1997年の台風

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1997年の台風
軌跡の地図
最初の台風発生 4月13日
最後の台風消滅 12月22日
最も強かった
台風
台風23号24号 – 905 hPa,
105 kt (10分間平均)
熱帯低気圧の総数 47
台風の総数 28
総死亡者数 4,036
総被害額 4.59 億ドル (1997 USD)
年別台風
1995, 1996, 1997, 1998, 1999

1997年台風太平洋北西部で発生した熱帯低気圧)のデータ。台風の発生数は28個で、うち日本に接近したのは15個(上陸した4個を含む)であり[1]、これは1951年の統計開始以降では7番目に多い接近数である。

台風の日本接近数[編集]

台風の年間日本接近数(上陸数を含む)
接近数が多い年 接近数が少ない年
順位 接近数 順位 接近数
1 2004年 1966年 1960年 19 1 1973年 4
4 2012年 17 2 1995年 5
5 2018年 1955年 16 3 1977年 6
7 2019年 2000年 1997年 1994年
1965年 1961年 1958年
15 4 2010年 1983年 1979年 7
7 2017年 2009年 1998年 1969年
1964年 1951年
8

月別の台風発生数[編集]

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
2 3 3 4 6 4 3 2 1 28

各熱帯低気圧の活動時期[編集]

Typhoon PakaTropical Storm Linda (1997)Typhoon Joan (1997)Typhoon Joan (1997)Typhoon IvanTyphoon OliwaTyphoon ZitaTyphoon WinnieTyphoon Isa

「台風」に分類されている熱帯低気圧[編集]

台風1号(アイサ)[編集]

199701・02W

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 4月13日 – 4月23日
ピーク時の強さ 85 kt (10分間平均) 
940 hPa

台風2号(ジミー)[編集]

199702・03W

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 4月23日 – 4月26日
ピーク時の強さ 35 kt (10分間平均) 
994 hPa

台風3号(ケリー)[編集]

199703・04W

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 5月8日 – 5月10日
ピーク時の強さ 35 kt (10分間平均) 
998 hPa

台風4号(リーバイ)[編集]

199704・05W・ビニン

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 5月28日 – 5月29日
ピーク時の強さ 40 kt (10分間平均) 
992 hPa

台風5号(マリー)[編集]

199705・06W

タイフーン (JMA)
カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
発生期間 5月29日 – 6月2日
ピーク時の強さ 65 kt (10分間平均) 
965 hPa

台風6号(ネスター)[編集]

199706・07W

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 6月8日 – 6月14日
ピーク時の強さ 100 kt (10分間平均) 
930 hPa

台風7号(オパール)[編集]

199707・08W・クリン

タイフーン (JMA)
カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
発生期間 6月16日 – 6月21日
ピーク時の強さ 75 kt (10分間平均) 
960 hPa

台風8号(ピーター)[編集]

199708・09W・ダリン

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 6月24日 – 6月28日
ピーク時の強さ 65 kt (10分間平均) 
970 hPa

6月24日15時にフィリピンの東海上で発生し、発達しながら北上。発生から2日後の26日には南西諸島に接近、27日にかけて通過した。南西諸島を通過した台風は27日には九州西の東シナ海で最盛期を迎え、翌28日に中心気圧975hPa、最大風速30m/sという勢力で長崎県西彼杵半島付近に上陸。その後は瀬戸内海を通過して岡山県倉敷市に再上陸した後、本州を横断するような進路を取り、29日6時に三陸沖温帯低気圧に変わった。

台風9号(ロージー)[編集]

199709・10W・エラン

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 7月20日 – 7月27日
ピーク時の強さ 100 kt (10分間平均) 
920 hPa

7月20日にフィリピンの東海上で発生し、日本の南海上を発達しながら北上。22日午後9時頃に米海軍解析でカテゴリー5に達した。26日17時過ぎに、中心気圧970hPaという強い勢力で徳島県阿南市付近に上陸。その後播磨灘を通過し、26日21時前に岡山県備前市付近に再上陸して、中国地方を横断した。27日に山陰沖に進んで停滞し、28日6時に同海域で熱帯低気圧となった。 この熱帯低気圧は、28日夜から29日朝にかけ北陸地方西部から東海地方に南下するという複雑な動きをし、31日に紀伊半島の南海上にて消滅した。

台風10号(スコット)[編集]

199710・11W

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 7月28日 – 8月2日
ピーク時の強さ 40 kt (10分間平均) 
992 hPa

台風11号(ティナ)[編集]

199711・12W・フリン

タイフーン (JMA)
カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
発生期間 7月31日 – 8月9日
ピーク時の強さ 75 kt (10分間平均) 
955 hPa

台風12号(ヴィクター)[編集]

199712・13W・ゴーリン

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 7月31日 – 8月3日
ピーク時の強さ 60 kt (10分間平均) 
980 hPa

台風13号(ウィニー)[編集]

199713・14W・イビアン

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月9日 – 8月20日
ピーク時の強さ 100 kt (10分間平均) 
915 hPa

8月9日にマリアナ諸島の東海上で発生。西北西に進み、超大型で非常に強い勢力にまで発達して、16日には沖縄地方の東方海上へと進んだ。台風は勢力を維持したまま、17日には沖縄本島宮古島の間を通過し、超大型で強い勢力で中国大陸東岸の長江下流付近に上陸した[2]。この台風は1951年の統計開始以降で最も強風域が大きくなった台風であり、その直径は2,300kmを超えた。また、日本ではこの台風による災害が局地激甚災害に指定された[3]

台風14号(ユール)[編集]

199714・15W

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 8月19日 – 8月23日
ピーク時の強さ 55 kt (10分間平均) 
980 hPa

台風15号(ジータ)[編集]

199715・17W・ルミン

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月21日 – 8月23日
ピーク時の強さ 55 kt (10分間平均) 
980 hPa

台風16号(アンバー)[編集]

199716・18W・マイリン

タイフーン (JMA)
カテゴリー3 タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月22日 – 8月29日
ピーク時の強さ 80 kt (10分間平均) 
950 hPa

台風17号(キャス)[編集]

199717・20W

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 8月29日 – 8月30日
ピーク時の強さ 45 kt (10分間平均) 
992 hPa

台風18号(ビング)[編集]

199718・19W

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月29日 – 9月4日
ピーク時の強さ 85 kt (10分間平均) 
940 hPa

台風19号(オリーバ)[編集]

199719・02C

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月4日 – 9月16日
ピーク時の強さ 100 kt (10分間平均) 
915 hPa

当初は、9月4日にマーシャル諸島の東海上で発生したハリケーンであったが、その直後に日付変更線を越えて「越境台風」となった。発達しながら西に進み、11日には中心気圧915 hPa、最大風速50 m/sにまで成長し、大型で非常に強い勢力となった。15日に奄美諸島付近で進路を北寄りに変えたが、徐々にスピードが遅くなり、九州の南海上でほとんど停滞した。そのため九州では長時間に渡り大雨と暴風に見舞われ、被害の大半が九州地方に集中する結果となった。16日8時過ぎ、台風は中心気圧960hPa、最大風速40m/sの強い勢力で鹿児島県枕崎市付近に上陸。 その後は九州を縦断し、瀬戸内海を通って17日0時頃に岡山県倉敷市付近に再上陸した。17日早朝に若狭湾に進み、6時には温帯低気圧に変わり、日本海沿岸沿いを北東に進んだ。

台風20号(デイヴィッド)[編集]

199720・21W

タイフーン (JMA)
カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月12日 – 9月19日
ピーク時の強さ 85 kt (10分間平均) 
945 hPa

台風21号(フリッツ)[編集]

199721・22W

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月23日 – 9月26日
ピーク時の強さ 55 kt (10分間平均) 
980 hPa

台風22号(ジンジャー)[編集]

199722・24W

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月24日 – 9月30日
ピーク時の強さ 95 kt (10分間平均) 
925 hPa

台風23号(アイヴァン)[編集]

199723・27W・ナーシン

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 10月14日 – 10月25日
ピーク時の強さ 105 kt (10分間平均) 
905 hPa

台風24号(ジョアン)[編集]

199724・28W

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 10月14日 – 10月24日
ピーク時の強さ 105 kt (10分間平均) 
905 hPa
連続での猛烈な勢力の期間が長い台風
順位 台風 国際名 猛烈な勢力であった期間
1 昭和53年台風第26号 Rita 1978年 96時間
2 平成30年台風第22号 Mangkhut 2018年 90時間
3 平成16年台風第16号 Chaba 2004年 78時間
4 令和元年東日本台風
(令和元年台風第19号)
Hagibis 2019年 72時間
昭和59年台風第22号 Vanessa 1984年
昭和56年台風第22号 Elsie 1981年
昭和54年台風第20号 Tip 1979年
8 平成9年台風第24号 Joan 1997年 66時間
9 平成24年台風第17号 Jelawat 2012年 60時間
平成3年台風第28号 Yuri 1991年
平成3年台風第23号 Ruth 1991年

台風25号(キース)[編集]

199725・29W

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 10月29日 – 11月8日
ピーク時の強さ 110 kt (10分間平均) 
910 hPa

統計開始以降で4番目に大きな強風域を持つ台風であった。

強風域が大きい台風(直径順)
順位 名称 国際名 強風域最大直径 (km)
1 平成9年台風第13号 Winnie 1997年 2360
2 昭和62年台風第13号 Freda 1987年 2220
平成2年台風第12号 Yancy 1990年
平成9年台風第25号 Keith 1997年
5 平成7年台風第12号 Oscar 1995年 2130
6 昭和61年台風第10号 Sarah 1986年 2040
平成2年台風第23号 Kyle 1990年
平成8年台風第9号 Herb 1996年
9 昭和56年台風第24号 Gay 1981年 1940
平成13年台風第4号 Utor 2001年


台風26号(リンダ)[編集]

199726・30W・オペン

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 11月1日 – 11月4日
ピーク時の強さ 50 kt (10分間平均) 
985 hPa

10月26日にフィリピン東部で発達した低気圧は、10月31日に台風26号となって南シナ海を西進し、11月2日に最大風速約 28m/sの強風を伴いベトナム南部に上陸した[4]。ベトナムを通過後は、タイランド湾を西進して勢力を維持したまま3日にタイ南部へ再上陸した[4]

ベトナムでは、南部を中心に死者3,111人、被災者100万人以上、倒壊家屋約77,000棟、被害総額470,000ドル(USD)の甚大な被害が発生した[5]。またタイでも、高波や大雨による土砂災害、鉄砲水によって、沖合いと内陸部を合わせて152人が死亡した[4]

台風27号(モート)[編集]

199727・31W・パイニン

トロピカル・ストーム (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
Counterclockwise vortex
発生期間 11月11日 – 11月16日
ピーク時の強さ 45 kt (10分間平均) 
992 hPa

台風28号(パカ)[編集]

199728・05C・ラバン

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 12月7日 – 12月22日
ピーク時の強さ 100 kt (10分間平均) 
920 hPa

越境台風となったほか、長寿台風となった。グアムに大きな被害を出した。

長寿台風(台風でなかった期間を除く)
順位 名称 国際名 台風期間 発生日時 消滅日時
1 平成29年台風第5号 Noru 19日0時間 2017年7月20日 21時 2017年8月8日 21時
昭和47年台風第7号 Rita 1972年7月7日 21時 1972年7月26日 21時
3 昭和42年台風第22号 Opal 18日6時間 1967年8月30日 9時 1967年9月17日 15時
4 昭和61年台風第14号 Wayne 17日18時間 1986年8月18日 15時 1986年9月6日 21時
5 昭和47年台風第9号 Tess 15日12時間 1972年7月9日 3時 1972年7月24日 15時
6 平成9年台風第28号 Paka 14日12時間 1997年12月8日 3時 1997年12月22日 15時
平成6年台風第31号 Verne 1994年10月18日 9時 1994年11月1日 21時
昭和26年台風第20号 Amy 1951年12月3日 9時 1951年12月17日 21時
9 平成4年台風第30号 Gay 14日6時間 1992年11月16日 3時 1992年11月30日 9時
10 平成15年台風第2号 Kujira 14日3時間 2003年4月11日 9時 2003年4月25日 12時
長寿台風(気象庁基準)
順位 台風 国際名 台風期間 発生日時 消滅日時 備考
1 昭和61年台風第14号 Wayne 19日6時間 1986年8月18日 15時 1986年9月6日 21時 期間のうち1日12時間は熱帯低気圧
2 平成29年台風第5号 Noru 19日0時間 2017年7月20日 21時 2017年8月8日 21時
昭和47年台風第7号 Rita 1972年7月7日 21時 1972年7月26日 21時
4 昭和42年台風第22号 Opal 18日6時間 1967年8月30日 9時 1967年9月17日 15時
5 平成3年台風第20号 Nat 15日18時間 1991年9月16日 15時 1991年10月2日 9時 期間のうち2日3時間は熱帯低気圧
6 昭和47年台風第9号 Tess 15日12時間 1972年7月9日 3時 1972年7月24日 15時
7 昭和49年台風第14号 Mary 15日6時間 1974年8月11日 15時 1974年8月26日 21時 期間のうち3日12時間は熱帯低気圧
8 平成21年台風第17号 Parma 14日18時間 2009年9月29日 15時 2009年10月14日 9時 期間のうち1日は熱帯低気圧
9 平成9年台風第28号 Paka 14日12時間 1997年12月8日 3時 1997年12月22日 15時
平成6年台風第31号 Verne 1994年10月18日 9時 1994年11月1日 21時
昭和26年台風第20号 Amy 1951年12月3日 9時 1951年12月17日 21時

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ 気象庁|台風経路図1997年”. www.data.jma.go.jp. 2020年4月19日閲覧。
  2. ^ 平成30年台風第10号と類似した経路の過去の台風 - 水土砂防災研究部門”. archive.fo (2020年5月1日). 2020年5月1日閲覧。
  3. ^ 平成9年における特定地域に係る激甚災害の指定及びこれに対し適用すべき措置の指定に関する政令”. web.archive.org (2006年3月2日). 2020年5月17日閲覧。
  4. ^ a b c InterRisk Thai Report(タイの台風リスク)”. 2020年7月19日閲覧。
  5. ^ Asian Disaster Reduction Center(ADRC)”. www.adrc.asia. 2020年7月19日閲覧。

外部リンク[編集]

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