インフィニティ (日産自動車)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

インフィニティINFINITI)は日産自動車アメリカ合衆国カナダ韓国台湾中東ロシアウクライナ中華人民共和国ヨーロッパで展開する高級車ブランドである。

目次

[編集] ブランドの特徴

日産ブランドに比べ高級ブランドとして付加価値の高い商品性はもちろんのこと、スポーティさを強調しており、ラインナップされている車種全ての駆動方式がFRもしくはFRベースの4WDとなっている。

またデザイン上の特徴としてオーセンティックな面を強調し、日産ブランドと比べてラグジュアリーでスポーティ、かつクラシカルな要素も持ち合わせたスタイリングを目指している。具体的には、フロントグリルのダブルアーチ、L字型のヘッドランプとテールランプの形状、さらに、新型Gシリーズでは、日本刀からモチーフを取り入れたグリル内の4本横線などが挙げられる。しかし、それらインフィニティブランドの特徴的デザインの多くは日産ブランドの車種でも取り入れられており、現時点では明確な特徴とはなっていない。

ブランド確立や日本市場導入のために独自の開発がさらに必要になるとの判断から、2006年春に行われた日産内部の組織改正でインフィニティ専門の担当部署が多く新設されており、今後はより高価格・高付加価値型車両に特化した商品開発が進むことが予想されている。

なお、ブランド名の「infiniti」は無限を意味するが、同義の英単語である「infinity」ではないのは、イタリア語であるためである。また、そのロゴマークは無限の彼方へと向かう開けた道と富士山を表している[1]

[編集] 概要

1989年にアメリカ市場向けの高級ブランドとして設立された。設立当初は流通システムの不備などからトヨタ自動車レクサスや、本田技研工業アキュラほどの人気は勝ち得ず1990年代後半には販売台数が非常に低迷した。

しかしルノーと提携後のカルロス・ゴーン体制下では、高価格・高付加価値型車両中心のブランドとしてテコ入れする方針が打ち出され、販売網整備と車両のデザイン等を核とした抜本的な見直しが図られた。

その後比較的手頃な価格でリリースされたV35型インフィニティ・G35(日本名:日産・スカイライン)が大ヒットしたこともあり、現在ではアメリカでも高級車ブランドの一つとして認知されるだけのシェアを得ることができるようになった。

[編集] 車種一覧

[編集] 車種名について

車種名の末尾に2桁の数字を付け、Q45→4500cc、QX56→5600ccの様におおよそのエンジン排気量を表す。車種名をつけるにあたって、規則性や、意味が特にあるわけではないが、セダン系の場合、Qを頂点にM→J→I→Gとアルファベットの順序が早いほうが下級で、遅い方が上級のようである。同じくSUV系でもQXを頂点にFX→EXという順序でグレードわけされているようだ。 ちなみに、Qシリーズに限っては、英語のCue=きっかけという意味があると言われている。

QX56

[編集] 乗用車

車種 初登場年 現行型 備考
発表 マイナーチェンジ
セダン
M35/M45 M 1990年 2005年4月(3代目) 2007年8月 日本名: フーガ
G35/G37 G 1991年 2006年10月(4代目) - 日本名: スカイライン
SUV/クロスオーバーSUV
QX56 QX 1996年 2004年1月(2代目) 2007年 日本未発売モデル
FX50/FX35 FX 2003年 2008年6月(2代目) - 日本未発売モデル
EX35/EX37 EX 2007年 2007年8月 - 日本名: スカイラインクロスオーバー
クーペ
G37クーペ
G37コンバーチブル
Gクーペ/コンバーチブル 2002年 2007年8月(2代目) - 日本名: スカイラインクーペ
コンバーチブルモデルは日本未発売

[編集] 過去の取り扱い車種

[編集] コンセプトカー

インフィニティというブランドが発足する前に、開発中の高級車としてインフィニティ・Q45の前身となるコンセプトカー「Que-X」が公開された。初代レパードに似たデザインが好評を呼んだ(詳細は不明)。しかしながら、コンセプトカー「Que-X」の特徴であったグリルレスのフロントマスクを初代「Q45」に取り入れたところ、高級車として斬新なデザインではあったものの、保守的な層の多いマーケットの中では不評となり、マイナーチェンジではオーソドックスな縦格子デザインのグリルが装着されることとなった。

2001年1月、北米国際自動車ショーにSUVコンセプト「FX」を出展。後に市販化されるクロスオーバーSUV FXの原型コンセプトカーであるが、全体的に平面的で無骨なデザインであった。

2002年1月、北米国際自動車ショーにSUVコンセプト「FX」のセカンドバージョンを出展。後に市販化されるクロスオーバーSUV FXの原型コンセプトカーであるが、こちらは2003年に市販化されるモデルにもっとも近いデザインであり、前作にくらべよりスポーティーかつラグジュアリーになり、造形も抑揚のあるものとなった。

2006年1月、北米国際自動車ショーに「クーペコンセプト」を出展。2007年秋に市販された新型Gクーペのコンセプトカーである。基本的な造形は量販車に反映されたデザインであるが、フロントマスクやバンパー、ホイールなどのディテールが違うほか、ルーフ全面がガラスルーフになっていた。全体的な仕上がりはまさしくコンセプトカーであった。インテリアもコンセプトカー的な仕上がりで、細かいディテールは量販車とは違うものであった。

2007年4月、ニューヨークモーターショーに「EXコンセプト」を出展。2007年冬に市販された新型クロスオーバーSUV「EX」のコンセプトカーである。「クーペコンセプト」に比べて、量販車をベースにデコレーションしたような仕上がりであった。そのため、量販車と比べて違和感が少ない。

[編集] 市販化されていない車種

[編集] 今後販売が予定されている国

なお、日本でのインフィニティブランドの展開について、一時期日産の3カ年経営計画「日産180」の中で2007年を目処に導入が検討されたが、2008年度末に完了予定の3カ年経営計画「日産バリューアップ」以降に導入を検討する方向で見送られた。日本国内への導入に際して、問題となっているのが国内の需要が減少し、今後成長が見込めないこと。(インフィニティブランドは今後高級車市場が成長する見込みのある市場に導入することが原則となっている。)そして、現在国内で日産ブランドとして販売しているインフィニティ向けの商品(シーマ→Qシリーズ、フーガ→Mシリーズ、スカイライン→Gシリーズ・EXシリーズ)をそのままインフィニティブランドへ移行させられるかなど、商品展開での課題も挙げられる。2009年現在、インフィニティブランドの日本導入については検討されていない。

[編集] モータースポーツ

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 脚注

  1. ^ Launching Infiniti LIPPINCOTT

[編集] 外部リンク