八代駿
やしろ しゅん 八代 駿 | |
---|---|
プロフィール | |
本名 |
鈴木 基弘 すずき もとひろ |
性別 | 男性 |
出生地 | 日本・岡山県津山市 |
死没地 | 日本・東京都墨田区 |
生年月日 | 1933年2月19日 |
没年月日 | 2003年6月25日(70歳没) |
血液型 | A型[1] |
職業 | 俳優、声優、ナレーター |
事務所 | テアトル・エコー(最終所属) |
公称サイズ([2]時点) | |
身長 / 体重 | 170 cm / 54 kg |
俳優活動 | |
活動期間 | 1950年代 - 2003年 |
ジャンル | テレビドラマ、映画、舞台 |
声優活動 | |
ジャンル | 特撮、アニメ、吹き替え、ゲーム、ナレーション |
八代 駿(やしろ しゅん、1933年2月19日[3][4] - 2003年6月25日[5][4])は、日本の男性俳優、声優、ナレーター。本名:
岡山県津山市出身[4]。テアトル・エコーに所属していた[4]。
生涯
明治大学政治経済学部在学中に「やまびこ会」に参加[6][5]。卒業後、やまびこ会を発展させた劇団テアトル・エコー創設メンバーの一人として活躍[4]。ラジオ全盛期にはラジオドラマにも多数出演[6]。
2003年6月25日、脳梗塞のため東京都墨田区の病院で死去[7]。70歳没。遺作は1992年から10年以上にわたって演じ続けた『くまのプーさん』の長編『くまのプーさん 完全保存版II ピグレット・ムービー』(2003年制作)であった。
ゲームとしての遺作は水木しげる生誕80周年記念として発売された、PlayStation 2版ゲーム『ゲゲゲの鬼太郎 異聞妖怪奇譚』の吸血鬼エリート役である。
八代の死後、八代が参加した『くまのプーさん 完全保存版II ピグレット・ムービー』、『ジャングル・ブック2』、『シャンハイ・ナイト』が相次いで公開された。上記の3作品はいずれも2003年上旬に公開され八代が亡くなるまでに吹替制作が行われた作品である。
特に印象に残った役に『いなかっぺ大将』の西一役を挙げている[6]。
人物・特色
声域は高く、ニュアンスを変えることによってさまざまな役を演じ分けた[5]。
特撮テレビ番組「仮面ライダーシリーズ」(初代『仮面ライダー』から『スーパー1』まで出演)に登場した怪人役でも知られ、50体以上の怪人を演じた[5]。女怪人の声も演じたことがある。
八代は『くまのプーさん』のプーの専属声優であり、アニメだけではなく、東京ディズニーランドにおけるプーのナレーションなども担当、長年にわたって演じ続けた。また、プーさんの声はブエナ・ビスタ版の2代目で、初代プーさん役の吉村ようが1991年に死去したため八代が代わって担当した。なお、八代は劇場公開版の吹替ではゴーファー役だった。プーさん役は山田康雄。
後任
八代の死後、役を引き継いだ人物は以下の通り。
後任 | 役名 | 概要作品 | 後任の初担当作品 |
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亀山助清[注釈 1] | プー[注釈 2] | 『くまのプーさん』 | 『くまのプーさん/ルーの楽しい春の日』 |
竹本敏彰 | |||
長嶝高士 | ビッグ・ザ・キャット | 『ソニックシリーズ』 | 『ソニックX』 |
田中亮一 | ゴースター | 『仮面ライダーシリーズ』 | 『仮面ライダー 正義の系譜』 |
ギリザメス | |||
ミミズ男 | |||
サソリトカゲス | |||
関智一 | ギリザメス | 『スーパーヒーロー大戦GP 仮面ライダー3号』 | |
武田幸史 | トムの男性主人 | 『トムとジェリー』 | 『トムとジェリー ショー』 |
宝亀克寿 | ミスター・ドース・ジュニア | 『メリー・ポピンズ』 | 『メリー・ポピンズ リターンズ』 |
出演
太字はメインキャラクター。
俳優業
テレビドラマ
- 赤穂から来た浪人
- 英語屋さん
- 雑居時代 第2話 - 梅田
- 佐渡の恋唄
- 夜の蝶 - 雪雄
- 大盗賊(1974年)第5話 - 町人
- 太陽にほえろ!
- 第158話「顔」(1975年) - 目撃者
- 第175話「偶像」(1975年)
- 第196話「言葉の波紋」(1976年)
- 第275話「迷路」(1977年)
- 第353話「ラスト・チャンス」(1979年)
- 第403話「罪と罰」(1980年)
- 夜の配役
- 伝七捕物帳(1976年)
映画
舞台
- 表裏源内蛙合戦
- ザ・スティング
- 雰囲気のある死体
特撮
- バンパイヤ 第17話「パンク・マシン大作戦」(1969年)
- 突撃! ヒューマン!!(1972年) - 平井安兵衛
- ザ・カゲスター 第15話「少年サタン隊 ザリガニアン作戦!」(1976年) - 警官
声優業
テレビアニメ
- 1963年
-
- 鉄腕アトム (アニメ第1作)(ノールス・ヌケトール記者)
- 1966年
-
- 遊星少年パピイ(ゾロ)
- 1967年
- 1968年
- 1969年
-
- 海底少年マリン(スパイA、スラック、13号)
- ひみつのアッコちゃん(ガア坊)
- 1970年
- 1971年
- 1972年
- 1973年
-
- エースをねらえ!(サブ)
- 空手バカ一代(吹雪)
- けろっこデメタン(キャール)
- ゼロテスター(ヤン[9])
- ドラえもん(日本テレビ版)(骨川スネ夫)
- 山ねずみロッキーチャック(かけすのサミー)
- 1974年
-
- 小さなバイキングビッケ(ゴルム[10])
- 1975年
-
- 元祖天才バカボン
- みつばちマーヤの冒険(カメムシ)
- 1976年
- 1977年
- 1979年
-
- 海底超特急マリンエクスプレス(デューイ)
- さすらいの少女ネル(ブラス)
- シートン動物記 りすのバナー(しまりす)
- ドラえもん (テレビ朝日版第1期)
- ルパン三世 (TV第2シリーズ)(早野勘平)
- 1980年
- 1983年
-
- Dr.スランプ アラレちゃん(ケンネル)
- 1985年
-
- ルパン三世 PartIII(宝くじ抽選会の司会)
- 1999年
-
- 星方天使エンジェルリンクス(ドルチェ)
劇場アニメ
- 1969年
-
- 長靴をはいた猫(レーモン)
- 1972年
- 1980年
-
- 11ぴきのねこ(ネコE)
- 1983年
-
- まんがイソップ物語(都会のネズミ)
- 1985年
- 1986年
-
- 11ぴきのねことあほうどり(山猫)
- 1987年
-
- 王立宇宙軍 オネアミスの翼(スピーカーの声)
- 2001年
特撮
- 1967年
-
- 光速エスパー(ギロン星人)
- 1968年
- 1969年
-
- 怪奇大作戦(第17話の漁師)
- 1971年
-
- 宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン(ズノウ星人)
- 帰ってきたウルトラマン(第34話のラジオアナウンサー)
- 仮面ライダー(1971年 - 1973年、アマゾニア、キノコモルグ、ゴースター、ハエ男、ユニコルノス、ミミズ男、再生ハリネズラス、ギリザメス、ギラーコオロギ、アブゴメス、モスキラス、サソリトカゲス、サボテンバット、再生ガニコウモル、再生ムカデタイガー)
- ミラーマン(第1話の緊急情報)
- 1972年
-
- 劇場版『仮面ライダー対じごく大使』(再生カブトロング)
- 変身忍者 嵐(1972年 - 1973年、カマキリガラン、ノミドクロ、カワウソ、スフィンクス、再生フランケン、バックベアード、ゴーストファーザー)
- 1973年
-
- 仮面ライダーV3(1973年 - 1974年、イカファイア、コンピューター、ピッケルシャーク、第12話のデストロン司祭、バーナーコウモリ、ウォーターガントド、プロペラカブト、ワナゲクワガタ、カメラモスキート、オニビセイウチ、オニヒトデ、第51話のラジオのアナウンサー、再生オニビセイウチ)
- 劇場版『仮面ライダーV3対デストロン怪人』(タイホウバッファロー、再生ピッケルシャーク)
- 1974年
-
- SFドラマ 猿の軍団(チップ、ポップ)
- 仮面ライダーX(キクロプス、マッハアキレス、アルセイデス、サソリジェロニモ、カメレオンファントマ、タイガーネロ)
- 劇場版『五人ライダー対キングダーク』(再生マッハアキレス、再生キクロプス、再生アルセイデス、再生ヒュドラー)
- 仮面ライダーアマゾン(ワニ獣人)
- 1975年
-
- 仮面ライダーストロンガー(奇械人ゴロンガメ、カマキリ奇械人、奇械人エレキイカ、奇械人アリジゴク、ドクロ少佐〈2代目〉)
- 1976年
-
- アクマイザー3(ナメナメーダ)
- 宇宙鉄人キョーダイン(ボーガン)
- がんばれ!!ロボコン(ロボイヌ〈2代目〉)
- 5年3組魔法組(MJくん)
- ザ・カゲスター(カメレオン男、カマキラー、ゴリオリバー、ナメクジーガー、オウムラーダ)
- 超神ビビューン(ビリン)
- バトルホーク(とび歯車、メゴラ)
- 1977年
-
- 円盤戦争バンキッド(シィベス少将)
- 1979年
-
- スカイライダー(サソランジン)
- 1980年
-
- 仮面ライダースーパー1(1980年 - 1981年、エレキバス、ガニガンニー、ジョーズワニ、ツタデンマ、グラサンキッド、フランケライター、ゴールダー)
- スカイライダー(シビレイジン、ドクガンバ、ヒルビラン、ヒカラビーノ、オカッパ法師、ゾンビーダ、アブンガー、ザンヨウジュー)
- 劇場版『仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王』(ジャガーバン、怪人二世部隊)
- 1981年
-
- 劇場版『仮面ライダースーパー1』(再生ファイヤーコング、再生黄金ジャガー)
- 1983年
-
- ペットントン(ジャモラー)
- 1984年
-
- 超電子バイオマン(メッサージュウ)
- 1985年
-
- 兄弟拳バイクロッサー(ジェロニモ、タンクボンブ、フォーカスマン、ヒャクメガン、カラス、フデバコン)
- 1996年
-
- 激走戦隊カーレンジャー(WW〈ワーワー〉ワリッチョ)
- 1998年
-
- 星獣戦隊ギンガマン(ゲルトゲルト)
吹き替え
映画
- 悪党(ジャン・ロシュフォール)
- 雨に唄えば(コズモ〈ドナルド・オコナー〉)※NHK版
- アンナ・カレーニナ (1967年の映画)
- 外套 (1959年の映画)
- 帰郷 (1971年の映画)(アルトゥール〈ゴキブリの王様〉〈ウラジーミル・バーゾフ〉)
- 傷だらけの栄光(ロモロ〈サル・ミネオ〉)※NET旧録版
- 地獄への逆襲(クレム〈ジャッキー・クーパー〉)※テレビ旧録版
- シャンハイ・ナイト(議長)
- 重戦車総攻撃(フェアチャイルド〈ハンク・ジョーンズ〉)※NET版
- スイスファミリーロビンソン(アーンスト)※劇場公開版
- スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲(ザミュエル・レノックス艦長〈ジョン・ディクス〉)※劇場公開版(DVDリミテッドエディション収録)
- 戦争と平和 ※ビデオ版
- 賭博者(1958年の映画)
- ドラゴン怒りの鉄拳(ウー〈ウェイ・ピンアオ〉)※TBS版
- ナイト・オブ・ザ・リビングデッド(リポーター)
- 何かいいことないか子猫チャン(ヴィクター〈ウディ・アレン〉)※TBS版
- ハムレット (1964年の映画)
- ハロー・ドーリー!(バーナビー・タッカー〈ダニー・ロッキン〉)※LD版
- ピンク・キャデラック(モーテルのフロント〈ジェームズ・クロムウェル〉)※ソフト版
- 復活 (1960年の映画)
- 不思議の国のアリス(いかれ帽子屋〈ロバート・ヘルプマン〉)※VHS版
- マペットめざせブロードウェイ!(ズート)※FOX版
- メリー・ポピンズ(ミスター・ドース・ジュニア〈アーサー・マレット〉、ペンギン・ウェイター)※ソフト版
ドラマ
- アルフ(ギリガン〈ボブ・デンバー〉)
- ギリガン君SOS(ギリガン〈ボブ・デンバー〉)
- V(ウイリー〈ロバート・イングランド〉)※ソフト版
- 名探偵ポワロ(ホテルのボーイ)
- パパは何でも知っている(バド)
アニメ
- アナスタシア
- アラジンシリーズ(ファザール)
- アラジン(宝石屋)
- アラジン ジャファーの逆襲(宝石屋、盗賊)
- アラジン完結編 盗賊王の伝説(盗賊)
- アラジンの大冒険
- クマゴロー(ナレーター)
- くまのプーさん(プー〈2代目〉)
- くまのプーさん 完全保存版 ※ブエナ・ビスタ版
- くまのプーさん クリストファー・ロビンを探せ!
- ティガー・ムービー プーさんの贈りもの
- くまのプーさん みんなのクリスマス
- くまのプーさん 完全保存版II ピグレット・ムービー ※遺作
- 新くまのプーさん
- ザ・ブック・オブ・プー
- プーさんとはちみつ(ゴーファー) ※劇場公開版
- コルドロン
- ジャングル・ブック(カー)
- ジャングル・ブック2(カー)
- 白雪姫(狩人)
- スヌーピーとチャーリーブラウン(ピックペン)
- ダンボ ※1983年再公開版
- トイ・ストーリー(レニー)
- トムとジェリーシリーズ
- TBS版(旧吹替版)(トム)
- トムとジェリー大行進(オオカミ・トムの主人)
- ビデオ版(ジョージ)
- ハウス・オブ・マウス(カー)
- バットマン(スミス)
- バンビ(モグラ、ウシガエル)
- 秘密探偵クルクル(モコモコ)
- 101匹わんちゃん(パーシバル・フォウンスウォーター)
- わんわん物語(ペドロ、教授、ジムの友人)
人形劇
ゲーム
- 1991年
-
- コブラII 伝説の男(ダック 他)
- 1998年
-
- ソニックアドベンチャー(ビッグ・ザ・キャット〈初代〉)
- 2000年
-
- ソニックシャッフル(ビッグ・ザ・キャット〈初代〉)
- 2002年
- 2003年
-
- ゲゲゲの鬼太郎 異聞妖怪奇譚(吸血鬼エリート)
- ソニックアドベンチャーDX(ビッグ・ザ・キャット〈初代〉)
- 2013年
-
- キングダム ハーツ HD 1.5 リミックス(プー)※ライブラリ出演
CD
- 宝島(ベン・ガン)
ラジオ
- ラジオおもしろデータバンク ※締めのセリフは「ほんじゃ、また。」
ナレーター
- 太陽の恋人
- 金曜スペシャル『ヌーディスト村潜入』特集(東京12チャンネル)
- 激闘!カンフーチェン
その他
- こどもにんぎょう劇場「おばけガスのはくぶつかん」
- 宇宙怪獣キングギドラ(ナレーション、防衛大臣 他)
- 怪獣ジャイアント サンダ(羽田空港管制官)
- 8時だョ!全員集合(仲本工事の担任の先生役。後半のコントコーナーでの出演)
- 東京ディズニーランドのエンターテイメント ワンス・アポン・ア・タイム(プー)
- 東京ディズニーランド・エレクトリカルパレード・ドリームライツ(プー)※2001年版
- 東京ディズニーランドのアトラクション「プーさんのハニーハント」(プー)
- 東京ディズニーランドのアトラクション「カントリーベア・シアター」(サミー)
- 本州四国連絡高速道路・本州四国連絡橋(わたるの声)
- ヤクルトミルミルCM(ビフィズス菌の声)
- ポピー「超合金・マジンガーZ」(CMナレーター)
- セイコー くまのプーさんおしゃべり目ざまし時計 (プー)
脚注
注釈
出典
- ^ “八代駿(やしろしゅん)の解説”. goo人名事典. 2020年1月25日閲覧。
- ^ a b 『日本タレント名鑑(2003年版)』VIPタイムズ社、2003年4月25日、377頁。ISBN 978-4-9901242-1-2。
- ^ a b 『声優名鑑』、663頁、成美堂出版、1999年、ISBN 978-4415008783
- ^ a b c d e f 仮面ライダー怪人大画報 2016, p. 208, 「仮面ライダー スタッフ・キャスト人名録 2016年版」
- ^ a b c d OFM仮面ライダー4 2004, p. 33, 小川びい「仮面劇の主役たち ライダーを支えた10人の声優 第6回 八代駿」
- ^ a b c 岩佐陽一編「RESPECT 八代駿(声優・俳優)」『仮面ライダー大全』双葉社、2000年、113頁。ISBN 4-575-29121-8。
- ^ 八代駿氏(俳優)が脳梗塞のため死去 - 日刊スポーツ2013年9月2日閲覧。
- ^ “あかねちゃん”. 東映アニメーション. 2016年6月16日閲覧。
- ^ “ゼロテスター”. メディア芸術データベース. 2016年12月7日閲覧。
- ^ “小さなバイキングビッケ”. メディア芸術データベース. 2016年12月7日閲覧。
- ^ “まんが 花の係長”. トムス・エンタテインメント. 2016年6月20日閲覧。
- ^ “スタッフ・キャスト”. メトロポリス 公式サイト 2016年5月5日閲覧。
参考文献
- 小川びい『ロマンアルバム アニメ声優ハンドブック こだわり声優事典'97』1997年3月10日発行,徳間書店
- 『KODANSHA Official File Magazine 仮面ライダー Vol.4 ライダーマン』講談社、2004年9月24日。ISBN 4-06-367091-0。
- ホビージャパンMOOK『宇宙船別冊 仮面ライダー怪人大画報』2007年12月18日発行
- 『宇宙船別冊 仮面ライダー怪人大画報2016』ホビージャパン〈ホビージャパンムック〉、2016年3月28日。ISBN 978-4-7986-1202-7。