ヘット

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ヘット
牛脂(左)としまね和牛ステーキ
ヘット
100 gあたりの栄養価
エネルギー 3,774 kJ (902 kcal)
0 g
糖類 0 g
食物繊維 0 g
100 g
飽和脂肪酸 49.8 g
一価不飽和 41.8 g
多価不飽和 4 g
0 g
ビタミン
ビタミンA相当量
(0%)
0 µg
(0%)
0 µg
0 µg
チアミン (B1)
(0%)
0 mg
リボフラビン (B2)
(0%)
0 mg
ナイアシン (B3)
(0%)
0 mg
パントテン酸 (B5)
(0%)
0 mg
ビタミンB6
(0%)
0 mg
葉酸 (B9)
(0%)
0 µg
ビタミンB12
(0%)
0 µg
コリン
(16%)
79.8 mg
ビタミンC
(0%)
0 mg
ビタミンD
(5%)
28 IU
ビタミンE
(18%)
2.7 mg
ビタミンK
(0%)
0 µg
ミネラル
ナトリウム
(0%)
0 mg
カリウム
(0%)
0 mg
カルシウム
(0%)
0 mg
マグネシウム
(0%)
0 mg
リン
(0%)
0 mg
鉄分
(0%)
0 mg
亜鉛
(0%)
0 mg
セレン
(0%)
0.2 µg
他の成分
水分 0 g
コレステロール 109 mg
%はアメリカ合衆国における
成人栄養摂取目標 (RDIの割合。
出典: USDA栄養データベース(英語)

ヘットオランダ語: vetドイツ語: Fett英語: tallow)は、広義には、の脂を精製した食用油脂。英語ではタローと呼ぶ。牛脂(ぎゅうし)とも呼ばれるが、牛脂は食品学では油脂を抽出する部位によりヘットとプルミェジュに分けられることがあり、ヘットは狭義には牛の脂肪組織などから抽出した脂肪のみをいう[1](後述)。なお、一般的には(精製の有無を問わず)牛の脂身そのものを指して牛脂と呼ぶ用法もある。

性質[編集]

ラード(豚脂)や羊脂などと同じく動物性油脂の一種である[2]。常温では固体[2]

牛の脂を精製した油脂であるが、狭義には牛の脂肪組織、筋肉、骨の部位から低温で抽出した脂肪をヘットという[1]。これに対して牛の内臓から抽出した脂肪はプルミェジュとして区別される[1]。日本で精製された牛脂は内臓脂肪を含むものが多く、カレー製品を作る際に多く用いられるが、高級な牛脂として和牛の「ノリ脂」と呼ぶサーロインなどに付いている外側の脂を精製したものとに分けられる。なお、語源となったとされるドイツ語Fettおよびオランダ語のvetは獣脂一般を指すが、日本では牛脂に限られている。

融点は摂氏35~50度、ヨウ素価は42~48である[1]オレイン酸パルミチン酸ステアリン酸などに富み、ラードに比べて不飽和脂肪酸が多い[1]。ヘット100g中の主な脂肪酸の種類[3]は以下の通りである。

項目 分量(g)
脂肪 100
飽和脂肪酸 49.8
12:0(ラウリン酸 0.9
14:0(ミリスチン酸 3.7
16:0(パルミチン酸 24.9
18:0(ステアリン酸 18.9
一価不飽和脂肪酸 41.8
16:1(パルミトレイン酸 4.2
18:1(オレイン酸 36
20:1 0.3
多価不飽和脂肪酸 4
18:2(リノール酸 3.1
18:3(α-リノレン酸 0.6

用途[編集]

ステーキカツレツを調理するときに使うと、独特の旨みと風味が生まれる。すき焼きなどにも使われる。日本国内では、すき焼き用やステーキ用の肉を買い求める客に対し、牛の脂身(この場合は「ヘット」と言わず、専門用語で「ケンネ」または「スエット」と呼ばれる部位)をカットしたものが無料で提供されていることも多い。

摂氏50度以下で圧搾したものはオレオ油といい、オレイン酸が特に多く、上級の食用油である[1]

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f 瀬口正晴、八田一『新 食品・栄養科学シリーズ 食品学各論 - 食べ物と健康 (2) 食品素材と加工学の基礎を学ぶ』化学同人、2003年、106頁。ISBN 978-4759804737
  2. ^ a b 瀬口正晴、八田一『新 食品・栄養科学シリーズ 食品学各論 - 食べ物と健康 (2) 食品素材と加工学の基礎を学ぶ』化学同人、2003年、105頁。ISBN 978-4759804737
  3. ^ NDL/FNIC Food Composition Database Home Page

関連項目[編集]

  • マーガリン - 20世紀半ばまでのマーガリンは牛脂が主原料であった。