カールじいさんの空飛ぶ家
| カールじいさんの空飛ぶ家 | |
|---|---|
| Up | |
| 監督 | ピート・ドクター ボブ・ピーターソン |
| 脚本 | ボブ・ピーターソン ロニー・デル・カルメン |
| 製作 | ジョナス・リベラ |
| 製作総指揮 | アンドリュー・スタントン ジョン・ラセター |
| 出演者 | エドワード・アズナー クリストファー・プラマー ジョン・ラッツェンバーガー ジョーダン・ナガイ |
| 音楽 | マイケル・ジアッキーノ |
| 編集 | ケヴィン・ノルティング |
| 配給 | ウォルト・ディズニー・スタジオ |
| 公開 | |
| 上映時間 | 104分 |
| 製作国 | |
| 言語 | 英語 |
| 製作費 | $175,000,000[1] |
| 興行収入 | $723,012,453[1] 50.0億円[2] |
『カールじいさんの空飛ぶ家』(カールじいさんのそらとぶいえ、原題: Up)は、ピクサー・アニメーション・スタジオが製作した2009年公開のアニメ映画である。ピクサー初のディズニーデジタル3-D版も同時公開された。同時上映は短編アニメーション『晴れ ときどき くもり』(Partly Cloudy)。
第62回カンヌ国際映画祭のオープニング作品となった(アニメ映画としては初)。 第67回ゴールデングローブ賞アニメ映画賞・作曲賞受賞。また第82回アカデミー賞にて、アニメーション映画としては1991年の『美女と野獣』以来史上2度目となる、作品賞候補入りを果たした。
目次 |
あらすじ[編集]
勇敢な冒険家チャールズ・マンツは英雄として讃えられていた。ある日、彼は“伝説の滝”パラダイス・フォールから、怪物といわれる生き物の骨を持ち帰るが、科学者たちはその骨を偽物と判断する。嘘つき呼ばわりされ、プライドが傷ついたマンツは、「怪物を捕まえるまで戻らない」と宣言し、再び旅立った。マンツに憧れる少年カールは1軒の空き家で同じく冒険好きで、マンツに憧れる少女エリーと出会い、意気投合する。成人した二人はやがて結婚し、初めて出会った空き家を新居とした。二人の間に子供は授からなかったものの、パラダイス・フォールについて語り合い、いつかそこに行こうと約束する。夫婦の時間を楽しみ、長い間共に幸せに生きてきたが、やがてエリーは病に倒れ、先立ってしまう。
一人になったカールは、街の開発計画によって周囲に高層ビルが建設されていく中、妻との思い出が詰まった家を守るため、立ち退きの要求を頑固に拒み続けていた。ところがある日、立ち退きを迫る相手に誤ってケガをさせてしまい、立ち退かざるをえなくなってしまう。そして立ち退きの前夜、カールは妻の遺した冒険ブックを眺めながら決心し、10297個もの風船を結びつけた家ごとパラダイスフォールに向けて旅に出る。しかし、飛び立った後で“お年寄りのお手伝いバッジ”を手に入れて自然探検隊員としてのランクアップを目指している少年・ラッセルが家に入り込んでいた事に気付く。
“お年寄りのお手伝いバッジ”入手に必要な書類へのカールの署名をしつこく求めるラッセルの助けもあってパラダイス・フォールのある土地にたどり着いた二人だったが、着地したのは滝から離れた場所だった。ラッセルの提案で家が浮くことが出来る限界の3日後までに滝まで移動しようと家をロープで引っ張って移動している最中、ラッセルが巨大な怪鳥・ケヴィン、そしてケヴィンを追っていた犬・ダグと遭遇し「ペットにしたい」とカールに懇願。成り行きで二匹も同行する事になる。最初の夜、カールはラッセルの身の上話を聞き、彼が父親と会話したいがために“お年寄りのお手伝いバッジ”入手に躍起になっている事を知る。
キャッチコピー[編集]
全て日本版。
- 愛する妻が死にました― だから私は旅に出ます。(チラシ・テレビスポット)
- いくつになっても、旅に出る理由がある。(予告編・前売チケット)
- じいさんだって、飛べるんです。 (特報・パネル)
- 人生、このままじゃ、終われない。 (新聞広告)
- 人生って、最高の冒険だ。(DVD・ブルーレイ・microSD)
- 僕のともだち、78歳。(DVD・ブルーレイ・microSD)
登場人物[編集]
- カール・フレドリクセン
- 主人公。無口で頑固な78歳の老人。冒険好きだった少年時代に同じ冒険好きの少女エリーと出会い、結ばれる。本来は子供好きの優しい性格で初めて出会った家を新居にして幸せに暮らしていたが、エリーが病で没し一人になると、思い出の詰まった家に固執するあまり頑固な性格になる。最近は足腰が弱くなって来た為、階段は普段電動椅子で昇降し、テニスボールがクッション代わりの4つ足の杖を使っている。偶然工事関係者がポストを破壊しかけた時に思わず杖で相手に怪我を負わせてしまい、彼の対応が悪かったのも重なって法廷に立つ事になった上、立ち退き勧告で家を奪われそうになったとき、エリーとの約束を果たすため、風船をつけた家と共に旅に出る。当初は妻との約束である目的を果たす事のみに執着し周囲に冷たく当たっていたが、ラッセルと旅をする内に本来の自分を取り戻していく。
- エリー
- カールの妻。少女時代に空き家でカールと出会い、自身が作った「冒険クラブ」に誘った。結婚後子どもには恵まれず、それでも2人幸せに暮らしていたが病に倒れ、死の直前に「わたしの冒険ブック」をカールに託す。
- ラッセル
- 好奇心旺盛なボーイスカウトの少年。肥満体型の8歳。仕事にかまけて一度も会話をしたことがない父親と会話すべく「お年寄りの手伝いをする」という任務を遂行し“お年寄りのお手伝いバッジ”の授与式に父を出席させるため[3]、何かできないことはないかとカールにつきまとっていた。父親の再婚相手である義母に心を開けられない。カールの旅立ちの際に家に紛れ込み、旅に同行することになる。因みに父親に合う為だけにボーイスカウトのバッジが欲しいだけなのでマナーや実地訓練は殆ど受けていないに等しく、テントの張り方は知らず、位置確認はGPSで済ますだけだったり、野生動物であるケヴィンに平気でチョコレートを与えてしまったり、ペットとして飼いたいと思う等普通の少年とそれ程大差ない。更に肥満体型のせいもあってかロープ昇りが出来ないなど体力や運動能力も良くはない。マンツに捕獲されたケヴィンを救出すべく、自身も数個の風船を付けて手持ち送風機を動力に飛行しマンツの飛行船に立ち向かう。
- ダグ
- 首輪に犬語翻訳機をつけた犬。マンツの犬軍団の一匹で、命じられた任務を遂行しようとしていたが他の犬達からは落ちこぼれ扱いされており、常に一匹で行動している。カール達と行動を共にするうちにカールを主人として慕うようになる。大勢いる犬の中で彼だけがデフォルメされて描かれている。短編アニメでカールとの出会いまでの物語が描かれており、後に二人と出会った日が彼の誕生日であることが判明した。
- ケヴィン
- マンツが生涯を賭けて捜し求めている伝説の怪鳥。体長12フィート(3m65cm)で、カラフルな羽毛をもつ。足跡の形状と外見からラッセルからはシギだと思われている。ラッセルと出会い、彼が偶然与えたチョコレートが好物となり、人にもなつくようになる。ラッセルがオスだと思って名付けたが実は雌で、巣には子供もいる。しかもラッセルを放り投げて遊ぶほど首と脚が強靭で、カールとラッセルを乗せて走れる。彼女の巣は入り込むと脱出不可能な石の迷宮の中にある。
- アルファ
- マンツの犬軍団のリーダー。命じられた任務を忠実に遂行する。彼の犬語翻訳機は故障しており、ちょっとしたショックで声が高くなったりしている。ベータやガンマなどの配下の犬も犬語翻訳機をつけている。彼らマンツの犬たちは戦闘機の操縦をするなど賢い一面もあるが根は普通の犬と同じ習性を持ち、ボールを追いかける、「リスがいる」と言われた方向に注意が向いたりする。
- チャールズ・F・マンツ
- 30年代に活躍した冒険家で子供時代のカールやエリーが憧れた存在。94歳。「パラダイスの滝の怪物」とされる怪鳥の骨を持って帰ってきたが偽物と断定され、冒険家協会の協会員の資格を剥奪される。嘘つき呼ばわりされ名誉を傷つけられ、「怪物を生け捕りにする」と宣言し南米へ旅立ってから行方不明とされていたが、実際には洞窟に飛行船を置きアジトとし、犬軍団を従えて怪鳥を探し続けていた。怪鳥の巣のある石の迷宮を探索させた犬を何頭も失っており、自らの手駒や手腕だけでは怪鳥を捕獲出来ずにいた為かかなり偏屈になってしまい、過去に自分のもとを尋ねた人を怪鳥(ケヴィン)狙いだと思い込んで何人か殺している、という事をうかがわせる発言をしている。旅の途中のカールと対面するが、彼らが怪鳥(ケヴィン)を手に入れるために南米に来たのだと勘違いしたりした挙句、ケヴィンを手に入れるのに邪魔する彼らを始末しようとまで企む。カールたちとの熾烈な対決の末に飛行船から雲の下に落下していった。スタッフ曰く「ラッセルと出会わなかったカールじいさんの映し鏡で、ラッセルと出会わなければ同じ運命を歩んだ」。
声の出演[編集]
| 役名 | 原語版声優 | 日本語吹替 |
|---|---|---|
| カール・フレドリクセン | エドワード・アズナー | 飯塚昭三 |
| チャールズ・マンツ | クリストファー・プラマー | 大木民夫 |
| ラッセル | ジョーダン・ナガイ | 立川大樹 |
| ダグ | ボブ・ピーターソン | 松本保典 |
| ベータ | デルロイ・リンドー | 檀臣幸 |
| ガンマ | ジェローム・ランフト | 高木渉 |
| アルファ | ボブ・ピーターソン | 大塚芳忠 |
| トム | ジョン・ラッツェンバーガー | 楠見尚己 |
| アナウンサー | デヴィッド・ケイ | 垂木勉 |
| エリー(子供時代) | エリザベス・ドクター | 松元環季 |
| カール(子供時代) | ジェレミー・レアリー | 吉永拓斗 |
| イディス巡査 | ミッキー・マッゴーワン | 梅田貴公美 |
| スティーブ | ダニー・マン | 小形満 |
| 看護士ジョージ | ドナルド・フュリラブ | 多田野曜平 |
| 看護士AJ | ジェス・ハーネル | 朝倉栄介 |
| ストラウチ | ピート・ドクター | 滝知史 |
| ケビン | 原語版流用 | |
| オメガ | ジュシュ・クーリー | 三宅健太 |
| その他の声の出演 | 渡辺穣 |
|---|
主な受賞[編集]
- ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞(2009年):作品賞、アニメ映画賞
- 第67回ゴールデングローブ賞:アニメ映画賞、作曲賞
- 第37回アニー賞(2009年):長編アニメーション賞、監督賞
- PGA賞:アニメ映画賞(2010年)
- 第82回アカデミー賞:作曲賞、長編アニメ映画賞
トリヴィア[編集]
- カールの家が旅立つ際、『トイ・ストーリー』に出てきたピザプラネットのデリバリートラックが通常より角ばったデザインで登場する。
- 犬語翻訳機の元ネタはタカラトミーの玩具バウリンガルである。
- カールの家の前には「SUSHI PRONTO」というお店がある。
- カールが出廷した法廷の部屋番号がA113。
- カールが南米行きの航空チケットを購入した受付にあるパンフレットに、ピクサーの短編『ニック・ナック』に登場する水着の女性がいる。
- カールが町を旅立つ際、窓の外を通る子供部屋に、次回作『トイ・ストーリー3』の「ロッツォ・ハグベア」がカメオ出演している。
- 「パラダイスの滝」のシーンはギアナ高地に実在する滝(エンジェル・フォール)を取材したもの[4]だが、1925年の無声映画「ロスト・ワールド」へのオマージュが込められている。
- カールの容姿は、名優スペンサー・トレイシーの晩年をモチーフにしている。
- ピクサー初の3D映画長編作品。同時上映の「晴れ時々曇り」も3D化された。また、オープニング及びエンディングのピクサーのロゴも3D上映では3D用のアングルで上映された。
脚注[編集]
外部リンク[編集]
- 公式ウェブサイト (英語)
- Disney Digital 3-D
- カールじいさんの空飛ぶ家 - allcinema
- カールじいさんの空飛ぶ家 - KINENOTE
- Up - AllMovie(英語)
- Up - インターネット・ムービー・データベース(英語)
関連項目[編集]
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