ティラノサウルス

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ティラノサウルス
生息年代: 中生代白亜紀末期, 68–66 Ma
Stan the Trex at Manchester Museum.jpg
ティラノサウルスの全身骨格化石標本「スタン」(マンチェスター博物館、標本番号:BHI 3033)
保全状況評価
絶滅(化石
地質時代
約6,800万- 約6,600万年前
中生代白亜紀末期のマストリヒシアン
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
階級なし : (未整理)真正爬虫類 Eureptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
階級なし : (未整理)主竜類 Archosaurs
(未整理)鳥頸類 Ornithodira
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Saurischia
亜目 : 獣脚亜目 Theropoda
下目 : テタヌラ下目 Tetanurae
階級なし : (未整理)コエルロサウルス類 Coelurosauria
上科 : ティラノサウルス上科 Tyrannosauroidea
: ティラノサウルス科 Tyrannosauridae
亜科 : ティラノサウルス亜科Tyrannosaurinae
: ティラノサウルス属 Tyrannosaurus
学名
Tyrannosaurus
Osborn1905
タイプ種
Tyrannosaurus rex Osborn, 1905
シノニム
本文を参照 *
和名
ティラノサウルス
英名
Tyrannosaurus

ティラノサウルス学名genus Tyrannosaurus)は、約6,800万- 約6,600万年前(中生代白亜紀末期マストリヒシアン)の北アメリカ大陸画像資料[注 1])に生息していた肉食恐竜。大型獣脚類の1である。他にティランノサウルスチラノサウルスタイラノサウルスなど数多くある呼称については第一項にて詳しく述べる。

最大全長は約13メートル、最大体重は約9トンと[1]、現在まで報告されている獣脚類の中で史上最大級の体格を誇る種の一つに数えられており[注 2]中生代最後の地質区分とされるマーストリヒチアン最末期の約200万年間にかけて北米ララミディア大陸に生息していた。そしてK-Pg境界を境に絶滅している。

非常に名高い恐竜で『ジュラシック・パーク』等の恐竜をテーマにした各種の創作作品においては、脅威の象徴または最強の恐竜として描かれることが多く、恐竜ファンから高い人気を誇っている。一方で知名度の高さに反し、その生態には未解明な部分も多く、新説の多様さも相まって議論が絶えない恐竜でもある[2]。また恐竜時代終焉の象徴として滅びの代名詞にも度々引用される(詳しくは「関連項目」を参照)。

Tyrannosaurus という名称は特に断りのない場合は属名を指す。Tyrannosaurus として広く認められているのは現在のところ Tyrannosaurus rex のみである(“命名”の項を参照)。

呼称/表記[編集]

アメリカ自然史博物館に展示されている頭骨

属名の Tyrannosaurus は、古代ギリシア語: τύραννος (テュランノス)「暴君[注 3]」 + σαῦρος (サウロス)「とかげ」ないし「爬虫類」の合成語で、「暴君とかげ」や「暴君竜」といった意味になる。本属に代表する Tyrannosaurus rex の名は一般にも広く通用している。種小名の rexラテン語で「王」の意[3]

恐竜を含む古生物は観葉植物や現生動物と同様、ラテン語の学名を呼称として通用するのが慣例となっており、本種「ティラノサウルス」も例外ではない。属名の「ティラノサウルス」のみ、もしくは小説/映画『ジュラシックパーク』のヒットに伴い米国から日本へと普及した愛称的略号「T.レックス」が慣用されている[4][出典無効]

※詳しくはジュラシックパークの項を参照されたし。

日本語の表音表記には揺らぎが多く、最も一般的な「ティラノサウルス」の他、nの重なりに重きを置いた「ティランノサウルス」、「チラノサウルス」、「チランノサウルス」、「チラノザウルス」、「チランノザウルス」、「タイラノサウルス」、「テュランノサウルス」などがある。2020年現在では前者2つが主流(とりわけ1つ目)であるものの、群馬県立自然史博物館は一貫して「ティランノサウルス」表記をしている[5]。また先述のように「暴君竜」という漢訳もあり、以前ほど盛んではないものの現在も用いられている。中国語では「暴龍」(baolong; バォロン)あるいは「霸王龍」(bawanglong; バワンロン)と呼ぶ。

発見と研究の歴史[編集]

実化石を含むカーネギー自然史博物館のティラノサウルスの模式標本であるが、一部に誤った復元がなされており、2003年から再構成のための作業が開始されている[6][出典無効]

1892年、アメリカ古生物学者エドワード・ドリンカー・コープは後にティラノサウルスのものと同一視される脊椎の一部を発見し、マノスポンディルス・ギガスManospondylus gigas)と名付けた。2つ目の化石は1900年にワイオミング州アメリカ自然史博物館学芸員であったバーナム・ブラウンによって発見された。この標本はコープに師事していたヘンリー・フェアフィールド・オズボーンによって1905年にディナモサウルス・インペリオススDynamosaurus imperiosus)と名付けられた。三つ目の化石も1902年にブラウンによってモンタナ州で発見され、オズボーンによりティラノサウルス・レックスとして記載された。ディナモサウルスとティラノサウルスはオズボーンが1905年に発表した同じ論文の中で記載・命名されている。翌1906年にオズボーンは両者が実は同種であったとして統一したが、その際ディナモサウルスではなくティラノサウルスが有効名とされたのは、たまたま論文中で先に書かれていたのがティラノサウルスであったためである。1900年に発見された元ディナモサウルスはイギリスロンドン自然史博物館に、1902年に発見されたティラノサウルスの模式標本は現在、米国はペンシルベニア州ピッツバーグにあるカーネギー自然史博物館にて保管されている。

なお、1917年にオズボーンはマノスポンディルスとティラノサウルスに共通する特徴を見出し、それ以後は両者が同一視されるようになった。ただし発見されていたマノスポンディルスは一例のみで、標本はきわめて部分的であったため、オズボーン自身はそれらが同一種であると結論付けたわけではない(後述するように、この時点でもし同一種だと認められていたならば「ティラノサウルス」の代わりに「マノスポンディルス」が有効な名前になっていたはずである)。

フィールド自然史博物館にて展示されているスー

1990年8月12日、サウスダコタ州で非常に保存状態のよいティラノサウルスの全身骨格化石が発見された。この標本は発見者のスーザン・ヘンドリクソン(Susan Hendrickson)にちなんで「スーSue)」と名付けられた。しかし発掘者のピーター・ラーソン博士と地主とのあいだで所有権をめぐる裁判に発展、連邦捜査局は強引な方法でピーター・ラーソン博士が保有していたスーの骨格を押収した。その後国が一時保管した後、スーはオークションにより日本円にして約10億円という高額で落札されたことでも話題を呼んだ。現在、米国イリノイ州シカゴ市にあるフィールド自然史博物館にて展示されている(標本番号:FMNH PR2081)。

1996年、ティラノサウルス科の恐竜のものと考えられる歯の化石が日本で初めて福井県で発見された。これは白亜紀前期の地層からの発見であり、中国でも世界最古のティラノサウルス科の化石が出土されてることからティラノサウルス科のアジア起源説も主張されている[7]

2000年6月、米国サウスダコタ州のかつてマノスポンディルスが発見された場所から、ティラノサウルスの化石が発掘された。この化石は1892年に発見された化石と同一個体のもの(掘り残し)と考えられ、マノスポンディルスとティラノサウルスが同一種であることが実際に確認されることとなったが、そこでコープの命名した「マノスポンディルス・ギガス」という名前の方に優先権があるのではないかという論争が生じた。しかし、2000年1月1日に発効された国際動物命名規約第4版[8]に定められた規定により、動物命名法国際審議会が強権を発動して学名 Tyrannosaurus を「保全名」としたため、名称の交代が行われることはなかった[9][出典無効]

2007年4月、ノースカロライナ州立大学などの研究チームは、ティラノサウルスの骨のタンパク質を分析した結果、遺伝子的にニワトリに近いという結果を得たと発表した。

2009年、ハトに寄生するトリコモナスの古代菌種が、ティラノサウルスの命を奪っていた可能性があると発表された[10]。この研究結果はシカゴ・フィールド自然史博物館のティラノサウルス「スー」の化石のあごの骨にあいた穴から判明した。鳥類がトリコモナスに感染した場合、クチバシや消化管の炎症によって餌を飲み込むことや呼吸が困難になることが報告されているが、「スー」の場合も同じような症状で餓死した可能性を研究チームは示唆している。またこの感染症の痕跡が同じティラノサウルス科のアルバートサウルスダスプレトサウルスの化石からも発見されており、トリコモナスによる感染症がかなり昔から存在していたと考えられるとともに、鳥類が恐竜から進化したという可能性をさらに強める証拠となった。

系統分類[編集]

シノニム[編集]

本種のシノニム(異名)を記載年の古いものから記す。左から、学術名、仮名転写、特記事項。

:ティラノサウルス属の幼体とされているが、極めて近縁の別属である可能性が残る。
  • Dinotyrannus Olshevsky, 1995 ディノティラヌス
  • Stygivenator Olshevsky, 1995 スティギヴェナトル(スティギウェナトール)

分類学的位置付け[編集]

ティラノサウルスの近縁種であるタルボサウルスの頭骨

ティラノサウルスの類縁種[編集]

ティラノサウルス属として現時点で広く認められているのはrex 種のみである。ただし、タルボサウルスティラノサウルス・バタールT. bataar)として、また、ダスプレトサウルスティラノサウルス・トロススT. torosus)としてティラノサウルス属に含める主張もある。特にモンゴルで発見されたタルボサウルスはその大きさと形態がティラノサウルスによく似ているため、ティラノサウルスそのものではないかとも言われるが、実際にはタルボサウルスのほうが前肢の比率が小さい。古生物学関連の科学雑誌『アクタ・パレオントロジカ・ポロニカ(Acta Palaeontologica Polonica)』の記事(外部リンク参照)によれば、フィリップ・カリー(en)、ジュン・フルム(Jřrn H. Hurum)、カロル・サバト(en)は、系統解析をもとにタルボサウルスとティラノサウルスは別属と考えるべきであるとしている。ただし、この差異は生息していた環境の違いによるものであって両者は同属であるという説も根強く、決着は未だ付いていない。現在のところ、ダスプレトサウルスとタルボサウルスは比較的近年発見されたナノティラヌスとともにティラノサウルス亜科に分類されている。なお、ティラノサウルス科には他にアルバートサウルスゴルゴサウルスが属している。

古生物学[編集]

姿勢[編集]

ティラノサウルス羽毛説に基づく模型(ポーランド

ティラノサウルスの姿勢は、当初はいわゆる「ゴジラ」(カンガルーが2足で立ち上がったときの形)と考えられていたが、生体力学的研究の結果、尻尾を地面に付けず、体をほぼ水平に延ばした姿勢であったとされるようになった。尻尾は体重の支えとはならないが、体のバランスをとるための重要な役割(姿勢制御や動作制御)を担ったと推測されている(恐竜#姿勢・歩行も参照)。

  • 画像-1:従来の説に基づき尻尾を引きずったゴジラ型で描かれた想像図。1919年、チャールズ・ナイト英語版筆(この画像では尻尾を地面に付けてはいない)。
  • 画像-2:近年の姿勢に関する研究に基づいて作られた生態再現模型。前後に均衡のとれた体形となっている。

感覚[編集]

ティラノサウルスの五感は判明している限りではどれも非常に発達していた。ウィットマーらは、視覚・聴覚・嗅覚など神経系の証拠からティラノサウルス科恐竜には獲物を素早く追うポテンシャルがあったと指摘し、目・頭・首を活用して獲物を捕らえる動物として復元している[11]

視覚
鳥類やワニとの比較、そして頭部の再現(視野の再現など)から導き出された研究によると、ティラノサウルスは同じコエルロサウルス類ダスプレトサウルスヴェロキラプトルトロオドン科のように現生の猛禽類と等しい45〜60°の両眼視野を確保していた。この値は現生のワニやカルノサウルス類よりも明らかに広い[12]
聴覚
脳と内耳の研究からは、ティラノサウルス科恐竜は現在のワニ類のように低周波音を聴き取ることに長けていたことが示されており、聴力はティラノサウルス科恐竜に取って並外れて重要な感覚だった[13][11]
嗅覚
ディロングからティラノサウルスに至るまで大小様々なティラノサウルス上科の脳(正確には型取りしたエンドキャスト)を調べたところ、基盤的なティラノサウルス上科は嗅覚が比較的発達していなかった一方、派生的なティラノサウルス科は頭抜けて嗅覚が鋭かったことが分かっている[14]。またコエルロサウルス類において比較したところ、ティラノサウルス科恐竜は原始的な鳥類やドロマエオサウルス科と同様に優れた嗅覚を持っていたことが判明しており、一方でトロオドン科や派生的な鳥類は嗅覚の面で前者3グループに劣っていた。この事は彼らの生態の違いを色濃く示唆していると言える[15]
触覚
近縁のダスプレトサウルス・ホルネリ(以下D. horneri)の研究によると、ティラノサウルス科には現生のクロコダイルのが顎に備えるものに似た圧力センサーがあった可能性が高い。この圧力センサーについて考えうる用途として、攻撃時の微調整や巣作り、子育てなどがD. horneriの研究では提示されている[16][17]
味覚
他の4つと違って化石証拠の残りにくい味覚だが、タルボサウルスの脳の研究からは発達した味覚を持っていたことが示されている[18]。なお、同研究ではティラノサウルスとタルボサウルスの属差についても言及がある。

体温・羽毛[編集]

羽に覆われた幼いティラノサウルスの想像図

ティラノサウルスが鳥類のような恒温動物であったか、一般的な爬虫類と同じく変温動物であったかについて、決定的な結論は出ていないが(恐竜恒温説も参照)、彼らは羽毛恐竜として知られるコエルロサウルス類の一種で、鳥類とも比較的近縁であることや活動的と思われる骨格構造などから、ある程度の体温を維持できる中温性であった可能性は高い[19]。羽毛があったか否かについては1990年代中頃から議論の的となっている。ティラノサウルス上科の最も原始的な種(ディロング)に羽毛の痕跡が発見されていることから、少なくとも幼体には羽毛が生えていたのではないかと考えられるようになってきている[20]。こちらの説では、体の大きさで体温を保てるようになる成体は羽毛を持たないとされており、実際ワイレックスなどの研究から、成体のティラノサウルスの体表は(少なくとも部分的には)粒の細かい鱗で覆われていたことが判明している[21]

成長[編集]

ティラノサウルスを代表とするティラノサウルス科は成体と幼体〜亜成体における身体的特徴の差異が大きかったことで知られている[19]。小型のティラノサウルス科恐竜とされていたナノティラヌスの頭蓋骨には、幼体に特徴的な線維骨構造や頭骨の未癒合などの特徴が見られ、1999年にトーマス・カーがティラノサウルスの幼体であると主張した。ナノティラヌスは華奢でナイフ状の尖った歯を有しており、頑強な体格と太い歯を持つ成体のティラノサウルスと全く形態が異なる。このことから、幼体や亜成体のティラノサウルスは成体とは異なる生態的地位に立っていたことになる[19]。全長6メートル前後の亜成体、通称“ジェーン”などは、オルニトミモサウリアに匹敵する程の俊足(時速50km)を誇り、アケロラプトルパキケファロサウルスのような小型〜中型恐竜などを襲っていた可能性が高い[22]。また時には大型のハドロサウルス科へも狩りの矛先を向けていたとされ、とあるハドロサウルス科の化石には亜成体の歯型が明確に残されていた[23]。この事は、傍目から見れば貧弱そうな顎と歯を持つ亜成体であっても、見かけ以上の咬合力(噛む力)を持っていた事を示している。

ティラノサウルス科の成長曲線を示すグラフ。黒色がティラノサウルス。Erickson et al. 2004 に基づく

7体のティラノサウルスを対象とした2004年の研究によると、ティラノサウルスの成長速度は10代で加速し、20歳に達するまでに完全な成体の体サイズに至り、それから成長が停止したと考えられている。また、完全に成長した後で長生きすることはなく、同研究のティラノサウルス個体のうち3体は成長が停止した2,3年後に死亡していた。2019年2月時点で研究されたティラノサウルス個体のうち最高齢個体は28 - 29歳と推定されている[19]

走行速度[編集]

ティラノサウルスの足跡化石

ティラノサウルスの歩行・走行速度については未だ論争中である。その最大の原因は、彼らの速さを示す足跡化石が見つかっていないことにある。足跡化石そのものは発見されてはいるが、歩幅がわからないのである。加えて、走るのには不利な巨体を持ちながら、足の速い恐竜の特徴であるアークトメタターサルを併せ持っていることが挙げられる。なお、ティラノサウルスのアークトメタターサルを研究し、その論文の執筆を行ったエリック・スニベリー(Eric Snively)とアンソニー・ラッセル(Anthony P. Russell)は、ティラノサウルスがアークトメタターサルを持たない大型獣脚類と比べて遥かに機敏であることを立証しないが、ほのめかしている。このような事情があるため、下は18km/hから上は70km/hまで実に様々な走行速度説が提示されており、とりわけ約20 - 40k/mhの間に収まる値が多い。以下に現在の代表的な説を紹介する。

速度40 - 50km/h説
ティラノサウルスは含気骨化した恐竜であり、鳥類と同様の気嚢を具えていたとされる。そのため、研究者によっては現在考えられているより軽量である3 - 4tの体重を主張している[要出典]。もし体重が3 - 4tであれば、40 - 50km/hが妥当だと言われている。近年ではマジュンガサウルスをはじめ気嚢の痕跡を残す獣脚類の骨格が複数発掘されている。恐竜全体、少なくとも竜盤類に分類される獣脚類竜脚類が気嚢を備えていたという学説は大幅に強化されている[24]
走行は困難であるという説
ドナルド・ヘンダーソン(en)はアロサウルスとティラノサウルスの3D骨格モデルを作成してコンピュータ・シミュレーションを行った結果、ティラノサウルスの歩幅はそれほど広くなく、18km/h程度が限界という結果を得たと1999年に発表した。さらに2002年、ジョン・ハッチンソン(John Hutchinson)らはティラノサウルスは生体工学的に走ることができないと発表した。ハッチンソンはティラノサウルスが走行に必要とする筋肉量を計算したが、その結果は走行が極めて困難であることを示しており[注 4]、妥当な最高速度をフルード数から求められる歩行速度限界である18km/h前後とした。なお、この研究ではモデル(標本番号:MOR 555)の体重を6tと仮定している。食用に改良されたニワトリをコンピューター・シミュレーションのモデルとするのに問題があるとの指摘もある。
長距離歩行適性説
四肢骨の長さの比率を分析した結果、ティラノサウルスの後肢は高速疾走に向いた形態から長距離歩行に適した形態へ進化する傾向があり、あまり速くはなかったという説がある。歩幅と体軸の回転性を追求した疾走型生物の場合、四肢骨は大腿部(もも)に対して下腿部(脛から足先)の方が圧倒的に長い。しかしティラノサウルスは、大腿と膝下の差が縮まりつつあった(成体の比率は約1:1.2)。そうした変化は大型化するに従って脛の成長が鈍化する事で発生したらしい。この事実から、ティラノサウルスは疾走型から長距離歩行型に移行していったと説明される。その推定速度は15 - 34km/hであるが、それでもトリケラトプストロサウルス等の角竜を追いかけるのには十分であったのではないかと論じられている[25]。また近年の研究では角竜の前足は走行に適していないことが判明している。
一方でティラノサウルスは大型恐竜の中では下腿部の比率が大きい恐竜の一種でもある(アロサウルスなどを含むカルノサウルス類と比べると明らかに比率は上回っている)。これはティラノサウルスの中足骨が他の大型肉食恐竜よりずっと長いからである。また、現生するいくつかの捕食動物より下腿部の比率は大きい(ライオンを上回り、ウマよりやや劣る)。なお、生物は進化の過程で大型化するにつれ異形生長(アロメトリックグロウ)するため、必ずしも四肢骨の比率変化が疾走型から長距離歩行型への移行と結び付くわけではない。
速度30km/h前後説
マンチェスター大学のビル・セラース(Bill Sellers)はティラノサウルスの筋骨格のコンピュータ・モデルを作成し、走行のシミュレーションを行った。その結果、体重6tのティラノサウルスは28km/hで速度で走行できるという結果を得たとした[26](セラースは2007年の論文発表前にシミュレーション結果をWEB上に公開している[27][注 5])。また、ティラノサウルス以外にも3種類の現生動物とアロサウルス、ディロフォサウルスヴェロキラプトルコンプソグナトゥスの最高速度を算定したが、現生種の算定速度は実際のものと一致した。また、アロサウルスのモデルでも発見された足跡化石に一致する歩幅と速度が算定されている。これは現在最も中立的な説の一つであり、筋肉量、速筋・遅筋の割合、筋力などのパラメータはどれも推測される範囲の中間値を使っている。また、2002年にハッチンソンらが発表した鈍足説と違い、筋肉の弾性要素や収縮速度及び速筋や遅筋などがモデルとして考慮されている。算定された速度は29km/hであるが、前述のようにパラメータが中間的であるため、これより速い可能性も遅い可能性もありえる。論文中には、速筋の割合や筋肉量によってどのように最高速度が変化するかのグラフが記載されており、それによると最低値で20km/h、最高値で50km/hである。また2015年には、やはり時速30kmほどの走行が可能だったとする論文が発表されている[28]神奈川大学宇佐見義之は、ティラノサウルスの腰から下の筋骨格モデルを作製して仮想空間で数千万回の走行シミュレーションと衝撃耐久シミュレーションを行い、約51km/hを超えると衝撃に脚が耐えられないと判明したことから、現実的には時速36km/h程度で走ることができただろうと彼は主張した[26]
時速30km/h前後という数値は、以前考えられていたよりもティラノサウルスの走行性能が他の大型獣脚類(例カルカロドントサウルス科)に匹敵しうる事も示している。さらに時速30kmという値は、獲物とされるエドモントサウルスを追跡するにも十分だった[28]

食性[編集]

白亜紀後期マーストリヒチアン最末期の数百万年に生息したティラノサウルスは、非常に強力な頂点捕食者であり、1億年以上に渡った捕食者と獲物の軍拡競争おける一つの完成形だった。それは最強の植物食恐竜と名高いトリケラトプスとの関係を見ても明らかである[29]

腐肉食説

現在では概ね否的されているが、かつてはティラノサウルスなどの大型獣脚類は腐肉食動物(スカベンジャー)だと考えられていた時期もあった。古くはローレンス・ランべが1917年に提唱し、その根拠は大型獣脚類の歯があまり摩耗していなかった事にある[30][注 6]、最近では米国人古生物学者ジャック・ホーナーのスカベンジャー(scavenger、腐肉食者)説が有名である。ただし、この説は一般向けの出版物やテレビ番組[注 7]などでよく取り上げられるものの、ホーナー自身一報たりと論文にしておらず、学説としてティラノサウルス腐肉専門説なるものは存在しない。これらの説では下記のような主張をもってティラノサウルスを腐肉食専門であったと断じている。

  • 獣脚類の歯に摩耗があまり確認されていない[11][30]
  • 極度に退化した前肢は、草食恐竜を襲撃するには明らかに不利である[11]
  • 発達した嗅覚はハゲワシコンドルのような腐肉食動物の特徴である[31]
  • 大きな体躯は他の肉食動物を獲物を取り合うのに有利だった[注 8][32]
  • 歯の形状がハイエナのように骨を噛み砕くのに適しており、骨の中に残った骨髄を摂取することも可能であった。
  • 当時の温暖な環境は今とは比べるまでもなく草食動物に快適でその数が多かったため、ティラノサウルスは腐肉に困らなかった。
  • ティラノサウルスは遅速で機敏さに欠けるため、素早い草食恐竜を追いかけることは不可能であった(“後ろ脚”を参照)。

ただしこれらの主張に対しては数多の問題点が指摘されている。まず獣脚類の歯に摩耗が確認されていないという前提は既に成立しておらず、ティラノサウルスを含め全ての大型獣脚類の歯で摩耗が確認されている[11]。また、前肢を使用せずとも大きな顎と歯を上手く利用すれば狩りは可能で[11]、発達した嗅覚や骨を噛み砕ける歯も活動的な捕食者であった事を否定する材料にはならない。そもそも、ハイエナはライオンよりも優秀な肉食動物である[33]。また、化石の数から見積もられる草食恐竜と肉食恐竜の比率は現在の自然界のものと大差は無い。走行速度については諸説あるが、スカベンジャー説の論拠には反駁されやすいものが多い。

さらに、ティラノサウルスが積極的に狩猟を行っていたことを支持する証拠・論拠も多数存在している。まずエドモントサウルストリケラトプスの化石には、ティラノサウルスに噛み付かれた後も生存し、治癒していたことを示すものが発見されている[34][35]。これは、本種が生きた獲物を襲うという事実があった証拠と見ることができる。また、当時の北アメリカに存在した恐竜のうち角竜は全体の約8割を占めていたようで、生態系のバランスを保つためには相応の捕食動物がいたはずであると推論されるが、1トン以上の体重を持ち、トリケラトプスやエドモントサウルスのような大型植物食恐竜を襲撃することのできた恐竜は今のところティラノサウルスしか発見されていない[注 9]。なお大型角竜の化石だけでなく、本種同士が共食いをしていた痕跡を残す化石も発見されており[36]、近年発見されたこれらの証拠は、ティラノサウルスが凶暴な捕食者であった可能性を高く示している。さらにティラノサウルスは成長期に非常に早いスピードで成長し[注 10]高代謝であったとされるため、腐肉のみでそれを維持できるとは考えにくい。近縁種の研究によれば、鋭い嗅覚も夜間や森の中での狩猟において真価を発揮したのではないかと考えられている[37]。これらを根拠として現時点での総合的な推測としては、大多数の現生の肉食動物と同様に、腐肉があれば利用したスカベンジャーであると同時に獰猛なプレデターであったと仮定されるケースが多い。また本種が残した思しき巨大な糞化石(コプロライト)が見つかっており、内部には餌食になった植物食恐竜の骨片が大量に含まれていた。これは本種の顎の力が強大である事を示すと共に、消化にかける時間がワニのような爬虫類よりも早く、むしろ哺乳類や鳥類に近い消化器官を持っていた事を示唆している[38]

もっとも、肉食動物の多くが捕食と腐食の両方を行っており、それは肉食恐竜も同様であったと考えられる。こうした数多の研究から、相手が植物食性動物であれ、自らよりも小型の動物食性動物であれ、死骸であれ、ティラノサウルスや他の多くの肉食性獣脚類は、種ごとの細かな割合こそ不明なれど、概ね狩りと死体漁りの両方を行っていたと考えられている[11][39]

とあるハドロサウルス科の椎骨には、ティラノサウルスの歯が食い込んでおり、生きた獲物を襲った直接の証拠の1つでもある[40]

体格[編集]

人と巨大な獣脚類のスケール比較。
ティラノサウルスは青色。
人と様々なティラノサウルス標本の大きさ比較

骨格標本から推定される成体の体長は約11 - 13m、頭骨長は約1.5mで、その体重は概ね6 - 9tと推測されている(体重に関しては異説も多く最低3tから最大14tまで幅がある)。発見されているティラノサウルスの化石はそれほど多くはなく、2001年の時点では20体程度であり、そのうち完全なものは3体のみである。

当時の北米生態系には、ティラノサウルスに並ぶ肉食性の大型獣脚類は存在していなかった。これはジュラ紀にアロサウルスケラトサウルストルボサウルスなどが共存したのとは対照的である。また前述のようにティラノサウルスの亜成体は非常に敏捷であり、かつ寿命における亜成体の時期がかなり長いため、本種のみが当時の生態系の中〜大型肉食恐竜のニッチを占める、一種の寡占化が起きていた[41]

病理[編集]

多くのティラノサウルスの顎の化石には無数の病変の痕跡が残されている。当初この病変は別のティラノサウルスの個体に襲われた負傷だと考えられていたが、後の研究で、ニワトリシチメンチョウなどの現生鳥類の顎に見られる病原性原虫トリコモナス・ガリナエによる病変に酷似していることが明らかになった。トリコモナス・ガリナエは顎の骨を変形・破壊する生態を持ち、同様の生態を持つ生物にティラノサウルスが苦しめられていたことが示唆されている[11]

形態[編集]

頭部[編集]

ティラノサウルスの上下のには鋭い歯が多数並んでいるが、他の肉食恐竜と比べると大きい上に分厚く、最大で30cmにも達する。また、餌食となったとみられる恐竜の骨の多くが噛み砕かれていたことから驚異的な咬合力[注 11]を持っていたと考えられ、その力は少なくとも3トン、最大8トンに達したと推定される。これらの事からティラノサウルスは獲物に対し、他の肉食恐竜のように噛み付いて切り裂いたり、出血死を狙う方法は用いず、短時間で仕留めていたと考えられている。

ティラノサウルスの歯

ティラノサウルスは各部位によって僅かながら歯の分化が進んでいたとされる。特に門歯は断面が特徴的なD字型をしており、ティラノサウルス類を見分ける上での指標になっている。前上顎歯数は4、上顎歯はティラノサウルス類ではティラノサウルス・レックスが最も少なく11本。下顎歯もT.rexが最少の11本である。頭蓋は同じ大きさの他の獣脚類に比べて明らかに幅広であり、特に後眼窩部の張り出しが著しい。吻部も丸みを帯びた広い形になっている。

ティラノサウルスの生物学的特徴は数多存在する。だが、中でも異彩を放ち、本種を本種足らしめているのが、その圧倒的な咬合力(噛む力)である。推定方法によって多少の誤差は見受けられるものの、本種の咬合力は、陸上生命史どころか地球上の生命史においてもトップクラスの数値を叩き出している。例えばグレゴリー・エリクソンらの研究によると、約8500 - 35000ニュートンと推定されている[42]。この数値は現生の大型クロコダイルや他の獣脚類(ギガノトサウルスなど)を軽く凌駕していた。エミリー・レイフィールドらによる有限要素解析法(EFA)を用いた力学的研究では、ティラノサウルスの頭骨は獲物などの骨を噛み砕いた際に発生する応力に耐えられることが示された[43][19]

胴体[編集]

脊椎骨数は、頚椎:10、胴椎:13(ただし、第13胴椎は僅かに仙椎的に変化している)、仙椎:5、尾椎:35-44。頚椎、胴椎といくつかの仙椎は側腹腔(pleurocoel)を生じ、椎体にはcamellate構造がある。つまり、含気化pneumatization)が進んでいるのである。

他のテタヌラ類同様、恥骨の遠位部が前後に長く伸びるが(ピュービックブーツ(pubic boot)と呼ばれる)、ティラノサウルスの仲間はこれが特に巨大である。

四肢[編集]

体の大きさに比して前肢は異常に小さく、指が2本あるのみで、用途は未だにはっきりとしていない。ただし、その大きさのわりにはかなり大きな力を出せたことがわかってきている[注 12]。逆に頭部は非常に大きく、それを前肢の代わりに上手く活かしていたのではないかと考えられている。また、進化の過程で体の前方が重くなったため、前肢を短く軽くすることでバランスを取ったとする見解もある。

ティラノサウルスとその類縁種(ティラノサウルス上科)は、足の速いオルニトミモサウルス類ダチョウに似た恐竜群)と共通の特徴であるアークトメタターサルを有していた。アークトメタターサルとは、第三中足骨が、第二、第四中足骨によって挟み込まれ、上端が押しつぶされる形態のことを指す(メタターサル〈metatarsal〉は中足骨のこと)。近年の研究[いつ?]によると、第三指骨および中足骨に負荷が加わると靭帯の働きにより第二、第四中足骨が中央にまとめられ、負荷の方向を一直線にすることで俊敏性を増すのに役立っていたと考えられている。また靭帯の損傷も防げたのではないかと推測される。このアークトメタターサルはオルニトミモサウルス類との共通先祖から受け継いだ形質と思われていたが、それを持たないティラノサウルスの先祖種の発見から現在では収斂進化によるものとされている。

尾椎[編集]

尻尾はテタヌラに共通した細長く、内部の骨が絡み合った構造をしていた。そのため、より基板的な獣脚類であるケラトサウルスよりも柔軟性(グネグネとした動きは不可能)は失われていたが、それでも撓るような動きは可能であった[44]

かつては尻尾の付け根にある血道弓と呼ばれる骨の位置から、オス・メスを判断できると考えられ、例えば"FMNH PR-2081"(スー)はメスだと判断されてきた。しかし今では根拠とされていた血道弓の配置が全く異なることが判明し、スーをメスと断定する根拠は失われてしまった[45]

ティラノサウルスは恐竜の中でも特に尾大腿筋肉が発達していた。尾大腿筋肉とは大腿骨(太もも)から尻尾の付け根にかけて伸びる太い筋肉であり、ティラノサウルスが走る際の主電源、言わばエンジンのような役割を果たしていたと考えられている。そのためアロサウルスのような他の大型獣脚類に比べ、ティラノサウルスは強い脚力を持っていたと考えられている[46]

生態[編集]

注意事項

先に述べておくが古生物の行動は実物を観察できないため、どうしても不確定な部分が発生する。そのため生態の項の多くは可能性の範疇であることを忘れてはならない。

遊び[編集]

絶滅動物としては非常に珍しいことに、ティラノサウルスは時たま遊んでいた可能性が指摘されている。というのも餌食と思しきケラトプス科の骨に不自然な噛み傷が多数残されていたからである[47]。 絶滅動物である以上ティラノサウルスが本当に遊んでいたのかは判断がつかないところではあるが、ティラノサウルスのような上位の捕食者は少なからず時間的な余裕がある事やティラノサウルスの脳が大きいこと、現生の鳥類やワニが複雑な行動をする事から考えると、ティラノサウルスも日々の生活において何らかの娯楽を求めていたのかもしれない[47]

食性[編集]

1990年にアメリカで発掘された化石から骨が丸く溶けている箇所が確認されたことから痛風であったとみられ、赤身肉と内臓肉を多く食していたためと考えられている[48][49]

社会性[編集]

ティラノサウルスは以前はトラなどの現生肉食動物の様に単独で行動していたと考えられていた。しかし近年では、家族または同種族の様々な世代で集団を構成し、社会生活を営んでいたのではないかとする意見もある[11][50]。この説は大型獣脚類でも集団化石が見つかっていることや(例→アルバートサウルスマプサウルス)、後ろ脚の骨に歩行困難と思われるほどの骨折があるにも関わらず、それが治癒した形跡のある個体が発見され、狩りができない期間に仲間が餌を運んでいた可能性があることに基づく推論である。

親子による狩り説[編集]

初出・メディア展開

この説はフィリップ・カリーがティラノサウルスの生体的特徴や近縁種の集団化石から推測した話が元になっている。なおカリーの推測は、トーマス・ホルツの書いた『ホルツ博士の最新恐竜事典』でも確認でき[51]、とりわけNHKが恐竜特番を組む際に採用することが多い[52][53]。他にはディスカバリーチャンネル恐竜再生でも取り上げられている。

説の前提・概要

この説は前述の鈍足説などを前提とし、成体の走行能力を10-15km/hと獲物であるトリケラトプスやエドモントサウルスよりもティラノサウルスの走行能力が低かったとする前提に基づく[54]

ティラノサウルスの咬合力は3t以上と非常に強力で[55] [注 13])現在の地球で最も強い咬合力の持ち主であるワニの記録(1トン)をしのぎ、トラック鉄格子をも砕いてしまう強さである。しかし成体のティラノサウルスは鈍足であると考えられるため、簡単には獲物に接近戦できない。そこで、小型かつ軽量なため機敏な動作ができる子供が獲物を親の元まで追い立てたところで親が仕留めていたのではないか、との説明がなされている。

問題点
  • 実際には獲物の大型植物食恐竜のほうが鈍足だったこと。なおエドモントサウルスについては時速30km前後と成体のティラノサウルスと互角の敏捷性があったらしい[56]
  • せいぜい体重1トンの亜成体が体重4-5トンを軽く超える大型恐竜を脅せるのか?

ただし最近では亜成体の咬合力が従来の予想以上であった可能性がある[57]

  • 群れに子供がいて初めて成り立つ狩猟方法であること。

その他の可能性[編集]

  • 狂乱索餌
大量の獲物(もしくは死体)によって一帯の肉食動物が自然と集結し、貪るように獲物へ向かっていく行動(詳しくは狂乱索餌を参照)。これに近い行動ならば、群れの存在と集団での狩りを説明できるかもしれない[要出典]

化石の評価[編集]

かつてはシカゴのフィールド自然史博物館に展示されているスー(ティラノサウルス)と呼称される個体が約10億もの高値で落札され、化石史上最も高額とされていたが、2020年にスタン(ティラノサウルス)の落札額がそれを超えた[58]

2012年5月、アメリカのオークションにティラノサウルスの骨格化石が出品され105万ドルで落札されている。ただし、この標本は、モンゴルから密輸されたことが明らかになり、後日、差し押さえを受けている(この化石はティラノサウルスではなく、タルボサウルスとされることもある種のものである。記事ではティラノサウルスと紹介している)[59]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 約6,500万年前(K-T境界上)の大陸配置図(K-T (65Ma))。この時までの一時期をティラノサウルスは左上の大陸で生きていた。- Mollewide Plate Tectonic Maps - Dr. Ron Blakey[出典無効]
  2. ^ 本種の他にタルボサウルスギガノトサウルスカルカロドントサウルススピノサウルスなどが史上最大級とされているが、その多くは全長が長いだけであり、体重はティラノサウルスに遠く及ばない
  3. ^ 「暴君」は近代的な語義。本来のギリシア語の意味については僭主を参照のこと。
  4. ^ 走行運動は脚の垂直方向に大きな荷重をかけ、人間の場合は体重の2.5倍ほどの荷重が立脚相中期にかかるとされている。もし、体重6tのティラノサウルスの脚にその2.5倍の荷重がかかるとすると、左右の脚に体重の86%ほどの筋肉が必要になると論文中には述べられている。筋肉量は各関節にかかるトルクと関節から推定されるモーメントアームから計算されている。必要となる片足の筋肉の内訳は、股関節伸展筋が体重の15%、膝関節伸展筋が4%、足首関節伸展筋が15%、屈指筋が9%であり、合計43%必要であると算定されている。そのような筋肉量はありえないので、ティラノサウルスは走れないと結論付けられた。ただし、現生のダチョウのような大型陸鳥では筋肉と腱などの連動性が下肢の筋肉量を小さく抑えるのに役立っているが、ティラノサウルスの筋肉の弾性要素と腱の連動性については不確定要素が多かったため、上のハッチンソンの計算では無視されている。
  5. ^ 簡単なティラノサウルスの筋骨格モデルを作成した結果、体重6トンのティラノサウルスは最高25 - 54km/hで走れると書かれている。ムービーで公開されているモデルは38.5km/h(10.7m/s)である。
  6. ^ なお説の発端はティラノサウルスではなく近縁のゴルゴサウルスである
  7. ^ 新説 Tレックス」(制作:ディスカバリーチャンネル)など
  8. ^ 現生の大型肉食獣のライオンは、地域によっては獲物の半数以上をハイエナから強奪している
  9. ^ ダコタラプトルは鉤爪こそ大きいものの、体格は華奢であり、そもそも全長5メートル弱であった
  10. ^ 17歳ごろには1日で体重が1-2キロも増えたらしい
  11. ^ 上下の顎の咬み合わせの力をいう。
  12. ^ 片手で200kgのピアノを持ち上げられるとされる。
  13. ^ 咬合力については諸説あるが、巨大な板皮類であるダンクルオステウス首長竜に属するクロノサウルスはより強かった可能性が高い。前者は5,300kg、後者は2,000 - 3,000kgあったと推定されている(アゴ最強伝説およびアゴ最強伝説2)。

出典[編集]

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関連項目[編集]

ティラノサウルスを題材とした事物(名称のみのものも含む)

外部リンク[編集]