日産・タウンスター
| 日産・タウンスター | |
|---|---|
 フロント | |
 リア | |
 インテリア | |
| 概要 | |
| 製造国 |
.svg){kind=small} フランス（モブージュ） |
| 販売期間 | 2021年 - |
| ボディ | |
| 乗車定員 | 2名 - 7名 |
| ボディタイプ |
3/5ドアパネルバン 5ドアLAV |
| エンジン位置 | フロント |
| 駆動方式 | 前輪駆動 |
| プラットフォーム | CMF-C/Dプラットフォーム |
| パワートレイン | |
| エンジン | 1,333cc HR13DDT 直列4気筒 |
| 最高出力 |
ガソリン： 96kW(131PS) / 5,000rpm EV：90kW(122PS)[1] |
| 最大トルク |
ガソリン： 240N・m / 1,600rpm EV：245N・m[1] |
| 変速機 |
6速MT 4速AT |
| 車両寸法 | |
| ホイールベース | 2,716 mm - 3,100 mm |
| 全長 | 4,486 mm - 4,910 mm |
| 全幅 | 1,860 mm |
| 全高 | 1,854 mm - 1,864 mm |
| 車両重量 | 2,180 kg - 2,550 kg |
| 最大積載量 | 500 kg - 770 kg |
| その他 | |
| 最高速度 |
ガソリン:183km/h(114mph) EV:135km/h(84mph) |
| 系譜 | |
| 先代 |
日産・NV250 日産・e-NV200 |
タウンスター（TOWNSTAR）は、日産自動車が欧州で販売している商用車ならびに乗用車である。
製造はフランス・モブージュにあるルノーの子会社「モーブージュ・コンストラクション・オートモーティブ（MCA）」が担当する。
歴史[編集]
2021年9月27日、欧州市場向け新型小型商用車を「タウンスター」として発表した。このタウンスターはガソリン車だけでなく、電気自動車のラインナップも計画されている[2]。同じくして、日産の事業構造改革「NISSAN NEXT」に基づいて導入される商用車群の一つであることを強く推し出した[3][4]。車両には、安全装備と先進運転支援機能を20種類以上搭載している[5]。
ベース車はルノー・カングーであり、先代にあたるNV250、先々代にあたるキュビスター同様、ボディも含めメカニズムの多くはカングーから流用している。しかし、フロントマスクは日産のアイデンティティである「Vモーション」を採用しながら、ガソリン車は商用車としての新アイコンである「インターロックグリル」も織り交ぜている。電気自動車は和のテイストを意識した、組子柄の充電ポート付きグリルが採用されている[6]。また、欧州で販売される日産車で最初に現行CIを採用している[7]。
同年12月より予約の受付を開始。プラットフォームにはCMF-C/Dを採用[7]。エンジンについては排出ガス規制「Euro 6d」に適合した1.3Lルノー製の1.3Lガソリンエンジンの設定がされる[7]（カングーやシタンに用意される1.5Lディーゼルエンジンは非設定）。
2022年9月21日、EVモデルの生産が開始された。日産の「Ambition 2030」の実現に向けたモデルの一つで、ラインナップの電動化と2050年カーボンニュートラルの目標達成に向けたものである。e-NV200のノウハウを活かして開発された[1]。
EVモデルは45kWhバッテリーを搭載し、航続距離はWLTP複合で最大183マイル (295 km)、市街地サイクルで最大269マイル (433 km)である[1]。AC充電(11kWまたは22kW)と80kWのDC急速充電（CCS方式）の両方を提供し、後者では、わずか37分でバッテリーを15%から80%まで充電できる[1]。EVモデルにはプロパイロットも備わる他、2023年からL2クルーバンと呼ばれる乗用モデルも登場した。
2023年12月7日、2024年度What's Van?賞の電動バン部門とコンパクトバン部門を受賞した。「排ガス規制の厳格化、都市部への立ち入り制限、ラストマイル配送（宅配）の需要の高まりに対して業務を最適化するために、効果的で持続可能なソリューションである」ことが受賞のきっかけになった[8]。
ボディ[編集]
ボディサイズはL1とL2の2種類が存在する。パネルバンと呼ばれる商用モデルはスライドドアと後部ドアにそれぞれ窓がない代わりにパネルで覆われているのが特徴である。また、オプション装備によって後部ドアは上方ヒンジドアと180度開閉可能な6:4観音開きドアの2種類がある。荷室長はL1の1,810mmに対して、L2の方が2,230mmと大きくとられている。加えて、スライドドアの長さも、L1よりL2の方が長いため、開口部が広い。
ボディカラー[編集]
- ストーングレー(メタリック)
- コメットグレー(メタリック)
- エニグマブラック(メタリック)
- カーマインレッド(メタリック)
- ミネラルホワイト(ソリッド) *一部市場限定
- ブレイズレッド(ソリッド) *一部市場限定
- アーバングレー(ソリッド) *一部市場限定
ただしブレイズレッドは工場での制約により、フロントバンパーの塗装が利用できない。
-
パネルバン（フロント） -
パネルバン（リア） -
パネルバンEV（フロント） -
パネルバンEV（リア）
グレード[編集]
2023年現在におけるイギリス仕様のパネルバンのグレードは、以下の4種類である[6]。
- VISIA
- 16インチの鉄製ホイールとホイールカバーが装着される。LEDヘッドライト、マニュアルエアコン、パワーウィンドウ、アームレスト、高さ調整機能付きの運転席などが装備される。Bluetooth付DABオーディオシステムとステアリングホイールにコマンドボタンと電話機能が追加される。イモビライザー、リモートロック、エアバッグ（運転席側）、タイヤ圧力モニター、自動点灯ヘッドライト及び自動ワイパーなどの安全装備が備わる。
- ACENTA
- VISIAに追加して、LEDフォグライト、電動格納ミラー、ワンタッチパワーウィンドウ(運転手)、電動パーキングブレーキ、クルーズコントロールなどが装着される。また、Apple CarPlayとAndroid Autoが使用可能なタッチパネル付きのオーディオシステムに加えて、リバースパーキングセンサーやインテリジェントブレーキアシストといった安全装備が備えられる。
- TEKNA
- TEKNA+
- TEKNAをベースに、より安全装備が追加されたグレードである。革巻きステアリングホイール、塗装されたサイドミラーが装着される。L1とL2のガソリン車、L1のEVには16インチの合金ダイヤモンドホールが、L2のEVにはカバー付きの16インチ鉄製ホイールが装着される。インテリジェントパーキングアシスト、アラウンドビューモニター、ハイビーム/ロービーム自動切り替え機能などの安全装備が追加される。
イギリス仕様のクルーバンのグレードは、TEKNAの1種類のみであるが、内容は大幅に異なる。
脚注[編集]
- ^ a b c d e “Nissan starts European production of all-new, fully electric Townstar” (2022年9月21日). 2023年12月10日閲覧。
- ^ “Nissan reveals the all-new Townstar van: A game changer within the LCV market” (2021年9月27日). 2023年12月10日閲覧。
- ^ 【はたらくクルマ】日産が欧州で新型商用車の「タウンスター」を公開。日本への導入は？WEBモーターマガジン 2021年9月28日（2022年2月28日 閲覧）
- ^ “Interstar, Primastar and all-new Townstar: Nissan’s van range renewed to future-proof businesses” (2021年9月27日). 2023年12月10日閲覧。
- ^ “日産の電気自動車の歴史 2019-2022年”. nissan-global.com. 2023年12月14日閲覧。
- ^ a b “Nissan_Townstar_UK”. www-europe.nissan-cdn.net. 2023年12月14日閲覧。
- ^ a b c 塚田勝弘 (2021年9月29日). “日産版カングーの新型「Nissan Townstar（日産タウンスター）」が登場！”. clicccar. 2024年4月20日閲覧。
- ^ “Nissan celebrates a double triumph at the 2024 What Van? Awards” (2023年12月7日). 2023年12月10日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- NISSAN TOWNSTARNISSAN UK
