ヤニック・カラスコ

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この名前は、スペイン語圏の人名慣習に従っています。第一姓(父方の)はフェレイラ第二姓(母方の)はカラスコです。
ヤニック・カラスコ Football pictogram.svg
Yannick Ferreira Carrasco (cropped).jpg
ベルギー代表でのカラスコ (2018年)
名前
本名 ヤニック・フェレイラ・カラスコ
Yannick Ferreira Carrasco
ラテン文字 Yannick Carrasco
基本情報
国籍 ベルギーの旗 ベルギー
スペインの旗 スペイン
ポルトガルの旗 ポルトガル
生年月日 (1993-09-04) 1993年9月4日(28歳)
出身地 フィルフォールド
身長 185cm
体重 71kg
選手情報
在籍チーム スペインの旗 アトレティコ・マドリード
ポジション FW / MF (LWG, RWG, LMF)
背番号 21
利き足 右足
ユース
1999-2001 ベルギーの旗 スタッド・エヴェロワ
2001-2005 ベルギーの旗 ディーゲム・スポルト
2005-2010 ベルギーの旗 ヘンク
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2010-2012 モナコの旗 モナコB 30 (10)
2012-2015 モナコの旗 モナコ 120 (15)
2015-2018 スペインの旗 アトレティコ・マドリード 96 (17)
2018-2020 中華人民共和国の旗 大連一方 50 (24)
2020 スペインの旗 アトレティコ・マドリード (loan) 15 (1)
2020- スペインの旗 アトレティコ・マドリード 64 (12)
代表歴2
2008 ベルギーの旗 ベルギー U-15 1 (0)
2010  ベルギー U=17 2 (0)
2010-2011 ベルギーの旗 ベルギー U-18 9 (1)
2011-2012  ベルギー U-19 12 (3)
2013-2014  ベルギー U-21 11 (1)
2015- ベルギーの旗 ベルギー 54 (8)
1. 国内リーグ戦に限る。2022年5月24日現在。
2. 2022年1月2日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj

ヤニック・フェレイラ・カラスコYannick Ferreira Carrasco1993年9月4日 - )は、ベルギーフィルフォールド出身のサッカー選手アトレティコ・マドリード所属。ベルギー代表。ポジションはMFFW

幼少期[編集]

ベルギーフランデレン地域にあるフィルフォールドにて、ポルトガル人の父とスペイン人の母の間に生まれた[1]。しかし、カラスコが3歳のときにカラスコと母カルメン、弟のミランを残して父親は蒸発したため、経済的に苦しい幼少期を過ごした[2]。プロデビュー時にはフェレイラ・カラスコを登録名としていたが、父親の姓を使用することを避けるため、現在はヤニック・カラスコを登録名としている[3]。母親カルメンの両親はそれぞれ、祖母がセビリア、祖父がコルドバ出身である[4]

クラブ経歴[編集]

モナコ[編集]

2010年にKRCヘンクのユースチームからASモナコへと移籍し、加入後2シーズンはモナコのBチームでプレーした。2012年7月30日、リーグ・ドゥトゥールFC戦にてプロデビューを果たし、フリーキックによってこの試合でプロ初ゴールも挙げた[5]。プロデビューシーズンとなったこの2012-13シーズンはリーグ戦27試合に出場して6ゴールを挙げ、クラブのリーグ・ドゥ優勝、リーグ・アン昇格に貢献した。

プロ2年目にして初めて1部リーグに挑戦したカラスコは2013年10月13日、ASサンテティエンヌ戦にてハメス・ロドリゲスのクロスに左足で合わせ、トップリーグ初ゴールを記録した。このシーズンにおいてクラブは1部昇格後初シーズンだったにも関わらず、パリ・サンジェルマンFCに次ぐリーグ準優勝という快挙を成し遂げたが、カラスコは昨シーズンより出番を減らし、リーグ戦16試合に出場して3ゴールを決めた。

3年目の2014-15シーズン、前述の通り、リーグ準優勝したことでこのシーズンのUEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得し、9月16日、バイエル・レヴァークーゼン戦にてカラスコは国際大会デビューを果たした。翌年2月25日、チャンピオンズリーグのベスト16でアーセナルFCと対戦し、アウェーだったにも関わらず3-1でモナコは勝利を収め、3点目はカラスコの国際大会初ゴールによって生まれた[6]

アトレティコ・マドリード[編集]

2015年7月10日、アトレティコ・マドリードはカラスコと2000万ユーロの移籍金で5年契約を締結したことを発表した。 10月18日、レアル・ソシエダ戦でアトレティコでの初ゴールを決めた。2016年5月29日にサン・シーロ行われたUEFAチャンピオンズリーグ決勝レアル・マドリード戦では、途中出場から同点ゴールを決めた[7]が、チームはPK戦で敗れた。カラスコはベルギー人として初めてヨーロッパカップ決勝で得点した選手である。

2016年10月15日のグラナダCF戦ではキャリア初となるハットトリックを決め、7-1での勝利に貢献した[8]。10月21日、クラブとの契約を2022年まで延長した[9]

大連人職業[編集]

2018年2月26日、チームメイトのニコラス・ガイタンとともに、アトレティの部分オーナーである大連万達集団が所有する、中国スーパーリーグ大連一方(後に大連人職業に改名)に加入することが発表された[10][11]。3月3日、上海上港戦で移籍後初出場を果たすも、試合は0-8で大敗した[12]。3月31日、河南建業戦で移籍後初ゴールを挙げた[13]。チームでのトレーニング中に晋鵬翔英語版と乱闘を起こし、晋の鼻を骨折させてしまい、11月20日にクラブのSNSで謝罪した[14][15]。2019年6月、理由なく練習を欠席し、河北華夏戦に欠場したとして、クラブから罰金処分と練習参加禁止処分を受けた[16]

アトレティコ・マドリード復帰[編集]

2020年1月31日、シーズン終了までのローンでアトレティコ・マドリードに復帰した[17]。2020年9月8日、2700万ユーロの移籍金で4年契約を結んで完全移籍した[18]

2021-22シーズン、シーズン序盤は左サイドハーフでレギュラーを務めていたが、UEFAチャンピオンズリーグFCポルト戦での暴力行為によっておよそ1ヶ月の出場停止期間中にレナン・ロディがポジションを奪った。冬にはプレミアリーグのクラブから獲得のオファーがあったが、これを断り、その後は本来の調子を取り戻した[19]。5月8日のマドリードダービーではPKで1得点を挙げ、1-0での勝利に貢献した[20]このシーズンはリーグ戦34試合で6得点を挙げた[21]

代表歴[編集]

ベルギー代表として各年代でプレーし、2013年にトゥーロン国際大会に出場した。

2015年3月28日のUEFA EURO 2016予選キプロス戦でA代表デビュー。UEFA EURO 2016に出場するベルギー代表メンバーに選出された[22]。2016年6月26日のUEFA EURO 2016決勝トーナメント1回戦のハンガリー戦で代表初得点を挙げた[23]

2018 FIFAワールドカップに出場するベルギー代表メンバーに選出された[24]

人物[編集]

  • 本人曰く、最もプレーしやすいポジションは4-3-3の左ウイングである。しかし、年齢を重ねるごとに体力の増加や対人守備における対応力が身についてきたことから、左サイドならどこでもプレー可能と語っている[26]

個人成績[編集]

クラブ シーズン リーグ リーグ戦 カップ戦 リーグ杯 国際大会 その他 合計
出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点 出場 得点
モナコ 2012-13 リーグ・ドゥ 27 6 2 0 2 2 - 0 0 31 8
2013-14 リーグ・アン 18 3 4 1 0 0 - 0 0 22 4
2014-15 36 6 4 0 2 1 10 1 0 0 52 8
通算 81 15 10 1 4 3 10 1 0 0 105 20
アトレティコ・マドリード 2015-16 ラ・リーガ 29 4 5 0 - 9 1 0 0 43 5
2016-17 35 10 6 2 - 12 2 0 0 53 14
2017-18 17 3 5 1 - 6 0 0 0 28 4
通算 81 17 16 3 - 27 3 0 0 124 23
大連一方 2018 中国超級 25 7 1 0 - - 0 0 26 7
2019 25 17 1 0 - - 0 0 26 17
通算 50 24 2 0 - - 0 0 52 24
アトレティコ・マドリード 2019-20 ラ・リーガ 15 1 0 0 - 1 0 0 0 16 1
2020-21 30 6 0 0 - 5 1 0 0 35 7
2021-22 34 6 2 0 - 7 0 1 0 44 6
通算 79 13 2 0 0 0 13 1 1 0 95 14
キャリア通算 291 69 30 4 4 3 50 5 1 0 376 81

タイトル[編集]

クラブ
ASモナコ
アトレティコ

代表[編集]

出場大会[編集]

試合数[編集]

国際Aマッチ 54試合 8得点(2015年- )


ベルギー代表国際Aマッチ
出場得点
2015 4 0
2016 11 4
2017 7 1
2018 12 0
2019 7 1
2020 3 0
2021 10 2
通算 54 8

代表での得点[編集]

# 開催年月日 開催地 対戦国 スコア 結果 試合概要
1. 2016年6月26日 フランスの旗トゥールーズスタジアム・ミュニシパル ハンガリーの旗 ハンガリー 4–0 4–0 UEFA EURO 2016
2. 2016年9月6日 キプロスの旗ニコシアGSPスタジアム キプロスの旗 キプロス 0–3 0–3 2018 FIFAワールドカップ予選
3. 2016年11月9日 オランダの旗アムステルダムアムステルダム・アレナ オランダの旗 オランダ 1–1 1–1 親善試合
4. 2016年11月13日 ベルギーの旗ブリュッセルボードゥアン国王競技場 エストニアの旗 エストニア 4–1 8–1 2018 FIFAワールドカップ予選
5. 2017年10月7日 ボスニア・ヘルツェゴビナの旗サラエヴォスタディオン・グルバヴィツァ ボスニア・ヘルツェゴビナの旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ 3–4 3–4 2018 FIFAワールドカップ予選
6. 2019年11月19日 ベルギーの旗ブリュッセルボードゥアン国王競技場  キプロス
4–1
6–1
UEFA EURO 2020予選
7. 2021年10月7日 イタリアの旗トリノユヴェントス・スタジアム フランスの旗 フランス
1-0
2-3
UEFAネーションズリーグ2020-21・決勝ラウンド
8. 2021年11月13日 ベルギーの旗ブリュッセル、ボードゥアン国立競技場 エストニアの旗 エストニア
2-0
3-1
2022 FIFAワールドカップ予選

脚注[編集]

  1. ^ Op bezoek bij Ferreira Carrasco: "Graag wat meer erkenning in België"”. Het Laatste Nieuws (2015年3月17日). 2015年3月17日閲覧。
  2. ^ “Carrasco's troubled path: "I owe it all to my mother" | English | AS.com”. AS.com. https://as.com/diarioas/2015/10/27/english/1445976534_611051.html 2018年5月27日閲覧。 
  3. ^ “We'll Always Have Milan: Yannick Carrasco's tantalizing, unfulfilling spell at Atlético Madrid”. Into the Calderon. https://www.intothecalderon.com/2018/3/28/17071696/yannick-carrasco-tantalizing-unfulfilling-spell-atletico-madrid-real-madrid-champions-league-la-liga 2018年5月27日閲覧。 
  4. ^ Yannick Carrasco, en el nombre de la madre ante Portugal”. 2021年6月26日閲覧。
  5. ^ Yannick Ferreira Carrasco”. AS Monaco. 2014年7月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年10月20日閲覧。
  6. ^ McNulty, Phil (2015年2月25日). “Arsenal 1–3 Monaco”. BBC Sport. https://www.bbc.co.uk/sport/0/football/31608951 2015年2月26日閲覧。 
  7. ^ レアルが2年ぶり11度目のCL制覇…PK戦の末に宿敵アトレティコを破る”. サッカーキング (2016年5月29日). 2020年5月24日閲覧。
  8. ^ アトレティコFWカラスコ、キャリア初のハット達成に喜び爆発「とても嬉しい」”. サッカーキング (2016年10月16日). 2020年5月24日閲覧。
  9. ^ Carrasco amplía su contrato por dos temporadas más”. Atletico de Madrid (2016年10月21日). 2020年5月24日閲覧。
  10. ^ 马竞边锋重磅签约!欢迎卡拉斯科加盟我俱乐部”, 大连一方足球俱乐部官方网站, 2018年2月27日.
  11. ^ アトレティコ、カラスコとガイタンの中国移籍を発表…ともに大連一方へ”サッカーキング、2018年2月27日
  12. ^ 中国移籍の“アトレティココンビ”、開幕戦で0-8の洗礼。オスカルのハットに沈む”. フットボールチャンネル (2018年3月4日). 2020年5月24日閲覧。
  13. ^ 中国移籍のカラスコ、“豪快すぎる”ボレーで初ゴール! ロシアW杯出場にむけ猛アピール[映像アリ]”. www.theworldmagazine.jp (2018年4月2日). 2020年5月24日閲覧。
  14. ^ ベルギー代表カラスコが練習中に乱闘、同僚は鼻にけが”. Afpbb.com (2018年11月21日). 2020年5月24日閲覧。
  15. ^ 元アトレティコ10番が中国で不祥事 同僚に大怪我を負わせる”. www.theworldmagazine.jp (2018年11月21日). 2020年5月24日閲覧。
  16. ^ 中国で不満…? ベルギー代表FWがサボりで処分。非難した味方も罰金”. フットボールチャンネル (2019年6月22日). 2020年5月24日閲覧。
  17. ^ Acuerdo con el Dalian Professional FC para la cesión de Yannick Carrasco” (スペイン語). 2020年1月31日閲覧。
  18. ^ 昨季後半にアトレティコ復帰のカラスコが4年契約締結!【超ワールドサッカー】” (日本語). 超ワールドサッカー. 2020年9月8日閲覧。
  19. ^ Los vaivenes de Carrasco” (スペイン語). Marca (2022年3月30日). 2022年5月24日閲覧。
  20. ^ El gol en el Atlético sólo tiene un nombre: Carrasco” (スペイン語). Marca (2022年5月8日). 2022年5月24日閲覧。
  21. ^ ヤニック・カラスコ - BDFutbolによる個人成績 (英語)
  22. ^ “若きスター軍団”ベルギー代表、EUROに向けたメンバー発表。怪物ストライカーの実弟も”. フットボールチャンネル (2016年5月12日). 2020年5月24日閲覧。
  23. ^ アザールが圧巻の1ゴール1アシスト…ベルギー、好調ハンガリーを破り準々決勝へ”. サッカーキング (2016年6月27日). 2016年6月27日閲覧。
  24. ^ ベルギー代表、W杯メンバー23名を発表…アザールやルカクらが選出”. サッカーキング (2018年6月4日). 2020年5月24日閲覧。
  25. ^ Noémie Happart et Yannick Carrasco se sont mariés !”. 2022年1月23日閲覧。
  26. ^ Carrasco: "Algunos clubes llamaron a mi puerta este invierno, pero estoy bien en el Atlético"” (スペイン語). マルカ. 2022年3月7日閲覧。

外部リンク[編集]