プール
プール (Pool) とは、レクリエーションあるいは水泳競技(競泳、水球、シンクロナイズドスイミング、飛び込みなど)のために、人為的に水を溜め込んである空間または施設。英語では、poolは単に「水溜り」を指し、水泳用のプールのことはswimming poolと呼ぶ。尚、プールの数え方は面を使う。
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[編集] 概要
プールは、主に学校、公営の体育施設・保養施設、民間のスイミングクラブ・フィットネスクラブ、レジャー施設、ホテルに備えられ、またかつてはデラックスなマンションの屋内または屋外に備えられることもあったが環境基準が厳しくなった1990年代以降は閉鎖されたり、駐車場に転用されたりして激減している。屋外に設置される夏だけ使用されるものと、屋内に設置され、室温や水温が管理された通年使用可能なもの、またそのうち通常より水温が高い温水プールと呼ばれるものもある。防火用水や非常用水の水源として利用されるものもあり、使用時期以外にも貯水・管理されている。
なお、利用者の身長に合わせてプールの一定の区画の水深を浅くする必要がある場合には、プールフロア(プールの水深を調節するためのプラスチック製の台)が設置される。
日本では、水練場あるいは水練水馬池として、会津藩校の日新館が最古のプールとされている。 当時の藩校の中では、日新館と長州藩校の明倫館の2校を除いて施設が設けられていなかったとも言われている。
[編集] 規格
一般向けのプールは様々なものがあり、レジャー施設用のプールの中には、流水プール、子供用の水深の浅いプール等があり、附帯設備として滑り台などが併設されるものもある。
競技用のものは国際水泳連盟によって種目別に細かく規格が定められており、オリンピックなどの国際大会で使用するプールはこの規格を達成していなければならない[1][2]。
[編集] 競泳
競泳用のプールでは、短水路と呼ばれる長さ25メートルのものと、長水路と呼ばれる長さ50メートルのものが定められており、競泳のタイムは水路によって別々に扱われる。これは、ターンの際に壁面を蹴ることにより加速が行われるため、特に長距離の種目ではターンの回数が多くなる短水路の方が、長水路に比べタイムが短くなる傾向があるためである[3][4]。長水路のプールは幅25メートル、水深2メートル以上のものも多く、長水路のプールを横方向に使って短水路の競技を行うこともある。
正確な長さについては、東京辰巳国際水泳場などの主要な国際水泳大会などが行われるような日本水泳連盟の公認プールは、長水路50.02m・短水路25.01mに設計されている。これはタイムを測定するために厚さ1cmのタッチ板を長水路ではプールの両端に1枚ずつ、短水路ではスタートサイドに1枚設置するためである。また、スタート台にはリアクションタイム(=号砲が鳴ってから足が離れるまでの時間)を測定するための装置が付いており、台へかかる圧力によりそのタイムを測定する。これらの装置は組み合わせてリレーのフォルススタート(フライング)判定にも使用される。なお、スタートの場合は号砲が鳴る前にスタート動作に入ったらフライングと判定される((財)日本水泳連盟競泳競技規則第4条2項)ため、リアクションタイムはスタートの反応を知るための参考にしかならない。リレーの引継ぎはリアクションタイムがマイナス0.03秒以上早いと自動的に失格となる。
[編集] シンクロナイズドスイミング
シンクロナイズドスイミング用のプールでは、定められた面積について3メートル以上の水深を持つことが必要となる。フィギュアとルーティンによって要求される面積は異なる。競泳用プールと共用するために、東京辰巳国際水泳場などではプールの底が可動式になっており、水深を競技によって変えることができる。
[編集] 飛び込み
飛込競技用のプールは、水深は5メートル以上が必要であり、高飛び込み用の 10m、7.5m、5mの高さの台と、板飛び込み用の 3m と 1m の高さの台が設置される。各飛び込み台の端はプールの上空に張り出した形状になっている。
[編集] 水球
水球競技では、水深2m以上のプールに、男子は縦30m×横20m、女子は縦25m×横17mのコートをフィールドロープで区画して作り、コートの両ゴールライン中央にはゴールが浮かべられるため、ゴールのスペースも含めた競技面積以上のプールが必要となる。一般には50m競泳プールが使用されるが、宮城県仙南総合プールは35m×25mの水球公認プールで、国内唯一の屋内温水水球専用プールとして知られる。
[編集] 水質
通常のプールは不特定多数の人間が利用するため、衛生上、水質管理が必要となる。一般的には殺菌のために塩素剤(次亜塩素酸塩類など)が加えられている。
日本においては、いわゆる1条校のプールにあっては文部科学省[5]が、その他のプールにあっては厚生労働省がそれぞれ衛生基準を示している。このうち厚生労働省の基準では、水素イオン濃度・濁度・過マンガン酸カリウム消費量・残留塩素濃度・大腸菌群の数、の5項目について衛生基準が示されており、また循環ろ過方式等の浄化設備を備えることも必要とされる[6]。ただし、衛生基準を満たしている場合でもプール熱などの伝染病の媒介となりやすいため、病気に罹患している場合や回復した直後などはプールへの入場が禁止されている。
[編集] 排水口
プールの排水口は、その膨大な水量をすばやく排出するため、銭湯などのそれと比べて非常に大きな物が取り付けられている。人が一度吸い込まれると大人でも脱出不可能であるので、通常金網などで安全対策が行われる。それでも何年かに一度の割合で、事故が起きている。
[編集] 関連項目
- 日本のプール一覧(公営・民営のプール)