パップテスト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

パップテスト(ぱっぷてすと、Pap[1] test、Pap smear test)とは、子宮頸癌を発見するために使われる細胞診検査(en:Pap test)。子宮頸部細胞診。子宮頸癌は子宮頸部に発生するため、子宮頸部の細胞を擦り採って、細胞診検体(パップスメア)を作製し、顕微鏡検査を行う。観察される細胞を正常から癌までに段階を付け、ClassⅠからClassⅤに分類される。

  • がん細胞や前がん状態(癌になる前の異形成)の細胞を見つけるために、子宮がん検診で利用されている。子宮がん検診ではPap testが要再検や要精密検査を振り分ける役割を果たしている。

解説[編集]

日本では日本独自の改良が加えられ日母分類による子宮頸部細胞診検査として確立されている。日母分類を用いた子宮頸部細胞診はコルポスコピーとともに子宮がん検診[2]の中心的な技術となっている。 1973年の日母分類では異形成分類に対応したクラス[3]分類(ⅠからⅤ)が定義されている。観察した細胞変化を数値に置き換えたもので細胞変化の目安にはなるので、検診での要再検や要精密検査などの振り分けに用いられている。

日本での課題[編集]

子宮頸がんは検診で早期発見が可能であり、検診率を高めることが重要であるとされているが、日本では20%に満たない[4]

ベセスダシステム[編集]

  • PAP testでは結果が数値で表現されるので定量的な検体検査として考えられる傾向にある。米国では1980年末までは、多くの臨床検査ラボでPap testが行われていた。顕微鏡による病変の観察であるため、判断に用いた観察場所が異なったり、観察者間で数値結果が異なったり、Pap test数値結果と組織診断が乖離するなどの不具合が表面化することとなった。米国ではPap testに関連した医療訴訟があった。

医療訴訟を背景に1988年12月Bethesda(Marlyland)でPapスメアに関する会議が開催され、The 1988 Bethesda System(TBS)が新しい分類方法[5]としてまとまった。現在、米国では病変部について記述的用語を用いるベセスダシステムが主流となっており、数値表現は用いられていない。

日本では日本産婦人科医会が日本版のベセスダシステムを医会分類として提唱している。

脚注[編集]

  1. ^ Papは剥離細胞を用いた病変診断を実用化(1928年)したPapanicolaou(パパニコロウ)から取ったもの。
  2. ^ http://www.jcancer.jp/about_cancer/handbook/4shikyugan/index.html 日本対がん協会 がん検診ハンドブック 子宮がん検診の流れとその効果
  3. ^ パップテストでは Class を用い日母分類では クラス を用いる
  4. ^ http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/c-hoken/05/r8.html 厚生労働省発表 がん検診の受診状況 平成17年度のがん検診の受診率
  5. ^ The Bethesda System for Reporting Cervical Cytology /Diane Solomon,Ritu Nayar,2003 ISBN 0-387-40358-2

関連項目[編集]