2006年の台風

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2006年の台風
軌跡の地図
最初の台風発生 5月9日
最後の台風消滅 12月19日
最も強かった
台風
台風14号 – 910 hPa,
105 kt (10分間平均)
熱帯低気圧の総数 33
台風の総数 23
総死亡者数 3,886
総被害額 1440 万ドル (2006 USD)
年別台風
2004, 2005, 2006, 2007, 2008

2006年台風太平洋北西部で発生した熱帯低気圧)のデータ。

台風1号は5月9日に発生。1951年以降の統計史上では10番目に遅い日時における発生となり、2005年11月20日に台風23号が消滅してから、2006年の台風1号が発生するまでの空白期間(台風が全く存在しなかった期間)は170.5日となり、こちらも過去10番目に長い記録となった。最初の台風発生が遅めであったこともあり、年間を通しての台風発生数は23個で、平年 (26.7個) よりも少なめであった[1]

2006年にフィリピンに影響を与えた台風の進路図
日本の南に同時に存在した台風7号8号9号の3つの台風(8月7日)

この年は、日本に向かって北上せずに中国大陸南シナ海に向かって西進した台風が多く、日本列島に接近した台風は少なかった[1]。年間を通して本土に接近した台風は3個 (平年5.2個) と少なめで、地方別では北海道への接近がゼロ (平年1.5 個)、東北地方 (平年値2.2個)、北陸地方 (平年2.2個)、関東甲信地方 (平年2.8個)、東海地方 (平年2.9 個)に接近したのは台風7号のみで、北日本東日本に接近した台風が比較的少なかった[1]。日本への上陸台風は台風10号13号の2個 (平年2.6個) で、いずれも九州に上陸した[1]。中でも、台風13号は九州に大きな被害をもたらし、激甚災害に指定された。

2006年のフィリピンベトナムは、相次いで台風に襲われた[2]。9月から12月までの間に多くの台風に襲われたが、中でも台風15号21号による被害は甚大であった[2]。10月下旬から12月にかけて、台風19号20号・21号・22号の4つの台風が連続でフィリピンに上陸し、相次いで同国を横断した。

また中国でも、7月から8月にかけて複数の台風に襲われた[2]。中国に大きな影響を及ぼしたのは台風4号5号6号8号などであり、大規模な人的被害や物的被害が生じた[2]

月別の台風発生数[編集]

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 年間
1 1 3 7 3 4 2 2 23

各熱帯低気圧の活動時期[編集]

「台風」に分類されている熱帯低気圧[編集]

台風1号(チャンチー)[編集]

200601・02W・カロイ

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
発生期間 5月9日 – 5月19日
ピーク時の強さ 95 kt (10分間平均) 
930 hPa

5月9日にミンダナオ島の東で発生し、アジア名「チャンチー(Chanchu)」と命名された[3]。台風はゆっくりと発達しながら西へ進み、フィリピン中部を縦断して南シナ海へと抜けた。その後南シナ海で進路を北に転じ、中国大陸に再上陸した。この台風はフィリピンなどに大きな被害をもたらし、300人以上の犠牲者を出した。


台風2号(ジェラワット)[編集]

200602・03W・ドメン

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 6月27日 – 6月29日
ピーク時の強さ 40 kt (10分間平均) 
996 hPa

6月27日に南シナ海で発生し、アジア名「ジェラワット(Jelawat)」と命名された。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「ドメン(Domeng)」と命名している。台風は海南島に接近し、29日にマカオの東で熱帯低気圧に変わった。台風の影響で、中国南部では大雨による洪水などの被害が生じた。

Wikinews-logo.svg ウィキニュースに関連記事があります。台風2号が発生、28日にも華南へ


台風3号(イーウィニャ)[編集]

200603・04W・エスター

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 6月30日 – 7月10日
ピーク時の強さ 100 kt (10分間平均) 
930 hPa

6月30日ヤップ島の南で発生し、アジア名「イーウィニャ(Ewiniar)」と命名された。台風は北上して7月8日頃に沖縄地方に接近した。その後は東シナ海へと進み、7月10日朝鮮半島南部に上陸し、消滅した。この台風により、少なくとも100人以上が死亡した。


台風4号(ビリス)[編集]

200604・05W・フロリタ

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 7月9日 – 7月15日
ピーク時の強さ 60 kt (10分間平均) 
970 hPa

7月9日にフィリピンの東で発生し、アジア名「ビリス(Bilis)」と命名された。また、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「フロリタ(Florita)」と命名している。その後台風は北西方向に進み続け、八重山諸島台湾に接近後、中国大陸に上陸した[4]


台風5号(ケーミー)[編集]

200605・06W・グレンダ

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 7月19日 – 7月26日
ピーク時の強さ 80 kt (10分間平均) 
960 hPa

7月19日にマリアナ諸島付近で発生し、アジア名「ケーミー(Kaemi)」と命名された[5]。また、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「グレンダ(Glenda)」と命名している。台風はその後北西方向に進み続け、25日2時(現地時間)までに台湾南部に上陸。そして台湾海峡を横断し、25日には中国福建省晋江市に再上陸して、その後熱帯低気圧に変わった。この台風は、中国で死者32人、行方不明者60人の大きな被害を出した。


台風6号(プラピルーン)[編集]

200606・07W・ヘンリー

タイフーン (JMA)
カテゴリー1 タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月1日 – 8月5日
ピーク時の強さ 65 kt (10分間平均) 
970 hPa

熱帯低気圧としてフィリピンを横断後、8月1日に南シナ海で台風となって、アジア名「プラピルーン(Prapiroon)」と命名された[6]。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「ヘンリー(Henry)」と命名している。台風はその後華南に上陸。フィリピンや中国で90人以上の死者が出た。


台風7号(マリア)[編集]

200607・09W

タイフーン (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 8月6日 – 8月10日
ピーク時の強さ 70 kt (10分間平均) 
975 hPa

8月6日に小笠原諸島の東海上で発生し、アジア名「マリア(Maria)」と命名された[7]。台風はその後北上して本州沿いをゆっくりと東に進行し、8日朝には紀伊半島にゆっくりと接近した後、9日には伊豆諸島に接近して[7]房総半島をかすめて日本の東の海上へと去った。


台風8号(サオマイ)[編集]

200607・08W・フアン

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月5日 – 8月11日
ピーク時の強さ 105 kt (10分間平均) 
925 hPa

8月5日にマリアナ諸島付近で発生し、アジア名「サオマイ(Saomai)」と命名された[8]。先の台風7号とほぼ同時の発生となった。また、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「フアン(Juan)」と命名している。この台風は中国を中心に大きな被害をもたらし、合計で458人の死者を出した。


台風9号(ボーファ)[編集]

200609・10W・インデイ

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 8月6日 – 8月9日
ピーク時の強さ 55 kt (10分間平均) 
980 hPa

8月6日に日本の南で発生し、アジア名「ボーファ(Bopha)」と命名された[9]。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「インデイ(Inday)」と命名している。台風はその後、8日午後に西表島の南南西を西に進み、9日に台湾南部に上陸。その後南シナ海に抜け、熱帯低気圧へと変わった。

台風の影響で南西諸島では空の便への影響が相次ぎ、日本トランスオーシャン航空琉球エアコミューター全日空などにおいて、宮古空港石垣空港などを発着する便を中心に欠航した。


台風10号(ウーコン)[編集]

200610・11W

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 8月13日 – 8月19日
ピーク時の強さ 50 kt (10分間平均) 
980 hPa

8月13日に日本の南海上で発生し、アジア名「ウーコン(Wukong)」と命名された。台風は発達しながら北西に進み、発生から4日後には九州の東海上に達し、18日1時に宮崎県宮崎市付近に上陸した。九州上陸後、進行速度は遅くなり、同日昼前には熊本県熊本市に達したが、台風は熊本市~山鹿市付近で停滞した。さらに、上陸後半日以上経過しているにも関わらず勢力を保ち続けたため、九州地方では長時間に渡って暴風雨が続いた。台風がようやく動き出したのは18時頃で、ゆっくりとした速度で北上し福岡県久留米市福津市を通過した。台風は上陸から28時間後の19日未明に宗像市沖の日本海に抜けた。20日12時、台風10号は朝鮮半島沖の日本海で熱帯低気圧に変わった。

台風11号(ソナムー)[編集]

200611・12W・カトリング

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 8月14日 – 8月15日
ピーク時の強さ 35 kt (10分間平均) 
992 hPa

8月14日にフィリピンの東で発生し、アジア名「ソナムー(Sonamu)」と命名された。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「カトリング(Katring)」と命名している。外側を取り巻く大きなの流れに乗り、先の台風10号の周囲をまるで衛星のように回った。渦の内側で流れが穏かな場所に10号があり、逆に渦を取り巻く流れが速い場所に11号があったため、10号がほぼ停滞している一方で、11号は速度が比較的速いような状況が生じた[10]。その後、10号の中心から450kmほどまで接近したところで、10号に吸い込まれるような形で消滅した。


台風12号(イオケ)[編集]

200612・01C

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 8月27日 – 9月6日
ピーク時の強さ 105 kt (10分間平均) 
920 hPa

8月19日23時(UTC-10)には、(北緯10.6度 西経159.0度)にあって、トロピカル・ストームとなっていた。その後、20日17時(UTC-10)までにハリケーンとなった。25日10時(UTC-10)までにカテゴリー5のハリケーンになった。

このように西経域から東経域に移動して越境台風となったのは、2002年のハリケーン・エーレ(後の平成14年台風第17号)とハリケーン・フーコ(後の平成14年台風第24号)以来である。

台風13号(サンサン)[編集]

200613・14W・ルイス

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月10日 – 9月18日
ピーク時の強さ 110 kt (10分間平均) 
919 hPa

9月10日21時にフィリピン南東沖で発生し、アジア名「サンサン(Shanshan)」と命名された。勢力を強めながら北西に進み、16日に中心気圧919hPa、最大風速55m/sの猛烈な勢力となって石垣島付近を通過後に北東に進路を変え、九州に接近。17日時点での中心付近の最大風速は40m/sと強い勢力を維持し、同日18時過ぎに長崎県佐世保市付近に上陸、20時過ぎに福岡県福岡市付近から日本海玄界灘)へ進んだ。その後は日本海を北北東に北上し、山口県長門市萩市の沖、隠岐諸島付近にかなり接近しながらスピードを上げていった。石川県輪島市の沖を通過すると、徐々にスピードが落ちて、奥尻島の西から方向を東向きに変更していった。18日6時に温帯低気圧に変わった。

台風14号(ヤギ)[編集]

200614・16W

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月17日 – 9月25日
ピーク時の強さ 105 kt (10分間平均) 
910 hPa

9月17日に南鳥島の南東およそ500kmの海上で発生し、アジア名「ヤギ(Yagi)」と命名された。当初は同海域で複雑に動きながら発達。その後急速に勢力を強め、中心気圧は910hPaにまで低下。この年で一番強い台風となった。台風は北上を続け、小笠原諸島に接近[11]。そして25日に温帯低気圧に変わった。

暴風域に入った小笠原諸島では記録的な暴風となり、父島では22日に58.8m/sの最大瞬間風速(観測史上2位)を観測した。台風から離れた茨城県水戸市でも、最大瞬間風速13.1m/sを観測。また台風の中心付近では、波の高さが13mに達し、周辺では大しけとなった。茨城県石岡市で9月23日に行われたアコムインターナショナルの3日目では、台風による強風で選手が苦しみ、沖縄県出身で台風の中でのプレーに自信をアピールしていた宮里優作は、前日の4位から27位へと順位を落とした。

台風15号(シャンセン)[編集]

200615・18W・ミレニオ

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
発生期間 9月26日 – 10月2日
ピーク時の強さ 90 kt (10分間平均) 
940 hPa

9月26日にフィリピンの東で発生し、アジア名「シャンセン(Xangsane)」と命名された。台風は発達しながら西に進んで、27日夕方にルソン島に上陸しフィリピンを横断。マニラ首都圏の南部を通過し、各地に土砂災害洪水などによる大きな被害をもたらした[12]。その後は南シナ海を経て再発達し、ベトナムに上陸した。この台風によって大きな被害を受けたフィリピンなどでは、多数の死者や行方不明者が出た。

台風16号(バビンカ)[編集]

200616・19W・ネネン

シビア・トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 10月3日 – 10月6日
ピーク時の強さ 50 kt (10分間平均) 
980 hPa

10月3日にフィリピンの東で発生し、アジア名「バビンカ(Bebinca)」と命名された。フィリピン大気地球物理天文局はこの台風について、フィリピン名「ネネン(Neneng)」と命名している。この台風は日本列島の南の太平洋における、巨大な渦の西端で発生した。当初から中心付近に雲がなく、中心から見て北側と南西側に二つの大きな雲の塊があるといういびつな形をした台風であったため、中心がはっきりと定まらず、なかなか勢力が強まらない状況が続いていた。そして遂に、最後まで台風の中心が不明なまま、6日9時に熱帯低気圧へと変わった[13]

なお、この台風を吸収した温帯低気圧(この低気圧は後に発生した台風17号も吸収した)が、発達しながら本州の南を進み、低気圧を含んだ秋雨前線が、伊豆諸島関東地方などに強い雨を降らせた[13]。この台風そのものによる被害はほとんどなかったが、むしろこの台風を吸収して成長した温帯低気圧によって日本全国で天気が大荒れとなり、いわゆる「爆弾低気圧」による被害が出ている[13]

そしてこの台風は、進路も構造もよくわからないという不思議な台風でもあった。発生した当初は、二つの大きな雲の塊で構成されていて、その間に台風の中心があると思われていたが、その後南西側にあった雲の塊が、まるで蒸発するように消滅し、そして北側にあった雲の塊だけが爆発的な成長を見せるという、意外な展開となった[13]


台風17号(ルンビア)[編集]

200617・20W

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・デプレッション (SSHWS)
発生期間 10月3日 – 10月6日
ピーク時の強さ 45 kt (10分間平均) 
985 hPa

10月3日に南鳥島の近海で発生し、アジア名「ルンビア(Rumbia)」と命名された[14]。その後、この台風は、温帯低気圧(台風16号を吸収した低気圧と同じ)に吸収されたが、台風を吸収したことにより温帯低気圧は発達し、爆弾低気圧となって日本列島に被害をもたらした。


台風18号(ソーリック)[編集]

200618・21W

タイフーン (JMA)
カテゴリー2 タイフーン (SSHWS)
発生期間 10月9日 – 10月16日
ピーク時の強さ 75 kt (10分間平均) 
955 hPa

10月9日に南鳥島の南海上で発生し、アジア名「ソーリック(Soulik)」と命名された[15]。台風は発達しながら北上して小笠原諸島に接近した。


台風19号(シマロン)[編集]

200619・22W・パイン

タイフーン (JMA)
カテゴリー5 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 10月27日 – 11月4日
ピーク時の強さ 100 kt (10分間平均) 
920 hPa

10月27日にフィリピンの東で発生し、アジア名「シマロン(Cimaron)」と命名された[16]。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「パイン(Paeng)」と命名している。台風は西進しながら、わずか24時間で65hPaも中心気圧が低下するという急速な発達をし、985hPaだった気圧は一気に920hPaまで下がった[16]。その後も西進を続け、ルソン島を通過した。

この台風はフィリピン北部を中心に被害をもたらし、合計で34人の犠牲者(死者19人・行方不明者15人)を出した[16]イサベラ州の町・ディナピゲ英語版では、落下した木により5人が死亡・15人が負傷し、町の90%の家屋に被害が出た。また同じ州では、29歳の農夫が、ボートの転覆により死亡した。ベンゲット州では4歳の少女が地滑りのために死亡。カリンガ州では53歳の男性が死亡したほか、アウロラ州でも母子が死亡した。


台風20号(チェービー)[編集]

200620・23W・クウィーニ

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 タイフーン (SSHWS)
発生期間 11月9日 – 11月13日
ピーク時の強さ 100 kt (10分間平均) 
925 hPa

11月9日にフィリピンの東で発生し、アジア名「チェービー(Chebi)」と命名された。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「クウィーニ(Queenie)」と命名している。その後台風は西へ進みながら発達し、中心気圧はピーク時に925hPaまで低下[17]。勢力が衰えないままフィリピンのルソン島東岸に上陸し、先の台風19号と似たルートを通って南シナ海へ抜けた[17]

フィリピンでは、家屋の屋根が吹き飛ばされたり、送電線が切断されたりするなどの被害が発生。首都マニラから北に150kmほど離れたイサベラ州ディナピゲ英語版では、政府により避難命令が出されていた。

急発達した台風(気圧低下率順)
順位 台風 国際名 最大気圧低下 (6時間)
1 昭和28年台風第13号 Tess 1953年 - 93 hPa
2 昭和28年台風第7号 Nina - 65 hPa
3 昭和33年台風第19号 Grace 1958年 - 55 hPa
4 昭和29年台風第12号 June 1954年 - 50 hPa
昭和35年台風第8号 Shirley 1960年
昭和39年台風第18号 Sally 1964年
7 昭和26年台風第4号 Iris 1951年 - 44 hPa
8 昭和29年台風第17号 Olga 1954年 - 40 hPa
昭和29年台風第19号 Pamela
昭和37年台風第28号 Karen 1962年
昭和38年台風第17号 Judy 1963年
昭和55年台風第19号 Wynne 1980年
平成18年台風第20号 Chebi 2006年


台風21号(ドリアン)[編集]

200621・24W・レミング

タイフーン (JMA)
カテゴリー4 スーパー タイフーン (SSHWS)
発生期間 11月26日 – 12月5日
ピーク時の強さ 105 kt (10分間平均) 
915 hPa

11月26日にフィリピンの東で発生し、アジア名「ドリアン(Durian)」と命名された。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「レミング(Reming)」と命名している。その後急速に発達し、西進してルソン島・南シナ海・ベトナムを通過後、タイランド湾で消滅した[18]。この台風はフィリピンおよびベトナムに甚大な被害を出し、特に台風の直撃を受けたたルソン島では、8月のマヨン山噴火とあいまってラハールという現象が発生し、死者620名、行方不明710名、倒壊家屋約9000戸という被害が出ている[19]


台風22号(ウトア)[編集]

200622・25W・セニアン

タイフーン (JMA)
カテゴリー3 タイフーン (SSHWS)
発生期間 12月7日 – 12月14日
ピーク時の強さ 85 kt (10分間平均) 
945 hPa

12月7日にフィリピンの東で発生し、アジア名「ウトア(Utor)」と命名された[20]。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「セニアン(Seniang)」と命名している。台風は西に進み、フィリピン中部を横断して南シナ海に抜けた。これにより、先の台風19号から4つ連続で、台風がフィリピンを横断したことになった。死者38人。


台風23号(チャーミー)[編集]

200623・26W・トマス

トロピカル・ストーム (JMA)
トロピカル・デプレッション (SSHWS)
発生期間 12月17日 – 12月18日
ピーク時の強さ 35 kt (10分間平均) 
1000 hPa

12月17日にフィリピンの東で発生し、アジア名「チャーミー(Trami)」と命名された。フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)はこの台風について、フィリピン名「トマス(Tomas)」と命名している。台風は西進してフィリピン方面に進んだが[21]、ほとんど発達せずに1日半で消滅し、この年で最も発達しなかった台風となったと同時に、この年で寿命が最短の台風となった。


気象庁が「台風」に分類しなかった熱帯低気圧[編集]

PAGASA Tropical Depression Agaton[編集]

トロピカル・デプレッション (JMA)
発生期間 1月21日 – 1月24日
ピーク時の強さ 30 kt (10分間平均) 
1000 hPa

JTWC Tropical Storm 01W (Basyang)[編集]

トロピカル・デプレッション (JMA)
トロピカル・ストーム (SSHWS)
発生期間 3月4日 – 3月7日
ピーク時の強さ 30 kt (10分間平均) 
1004 hPa

CMA Tropical Depression 03[編集]

  • 強さ:TD(弱い熱帯低気圧)
  • 発生期間:2006年7月3日7月4日
  • 最大風速:時速55km
  • 最低気圧:998hPa
  • 経路:海南省三亜の南部200kmで発生
  • 被害:トンキン湾、広西チワン族自治区と、ベトナムの国境で地滑り

Non-NMHS Tropical Depression[編集]

  • 強さ:TD(弱い熱帯低気圧)
  • 発生期間:2006年7月21日7月22日
  • 最大風速:時速45km
  • 最低気圧:1,002hPa
  • 経路:西沙諸島の南、約300kmで発生

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d 2006 年(平成 18 年)の台風について”. 気象庁. 2020年4月25日閲覧。
  2. ^ a b c d 第4章 世界の自然災害と国際防災協力 1−1世界における最近の自然災害 : 防災情報のページ - 内閣府”. www.bousai.go.jp. 2020年8月7日閲覧。
  3. ^ デジタル台風:2006年台風1号(チャンチー|CHANCHU)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月25日閲覧。
  4. ^ デジタル台風:2006年台風4号(ビリス|BILIS)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月25日閲覧。
  5. ^ デジタル台風:2006年台風5号(ケーミー|KAEMI)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月25日閲覧。
  6. ^ デジタル台風:2006年台風6号(プラピルーン|PRAPIROON)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月25日閲覧。
  7. ^ a b デジタル台風:2006年台風7号(マリア|MARIA)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月25日閲覧。
  8. ^ デジタル台風:2006年台風8号(サオマイ|SAOMAI)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月25日閲覧。
  9. ^ デジタル台風:2006年台風9号(ボーファ|BOPHA)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月26日閲覧。
  10. ^ デジタル台風:2006年台風11号(ソナムー|SONAMU)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月26日閲覧。
  11. ^ デジタル台風:2006年台風14号(ヤギ|YAGI)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月26日閲覧。
  12. ^ デジタル台風:2006年台風15号(シャンセン|XANGSANE)”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月26日閲覧。
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外部リンク[編集]