依頼人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
依頼人
The Client
監督 ジョエル・シュマッカー
脚本 アキヴァ・ゴールズマン
ロバート・ゲッチェル
原作 ジョン・グリシャム
製作 アーノン・ミルチャン
スティーヴン・ルーサー
出演者 スーザン・サランドン
トミー・リー・ジョーンズ
ブラッド・レンフロ
音楽 ハワード・ショア
撮影 トニー・ピアース・ロバーツ
編集 ロバート・ブラウン
製作会社 リージェンシー・エンタープライズ
Alcor Films
配給 ワーナー・ブラザーズ
公開 アメリカ合衆国の旗 1994年7月22日
日本の旗 1994年10月8日
上映時間 119分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $45,000,000
興行収入 世界の旗 $117,615,211[1]
テンプレートを表示

依頼人』(原題: The Client)は、1994年に製作されたアメリカ映画である。原作小説『依頼人 The Client』(新潮社小学館刊行、ジョン・グリシャム著、白石朗訳)を映画化したものである。VHS題およびDVD題は『ザ・クライアント 依頼人』。

ストーリー[編集]

11歳の少年マーク・スウェイはテネシー州メンフィスの森の中で弟のリッキーとタバコを吸っていた。そんな時、弁護士のジェローム・クリフォードが車内で排ガス自殺しようとしているところを目撃する。マークは排気パイプからホースを抜くがクリフォードに見つかり、車内に押し込まれ心中を迫られる。その会話の中で行方不明のボイエット議員をクリフォードの依頼人であるバリーが殺害した事や遺体を隠した場所を知ってしまう。マークは隙を突いて車内から逃げ出したが、追いかけて来たクリフォードはマークを見つけきれずに拳銃自殺、リッキーはそのショックでPTSDになってしまう。

秘密を隠していたマークだったが、警察の手によりマークの指紋が採取され、クリフォードと接触があったことが知られてしまう。さらにマフィアは殺し屋をメンフィスへ向かわせ、マークに「ばらしたら殺す」と脅しをかける。

警察、FBI、マフィアから迫られ、追いつめられたマークは病院で拾った弁護士事務所のチラシを元に事務所へ向かい、たった1ドルで弁護士のレジー・ラブを雇う。

夫の裏切りにより家族を失うという傷を抱えた中年女性が依頼人の子供を守るため、野心家の検事ロイ・フォルトリッグと丁々発止のやり取りを繰り広げる。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹き替え
ソフト版 テレビ版
レジー・ラブ スーザン・サランドン 藤田淑子 弥永和子
ロイ・フォルトリッグ(綽名は牧師) トミー・リー・ジョーンズ 有川博 菅生隆之
マーク・スウェイ ブラッド・レンフロ 大野雅一 木村良平
ダイアン・スウェイ メアリー=ルイーズ・パーカー 岡村恭子 安達忍
バリー・マルダーノ(綽名は剃刀) アンソニー・ラパーリア 江原正士 山路和弘
ハリー・ルーズベルト判事 オジー・デイヴィス 青森伸 阪脩
クリント・フォン・フーザー アンソニー・エドワーズ 小形満 古田信幸
ジェイソン・マクスーン J・T・ウォルシュ 稲葉実 佐々木勝彦
リッキー・スウェイ デヴィッド・スペック 伊藤淳史 松田聡也
ラリー・トルーマン アンソニー・ヒールド 辻つとむ 西村知道
グリーンウェイ医師 ウィリアム・H・メイシー 平田広明 伊藤和晃
トーマス・フィンク ブラッドリー・ウィットフォード 大川透 大滝寛
ポール・グロンキー キム・コーツ 中田和宏 諸角憲一
ハーディ巡査部長 ウィル・パットン 田原アルノ 中村秀利
ジョニー・スラーリ ロン・ディーン 大宮悌二 藤本譲
ジャック・ナンス ジョン・ディール 秋元羊介 斎藤志郎
ママ・ラブ ミコール・メルキュリオ 斉藤昌 巴菁子
ジェローム・”ローミー”・クリフォード ウォルター・オルケウィック 島香裕
ドリーン キンバリー・スコット 喜田あゆみ
カレン エイミー・ハサウェイ 麻丘夏未 加藤優子
クローデット ジョー・ハーヴェイ・アラン 火野カチコ
スリック・モーラー ダン・カステラネタ 長島雄一 坂口哲夫
ハリー・ボーノ ウィリアム・リチャート 島香裕 水野龍司
ナッサー警部 マーク・キャバス 津田英三 堀川仁
ギル・ビール ウィル・ザーン 長島雄一 坂口賢一
患者 トム・ケイジー 秋元羊介 山野井仁
廷吏 ジェフリー・バックナー・フォード 辻つとむ 中博史
受付嬢 ルビー・ウィルソン 火野カチコ 西宏子
盗聴FBI局員 トミー・クレスウェル 仲野裕

この映画でデビューしたブラッド・レンフロは、5000人の候補の中から選ばれた。南部訛りの発音や独特のリズムの表現は子役には難しく、テネシー出身者であるブラッドが選ばれた。

映画に選ばれた理由について、ブラッドは12歳ながら「監督が母ちゃんとセックスしたから」と発言した。

また、劇中の喫煙シーンでは監督が「あれが演技だと思うかい?」と匂わせるなど、マークと同様、悪ガキだったと言われた。

原作との違い[編集]

ほぼ原作に忠実に映像化されているが、上下巻のストーリーを2時間に纏めるために割愛された部分があるほか、マークの敵としてマルダーノが全編に登場するほか、マフィアの登場人数は抑えられている。

原作でのマルダーノはFBIに監視されており、死体を掘り出す場面にも登場しなかった。

映画で死体を掘り出したのはボノ、グロンキー、マルダーノだが、原作ではブル、イオナッチ、レオというマフィアの一員で、警報を鳴らしたのもレジーではなく、マークであった。

また、フォルトリッグも法廷へ出ていないほか、終盤の取引にも参加していない。

法廷ではマークは涙を流し、ローズヴェルト判事ももらい泣きするが、映画では淡々と終わっている。

廷吏に賄賂を渡し、証言を聞き出したのは映画ではマフィアの探偵だが、原作ではスリック・モーラー記者であった。

原作のジョンはこの映画の出来に大変満足し、『評決のとき』の映画化に当たっては同じワーナー・ブラザーズ製作でジョエル・シュマッカー監督、スタッフもほぼ同じ面々を希望した。[2]

脚注[編集]

  1. ^ The Client - Box Office Mojo(英語)
  2. ^ 新潮文庫「依頼人 下巻」訳者あとがきより

外部リンク[編集]