スピノサウルス亜科

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スピノサウルス亜科
スピノサウルスの全身骨格
地質時代
中生代前期白亜紀バレミアン期後期白亜紀セノマニアン期
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
亜綱 : 双弓亜綱 Diapsida
下綱 : 主竜形下綱 Archosauromorpha
上目 : 恐竜上目 Dinosauria
: 竜盤目 Saurischia
亜目 : 獣脚亜目 Theropoda
階級なし : 鳥吻類 Averostra
下目 : テタヌラ下目 Tetanurae
: スピノサウルス科 Spinosauridae
亜科 : スピノサウルス亜科 Spinosaurinae
学名
Spinosaurinae
Sereno et al, 1998

スピノサウルス亜科 (スピノサウルスあか、学名:Spinosaurinae)は、恐竜の一分類群で、獣脚亜目スピノサウルス科に分類される亜科イリタトルオキサライアスピノサウルスシギルマッササウルス等を含む。帆が小型であったか、あるいは帆を持っていなかったバリオニクス亜科と違い、ほとんどの属が大型の帆を持っていた。

概要[編集]

スピノサウルス亜科の円錐形の長い歯は鋸歯状の縁を持たず、獲物を刺して確保するのに適していた。これらの歯は、肉を切り裂くのに向いた他の獣脚類のものとは異なった。スピノサウルス科は既に前期白亜紀の間に拡散を遂げていた。セレノらは1998年に、テチス海が開いたためスピノサウルス亜科が南で、バリオニクス亜科が北で進化したと提唱した[1]。これに続き、2005年にはマカドとケルナーがスピノサウルス亜科はアフリカから南アメリカへ広がったと仮説を立てた。バリオニクス亜科にはバリオニクスとスコミムス、スピノサウルス亜科にはスピノサウルスやシギルマッササウルスおよびオキサライア、シアモサウルス、イクチオヴェナトル、イリタトル、アンガトラマが分類されている。スピノサウルス亜科は鋸歯を持たない真っ直ぐな歯が広く間を開けて並んでいる点が共通しており、これは上顎骨の片側に鋸歯のある曲がった歯が密に並ぶバリオニクス亜科と異なる。

分類[編集]

この系統は2021年時点での系統。

メガロサウルス科

スピノサウルス科
ヴァリボナヴェナトリクス
バリオニクス亜科
イベロスピナス
バリオニクス
ケラトスコプス族
スコミムス
リパロヴェナトル
ケラトスコプス
スピノサウルス亜科
カマリラサウルス
イクティオヴェナトル
イリタトル
スピノサウルス族
シギルマッササウルス

"スピノサウルス B" (=?cf. シギルマッササウルス/スピノサウルス sp.)

MSNM-V4047 (=?cf. シギルマッササウルス/スピノサウルス sp.)

FSAC-KK11888 (スピノサウルス sp.)

スピノサウルス holotype

脚注[編集]

  1. ^ Chris T. Barker; David W. E. Hone; Darren Naish; Andrea Cau; Jeremy A. F. Lockwood; Brian Foster; Claire E. Clarkin; Philipp Schneider et al. (2021). “New spinosaurids from the Wessex Formation (Early Cretaceous, UK) and the European origins of Spinosauridae”. Scientific Reports 11. doi:10.1038/s41598-021-97870-8. https://doi.org/10.1038/s41598-021-97870-8. 

関連項目[編集]