LCU

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LCU(えるしーゆー、Landing Craft Utility )とは、アメリカ海軍その他で使われている上陸用舟艇の区分の一つ。

日本語に直訳すれば「汎用上陸用舟艇」となり、上陸用舟艇の中でも大型のものを指す。

概要[編集]

フランス海軍所属のLCU、L9061ラピエレ

他の上陸用舟艇と同じく外洋航行可能な大型の揚陸艦を母艦とし、沖合より車両や兵員、物資を海岸へ揚陸するために使用される。

この「LCU」に区分される舟艇は特に車両の搭載能力において他の上陸用舟艇に優っており、50トンを超す現代の主力戦車をも積載できる能力を持っている。また、揚陸艦への搭載を前提としていない、沿岸航行が可能な独航型もあり、同型は艦載型よりも大型である事が多い(後掲の輸送艇1号型もこのタイプである)。

大型である他には船体構造は他の上陸用舟艇と特に変わることはなく、自航可能な構造であり、船首には揚陸時には海岸に乗り上げて地面に倒し渡し板とする船首ランプ(bow ramp)構造としている点も同じであるが、船体が大きい分、人員を収容する船室を持つものが多い。

各国のLCU[編集]

アメリカ海軍のLCU-1610型(艦載型)LCU、LCU1627

アメリカ海軍のLCU-1610型は代表的なLCUであり、艦載型と独航型に分けられる。艦載型はマストが折り畳み式であるなど、揚陸艦への搭載に適した設計がなされている。独航型は艦船に積載されての揚陸任務よりも、独立した輸送艇として基地間の輸送任務などに充てられる事が多い。LCU-1610型は米陸軍もフェリーや自走艀として少数を運用している(アメリカ陸軍はその他にもラニーミード級といったLCUを保有している)。大半は米海軍による運用であるが、韓国サウジアラビアミャンマーなどにも少数が輸出(もしくは購入国の造船所でのライセンス建造)されており、現地の海軍において運用されている。

海上自衛隊では輸送艇1号型というLCUを運用中である。ただし、輸送艇1号型は「揚陸艇」としてよりは通常の輸送艦としての任務を重視した設計になっており、戦車の搭載能力は持たない。

フランス海軍では、双胴船型のLCUであるL-CAT型を運用中である。


関連項目[編集]