大涌谷

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大涌谷と冠ヶ岳

大涌谷(おおわくだに)は、神奈川県箱根町にある箱根火山の火山性地すべりによる崩壊地形[1]。箱根火山の中央火口丘である冠ヶ岳の標高800mから1000mの北側斜面にあり、地熱地帯で活発な噴気地帯でもある。箱根火山に多数有る噴気地帯の中では最大規模のものである。

観光地[編集]

江戸時代は地獄谷とも呼ばれていたが、明治天皇・皇后の行幸啓に際し、1876年明治9年)9月5日に改称された[2]箱根ロープウェイを利用し容易に訪れる事が出来る観光地として整備され、観光用に噴煙や硫黄を見ることが出来るようになっている。ただし、硫黄の採取は原則として禁止されており、火山ガス亜硫酸ガス硫化水素ガス)が噴出しているため健康上の注意が必要である。

地熱を利用して作られたゆで卵が販売されている。当地で湧いている温泉に含まれる硫黄と鉄分が結びつき黒い硫化鉄となり卵の殻に付着して、黒く変色していることから黒玉子と呼ばれる。黒玉子は1個食べると7年寿命が延びるというふれこみで、軽食土産として人気がある。箱根ジオミュージアムでは、箱根火山の成り立ちを知ることが出来るほか噴気地帯特有の地衣類であるイオウゴケなどが観察できる[3]

地学的知見[編集]

大涌谷は二回の過程を経て形成された。約3100年前、箱根火山水蒸気爆発による山崩れが発生し、堆積物が貯まった。さらに約2900年前に小規模な火砕流が発生、冠ヶ岳ができ、また火山砕屑物が積もった。この火山砕屑物と山崩れによる堆積物の間が現在の大涌谷となっている。

噴気地帯[編集]

放出熱量は、8.76 * 106cal/秒で、箱根火山全体の約26を占めるとの報告がある[4]。また、豊富な自然噴気のほか30本余りの掘削井戸からの熱噴気と地下水を混合して温泉が造成されている。

噴気ガス[編集]

1960年代に地質調査所により複数地点を対象として行われた調査結果によれば、噴出温度は 95℃から143℃、成分の約98%は水 (H2O) で、他に硫化水素(H2S)、二酸化炭素(CO2)、亜硫酸ガス(SO2)の他微量の単体ガス成分として水素 (H2)、窒素 (N2)、ヘリウム (He)などが含まれる。またガスを凝縮した水分は、pH1 - 4 と強い酸性を示し、硫黄イオン、塩素イオン、鉄イオン、カルシウムイオンなどを含んでいる[5]

2013年には箱根火山で群発地震が発生したが、この一連の地震に伴い従来の噴気域と異なる場所で新たな噴気が生じたほか、ガス成分の変化が観測されている[6]。この新たな噴気域の拡大に伴い地熱の上昇と樹木の枯死も報告されている[6]

アクセス[編集]

参考画像[編集]

脚注[編集]

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関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯35度14分30.7秒 東経139度1分14.9秒 / 北緯35.241861度 東経139.020806度 / 35.241861; 139.020806