2018年の台風

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2018年の台風
軌跡の地図
最初の熱帯低気圧発生 2017年12月30日
最初の台風発生 1月3日
最も強かった
台風
台風3号 – 915 hPa,
105 kt (10分間平均)
熱帯低気圧の総数 4
台風の総数 3
タイフーンの総数 1
スーパータイフーンの総数 1
総死亡者数 3
総被害額 197,000ドル (2018 USD)
年別台風
2016, 2017, 2018, 2019, 2020

2018年台風では、2018年に太平洋北西部及び南シナ海で発生した熱帯低気圧を一覧にした。データは基本的に日本の気象庁の情報に基づくが、気象庁が熱帯低気圧としていない一部のものについては、合同台風警報センター(JTWC)のみに拠る。

2017年12月30日に発生した熱帯低気圧が年を跨いで存在した。その熱帯低気圧は1月3日に台風1号となり、1年の中での台風の発生日時としては、1951年からの統計史上3番目に早い記録となった[1][2]。しかし、2017年12月にも2個の台風が発生しており、この台風も熱帯低気圧としては12月に発生していることや、1年で最も海水温が低く台風が発生しにくいのは2月であることなどから、1号の発生は2017年の台風シーズンの延長であると考えられる。2月11日に発生した台風2号は、台風が発生すること自体がかなり珍しい2月中旬に発生した台風であり、2月中旬に台風が発生するのは1965年以来53年ぶりの事である。

各熱帯低気圧の活動時期[編集]

「台風」に分類されている熱帯低気圧[編集]

台風1号(ボラヴェン)[編集]

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・デプレッション (SSHS)
発生期間 1月3日 – 1月4日
ピーク時の強さ 35 kt (10分間平均) 
1002 hPa

2017年12月30日パラオ近海で形成した低圧部が、同日3時に熱帯低気圧に発達。年を跨いで2018年1月1日18時(フィリピン標準時1日17時)にフィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はフィリピン名アガトンAgaton)と命名、同日22時30分(協定世界時1日13時30分)に合同台風警報センター(JTWC)は熱帯低気圧形成警報(TCFA)を発した。その後、JTWCは熱帯低気圧番号01Wを付番した。01Wは3日9時に南シナ海の北緯10度40分、東経116度5分で台風となり[3][2]、アジア名ボラヴェンBolaven)と命名された。1年の中での台風の発生日時としては、1951年からの統計史上3番目に早い記録となった[1]。ここまで発生が早かったのはラニーニャ現象の影響でフィリピン近海の海水温が例年よりも高かったことが原因と見られる。しかし台風は殆ど発達せず、4日9時に南シナ海の北緯12度、東経111度で熱帯低気圧に変わった。

後日に発表された確定値では強風域の半径が60kmとなっているが[4]、これは観測史上最小タイ記録である[5]

台風2号(サンバ)[編集]

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHS)
発生期間 2月11日 – 2月13日
ピーク時の強さ 35 kt (10分間平均) 
1000 hPa

2月7日頃にチューク近海で形成が始まった低圧部について、合同台風警報センター(JTWC)は8日7時30分(協定世界時7日22時30分)に熱帯低気圧形成警報(TCFA)を発し、同日9時に熱帯低気圧に発達。JTWCは9日には熱帯低気圧番号02Wを付番した。02Wは11日15時にカロリン諸島の北緯7度0分、東経135度50分で台風となり[6][7]、アジア名サンバSanba)と命名された。また、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はフィリピン名バスヤンBasyang)と命名した。2月中旬に台風が発生するのは1965年以来53年ぶりであり、かなり珍しい事が分かる。さらに日本時間の2月7日0時から2月8日3時までと、2月11日21時から2月15日18時までは、観測史上一度も台風が存在していたことがない[8]

その後2号はフィリピン方面へと西進し、台風が一度も存在していなかった期間を2月14日9時まで埋めてスル海で熱帯低気圧に変わった[9]。しかし、後日に発表された確定値では、日本時間2月13日15時には熱帯低気圧に変わったことになっており、上記で述べた台風が一度も存在していなかった期間を埋めた記録が短くなった[10]

なお、確定値では最低気圧は1002hPaから1000hPaへと上方修正されている。


台風3号(ジェラワット)[編集]

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 スーパー タイフーン (SSHS)
発生期間 3月25日 – 4月1日
ピーク時の強さ 105 kt (10分間平均) 
915 hPa

3月17日頃にカロリン諸島で形成した低圧部が一時、天気図から消滅したが20日に再び低圧部として形成し、24日に熱帯低気圧に発達。合同台風警報センター(JTWC)は25日3時(協定世界時24日18時)に熱帯低気圧番号03Wを付番した。同日15時にカロリン諸島の北緯6度10分、東経140度25分で台風になり[11]、アジア名ジェラワットJelawat)と命名された。27日12時(フィリピン標準時27日11時)にフィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はフィリピン名キャロイCaloy)と命名した。 3号はフィリピンの東海上を北上しながら徐々に発達していき、その後向きを北東に変えて30日9時に「強い」勢力(風速35m/s以上)に発達した。そのわずか6時間後には「非常に強い」勢力(風速45m/s以上)に発達し、急激に勢力を強めた。しかし、わずか2日後の4月1日3時には「強い」勢力に満たない風速30m/sになるなど、急激に勢力を弱めた。その後も勢力を弱め続け、2日3時にマリアナ諸島の北緯20度、東経148度で熱帯低気圧に変わった[12]

後日に発表された確定値では、4月1日の時点で台風はマリアナ諸島の北緯19度東経144度で熱帯低気圧に変わったことになっており、さらに中心気圧は935hPaの非常に強い勢力から915hPaの猛烈な勢力へと大幅に上方修正されている[13]。 3月に猛烈な勢力にまで発達するのはかなり珍しく、3月としては2015年台風4号の910hPaに次いで2番目に強い勢力である。

気象庁が「台風」に分類しなかった熱帯低気圧[編集]

熱帯低気圧番号(○○W)は、合同台風警報センター(JTWC)が熱帯低気圧と認めたものに付与し、同機関をはじめ海外の各気象機関で用いられる。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)がフィリピン名を命名している場合、フィリピン名も併記。また、熱帯低気圧番号がない場合も、気象庁が熱帯低気圧としたものを以下、単に「TD」と示す。

TD 04W[編集]

トロピカル・デプレッション (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHS)
発生期間 5月11日 – 5月15日
ピーク時の強さ ≦30 kt (10分間平均) 
1008 hPa

5月4日頃にチューク近海で形成した低圧部が、11日3時に熱帯低気圧に発達。合同台風警報センター(JTWC)は同11日7時30分(協定世界時10日22時30分)に熱帯低気圧形成警報(TCFA)を発し[14]、12日9時(協定世界時12日0時)に熱帯低気圧番号04Wを付番した。JTWCは12日21時(協定世界時12日12時)にトロピカル・ストーム(台風)の勢力に達したと解析したが、気象庁は台風に分類しなかった。

その後04Wは小笠原近海まで北上したが、あまり発達は見られずに15日15時には天気図からは消滅している。

各台風・熱帯低気圧名[編集]

PAGASAの熱帯低気圧監視エリア

順番はアジア名「ダムレイ」が1とされている[15]。また、フィリピン名は熱帯低気圧が監視エリアに入ったとき、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)が命名するもの[16]


台風 順番 アジア名 アジア名読み 意味・由来 命名国・地域 フィリピン名 フィリピン名読み
1号(1801) 6 Bolaven ボラヴェン 高原の名前 ラオス Agaton アガトン
2号(1802) 7 Sanba サンバ マカオの名所 マカオ Basyang バスヤン
3号(1803) 8 Jelawat ジェラワット 淡水魚の名前 マレーシア Caloy キャロイ
熱低番号 フィリピン名 フィリピン名読み

各熱帯低気圧の影響[編集]

台風・
熱帯低気圧
期間 大きさ
強さ
階級 最大風速 最低気圧 被害(接近)地域 被害額
(百万ドル)
死者数(人) 出典
台風1号 1801 (Bolaven, Agaton) 2017年12月30日〜1月4日 - TS 18m/s(35kt) 1002hPa パラオ、フィリピン 0.197 3
TD 30kt 1002hPa
台風2号 1802 (Sanba, Basyang) 2月8日〜2月16日 - TS 18m/s(35kt) 1000hPa カロリン諸島、パラオ、フィリピン - -
TS 35kt 996hPa
台風3号 1803 (Jelawat, Caloy) 3月24日〜4月1日 猛烈な TY 55m/s(105kt) 915hPa カロリン諸島、パラオ、マリアナ諸島 - -
STY 130kt 926hPa
TD 04W 5月11日〜5月15日 - TD 不明 1008hPa マリアナ諸島 - - -
TS 35kt 1004hPa
計4個 2017年12月30日〜 - - - - - 0.197 3
- -
  • 「期間」は熱帯低気圧として存命した期間を表す。台風が熱帯低気圧に変わった場合、熱低化から消滅までの期間も含む。
  • 「階級」「最大風速」「最低気圧」は、それぞれ上段が気象庁、下段がJTWCの解析によるデータである。ただし、JTWCのデータがない場合、気象庁のデータのみを表示している。
  • 「階級」について、上段は気象庁が示す国際分類で、最大風速(10分間平均)によってTD=トロピカル・デプレッション、TS=トロピカル・ストーム、STS=シビア・トロピカル・ストーム、TY=タイフーンに分類される。下段のJTWCの分類は、TS=トロピカル・ストーム、TY=タイフーン、STY=スーパータイフーンで、最大風速(1分間平均)によって分類される。
  • 「出典」のはそれぞれ気象庁HPで公開されている台風の経路図及び位置表のリンクである。

脚注[編集]

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  1. ^ a b 気象庁”. 気象庁. 2018年1月3日閲覧。
  2. ^ a b 台風1号ボラヴェン発生 3番目の早さ”. 日本気象協会 date=2018-01-03. 2018年1月3日閲覧。
  3. ^ 平成30年 台風第1号に関する情報” (2018年1月3日). 2018年1月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年1月3日閲覧。
  4. ^ 台風1号の確定値”. 気象庁. 2018年2月21日閲覧。
  5. ^ デジタル台風:風速情報で一覧 国立情報学研究所.2018年2月27日閲覧。
  6. ^ 平成30年 台風第2号に関する情報”. 気象庁 (2018年2月11日). 2018年2月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年2月11日閲覧。
  7. ^ 台風2号「サンバ」発生”. 日本気象協会 (2018年2月11日). 2018年2月11日閲覧。
  8. ^ デジタル台風:2018年台風2号(サンバ|SANBA) 国立情報学研究所.2018年2月14日閲覧。
  9. ^ 台風2号 熱帯低気圧に変わりました”. 日本気象協会 (2018年2月14日). 2018年2月18日閲覧。
  10. ^ 台風2号の確定値”. 気象庁. 2018年3月31日閲覧。
  11. ^ 台風3号「ジェラワット」発生”. 日本気象協会 (2018年3月25日). 2018年4月2日閲覧。
  12. ^ 台風3号 熱帯低気圧に変わりました”. 日本気象協会 (2018年4月2日). 2018年4月2日閲覧。
  13. ^ 台風3号の確定値”. 気象庁. 2018年4月26日閲覧。
  14. ^ >Tropical Cyclone Formation Alert”. Joint Typhoon Warning Center (2018年5月11日). 2018年5月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年5月11日閲覧。
  15. ^ 台風の番号と名前”. 気象庁 (2014年9月29日). 2015年1月14日閲覧。
  16. ^ Tropical Cyclone Information - Philippine Tropical Cyclone Names”. フィリピン大気地球物理天文局. 2015年9月24日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]