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牛黄

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

牛黄(ごおう)は牛の胆石を使用した生薬で、漢方薬の薬材[注釈 1]。解熱、鎮痙、強心などの効能がある。救心、六神丸などの、動悸息切れ・気付けを効能とする医薬品の主成分となっている。日本薬局方に収録されている生薬である。

牛の胆石は、人為的ではない状態では千頭に一頭の割合でしか発見されない、と言われていたため[1]、大規模で食肉加工する設備を有する国が牛黄の主産国となっている。オーストラリアアメリカブラジルインドなどの国がそうである。ただし、BSEの問題で北米産の牛黄は事実上、使用禁止となっていることと、中国需要の高まりで、牛黄の国際価格は上げ基調である。

現在では、牛を殺さずに胆汁を取り出して体外で結石を合成したり、外科的手法で牛の胆嚢内に結石の原因菌を注入して確実に結石を生成させる、「人工牛黄」または「培養牛黄」が安価な生薬として普及しつつある。タウリンtaurine)は牛の胆汁から発見されたため、ラテン語で雄牛を意味する「タウルスtaurus)」から命名された。胆汁は、水彩画でぼかし・にじみ用の界面活性剤として用いることもある。

脚注

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注釈

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  1. 日本では『続日本紀』などに記述が見られ、一例として、文武天皇2年正月8日条(ユリウス暦換算:698年2月23日の条)、「土佐国から牛黄が献上された」と記されている他、11月29日条(ユリウス暦換算:699年1月5日の条)にも、「下総国が牛黄を献上した」など、各地から献上品としての記録が見られる。

出典

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  1. 漢方の王様 「ゴオウ(牛黄)」”. 杜の都の漢方薬局 運龍堂のブログ. 2016年3月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月15日閲覧。