特殊潜航艇

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特殊潜航艇(とくしゅせんこうてい)とは、敵海軍の泊地襲撃や、工作員潜入などに使われる軍用潜水艇・小型潜水艦。ミゼット・サブマリン(Midget submarine)とも呼ばれる。日本の甲標的をはじめとして、世界各国で製造・運用された。

概要[編集]

泊地襲撃に潜水艦を使用するというアイデアは、アメリカ独立戦争時に使用された世界最初の潜水艇である「タートル」や、南北戦争時に世界最初の艦艇を撃沈した「H.ハンリー」、第一次・第二次世界大戦時にも各国は使用しており、潜水艦運用初期には極基本的な戦法であった。

外洋行動が可能な大型潜水艦が実用化されると、泊地等の狭水域に対する襲撃行動は艦の大きさの点から不向きとなってきた。第二次世界大戦時には、狭水域における行動に適したサイズと独特の装備を有した潜水艇・特殊潜航艇が開発・製造され、実戦にも投入された。

ドイツではイギリスの特殊潜航艇によってティルピッツが攻撃されたことを機に開発が始まり、ネガーモルヒヘヒトデルフィンといった特殊潜航艇を開発した。ドイツの特殊潜航艇は日本のそれよりも小型で、一人乗りのものが多かった。魚雷を改造しただけというものもあり、1,000隻以上の大量の特殊潜航艇が製造されたものの、どれもこれといった活躍を見せることはなかった。戦果といえるものは駆逐艦1隻と輸送船数隻程度であるとされている。

日本の甲標的は、1941年の開戦時における真珠湾攻撃や1942年のシドニー港攻撃ディエゴ・スアレス港の攻撃等に投入された。ディエゴ・スアレスにおいて戦艦ラミリーズを大破、油槽船ブリティッシュ・ロイヤルティ(6,993トン)を撃沈した。またガダルカナルの作戦において米輸送艦アルチバ(USS Alchiba, AK-23)、米輸送艦マジャバ(USS Majaba, AG-43)など数隻を撃破した。 その他は真珠湾攻撃時の戦果も不詳であり、大型艦船の撃破は無きに等しかった。

各国の特殊潜航艇[編集]

日本海軍[編集]

イギリス海軍[編集]

ドイツ海軍[編集]