バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲

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バットマン&ロビン
Mr.フリーズの逆襲
Batman & Robin
監督 ジョエル・シュマッカー
脚本 アキヴァ・ゴールズマン
原作 キャラクター創造
ボブ・ケイン
製作 ピーター・マクレガー=スコット
製作総指揮 ベンジャミン・メルニカー
マイケル・E・ウスラン
出演者 アーノルド・シュワルツェネッガー
ジョージ・クルーニー
クリス・オドネル
ユマ・サーマン
アリシア・シルヴァーストーン
音楽 エリオット・ゴールデンサール
撮影 スティーヴン・ゴールドブラット
編集 デニス・ヴァークラー
マーク・スティーブンス
配給 ワーナー・ブラザーズ
公開 アメリカ合衆国の旗 1997年6月20日
日本の旗 1997年8月2日
上映時間 124分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $125,000,000[1]
興行収入 $238,207,122[1] 世界の旗
$107,325,195[1] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
14億円[2] 日本の旗
前作 バットマン フォーエヴァー
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バットマン&ロビン Mr.フリーズの逆襲』(バットマンアンドロビン ミスターフリーズのぎゃくしゅう、Batman & Robin)は、DCコミックの『バットマン』を原作とした1997年スーパーヒーロー映画英語版である。監督はジョエル・シュマッカー、脚本はアキヴァ・ゴールズマン、出演はアーノルド・シュワルツェネッガージョージ・クルーニークリス・オドネルユマ・サーマンアリシア・シルヴァーストーンらで、ワーナー・ブラザーズが配給した。映画『バットマン』シリーズの4作目であり、バットマンとロビンがゴッサム・シティを氷漬けにしようと企むMr.フリーズポイズン・アイビーベインに立ち向かう物語である。

企画は『バットマン フォーエヴァー』が興行的に成功した直後に始まり、撮影は1996年9月から1997年1月まで行われた。

1997年6月20日に封切られたが、批評家には玩具チックでキャンプなアプローチ、シュマッカーが追加した同性愛的暗示もあって酷評された。第18回ゴールデンラズベリー賞では最低作品賞などにノミネートされた。この後、ワーナー・ブラザーズは企画していたシリーズ5作目『Batman Triumphant』を中止し、クリストファー・ノーラン監督の『バットマン ビギンズ』(2005年)でシリーズはリブートされた。

スト-リー[編集]

バットマン&ロビンの前に現れた冷凍怪人Mr.フリーズ。不治の病の妻を冷凍保存する際、事故で氷点下でしか生きられなくなった彼は、冷凍スーツの原動力ダイヤモンドを強奪する。

そのころ南米ではウッドルー教授の実験により、改造戦士ベインが誕生。ウッドルーはこの筋肉増強剤を闇で売りさばこうとしていた。植物学研究者パメラ・アイズリーはその秘密を知った為殺されかけるが植物の毒素と反応を起こし、フェロモンと毒を含有するポイズンアイビーとして蘇生。ウッドルーを始末しベインとともにゴッサムへ向かう。

ブルースの忠実な執事にして親代わりであるアルフレッドは病に冒されていた。命尽きる時のため、彼は自らの後釜として弟を探す。そんな頃、姪であるバーバラが訊ねてきた。ブルースと衝突したディックは彼女に惹かれる。

アイビーとフリーズが手を組む一方で仲間割れするバットマンとロビン。倒れるアルフレッド。そんな中バーバラは、病床のアルフレッドから弟に渡すようにと託された記録ディスクを盗み見し、屋敷の地下秘密基地バットケイブに侵入する。

キャスト[編集]

日本語吹替[編集]

ビデオ・DVD 2000年1月16日テレビ朝日
日曜洋画劇場
フリーズ 大友龍三郎 玄田哲章
ブルース 竹中直人 小山力也
ディック 宮本充 森川智之
アイビー 戸田恵子 田中敦子
バーバラ 岡本麻弥 石塚理恵
アルフレッド 松岡文雄 内田稔
ゴードン 緒方賢一 藤本譲
プロデューサー 貴島久祐子 島袋憲一郎
松田佐栄子
演出 蕨南勝之
翻訳 平田勝茂
効果 リレーション
調整 小川るみ
滝沢康
荒井孝
制作 ワーナー・ホーム・ビデオ
プロセンスタジオ
東北新社

製作[編集]

1995年に『バットマン フォーエヴァー』が興行的に成功した後、ワーナー・ブラザーズはすぐに続編を決定した[3]。8月にワーナーは監督のジョエル・シュマッカーと脚本のアキヴァ・ゴールズマンを続投させるために雇い[4]、1997年6月公開ならば製作が間に合うと判断した[3]。シュマッカーはバットマンの1960年代のテレビシリーズのキャンプ様式ディック・スプラング英語版の作品へのオマージュを望んだ[5]。『バットマン & ロビン』のストーリーラインは、『評決のとき』のプリプロダクション中にシュマッカーとゴールズマンによって考え出された[6]。Mr.フリーズのバックストーリーの一部は、テレビアニメ『バットマン』のエピソード「氷の心を持つ男〜怪人ミスター・フリーズ〜英語版」を基としている[7]。主要撮影は当初1996年8月を予定していたが[8]、同年9月12日まで遅れた[9]。撮影は1997年1月下旬に完了した[10]。撮影は主にカリフォルニア州バーバングのワーナー・ブラザーズ・スタジオで行われた[4]

プロダクションデザイナーのバーバラ・リンは「(ゴッサム・シティのデザインは)ネオンまみれの東京とマシーン・エイジ英語版から来ている。ゴッサムはエクスタシー国際博覧会のようだ」と述べた[11]。視覚効果シークエンスはリズム&ヒューズ・スタジオパシフィック・データ・イメージズ英語版が手がけ、ジョン・ダイクストラアンドリュー・アダムソンが視覚効果スーパーバイザーを務めた[12]

音楽[編集]

『バットマン フォーエヴァー』と同じくエリオット・ゴールデンサールが映画音楽を手がけた[13]。サウンドトラックにはスマッシング・パンプキンズの「The End Is the Beginning Is the End」、グー・グー・ドールズの「Lazy Eye」など多数のアーティストの曲が含まれた。またR・ケリーはサウンドトラックのために「Gotham City」を書いた。サウンドトラック盤は映画公開の1ヶ月前のとなる1997年5月27日に発売された[14][15]

マーケティング[編集]

予告編は1997年2月19日の『エンターテイメント・トゥナイト』で初公開された[16]ワーナー・ブラザーズはプロモーションとマーケティングに1500万ドルを費やした[17]

評価[編集]

興行収入[編集]

北アメリカでは1997年6月20日に公開され、初週末に4287万2605ドルを売り上げた[1]。これは1997年の初週末成績としては3位の記録である[18]。しかしながら次の週末の興行収入は63%落ち込んだ[19]。この落ち込みはネガティブな口コミによるものでもあり、また、『フェイス/オフ』と『ヘラクレス』との競合も原因であった[17]。シュマッカーはそれはAin't It Cool Newsハリー・ノウルズ英語版Dark Horizonsのような映画サイトによって仕掛けられたイエロー・ジャーナリズムだと主張した[20]。最終的な興行収入は北米で約1億730万ドル、その他の国々で約1億3090万ドル、全世界で約2億3820万ドルに達した[1]。ワーナー・ブラザーズは北米での興業の失敗を認めたが、海外では成功であると指摘した[17]

批評家の反応[編集]

「もしこれを見ている人で、前作『バットマン フォーエヴァー』が好きで、その期待のまま『バットマン & ロビン』を観てしまい、失望した人がいるなら、本当に謝罪したい。そんなつもりではなかったんだ。ただみんなに楽しんでもらいたかっただけなんだ。」

—ジョエル・シュマッカー監督の謝罪[4]

『バットマン & ロビン』の批評家の反応は否定に偏った。2013年2月時点でRotten Tomatoesでは66件のレビューで支持率は12%、平均点は3.4/10となっている[21]。またMetacriticでは21媒体のレビューで加重平均値は21/100となっている[22]

シュマッカーとプロデューサーのピーター・マクレガー=スコットは、本作の不評はワーナー・ブラザーズが製作を急いだために起こったと主張した。「ワーナー・ブラザーズは『バットマン & ロビン』をもっとファミリー・フレンドリーにするように圧力をかけてきた」とシュマッカーは説明した。また「我々はあまり重苦しくない『バットマン』映画にし、苦悩を減らし、よりヒロイックにすることに決めていた。それが理由で非難されていることは知っているが、私はそのアプローチに全く害は見いだせなかった」と述べた[4]。『シカゴ・サンタイムズ』のロジャー・イーバートは玩具的なアプローチとMr.フリーズのつまらないジョークを批判した[23]。『ロサンゼルス・タイムズ』のケネス・トゥラン英語版は本作が映画『バットマン』シリーズを「殺した」と考え、また視覚効果に頼りすぎていると感じた[24]。『ワシントン・ポスト』のデッソン・トムソン英語版はシュマッカーの方向性とゴールズマンの脚本を避難した[25]。『サンフランシスコ・クロニクル』のミック・ラサール英語版は、「ジョージ・クルーニーはこの映画におけるビッグ・ゼロであり、シリーズにおけるジョージ・レーゼンビーとして歴史に名を残すべきだ」と主張した[26]。一方で『ニューヨーク・タイムズ』のジャネット・マスリン英語版は肯定的な評価を与えた。彼女はユマ・サーマンの演技、映画の美術、衣裳デサインを称賛した[27]

多くのオブザーバーはシュマッカーが同性愛の暗示をストーリーに組み込んでいると考えた[4]ジェームズ・ベラルディネリ英語版はバットスーツの乳首や、尻や股間をクローズアップするカメラアングルに疑問を呈した[28]。前作『バットマン フォーエヴァー』でも同様にバットマンとロビンのスーツに乳首とコッドピースがつけられていた。シュマッカーは「私にはバットスーツとロビンのスーツに乳首を付けることが国際的な見出しを喚起することになるとは考えもしなかった。スーツは古代ギリシャ彫刻から来ており、完璧な体を表示する。これらは解剖学的に正しい」と説明した[4]ジョージ・クルーニーは「バットマンがゲイだから、ジョエル・シュマッカーは我々は別の『バットマン』映画を作ったことがないと僕に言った」とジョークを言った[29]。クルーニーはこの映画に批判的で、「私たちがフランチャイズを殺してしまったかもしれない」と語り[30]、また「金の無駄」とも呼んだ[31]

受賞とノミネート[編集]

部門 候補 結果
ゴールデンラズベリー賞 最低作品賞 『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』 ノミネート
最低助演男優賞 クリス・オドネル ノミネート
アーノルド・シュワルツェネッガー ノミネート
最低助演女優賞 アリシア・シルヴァーストーン 受賞
ユマ・サーマン ノミネート
最低スクリーンカップル賞 ジョージ・クルーニー、クリス・オドネル ノミネート
最低監督賞 ジョエル・シュマッカー ノミネート
最低脚本賞 アキヴァ・ゴールズマン ノミネート
最低リメイク及び続編賞 『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』 ノミネート
最低人命軽視と公共物破壊しまくり作品賞 『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』 ノミネート
最低主題歌賞 ビリー・コーガン、「The End Is the Beginning Is the End」 ノミネート
サターン賞 ファンタジー映画賞 『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』 ノミネート
メイクアップ賞 ヴィ・ニール、ジェフ・ドーン ノミネート
衣装デザイン賞 イングリッド・フェリン、ロバート・タートリス ノミネート

続編の中止[編集]

『バットマン & ロビン』の撮影中、ワーナー・ブラザーズはそのディティールに感銘を受け、ジョエル・シュマッカーを続編の監督として引き続き雇おうと考えた。しかしながら脚本のアキヴァ・ゴールズマンは続編の脚本執筆依頼を拒否した[5]。1996年後半、ワーナー・ブラザーズとシュマッカーは5作目の脚本家としてマーク・プロトセヴィッチを雇った。そして公開日は1999年半ばと発表された[32]。タイトルは『Batman Triumphant』であり、プロトセヴィッチの脚本ではスケアクロウがメイン・ヴィランとなっていた。スケアクロウの毒ガスにより、バットマンの心の中の幻覚としてジョーカーが復活し、またハーレー・クィン英語版がジョーカーの娘として描かれていた[33]。ジョージ・クルーニーとクリス・オドネルもバットマンとロビンを再演する予定であった。しかしながら『バットマン & ロビン』が失敗に終わると、クルーニーはもう二度とバットマンをやらないと語った[34]

ワーナー・ブラザーズは『バットマン・ザ・フューチャー』を実写化とフランク・ミラーの『バットマン: イヤーワン』の翻案を検討した[35]。シュマッカーは「初心に返ってダークナイトのダークな描写になるだろう」と考えた[36]。彼は1998年半ばに『バットマン: イヤーワン』のためにワーナー・ブラザーズに近づいたが[36]、ワーナー側はダーレン・アロノフスキーを雇うことに興味を示していた。アロノフスキーとフランク・ミラーは『イヤーワン』の脚本を開発し、アロノフスキーが監督しようとしたが、最終的に中止となった。2003年1月に次の『バットマン』映画の監督にクリストファー・ノーランが就任し、『バットマン ビギンズ』(2005年)にリブートされた[35]

参考文献[編集]

  1. ^ a b c d e Batman & Robin (1997)”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2009年12月18日閲覧。
  2. ^ 日経エンタテイメント! 2012年4月号 No.181
  3. ^ a b Michael Fleming (1997年2月21日). “Helmer's 3rd At Bat”. Variety. オリジナル2008年10月19日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20081019042349/http://www.variety.com/article/VR1117435255 2008年11月11日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f ジョエル・シュマッカー、ピーター・マクレガー=スコット、クリス・オドネルヴァル・キルマーユマ・サーマンジョン・グローヴァーShadows of the Bat: The Cinematic Saga of the Dark Knight Part 6-Batman Unbound, 2005, ワーナー・ホーム・ビデオ
  5. ^ a b Michael Mallory; Michael Fleming (1997年3月5日). “Holy caped caper, IV”. Variety. オリジナル2008年12月16日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20081216115544/http://www.variety.com/vstory/VR1117343043 2008年11月11日閲覧。 
  6. ^ Rick Setlowe (1997年3月5日). “The write kind of director”. Variety. オリジナル2008年12月16日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20081216115554/http://www.variety.com/vstory/VR1117343096 2008年11月11日閲覧。 
  7. ^ Paul Dini, Batman & Robin: The Heroes, 2005, Warner Home Video
  8. ^ Rebecca Ascher-Walsh (1995年5月31日). “Psycho Kilmer”. Entertainment Weekly. オリジナル2008年12月1日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20081201081414/http://www.ew.com/ew/article/0,,292752,00.html 2008年11月11日閲覧。 
  9. ^ Degen Pener (1996年9月13日). “Holy Hearsay”. Entertainment Weekly. オリジナル2008年10月11日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20081011035858/http://www.ew.com/ew/article/0,,294102,00.html 2008年11月11日閲覧。 
  10. ^ Anita M. Busch (1997年1月10日). “Schumacher on 'Popcorn'”. Variety. オリジナル2008年12月16日時点によるアーカイブ。. http://web.archive.org/web/20081216115559/http://www.variety.com/vstory/VR1117433911 2008年11月11日閲覧。 
  11. ^ Barbara Ling, Bigger, Bolder, Brighter: The Production Design of Batman & Robin, 2005, Warner Home Video
  12. ^ John Dykstra, Andrew Adamson, Freeze Frame: The Visual Effects of Batman & Robin, 2005, Warner Home Video
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  14. ^ Browne, David (1997年6月27日). “Batman & Robin”. Entertainment Weekly. 2012年11月30日閲覧。
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外部リンク[編集]