ヤン・フェルトンゲン

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ヤン・フェルトンゲン Football pictogram.svg
Vertonghen Belgium National Team vs USA 2013 (cropped).jpg
ベルギー代表でのフェルトンゲン (2013年)
名前
本名 Jan Bert Lieve Vertonghen
カタカナ ヤン・フェルトンゲン
ラテン文字 Jan VERTONGHEN
基本情報
国籍 ベルギーの旗 ベルギー
生年月日 1987年4月24日(29歳)
出身地 フランデレン地域の旗フランデレン地域
オースト=フランデレン州の旗オースト=フランデレン州シント=ニクラース
身長 189cm
体重 79kg
選手情報
在籍チーム イングランドの旗 トッテナム・ホットスパーFC
ポジション DF (CB, LSB) / MF (SH)
背番号 5
利き足 左足
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2006-2012 オランダの旗 アヤックス・アムステルダム 155 (23)
2006-2007 オランダの旗 RKCヴァールヴァイク (loan) 12 (3)
2012- イングランドの旗 トッテナム・ホットスパーFC 103 (5)
代表歴2
2007- ベルギーの旗 ベルギー 74 (6)
1. 国内リーグ戦に限る。2015年11月29日現在。
2. 2015年11月13日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

ヤン・フェルトンゲンJan Bert Lieve Vertonghen, 1987年4月24日 - )は、ベルギーフランデレン地域オースト=フランデレン州シント=ニクラース出身のサッカー選手プレミアリーグトッテナム・ホットスパーFC所属。ベルギー代表。ポジションはディフェンダーミッドフィールダー

ヴェルトンゲンと表記されることがある。

来歴[編集]

アヤックス時代[編集]

フェルトンゲン(右)とシェフチェンコ

母国のVK Tielrodeやジェルミナル・ベールスホットの下部組織でプレーした後、2003年にオランダ・エールディヴィジAFCアヤックスの下部組織と契約を交わした。初めのうちはミッドフィールダーとしてプレーしていたが、やがてセンターバックとしてプレーするようになった[1]リザーブチームに在籍していた2005-06シーズン、KNVBカップのCambuur Leeuwarden戦で初めてアムステルダム・アレナのピッチに立ち、この試合で奇妙な得点を挙げている。ヨング・アヤックスのチームメイトが負傷し、相手選手がボールをピッチ外に出したため、フェルトンゲンはボール保持権を返そうと相手キーパーにロングボールを送った。しかし、このボールは驚いたキーパーの頭上を超えてゴールネットに突き刺さり、ピッチ上の選手たちには困惑を、観客には感嘆の気持ちを抱かせた。この得点が故意のシュートによるものでなかったのは明らかであったため、ヨング・アヤックスの選手たちはスポーツマンシップに則ってCambuurに1点を与えた[2]。2006年8月23日、UEFAチャンピオンズリーグ予選3回戦のFCコペンハーゲン戦でトップチームデビューを果たした。アムステルダム・アレーナでのヴィレムIIとのリーグ戦(6-0)で初めて先発出場し、2006-07シーズン前半戦にはさらに2試合に出場した。2007年1月、成績不振に苦しんでいたRKCヴァールヴァイクにレンタル移籍した。RKCヴァールヴァイクでは12試合に出場して3得点を挙げたが、チームをエールステディヴィジ(2部)降格から救うことはできなかった。

2007-08シーズンはアヤックスに復帰し、スターダムにのし上がることが予想されたが、ヨニー・ハイティンハトーマス・フェルメーレンの存在や深刻な負傷などが影響し、飛躍的な成長を遂げることはできなかった。フェルトンゲンは左サイドなら最終ラインでも中盤でもプレーできるが、アヤックスのレジェンドであるヨハン・クライフはこの左利きの若者に対しての称賛を隠さない。2008年9月26日、クラブとの契約を2013年6月30日まで延長した。2008-09シーズンは若きディフェンダーにとって飛躍のシーズンとなった。2008年夏にハイティンハがアトレティコ・マドリードに移籍し、フェルトンゲンが不動のレギュラーであるフェルメーレンの相方の一番手となった。出場した26試合のうち23試合に先発出場し、9月28日SBVフィテッセ・アーネム戦 (3-0) での2得点を含む4得点を挙げた。マルコ・ファン・バステン監督が必勝を期した[3]1月24日のFCフローニンヘン戦でも出場したが、厳しい判定によるイエローカード2枚で退場処分を受け、アヤックスは0-1で敗れた。3月1日のFCユトレヒト戦でハムストリングを負傷して1ヶ月ほど離脱したが、シーズンのラスト数試合での復帰は時期尚早であり、別箇所の負傷を引き起こした。

フェルトンゲン(左)と守護神のステケレンブルフ

2009年夏にマルティン・ヨル監督が就任すると、フェルメーレンがアーセナルに移籍したこともあり、2009-10シーズンはレギュラーポジションを手に入れた。オランダ代表招集中に爪先を負傷したが、その1週間後の9月13日に行われたNACブレダ戦 (6-0) では直接フリーキックでシーズン初得点を挙げた[4]。フェルメーレンの代わりに同じベルギー人トビー・アルデルヴァイレルトとコンビを組むと、アルデルヴァイレルトとフェルトンゲンのコンビはすぐにファンのお気に入りとなった[5][6]。シーズン前半戦からウィンターブレーク明けの1月までのチームは不安定な状態だったが、その後は力強いパフォーマンスを見せた。2010年1月22日のAZアルクマール戦 (1-0) で完封勝利を果たすと、FCユトレヒト戦まで6戦連続クリーンシートを達成した。PSVアイントホーフェン戦 (4-1) で無失点記録が途切れたが、この試合の失点はPKによるものであった。2月から最終節にかけてリーグ戦で14連勝を飾り、フェルトンゲンはこの快進撃に重要な役割を果たした。2010-11シーズン終盤には、シーズン終了後の移籍の可能性をにおわせた[7][8]。2011年5月7日、KNVBカップ決勝のFCトゥウェンテ戦に2-3で敗れて準優勝に終わった[9][10]。2011-12シーズンもオランダ年間最優秀選手賞を受賞[11]するなど、フェルトンゲンはアヤックス最高の選手のひとりであり続けた。

トッテナム・ホットスパー時代[編集]

2011-12シーズン終了後には本人が国外でのプレーを希望していたことから、プレミアリーグのクラブを中心に多くの関心が寄せられた。アヤックスとの契約上の諸問題からやや交渉が難航するものの[12]2012年7月12日、以前よりフェルトンゲンを高く評価していたトッテナム・ホットスパーFCへの移籍完了が発表された[13]。その2日後、ブレントフォードFCとの親善試合 (3-2) にセンターバックとして出場しトッテナムでのデビューを果たした。2012-13シーズンはセンターバックとしてレギュラーに定着した。また、試合によっては左サイドバックもこなした。3月には3ゴールをあげるなど活躍し3月のプレミアリーグ月間最優秀選手に選ばれた。

2015-16シーズンよりチームの副主将に就任した。

代表歴[編集]

2006年にU-21ベルギー代表デビューし、2007年にはUEFA U-21欧州選手権に出場した。6月21日ポルトガル戦 (1-2) でベルギーA代表デビューした。2008年にはU-23ベルギー代表として北京オリンピックに出場し、期待以上の4位という成績を収めた。2010 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選でレギュラーに定着し、クラブでもコンビを組んでいたトーマス・フェルメーレンとセンターバックのコンビを組んだ。2009年8月12日チェコとの親善試合 (1-3) で代表初得点となる先制点を挙げた[14][15]9月7日のワールドカップ予選・スペイン戦で爪先を負傷し、29分にストレッチャーに乗せられて途中交代した[16]11月14日ハンガリーとの親善試合 (3-0) で先発に復帰した[17]

エピソード[編集]

RKCへのレンタル時代の3得点の中にはアヤックスとのホームゲーム (2-2) でのゴールも含まれており、この試合を引き分けたことで結果としてアヤックスはこのシーズンの優勝を逃すことになった。

2010年にアヤックスでKNVB杯を制した後、優勝セレモニーにおいてマイクを手にアンチ・フェイエノールト・リートである'kutkakkerlakken'を歌うスキャンダラスな行為に及び、後日ジェネラル・ディレクター リック・ファン・デ・ボーフと共にクラブサイトで謝罪。KNVBから2試合の出場停止処分を受けた。このためフェイエノールト・サポーターはもちろん、他チームのサポーターからも例外なく嫌われており、2011年12月には『フットボール・インターナショナル』誌でのアンケートにおいてオラ・トイヴォネンに僅差で続く「フットボール選手の中で最大の厄介者」2位に選ばれている (対象はオランダでプレーする選手に限らなかったが、トップ20でエールディヴィジから選ばれたのはこの2人だけ)[18][19]

所属クラブ[編集]

オランダの旗 RKCヴァールヴァイク 2006-2007 (loan)

個人成績[編集]

アヤックスのチームメイトとフェルトンゲン (後列右端)

クラブでの出場記録[編集]

2012年3月30日時点[20][21]
クラブ シーズン 国内リーグ KNVBカップ 欧州カップ その他 通算
出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点
AFCアヤックス 2006-07 3 0 0 0 3 0 0 0 6 0
RKCヴァールヴァイク
(レンタル)
2006-07 12 3 2 0 - - 6 0 20 3
AFCアヤックス 2007-08 31 2 3 0 1 0 2 0 36 2
2008-09 26 4 2 0 7 1 0 0 35 4
2009-10 32 3 7 0 10 0 0 0 49 3
2010-11 32 6 6 1 13 1 0 0 51 7
2011-12 31 8 3 2 8 0 1 0 43 10
通算 167 26 23 3 42 2 9 0 241 31

代表[編集]

代表国 出場 得点
2007  ベルギー 6 0
2008 7 0
2009 7 1
2010 7 0
2011 9 1
2012 8 2
2013 10 0
2014 13 2
2015 9 1
通算 76 6

代表での得点[編集]

得点 日時 場所 相手 スコア 結果 大会
1 2009年8月12日 チェコの旗 テプリツェ  チェコ 3 - 1 3 - 1 親善試合
2 2011年3月29日 ベルギーの旗 ブリュッセル  アゼルバイジャン 4 - 1 4 - 1 UEFA EURO 2012予選
3 2012年8月15日 ベルギーの旗 ブリュッセル  オランダ 4 - 2 4 - 2 親善試合
4 2012年9月7日 ウェールズの旗 カーディフ  ウェールズ 0 - 2 0 - 2 2014 FIFAワールドカップ・ヨーロッパ予選
5 2014年6月26日 ブラジルの旗 サンパウロ  韓国 0 - 1 0 - 1 2014 FIFAワールドカップ
6 2015年11月13日 ベルギーの旗 ブリュッセル  イタリア 1 - 1 3 - 1 親善試合

タイトル[編集]

クラブ[編集]

オランダの旗 AFCアヤックス

個人[編集]

脚注[編集]

  1. ^ “Jan Vertonghen tevreden met positie bij Ajax”. voetbalcentraal.nl. (nguage=Dutch). http://www.voetbalcentraal.nl/nieuws/39673/jan-vertonghen-tevreden-met-positie-bij-ajax-list 
  2. ^ “Gatorade Cup: Young Ajax beat Cambuur in memorable game”. Ajax USA. (2005年9月20日). http://www.ajaxusa.com/news/2005-2006/gatorade-cup-young-ajax-beat-cambuur-in-memorable-game.html 
  3. ^ Preview: FC Groningen vs Ajax Amsterdam
  4. ^ Report: Ajax Amsterdam vs NAC Breda
  5. ^ Ajax set new goals in Europe
  6. ^ “Jol: 'Vertonghen is een echte Hollander'” (Dutch). Gazet van Antwerpen. (2009年9月26日). http://www.gva.be/nieuws/sport/video/extern-jol-vertonghen-is-een-echte-hollander.aspx 2009年10月27日閲覧。 
  7. ^ “Vertonghen weighing up move”. Sky Sports. (2011年2月4日). http://www.skysports.com/story/0,19528,11906_6722248,00.html 2011年5月22日閲覧。 
  8. ^ “Ajax star targets Prem switch”. Sky Sports. (2011年5月8日). http://www.skysports.com/story/0,19528,11095_6921360,00.html 2011年5月22日閲覧。 
  9. ^ Sky Sports. http://www.skysports.com/story/0,19528,11661_6925317,00.html 
  10. ^ Ajax confirm Man City boss Mancini tracking Vertonghen | Premiership News | tribalfootball.com
  11. ^ “Season review: Netherlands”. UEFA.com. (2012年5月22日). http://www.uefa.com/memberassociations/association=ned/news/newsid=1800379.html#season+review+netherlands 
  12. ^ “Vertonghen deal close - agent”. Sky Sports. (2012年7月6日). http://www1.skysports.com/football/news/11095/7872620/ 
  13. ^ “Jan Completes Move”. Tottenham Hotspur. (2012年7月12日). http://www.tottenhamhotspur.com/spurs/News/jan-completes-move-12072012.page? 
  14. ^ “Vertonghen: "Moeten dringend eens maturiteit tonen"”. belgiumsoccer.be. (2009年8月13日). http://belgiumsoccer.be/nieuws/lees/2009-08-13/vertonghen-moeten-dringend-eens-maturiteit-tonen 
  15. ^ “Surgical Spain post comeback win”. UEFA.com. (2009年8月12日). http://www.uefa.com/competitions/worldcup/news/kind=1/newsid=872186.html 
  16. ^ “Vertonghen twee weken uit de strijd” (Dutch). De Telegraaf. (2009年9月7日). http://www.telegraaf.nl/telesport/voetbal/4777976/__Teen_zit_Vertonghen_dwars__.html 2009年9月13日閲覧。 
  17. ^ “België wint oefenpot tegen Hongarije: 3–0” (Dutch). Gazet van Antwerpen. (2009年11月14日). http://www.gva.be/nieuws/sport/voetbal-binnenland/aid878871/belgie-wint-oefenpot-tegen-hongarije-3-0.aspx 
  18. ^ http://www.gva.be/sport/voetbal/voetbal-buitenland/aid1102687/jan-vertonghen-op-plaats-twee-in-top-grootste-etterbakken.aspx
  19. ^ http://www.manoeuvre.be/sport/voetbal/jan-vertonghen-een-grote-etterbak
  20. ^ Jan Vertonghen Statistics”. ESPN Soccernet. 2011年5月16日閲覧。
  21. ^ Jan Vertonghen”. Voetbal International. 2011年5月16日閲覧。

外部リンク[編集]