オリバー ニューヨーク子猫ものがたり

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
オリバー ニューヨーク子猫ものがたり
Oliver & Company
監督 ジョージ・スクリブナー英語版
脚本 ジム・コックス
ティモシー・A・ディズニー
ジェームズ・マンゴールド
出演者 下記参照
音楽 J・A・C・レッドフォード英語版
主題歌 ヒューイ・ルイス
配給 アメリカ合衆国の旗 日本の旗 ブエナ・ビスタ
公開 アメリカ合衆国の旗 1988年11月18日
日本の旗 1990年7月21日
上映時間 73分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
興行収入 5320万ドル[1] アメリカ合衆国の旗
次作 リトル・マーメイド
テンプレートを表示

オリバー ニューヨーク子猫ものがたり』( - こねこ - 、原題:Oliver & Company)は、1988年に公開されたディズニーの長編アニメーション作品である。ミュージカル映画に分類されることもある。日本では、1990年に公開された。

チャールズ・ディケンズの小説『オリバー・ツイスト』を原作としているが、主人公たちを子猫や犬に、舞台を現代(1980年代)のニューヨークに変更するなど、大胆な翻案が加えられている。

声優にビリー・ジョエルベット・ミドラーを起用したことが話題になった。

概要[編集]

本作の企画を最初に出したのは、1984年にウォルト・ディズニー・カンパニー映画事業部の責任者に就任したジェフリー・カッツェンバーグであった。元々はカッツェンバーグがパラマウント映画に在籍していた時分にディケンズの古典『オリヴァー・ツイスト』の舞台を現代ニューヨークに移し替えたミュージカル映画を企画していた。

カッツェンバーグの企画では実写映画であったが、ディズニー・スタジオのアニメーターたちを経て、主人公オリバーを含む登場人物の動物に変更するというアレンジが加えられた。

さらに、カッツェンバーグは、ブロードウェイの舞台音楽界から作詞家ハワード・アシュマンを抜擢し、本作へ参加させている。

本作の興行収入は、前作『オリビアちゃんの大冒険』の2530万ドル、前々作『コルドロン』の2120万ドルと比べて、倍増以上の5320万ドルであり、ウォルト・ディズニー・カンパニー新体制の改革成果と見ることができる。

また、マクドナルドのミールトイにディズニーのキャラクターが登場したのもこの作品からとなっている。

ストーリー[編集]

ニューヨークの路上で子猫が売られていた。値下げしても、無料になっても売れ残っていたオレンジ色の子猫(オリバー。この時点では、名前は無い)は、ある大雨の夜に路上に放り出されてしまう。偶然出会ったドジャーという悪賢い犬に「街で暮らすコツ」を教えてもらうが、それはホットドッグ屋からソーセージを盗むダシに使われただけだった。オリバーは、ソーセージの分け前をもらうべくドジャーを追って、港に停泊している船の隠れ家へとたどり着く。

船はフェイギンという貧しい人間の男の住処で、ドジャーたち5匹の犬が飼われていた。フェイギンは、ドジャーたちに悪事を働かせて金集めをしていた。この日の収穫は、腐った財布など、ガラクタばかり。そこへ、2匹のドーベルマンを連れた悪党のサイクスがやって来る。フェイギンはサイクスから借金をしており、3日以内に金を返さないと命はないと脅されていた。

次の日、子猫も5匹の犬たちの仲間入りを果たして、停めてあった車から盗みを働くことに協力する。その車には、金持ちの家の少女ジェニーが乗っており、子猫はジェニーに見つかって、ジェニーの家に連れて行かれる。ジェニーは子猫を「オリバー」と名付け、餌を与え、すっかり仲良くなる。だが、事情を知らないドジャーたちは、仲間になったオリバーを救出する。

フェイギンは、連れ戻されたオリバーが、名前と住所の書かれた立派な首輪を付けていたので、金持ちに拾われたと考えた。そしてオリバーを利用して身代金を請求しようと、脅迫状をジェニーの家に送りつける。しかし、オリバーを拾ったのが幼い少女であり、ジェニーにとっての全財産である小さな貯金箱を持ってきたことを知ると、思い直してオリバーをジェニーに無償で返そうとする。そこへサイクスが乱入。身代金目当てにジェニーを誘拐してしまう。

オリバー、ドジャー、フェイギンたちは、サイクスのアジトに乗り込み、ジェニーを救出するのだった。

挿入歌[編集]

主題歌
『Once Upon a Time in New York City』(ヒューイ・ルイス
劇中歌
『Why Should I Worry?』(ビリー・ジョエル
『Streets of Gold』(シェリル・リー・ラルフ、ビリー・ジョエル)
『Perfect Isn't Easy』(ベット・ミドラー
『Good Company』(マイハン・トラン)

日本語吹き替え版挿入歌[編集]

主題歌
『いつかニューヨークの街で』(関口誠人
劇中歌
『ホワイ・シュッド・アイ・ウォーリー?』(松崎しげる
『ストリーツ・オブ・ゴールド』(尾崎亜美
『完璧なのも楽じゃない』(木の実ナナ
『いつでも一緒』(里中茶美

里中茶美が歌うイメージソング『オリバー』(c/w『Good Company』)のシングルCDが1990年7月21日に発売されている。

登場人物[編集]

オリバー
主人公のオレンジ色の子猫。原作『オリバー・ツイスト』とは違い、特に出生の秘密などは無い。
ドジャー
ジャック・ラッセル・テリア。フェイギンの犬たちのリーダー。
ティト
チワワ。フルネームは、イグナシオ・アロンゾ・フリオ・フェデリコ・デ・ティト。配線に噛み付いて機械を操作するのが得意。
アインシュタイン
グレート・デーン
フランシス
ブルドッグ。演技派で芝居のテレビ放送をよく見ている。ティトには「フランキー」と呼ばれることもしばしば。原語版ではイギリス英語のアクセントで話す。
リタ
サルーキ。フェイギンの犬たちの紅一点。
フェイギン
ドジャーたちの飼い主。ドジャーたちに掏りなどをやらせて生活している。サイクスから借金をしており、支払期日が迫っている。
ロスコー、デソート
サイクスに飼われるドーベルマンたち。最期は、一緒にサイクスの車から第三軌条方式の地下鉄線路に転落して感電死した。原語版ではどちらもイタリア語訛りのアクセントで話す。
デソートは、追い詰めたオリバーに鼻を引っ掻かれるなど、ロスコーに比べ間抜けな描写が目立つ。
サイクス
金貸し。最期は、地下鉄に轢かれ身体をバラバラにされ、死亡する。
ジェニー
フォックスワース家の一人娘。両親は仕事で海外へ出かけている。オリバーを拾い、名前を付けた。
ウィンストン
フォックスワース家の運転手兼ジェニーの世話役。ジェニーの食事を料理したり家事なども行っている。
ジョルジェット
プードル。コンテストに何度も優勝する美犬。フォックスワース家に飼われている。次第にティトに惹かれていった。

キャスト[編集]

役名 原語版声優 日本語吹き替え
オリバー ジョーイ・ローレンス 藤田哲也
ドジャー ビリー・ジョエル 松崎しげる
ティト チーチ・マリン 三ツ矢雄二
アインシュタイン リチャード・マリガン 島香裕
フランシス ロスコー・リー・ブラウン 富田耕生
リタ 台詞:シェリル・リー・ラルフ
歌:ルース・ポインター
尾崎亜美
フェイギン ドム・デルイーズ 池田勝
ロスコー トーリン・ブラック 小林清志
デソート カール・ウァイントローブ 江原正士
サイクス ロバート・ロッジア 石田太郎
ジェニー 台詞:ナタリー・グレゴリー
歌:マイハン・トラン
里中茶美
ウィンストン ウィリアム・グローヴァー 藤本譲
ジョルジェット ベット・ミドラー 木の実ナナ
ソーセージ屋のルイ フランク・ウェルカー 千葉耕市

特徴[編集]

本作品は、ディズニーのアニメーション映画として、コンピュータによる作画が多用された最初の作品であることが、DVDに収録されたメイキングで語られている。フェイギンが犬たちを乗せるスクーターの作画や、ジョルジェットが階段を降りてくるシーンの回り込み、クライマックスの追跡シーンなどの作画にコンピュータが使用されている。

備考[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Oliver & Company (1988)” (英語). Box Office Mojo. 2010年5月2日閲覧。

外部リンク[編集]