ファンタジア2000
ファンタジア2000 | |
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Fantasia 2000 | |
製作 | ドナルド・W・アーンスト |
製作総指揮 | ロイ・エドワード・ディズニー |
製作会社 |
ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ ウォルト・ディズニー・フィーチャー・アニメーション |
配給 | ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ |
公開 |
1999年12月17日 (ニューヨークプレミア) 2000年1月1日 |
上映時間 | 75分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $80,000,000[1] |
興行収入 | $90,874,570[1] |
『ファンタジア2000』(原題: Fantasia 2000)は、2000年(初公開は1999年12月17日)にディズニーが公開したアニメーション映画。
概要
1940年に製作された『ファンタジア』のリメイク版。ウォルト・ディズニーの甥ロイ・エドワード・ディズニー製作総指揮、ジェームズ・レヴァイン指揮、シカゴ交響楽団演奏による。
通常映画の10倍のサイズのフィルムを使用するIMAXシアター向けに製作されたアニメ作品であり、例えばベートーベン交響曲第5番での画面を埋め尽くす黒三角の迫力など、IMAXの巨大スクリーンを存分に生かしたアニメーションが展開する。しかしそれがゆえDVDでその真価を知る事は難しい作品である。
アニメーションとしては冗長すぎるという前作への批判をうけてか、上映時間は75分と短くまとめられ、また各曲には明確なストーリーが加味されているので、子供にも理解しやすい間口の広い作品となっている(それは同時に旧『ファンタジア』のファンを多少ならず失望させることにもなった)。
日本では2000年1月1日より、全国4館のIMAXシアターで独占公開され、IMAX映画としては驚異的な興行記録を樹立した。
構成
- 1.交響曲第5番(ベートーヴェン)
- 2.交響詩「ローマの松」(レスピーギ)
- 3.ラプソディ・イン・ブルー(ガーシュイン)
- ニューヨークのとある一日を描いた物語である。あわただしい人々はそれぞれ憂鬱をかかえているが、最後にささやかな幸福を掴む。この中にロイ・ディズニーも隠れている。
- 4.ピアノ協奏曲第2番~アレグロ(ショスタコーヴィチ)
- アンデルセン童話「すずの兵隊」のアニメーションである。原作と比べ、違っている場所がいくつかある。(原作では兵隊が窓から落ちた理由は隙間風が吹いたからだが、こちらでは悪役のビックリ箱に積み木を投げつけられたからで、また原作との最大の違いは、ハッピーエンドで終わるところである。)
- 5.動物の謝肉祭より「終曲」(サン=サーンス)
- 6.魔法使いの弟子(デュカス)
- 7.威風堂々第4番・第2番・第3番・第1番(エルガー)
- 8.火の鳥(ストラヴィンスキー)
- 自然の誕生、滅び、復活を描いた壮大な作品。火の鳥はここでは悪役として登場。
スタッフ
- 製作総指揮:ロイ・エドワード・ディズニー
- 製作:ドナルド・W・アーンスト
- 監督:ドン・ハーン
- アニメーション監督:ヘンデル・ブトイ
- 演奏:シカゴ交響楽団、フィラデルフィア管弦楽団(魔法使いの弟子以外)
- 指揮:ジェームズ・レヴァイン、レオポルド・ストコフスキー(魔法使いの弟子のみ)
- 案内役(交響曲第5番「運命」):スティーブ・マーティン(吹替:羽佐間道夫)
- 同(交響詩「ローマの松」):イツァーク・パールマン(吹替:有本欽隆)
- 同(ラプソディ・イン・ブルー):クインシー・ジョーンズ(吹替:大平透)
- 同(ピアノ協奏曲第2番):ベット・ミドラー(吹替:小宮和枝)
- 同(組曲「動物の謝肉祭」より「フィナーレ」):ジェームズ・アール・ジョーンズ(吹替:大和田伸也)
- 同(交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」):ペン&テラー(吹替:福田信昭)
- 同(行進曲「威風堂々」):ジェームズ・レヴァイン(吹替:小林修)
- 同(組曲「火の鳥」):アンジェラ・ランズベリー(吹替:福田公子)
- 声の出演
編集箇所
旧作『ファンタジア』と同じく、楽曲に編集が加えられた箇所が多数ある。いくつかを挙げておく。
交響曲第5番「運命」
- 中間部を丸まるカット。よって長さも3分台になっている。
交響詩「ローマの松」
- 第2部「カタコンブ」のカット。
- 第1部でのシンバルの位置変更、追加。
- 第1部終了後の数小節の追加。
- 第3部と第4部のアタッカ部分の変更。
ラプソディ・イン・ブルー
- 数箇所のカット、短縮。
- シンバルの追加。
ピアノ協奏曲第2番~アレグロ
- シンバルの追加(ネズミが飛び込むシーン)
- 休符の延長(魚に飲まれるシーン)
- 8曲中、最も編集が少ない。
組曲「動物の謝肉祭」より「フィナーレ」
- オーケストレーションの拡大。
交響的スケルツォ「魔法使いの弟子」
- 『ファンタジア』参照。
行進曲「威風堂々」
- 曲の並べ替え。
- 第4番中間部→第2番第2主題→第1番第1主題→第1番中間部→第3番第2主題→第3番中間部→第1番第2主題→第1番終結部
- 冒頭のホルンの追加。
- 第4番のチューブラー・ベルの追加。
- 第2番から第1番への移行部分の打楽器の追加。
- 第1番中間部の伴奏にシロフォン追加。
- 同じく、ピッコロとシロフォンによる鳥の声の模倣。
- 第3番でのピッコロ、フルートのトリルの追加。
- 第1番終結部での合唱追加。
- その他、シンバル・バスドラムの追加変更。
組曲「火の鳥」
- 曲の抜粋
- 王女達のロンド→カスチェイの魔の踊り→子守唄→終曲
- 各曲の編集、短縮。
脚注
- ^ a b “Fantasia 2000 (2000)” (英語). Box Office Mojo. 2010年5月1日閲覧。