箱根山

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索
箱根山
Mt.Kintoki from Mt.Yaguradake 03.jpg
矢倉岳より神山(左)と金時山(右)(2010年9月)
所在地 神奈川県静岡県
最高峰 神山 (1,438m)
箱根山の位置
テンプレートを表示

箱根山(はこねやま)は、神奈川県足柄下郡箱根町を中心に、神奈川県と静岡県にまたがる火山の総称である。富士箱根伊豆国立公園に指定されている。

目次

[編集] 概要

中央火口丘と二重の外輪山で構成され、内側には堰止湖芦ノ湖がある。現在でも大涌谷などで噴煙や硫黄などの火山活動が見られるほか、箱根温泉湯河原温泉のように山腹・山麓の多くの場所で温泉が湧出している。そのため、箱根にはカルデラ内部から山麓にいたるまで多くの場所に温泉郷が形成され、古来より湯治場として、近代からはその他の観光開発も含め観光地としても多くの人が訪れる場所となっている。ただし、大涌谷の一部では健康を害するほどの火山ガス亜硫酸ガス硫化水素ガス)が噴出することがあるため注意が必要である。

2007年、「箱根火山」として日本の地質百選に選定された。

箱根山の地形図 ※表示環境によっては文字がずれることがあります


[編集] 活動史

[編集] 古期外輪山

箱根火山の活動は約40万年前に始まり、何度も噴火を繰り返して、約25万年前には古箱根火山と呼ばれる標高2,700m にも達する富士山型の成層火山が形成された。その後も噴火を繰り返し、約18万年前に空洞化した地下に山の中心部が陥没して大きなカルデラが誕生した。このとき周りに取り残されたのが塔ノ峰、明星ヶ岳、明神ヶ岳、丸岳、三国山、大観山、白銀山など海抜1,000m 前後の「古期外輪山」である。金時山は外輪山の一峰のように見えるが、古箱根火山の山腹から出た寄生火山(側火山)であった。

[編集] 新期外輪山

カルデラ誕生後の数万年は穏やかな活動を続けていたが、約13万年前から再び火山活動が活発になり、カルデラ内に小型の楯状火山ができた。約5万2000年前、この楯状火山が破局噴火し、再び陥没して東部から南部に半月形に取り残されたのが浅間山、鷹巣山、屏風山などの「新期外輪山」である。この噴火で西は富士川から東は現在の横浜市郊外にまで火砕流で覆われた。

[編集] 中央火口丘

約4万年前になるとカルデラ内で再び火山活動が始まり、台ヶ岳、箱根駒ヶ岳、上二子山、下二子山などの溶岩ドームができた。このときの火砕流により旧早川がせき止められ、現在の仙石原一帯に仙石原湖と呼ばれるカルデラ湖が誕生した。

約3000年前には、神山北西斜面で山体の多くを崩壊させる大きな水蒸気爆発が発生。これにより大涌谷が生まれ、水蒸気爆発によって引き起こされた土石流により仙石原湖の半分以上が埋没して仙石原となり、また早川の上流部(現在の湖尻付近)がせき止められて芦ノ湖が誕生した。

御殿場市の東富士演習場より箱根山を望む(2010年6月)
矢倉岳より箱根山を望む(2010年9月)


[編集] 主な山

金時山より中央火口丘を望む
奥から神山・大涌谷・台ヶ岳・仙石、右に芦ノ湖(2010年9月)
左が箱根駒ヶ岳、右が上二子山、および芦ノ湖(2006年1月)
芦ノ湖湖畔からの箱根駒ヶ岳(2010年11月)
矢倉沢峠付近より金時山(2007年3月)
湯河原峠より鞍掛山(2011年7月)

箱根山北部の金時山から足柄峠に至るあたりは足柄山(あしがらやま)とも呼ばれ、金太郎の生地として知られている。足柄山は金時山の別名とされる場合もある。

[編集] 観光

もともと温泉地として有名であった箱根は、明治維新以後、高級リゾート地としての側面も持つようになる。富士屋ホテル本館などはその頃の面影を今に伝える。

さらに戦後には観光地開発が活発に行われ、リゾート施設、別荘地、ホテル、美術館その他多くの娯楽施設が建設された、近年では一時期ほどではないが、温泉テーマパークなどの施設が建設され多くの観光客・リゾート客が訪れる。

また、観光地としての側面は箱根山戦争と言われた巨大グループ同士の観光客輸送競争に派生した。

[編集] 交通

平安初期以前には東海道が箱根山の西方を北上、金時山より北の足柄峠を越えて東方へ延びていたが、富士山の延暦噴火(800年 - 802年)により通れなくなったため、箱根山の南方の箱根峠を通る街道が整備され、交通の要衝となった。江戸時代には箱根関所が置かれ、厳しい取締りの拠点となった。東海道についての詳細は箱根峠の項目を参照。

東海道はその後国道1号となり変わらず東西の重要な交通路であり、また標高最高地点のある箱根山は最大の難所であったが、東名高速道路国道246号の開通によって、現在は箱根山付近においては幹線としての機能を弱めている。もっとも、観光客などの車で今なお交通量は多い。そのほか、国道138号や各有料道路が走っている。行楽期には全山で渋滞が見られる。

また、観光地として発達したため、険しい山の割に鉄道交通も発達しており電車等で芦ノ湖まで行くこともできる。都心から小田急電鉄ロマンスカー箱根湯本まで直通させており、都心からの交通の便は非常に良い。

なお、鉄道・道路の一覧は箱根町の交通を参照のこと。

[編集]

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

個人用ツール
名前空間

変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語