コルベット

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帆走コルベット 金剛

コルベット(Corvette)は軍艦の艦種の一つ。一層の砲甲板を持ち、大きさはフリゲートよりも小さかった。

近世から近代にかけて用いられた帆柱が3本の軍艦として、18世紀末から19世紀にかけてフリゲート同様商船の護衛や沿岸警備等に使われたが、海防艦などにその任を譲り、20世紀前半に消滅した。

今日使用されているコルベットは単にフリゲートより小さい軍艦をさしている。

なお、フリゲートの項でも述べられているが、コルベットのことをコルベット艦と称することがある。

帆走時代[編集]

帆走時代のコルベットは、戦闘用スループと似たより小型の戦闘軍艦であった。主な仕事は沿岸部のパトロールであった。戦闘に参加するときは比較的小規模なものか、あるいは大きな艦隊をサポートすることが主務であった。1650年にイギリス海軍で原型となる船が使用されたときには「スループ」と呼ばれており、1670年にフランス海軍で初めて「コルベット」と呼ばれた。イギリス海軍ではスループとコルベットの大きさの基準が明確ではないため、ナポレオン戦争の後までスループという言葉を用いた。

17世紀のコルベットは長さが12~18メートル、重さが40~70トンのものが主流で、甲板には4~8の大砲を備えていた。時間を経るごとに「コルベット」と呼ばれる船のサイズは大きくなっていき、1800年までには長さ30メートル、重さ400~600トンになっていた。最大のものは1855年に製造された54メートルで24の大砲を備えたアメリカコンステレーションであった。コンステレーションはその大きさから、フリゲートもしくはスループと見なす専門家もいた。

蒸気船時代[編集]

蒸気船時代のコルベットは、帆走時代に比べて非常に速く、操作が楽であった。この時代のコルベットの多くは、極東アフリカにおいて入植する任務に使用された。

第二次世界大戦以降[編集]

第二次世界大戦イギリスカナダイタリアにおいて、機雷掃海や対潜水艦用の艦艇として開発された小型の艦にコルベットの名称が与えられた。フラワー級コルベットは第二次世界大戦の大西洋において30隻以上のUボートを撃沈し、この種の艦の有用性を示した。

コルベットは現代、爆雷魚雷ミサイル並びに小口径ので武装し、主として哨戒任務に就いている。排水量は1000t前後。フリゲートほどの汎用性は持たないものの建造費用がそれほどかからないので、多くの海軍で用いられている。また、ラテン連合諸国の通報艦: Aviso)、ソビエト連邦/ロシアの小型対潜艦および小型ミサイル艦も、おおむねコルベットに相当するものである。

また、海上自衛隊の乙型護衛艦(DE)のうち、もっとも小型であるいしかり型およびゆうばり型護衛艦も、コルベットに分類されることがある。これらは対水上戦を重視しており、ソ連海軍の小型ミサイル艦に近いコンセプトであったが、凌波性の不足、艦体の余裕のなさから大量整備はなされず、小型の汎用フリゲートであるあぶくま型護衛艦に移行した。

代表的なコルベット[編集]

帆走時代[編集]

第二次世界大戦以降[編集]