唾液

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

唾液(だえき)とは、唾液腺から口腔内に分泌される分泌液。電解質粘液、多くの種類の酵素からなる。(つば、つばき)とも言う。(雅語の「つ」に「吐き」で「つばき」で、つばきの口頭語的な表現が「つば」である。)唾液は、唾液腺より分泌される。正常では一日1~1.5リットル程度(安静時唾液で700~800ミリリットル程度)分泌される。成分の99%以上が水分であり、無機質有機質が残りの約半分ずつを占める。

デンプンマルトース(麦芽糖)へと分解するβ-アミラーゼを含む消化液として知られる他、口腔粘膜の保護や洗浄、殺菌抗菌排泄などの作用を行い、また緩衝液としてpHが急激に低下しないように働くことで、う蝕の予防も行っている。

空腹時に食物を見、これを咀嚼した時、粘り気の少ない漿液性の唾液が大量分泌され、これにより食物は湿らされる。このことにより粉砕しやすくなり、食塊の形成や嚥下を容易にする。嘔吐の前兆として苦味のある唾液が大量分泌される。これは嘔吐物に水分を補給して排出しやすくするための働きと考えられる。

→唾液の細菌については「口腔細菌学(口腔微生物学)」を参照のこと。

目次

[編集] 含有酵素

唾液には蛋白質を分解する酵素は含まれていない

[編集] 作用

[編集] 殺菌・抗菌作用

唾液の中に含まれる多くの物質により、殺菌、抗菌作用を持つ。唾液に含まれる物質で唾液の殺菌・抗菌作用に関わる物質としては、以下のような物がある。

[編集] 緩衝作用

唾液に含まれる重炭酸塩リン酸塩により、緩衝作用を持つ。

[編集] 体温調節

イヌなどの汗腺を持たない動物では、汗腺を持つ動物がで体温調節を行うのと同様に唾液で体温調節を行っている。なお、汗腺を持つ動物でもこの作用は持つ。

[編集] 副作用

逆に副作用として、ニオイの臭さが挙げられる。これはあらゆる動物に共通する。人間においても老若男女、人種の別なく、共通の臭さを発する。

[編集]

とは、口から無意識のうちに外部へと流れ出てしまった唾液を指す。また乳児の首に掛けて涎を受け止める布を特に涎掛けという。

[編集] 唾液の採取

実験などで唾液を使用する際に、酸っぱい物 をイメージするとよく出ると言われている。

[編集] 慣用句

  • 涎を垂らす(涎が出る)…非常に欲しくてたまらない様子の形容である。
  • 唾を付ける
  • 眉唾物
  • 手に唾する
  • 天を仰いで唾する

[編集] 関連項目