対潜空母

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対潜空母(たいせんくうぼ)とは、主に対潜哨戒機(あるいは対潜用の艦上攻撃機艦上爆撃機)を搭載し、対潜水艦戦を主務とする航空母艦のことである。

また、ソビエト連邦1123「コンドル」型(モスクワ級)イタリアアンドレア・ドーリア級、「ヴィットリオ・ヴェネト」、日本はるな型しらね型に見られるように、対潜哨戒ヘリコプターを多数搭載した巡洋艦駆逐艦に対潜空母の役割を持たせる海軍も存在した。

21世紀になってこれらの艦は退役したか退役間近であるが、新世代の同種艦艇として日本の海上自衛隊ひゅうが型がある。

各国の対潜空母[編集]

第二次大戦後、対潜空母に改装されたタイコンデロガ級(改エセックス級)空母キアサージ」とその搭載機であるSH-3A シーキング

アメリカ海軍では第二次世界大戦後に、航空機の大型化のため第一線機の運用が難しくなったボーグ級コメンスメント・ベイ級等の護衛空母正規空母エセックス級を、対潜水艦作戦に特化した航空母艦として対潜空母(CVS)に艦種変更した。これらの艦の搭載航空団は艦上哨戒機S-2Fや哨戒ヘリコプターのHSS-1などからなっていた。

イギリス海軍では、インヴィンシブル級航空母艦建造以前に「対潜指揮艦」の名称で対潜空母の建造計画が存在したが、シーハリアーの開発成功によって、新型空母は軽空母として建造された。

対潜空母という名称は持たないが、ソ連海軍の建造した航空母艦は対潜任務を重視した運用を行い、1143号「クレーチェト」計画型(キエフ級)重航空巡洋艦は多数の対潜哨戒ヘリコプターを搭載・運用することでアメリカの原子力潜水艦部隊に対抗した。

ソ連がアメリカの原子力潜水艦に対抗したように、A-4艦上攻撃機搭載以前のブラジル海軍の空母「ミナス・ジェライス」、オーストラリア海軍の「メルボルン」などは、海上交通路(シーレーン)の防衛が目的であり、「対潜空母」とは呼称していなかったが、搭載していた艦載機のうち対潜哨戒機の割合が多く、対潜作戦の能力が高い空母であった。

関連項目[編集]