      • 「えひめ」を「いよ」に統合。また従来夜行普通列車1往復を昇格。「いよ」4往復体制とした。
  • 1966年(昭和41年)
    • 3月5日:準急制度の見直しにより、「いしづち」「予土」「いよ」「うわじま」「いしづち」急行列車に格上げ。
    • 10月1日:「道後」運行区間を宇和島駅まで延長。列車名を「せと」に変更。
  • 1968年(昭和43年)10月1日:後年「ヨンサントオ」と称されるダイヤ改正により、次のように変更。
    • 急行列車の運行区間を見直し。「うわじま」 8往復うち夜行列車1往復、「いよ」松山駅発着下り5本、上4本、伊予西条駅始発上り1本の5往復とした。
    • 「せと」、東京駅 - 宇野駅間夜行急行列車との誤解を防ぐため列車名を「うわじま」に変更。
    • 「いしづち」「予土」廃止。

特急「しおかぜ」設定後[編集]

  • 1972年(昭和47年)3月15日山陽新幹線開業に伴うダイヤ改正
    • 南風」とともに、四国初の特急列車として「しおかぜ」3往復運行開始。
      • 運行区間・本数は高松駅 - 宇和島駅間2往復、高松駅 - 松山駅間1往復。
      • 当時、運転曲線が急行列車と殆ど同一だったので、途中停車駅を新居浜駅今治駅、松山駅、伊予大洲駅または八幡浜駅千鳥停車)に絞り、高松駅 - 宇和島駅間の所要時間は4時間35分で運行した。
    • 「いよ」運転時間・運行区間を見直し、高松駅 - 松山駅間5往復とした。
  • 1975年(昭和50年)3月10日このときのダイヤ改正により、運行体系を変更。
    • すべての特急・急行列車が観音寺駅・伊予大洲駅・卯之町駅に停車するようになる。
    • 急行列車の運行体系を、次のように変更。なお、「うわじま」・「いよ」の総運行本数に変更はなかった。
      • 「うわじま」下り1本の高松駅 - 松山駅間を廃止。また、2往復を八幡浜駅 - 宇和島駅間普通列車に格下げ。
      • 「いよ」上り1本の松山駅 - 伊予西条駅間を廃止。
  • 1977年(昭和52年)3月15日:「うわじま」を格上げする形で「しおかぜ」高松駅 - 宇和島駅間1往復増発。「しおかぜ」4往復、「うわじま」7往復(うち1往復は夜行列車)とした。
  • 1980年(昭和55年)10月1日:「うわじま」・「いよ」運行区間・運転時間を見直し。
    • 「うわじま」1往復運行区間を短縮し6往復となる。うち、高松駅発着は下り5本・上り7本、うち1往復は夜行列車、なお上り1本及び夜行列車1往復は八幡浜駅 - 宇和島駅間普通列車。伊予西条駅・松山駅発各下り1本、合計6往復。
    • 「いよ」、伊予西条駅発上り1本を含む下り6本、上り4本とした。
    • グリーン車の利用者減少に伴い、四国内運行の急行列車からグリーン車の設定を廃止。
      しかし、旧グリーン車であるキロ28形は急行列車の利用促進を行うため、座席等の変更をせず車両形式上キハ28形5000・5200番台として普通車に格下げ、座席指定席として運用した。
  • 1982年(昭和57年)11月15日:「うわじま」「いよ」運行区間・運転時間を見直し。「うわじま」下り1本の運行区間を短縮し、「いよ」とする。「うわじま」下り5本、上り6本とし、「いよ」下り7本、上り4本とする。
    なお、このとき夜行列車として運行していた「うわじま4号」の普通列車区間を松山駅まで拡大。「いよ2号」に変更する。
  • 1985年(昭和60年)3月14日:「いよ」1往復廃止。下り6本、上り4本とする。なお、夜行列車「いよ2号」は廃止。
  • 1986年(昭和61年)
    • 3月3日内山線(予讃本線の向井原駅 - 内子駅経由 - 伊予大洲駅間短絡ルート)全通に伴い、従来伊予長浜駅を経由していた特急・急行列車は内子駅経由に変更。なお、運行本数に従前のそれとの変更はなかったが、所要時間は約10分短縮された。
    • 11月1日:このときのダイヤ改正により、次のように変更。
      • キハ185系気動車の登場により、急行「いよ」、「うわじま」を格上げする形で「しおかぜ」を9往復増発し、13往復運転とする。うち、高松駅 - 宇和島駅間5往復運行。同時に「エル特急」に指定。
        ちなみに、気動車特急のエル特急指定は「やくも」の電車化による気動車列車廃止以来、4年4ヶ月ぶりとなった。
      • 特急列車の一部が豊浜駅三津浜駅・伊予吉田駅に停車するようになる。
      • 「うわじま」2往復廃止。「うわじま」下り3本、上り4本の運行とした。
        「うわじま」上り列車は今治駅行き1本を除き松山駅着とし、下りは「うわじま」1号は高松駅 → 宇和島駅間(八幡浜駅 → 宇和島駅間普通列車)、新居浜駅発「うわじま」3号、松山駅発「うわじま」5号とした。
        なお、夜行列車であった「うわじま」1号の末期は宇高連絡船最終便に接続する形で運行されていたため、高松駅0時台に出発して運行されていた。
      • 「いよ」下り5本、上り3本廃止。「いよ」1往復のみの運行とした。

瀬戸大橋開業後[編集]

特急「いしづち」
(1989年)
  • 1988年(昭和63年)4月10日瀬戸大橋線開業に伴う、ダイヤ改正
    • 予讃本線エル特急の系統を以下のように整理。
      • 岡山駅発着エル特急「しおかぜ」。5往復 うち、宇和島駅発着は下り1本、上り2本。
      • 高松駅発着エル特急「いしづち」。9往復 うち、宇和島駅発着は下り3本、上り2本。
    • 急行列車は以下のように変更。なお、急行列車は四国内での運行となり、瀬戸大橋線を経由して本州へ直通する列車は設定されなかった。
      • 急行「いよ」は2往復に増便。
      • 夜行急行「うわじま1号」は全区間普通列車に格下げ。これにより「うわじま」は高松駅乗り入れは終了。「うわじま」下り4本、上り5本とし、新居浜駅発「うわじま1号」を除き、松山駅 - 宇和島駅間の運行とした。
  • 1989年平成元年)7月22日:ダイヤ改正により、以下のように変更。
    • 「いしづち」1往復が多度津駅 - 松山駅間で「しおかぜ」との連結運転とした。
    • 「いよ」廃止。
    • 「うわじま」1往復の運行区間を岡山駅まで延長し、「しおかぜ」に昇格。「うわじま」下り3本、上り4本の運行とし、うち「うわじま1号」のみ新居浜駅発となった。
  • 1990年(平成2年)11月21日:ダイヤ改正により、次のように変更。
    • 「しおかぜ」への2000系気動車投入により、「いしづち」全列車がキハ181系、キハ185系による単独運転に戻る。また「いしづち」1往復減とした。
    • 「うわじま」は全列車エル特急「宇和海」に昇格したうえで、松山駅 - 宇和島駅間運行となる。→ 以降は、同列車項目を参照されたい。
    • すべての特急列車が川之江駅に停車するようになる。
    • 特急列車の豊浜駅・伊予土居駅・三津浜駅への停車を取りやめる。
  • 1991年(平成3年)3月:「宇和海」が下り1本増発され、上り4本・下り5本になる。
  • 1992年(平成4年)8月15日8000系電車臨時特急「いしづち51・56号」として高松駅 - 新居浜駅間で運行開始。
  • 1993年(平成5年)3月18日:「いしづち」全列車を8000系電車に統一。高松駅 - 松山駅間のみの運転になる。なお、3往復が多度津駅での「しおかぜ」との分割併合を実施。同時に、「宇和海」に2000系気動車を投入し、13往復に増発。停車駅を整理し、伊予中山駅伊予吉田駅を原則通過とする。
  • 1994年(平成6年)12月3日:このときのダイヤ改正により、特急運転体制の見直し。
    • 「いしづち」高松駅 → 宇和島駅、松山駅 → 高松駅の1往復に2000系気動車投入。「いしづち」1往復増加し、10往復に。
    • 多度津駅での「しおかぜ」との分割併合実施列車が下り4本、上り3本に。
  • 1996年(平成8年)3月18日:2000系気動車「いしづち」の運行区間を新居浜駅 → 宇和島駅、松山駅 → 新居浜駅に変更。
  • 1997年(平成9年)
    • 3月:「宇和海」の1往復を岡山駅発着の「しおかぜ」に変更し、上り14本・下り13本になる。
    • 11月29日:このときのダイヤ改正により、特急運転体制の見直し。
      • 「いしづち」3往復増発、13往復で運転。うち多度津駅での「しおかぜ」との分割併合を実施する「いしづち」は下り10本、上り9本とした。
      • 8000系電車で日中運転される「いしづち」は、すべて岡山駅発着の「しおかぜ」と分割併合を実施。
        このころより、多客時に多度津駅での分割を中止し、高松駅 - 多度津駅間を運行するシャトル列車として運行されるケースが多くなる。
  • 1998年(平成10年)3月14日:このときのダイヤ改正により、特急運転体制の見直し。
    • 「いしづち」3往復増発、16往復で運転。うち多度津駅での「しおかぜ」との分割併合を実施する「いしづち」は下り13本、上り12本に増える。
    • 2000系気動車を使用した新居浜駅発着「いしづち」を高松駅 → 宇和島駅、松山駅 → 高松駅に変更。
    • 2000系気動車使用の「しおかぜ」「いしづち」でも併結運転を実施。
    • 「しおかぜ」の所要時間短縮のため、8000系電車は編成の方向転換を実施。

2000年代での展開[編集]

  • 2000年(平成12年)
    • 3月11日:「しおかぜ」を増発。多度津駅での「しおかぜ」との分割併合を実施する「いしづち」は下り14本、上り13本に増加。
    • 8月17日:高松駅 → 伊予三島駅間に「ミッドナイトEXP(エクスプレス)」運行開始。翌朝の折り返し上り特急として伊予三島駅 → 高松駅間の「いしづち」92号も運行開始。
  • 2001年(平成13年)3月3日:「ミッドナイトEXP」を増発。高松駅発と松山駅発の運行を開始。
    高松駅発を「ミッドナイトEXP高松」と名称を変更。同時に伊予西条駅まで運行区間を延伸。折り返し列車は特急「うずしお」として伊予西条駅 → 徳島駅間の運行となった。
    松山駅発は「ミッドナイトEXP松山」と称し、松山駅 → 伊予西条駅間の上り列車のみ運行し、使用車両は翌朝の岡山駅行き「しおかぜ」に充当。
  • 2002年(平成14年)3月23日:「いしづち」「しおかぜ」との分割併合を行う駅を多度津駅から宇多津駅に変更。
  • 2003年(平成15年)10月1日:ダイヤ改正に伴い、特急列車の運行系統を変更。
    • 伊予西条駅 → 徳島駅間の「うずしお」の系統を分割。伊予西条駅 → 高松駅間は「いしづち」、高松駅 → 徳島駅間は「うずしお」に系統分離。
    • 2000系気動車使用の「しおかぜ」と松山駅で併結になる「いしづち」上り1本を平日のみ宇和島駅始発に変更。
    • 「いしづち」は下り1本・上り2本増加し、下り17本・上り18本に。また、宇多津駅で分割併合を実施する「いしづち」は下り15本・上り14本に増便。
  • 2005年(平成17年)3月1日:特急列車の運行系統を変更。
    • 平日のみ2000系気動車「しおかぜ」と併結される宇和島駅始発「いしづち」上り1本を毎日運転に変更。なお、この送り込みとして「宇和海」25号を増発。
    • 「いしづち33号」は宇多津駅で「しおかぜ」29号を連結していたのをそれぞれ単独運転に変更し、夜間の予讃線特急の乗車チャンスを増やす。これにより、宇多津駅で「しおかぜ」と分割併合を実施する「いしづち」は14往復とした。
  • 2006年(平成18年)3月18日:「ミッドナイトEXP松山」が新居浜駅まで運転区間を延長。
  • 2008年(平成20年)3月15日:喫煙ルームを除き全席禁煙となる。また、伊予市駅にすべての特急列車が停車するようになる。
  • 2010年(平成22年)
    • 3月13日:ダイヤ改正に伴い、特急列車の運行系統を変更。
      • 単独運転だった「いしづち33号」を「しおかぜ」29号との併結運転(多度津駅 - 松山駅間)に変更し、宇多津駅で「しおかぜ」と分割併合を実施する「いしづち」は14往復、多度津駅で併合を実施する「いしづち」は下り1本となる。
      • 通常期の一部列車(8往復)を3両から2両に減車[8]。同時に女性優先席を廃止[9]
    • 6月1日:1号(2000系4両編成)と3号の車両(8000系5両編成)を入れ替え、ともに松山行きとし(3号は3両編成に減車)、松山駅以西の区間については「いしづち81号」として系統を分割。
    • 9月1日:伊予吉田駅への特急列車の停車を拡大。それまで停車していた朝夕の上下2本ずつ計4本に加え、上り8本・下り9本の計17本が停車するようになる。
  • 2011年(平成23年)3月12日:エル特急の指定を解除。喫煙ルームを廃止し、完全禁煙となる。「いしづち81号」を「宇和海」に編入し、松山駅発の「いしづち34号」を宇和島駅発に変更。伊予吉田駅にすべての特急列車が停車するようになる。
  • 2012年(平成24年)3月17日:ダイヤ改正に伴い、以下の通り変更。
    • 早朝の新居浜駅→松山駅間に毎日運転の臨時「いしづち51号」を新設[10]
    • 「いしづち」2往復を3両から2両に減車。
  • 2013年(平成25年)3月16日:ダイヤ改正に伴い、宇多津駅で「しおかぜ」と分割併合を実施する「いしづち」は下り11本、上り14本に、多度津駅で併合を実施する「いしづち」は下り4本となる[11]
  • 2014年(平成26年)
    • 3月15日:ダイヤ改正により次のように変更[12]
      • 「しおかぜ」・「いしづち」に使用する8000系電車の編成を方向転換し、1 - 5号車を「しおかぜ」、6 - 8号車を「いしづち」に統一する。
      • 「いしづち」の号数を整理し、「しおかぜ」を併結する列車は「しおかぜ」と同じ号数に、単独運転の列車は100番台の号数とする。これにより、「いしづち2号」は欠番となる。
      • 「いしづち4号」を「モーニングEXP高松」、「いしづち51号」を「モーニングEXP松山」に変更する。
      • 宇和島駅始発の「いしづち34号」を、松山駅を境に「いしづち104号」と「宇和海26号」に分割する。
    • 6月21日8600系電車が「いしづち」1往復(103・104号)に投入され、営業運転を開始する。
  • 2016年 (平成28年) :2000系が「しおかぜ」・「いしづち」の運用から撤退し、すべて電車(8000系・8600系)での運転となる(予定)。

列車愛称の由来[編集]

五十音順
  • 「いよ」:愛媛県の大部分を指す旧国名令制国)の伊予国(いよのくに)から。
  • 「うわじま」:目的地である宇和島市宇和島駅から。
  • 「えひめ」:目的地である愛媛県から。純粋な都道府県名を採用した初例とされている。
  • 「しおかぜ」:瀬戸内海の海岸線を運行するため、「汐を含んだ風」を意味するが、「特別急行列車には抽象名を用いる」とする慣例があった際に、対岸となる山陽本線特急列車で用いられていたため、その再生ともされる。
  • 「四国」(しこく):運行区域である四国にちなむ。
  • 「せと」:瀬戸内海から。但し、「サンライズ瀬戸」の前身である東京 - 宇野駅間急行列車と同名を与え、乗り継ぎをすることで東京圏との直通を案内する意味合いがあったともされる。
  • 「道後」(どうご):愛媛県松山市にある道後温泉から。
  • 「やしま」:香川県高松市の景勝地屋島から。上り方となる香川県高松市の地名は珍しいとされる。

脚注[編集]

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  1. ^ 上り列車では坂出駅発車後特急券の回収が行われる。
  2. ^ 平成23年3月ダイヤ改正について - 四国旅客鉄道プレスリリース 2010年12月17日
  3. ^ 特急形直流電車の新製について - 四国旅客鉄道プレスリリース 2013年11月25日付
  4. ^ 新型特急電車「8600系」の営業運転開始、試乗会並びに展示会の実施について - 四国旅客鉄道プレスリリース 2014年5月21日付
  5. ^ 宇野駅にて東京駅発着「(下り)第1・(上り)第2富士」に接続。なお、この改正で上りは全区間急行として運行とした。
  6. ^ 宇野駅にて大阪駅発着「うずしお」に接続。「いよ」1往復を格上げする形で設定。
  7. ^ 参考文献:大久保邦彦・寺本光照著『名列車列伝』日本交通公社、1988年、pp.174
  8. ^ 平成22年3月ダイヤ改正について - 四国旅客鉄道ニュースリリース 2009年12月18日。また、時刻表の編成表では同年12月号では従来通りすべて3両の表記に戻されていたが、2011年3月号では2両になっている。
  9. ^ 『JR四国ニュース』平成22年2月号 「ダイヤ改正のご案内」による。
  10. ^ 平成24年3月ダイヤ改正について - 四国旅客鉄道プレスリリース 2011年12月16日
  11. ^ 『JR四国ニュース』平成25年2月号 「平成25年3月16日ダイヤ改正」による。
  12. ^ 平成26年3月ダイヤ改正について - 四国旅客鉄道プレスリリース 2013年12月20日

関連項目[編集]