原子力電池

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原子力電池(げんしりょくでんち)とは物理電池の一種であり、放射性元素原子核崩壊の際に発生するエネルギーを利用して電力を発生させる。アイソトープ電池 (en)、RI発電器ともいう。

目次

[編集] 原理

  1. 熱電変換方式。放射性核種の原子核崩壊の際に発生するエネルギーを熱として利用し、熱電変換素子により電力に変換する。実用される原子力電池にはアルファ崩壊を起こす核種であるプルトニウム238やポロニウム210が用いられ、発生したアルファ線が物質に吸収されて生じた熱を利用している。
  2. 熱イオン変換方式。このタイプは実用化されていない。

[編集] 適用分野

[編集] 宇宙

宇宙空間で人工衛星に搭載されて1960年代から使用されたが、原子炉を搭載する人工衛星と同様に打ち上げ失敗や墜落で放射性物質をまき散らすリスクがあり、現在は十分な太陽放射の得られる地球軌道周辺では太陽電池が一般的である。

しかし、深宇宙探査の場合には太陽からの光も弱く原子力電池以外を使う事ができないため、 土星探査機のカッシーニなどに使われて現在も運用が行われている。長寿命という特性があるので、打ち上げから30年近く経つボイジャー探査機も現在太陽系外で稼動し続けている。 2006年1月に打ち上げられたNASAの冥王星探査機ニュー・ホライズンズにも原子力電池が搭載されている。

[編集] 僻地

シベリアの北極海周辺ではかつて多数の原子力電池が使用された。しかしその後十分な管理がされないまま放置されているものがある。

[編集] 医療

プルトニウム238を用いた原子力電池は、その長寿命を生かして一時期埋め込み型心臓ペースメーカーの電源として利用された。この用途には、現在はリチウム電池が用いられている。また、体内埋め込み利用を念頭に、ニッケル63をエネルギー源としMEMS技術を利用した新世代のマイクロ原子力電池の開発が行われている。

[編集] 外部リンク