性行為感染症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
| ご自身の健康問題に関しては、専門の医療機関に相談してください。免責事項もお読みください。 |
性行為感染症(せいこういかんせんしょう、英Sexually Transmitted Disease,Sexually Transmitted Infection)は、性行為によって感染する病気の総称。一般に性感染症、または医学的には英語の頭文字を取ってSTD/STIと呼ばれる事がある。
目次 |
[編集] 概念
性行為(SEX以外でもディープキス、ペッティング、フェラチオ、クンニリングス、アナルセックス、道具を使った行為等も含める)によって感染する全ての感染症をさし、性行為が最も通常の感染様式であるものをいう。性行為の相手が、同性・異性は問わない。旧「性病予防法」に規定されていた性病よりも大きな概念である。
[編集] 感染経路
性行為感染症の原因となる病原体は体液(精液、膣液、血液など)の中に含まれ、おもに人体の粘膜(陰茎、膣、肛門、尿路)を通過して感染する。また、口腔、のど、気道、眼からも感染することがある。傷のない皮膚からの感染のリスクは限りなく低い。
[編集] 疫学
[編集] 日本
日本では、欧米先進諸国と異なり、特にHIVに関しては1990年代以降に急増傾向にある。
各疾患ごとに増加傾向は異なるが、若い世代を中心に性の開放化が大きく進んだ事に、性行為感染症の知識や性教育が追いついていない事が大きな要因といえる。また、かつては性行為感染症の存在や調査自体があまり知られておらず、近年になって性行為感染症が認知されるに従って、これまで見逃していた潜在的患者が発見されている事も、急増の原因である。
一般に「ピル飲めば生でHして大丈夫」というような言葉にもあるように性行為に対して「避妊」のみにしか知識が普及しておらず、「行為感染症の予防」という知識が著しく欠けている事が大きな問題でもある。
また欧米とは異なり、日本の性風俗店では、いわゆる「本番行為」以外の「素股」「フェラチオ」「アナルセックス」等が多く、「本番行為(陰茎の膣への挿入)」を行わない事で、ただ避妊さえすればよいという理由でコンドームを使用しないで直接陰部の接触を行うサービスが横行している事も、感染の拡大を招いているともいえる。つまり、精液や膣液などが陰部などの粘膜に直接付着することによる感染を防ぐことができず、感染のリスクを高めている。
[編集] 欧米
性の開放化が早期に起こった欧米先進諸国では、日本よりも早く性行為感染症の蔓延が問題化した。
そのため、現在の欧米では予防の観点から性教育を充実させ、小中学校時よりコンドームの重要性を重視して教育している。結果、欧米の若者の多くは避妊というよりも感染症予防としてコンドームを持っていることが普通ともなってきている[要出典]。欧米先進諸国では一般に性行為感染症は横這い、または減少傾向となっている。
ただ、性の開放化が早期に進んでいた欧米では、元々が性行為感染症が多く、現在でもそれはあまり変化していない。アメリカのテレビ番組では10代少女の4割がクラミジアに感染しているというアンケート結果が公表されたことがある。また、疾病管理センターでも思春期の少女の4人に1人が少なくとも性感染症のひとつにかかっているとあるという調査結果をまとめている。
また、キリスト教系団体の中には、避妊行為をすること自体を教義に反すると考え、コンドームの使用を疑問視する動きもある。
[編集] 疾患一覧
感染経路はそれぞれ疾患ごとに異なるが、いずれも接触感染を基本としている。それぞれの感染経路は各疾患を参照。
- ウイルス
- 単純ヘルペスウイルス(性器ヘルペス)
- ヒト乳頭腫ウイルス(尖圭コンジローマ、子宮頚癌)
- B型肝炎
- C型肝炎(STDの定義に該当するか議論がある)
- ヒト免疫不全ウイルス(HIV、エイズ)
- 成人T細胞白血病(HTLV)
- サイトメガロウイルス感染症
- 伝染性軟属腫
- 細菌
- 梅毒
- 性器クラミジア感染症(鼠径リンパ肉芽腫症)
- 淋病(淋菌感染症)
- 軟性下疳
- 真菌
- 寄生虫、原虫
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
日本語のサイト
英語のサイト
- (百科事典)「Sexually Transmitted Diseases」 - Medpediaにある「性行為感染症」についての項目。(英語)

