ロバート・A・ハインライン

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ロバート・A・ハインライン
Robert A. Heinlein
1976年のワールドコンでサインをするハインライン
ペンネーム アンスン・マクドナルド
ライル・モンロー
誕生 ロバート・アンスン・ハインライン(Robert Anson Heinlein)
1907年7月7日
ミズーリ州
死没 1988年5月8日(満80歳没)
カリフォルニア州
職業 SF作家
国籍 アメリカ合衆国
活動期間 1939年 - 1988年
代表作 夏への扉』、『異星の客』など
主な受賞歴 ヒューゴー賞
処女作 『生命線』
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ハインライン(左)とバージニア・ガーステンフェルド

ロバート・アンスン・ハインラインRobert Anson Heinlein1907年7月7日 - 1988年5月8日)はアメリカSF作家。アンスン・マクドナルド(Anson MacDonald)、ライル・モンロー(Lyle Monroe)などの名義で執筆していた時期もある(いずれも中・短編)。

SF界を代表する作家のひとり。アイザック・アシモフアーサー・C・クラークと並んで、世界SF界のビッグスリーとも呼ばれている。ハインラインに影響を受けたSF作家も数多い。

ロマンティックなタイム・トラベル物『夏への扉』は特に人気の高い作品であり、日本でのSFファンのオールタイム・ベスト投票では、度々ベスト1作品になっている。

目次

[編集] 来歴

L・スプレイグ・ディ=キャンプ(中央)、アイザック・アシモフ(右)と共にフィラデルフィア海軍造船所に勤務するロバート・A・ハインライン(左)1944年

1907年7月7日ミズーリ州で、ドイツ系の家庭に生まれる。1925年アナポリス海軍兵学校に入学。その後海軍士官になったが病気のために1934年退役。その後UCLA大学院数学を学んだが、再び病気で退学。以後職を転々とし、肉体労働を経験する。この頃のハインラインは社会主義者で、1934年のカリフォルニア州知事選では民主党の中でも社会主義者のアプトン・シンクレア候補を熱烈に支持し、1939年まで政治活動に明け暮れた(選挙にも出た)。アシモフによると、ハインラインは元々はリベラル派であり、ハインラインが右旋回するのはバージニア・ガーステンフェルド再婚してからである(I. Asimov: A Memoir)。

1939年4月、4日間で書き上げた第一作『生命線』をアスタウンディング誌に送り、デビューを果たす。

1943年、技術士官(航空工学)として海軍に復帰。戦争終結後、1946退役、著述を再開する。

以後『宇宙の戦士』、『ダブル・スター(太陽系帝国の危機)』、『異星の客』、『月は無慈悲な夜の女王』でヒューゴー賞を計4回受賞(いずれも長編小説部門)。

初期の頃は未来史シリーズなど、科学小説としてのSFを書いていたが、次第に社会性が強くなり、『宇宙の戦士』では軍国主義を賛美する兵士の描写があったことから右翼と呼ばれ、一方の社会主義者の名残が表れている『月は無慈悲な夜の女王』では左翼と呼ばれるなど多彩な顔を持った。中でも宗教を扱った『異星の客』の反響は大きく、ヒッピーの経典と崇められ、ファンが分かれたという。『異星の客』中の「グロク」 (grok) という造語がオックスフォード英語辞典に載ったり、終いにはマンソン・ファミリーが実際のカルト活動で『異星の客』中の宗教をまねたりもした。他のSF作家がSF雑誌に作品を載せるなか、ハインラインは自分の作品を『サタデー・イブニング・ポスト』などの一般紙に載せた。この結果としてSFの大衆化が進んだのは、ハインラインの功績の一つである。

作風としては、既存の小説やテーマの舞台をSFに置き換えたものが多い。例えば、上記の「宇宙の戦士」は兵隊出世物語のSF版、「ダブル・スター」 はゼンダ城の虜の政治SF版であり、「異星の客」は風刺小説、「月は無慈悲な夜の女王」は社会主義革命をそれぞれSFにしたものである。また、ほぼ一貫して「庶民感覚を忘れてはいないが、あくまでも庶民と一線を画するエリートによる寡頭制」、「弱者に無償で施しを与えることを良しとしない能力主義社会」を理想として肯定的に描いている。

1988年5月8日肺気腫により死去。遺作は『落日の彼方に向けて』。

[編集] 作品リスト

[編集] 長編

  • Rocket Ship Galileo (1947) 『宇宙船ガリレオ号』(同題の抄訳版あり)
  • Space Cadet (1948) 『栄光のスペース・アカデミー』
  • Beyond This horizon (1948) 『未知の地平線』
  • Sixth Column (別題The Day after Tomorrow) (1949) 未訳
  • Red Planet (1949) 『レッド・プラネット』(抄訳『赤い惑星の少年』)
  • Farmer in The Sky (1950) 『ガニメデの少年』
  • The Puppet Masters (1951) 『人形つかい』(児童向け抄訳『タイタンの妖怪』)
  • Between Planets (1951) 『栄光の星のもとに』(児童向け抄訳『宇宙戦争』)
  • The Rolling Stones (別題Space Family Stone) (1952) 『宇宙の呼び声』創元推理文庫(福島正実による抄訳版〔邦題同じ〕あり)
  • Starman Jones (1953) 『スターマン・ジョーンズ』
  • The Star Beast (1954) 『ラモックス』(福島正実による抄訳『宇宙怪獣ラモックス』)
  • Tunnel in The Sky (1955) 『ルナ・ゲートの彼方』
  • Time of the Stars (1956) 『宇宙(そら)に旅立つ時』(児童向け抄訳『宇宙兄弟のひみつ』)
  • Double Star (1956) 『ダブル・スター』(訳: 森下弓子、1994年)、『太陽系帝国の危機』(訳: 井上勇)、1964年ヒューゴー賞受賞
  • Citizen of the Galaxy (1957) 『銀河市民
  • The Door into Summer (1957) 『夏への扉
  • Have Space Suit -- Will Travel (1958) 『スターファイター』(抄訳『大宇宙の少年』)
  • Methuselah's Children (1958) 『メトセラの子ら』(旧題『地球脱出』)
  • Starship Troopers (1959) 『宇宙の戦士』、ヒューゴー賞受賞
  • Stranger in a Strange Land (1961) 『異星の客』、ヒューゴー賞(1962年)、ローカス賞(1975年)受賞
  • Podkayne of Mars (1963) 『ポディの宇宙旅行』(改題『天翔ける少女』)
  • Orphans of the Sky (1963) 『宇宙の孤児』(※1963年は単行本化の年代であり、発表されたのは1941年)
  • Glory Road (1963) 『栄光の道』
  • Farnham's Freehold (1964) 『自由未来』
  • The Moon is a Harsh Mistress (1966) 『月は無慈悲な夜の女王』(ヒューゴー賞、プロメテウス賞受賞)
  • I Will Fear No Evil (1971) 『悪徳なんか怖くない』
  • Time Enough for Love (1973) 『愛に時間を』
  • The Number of the Beast (1980) 『獣の数字』
  • Friday (1984) 『フライデイ』
  • JOB : A Comedy of Justice (1984) 『ヨブ』
  • The Cat who walks through Walls (1985) 『ウロボロス・サークル』
  • To Sail beyond the Sunset (1987) 『落日の彼方に向けて』
  • For Us, the living (2003) 未訳(1938年に書かれた作品)

[編集] 中・短編集

  • The Man Who Sold the Moon (1950) 『月を売った男』
  • Waldo and Magic Inc. (1950) 『魔法株式会社(ハインライン傑作選3)』
  • The Green Hills of Earth (1951) 『地球の緑の丘
  • Revolt in 2100 (1953) 『動乱2100』(別訳『150年後の革命』)
  • Assignment in Eternity (1953) 『失われた遺産(ハインライン傑作選1)』
  • The Menace from Earth (1959) 『地球の脅威』(改題: 『時の門(ハインライン傑作選4)』)
  • The Unpleasant Profession of Jonathan Hoag (1959) 『輪廻の蛇(ハインライン傑作選2)』
  • The Worlds of Robert A. Heinlein (1963) 未訳
  • The Past Through Tomorrow (1967) ハヤカワ文庫SF版〈未来史〉として3分冊で翻訳刊行
    1. 『デリラと宇宙野郎たち』
    2. 地球の緑の丘』(上記の同題の本とは収録作が多少異なる)
    3. 『動乱2100』(表題作ほか『疎外地』と『不適格』を収録)
  • The Best of Robert Heinlein 1939-1959 (1973) 未訳
  • Expanded Universe: More Worlds of Robert A. Heinlein (1980) 未訳

[編集] 関連項目

  • 矢野徹 - 日本のSF作家、翻訳家。ハインラインを師と仰ぐ。
  • スペキュレイティブ・フィクション - 思弁小説と訳されることが多い。ハインラインが最初にサイエンス・フィクションの同義語として用いたとされる。
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