朴主永

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朴主永
2016年のパク・チュヨン
名前
カタカナ パク・チュヨン
ラテン文字 PARK Chu-Young
ハングル 박주영
基本情報
国籍 大韓民国の旗 大韓民国
生年月日 (1985-07-10) 1985年7月10日(38歳)
出身地 大邱広域市
身長 182cm
体重 75kg
選手情報
在籍チーム 大韓民国の旗 蔚山HD FC
ポジション FWCFSSLWG[1]
背番号 91
利き足 右足
ユース
2001-2003 大韓民国の旗 青丘高校朝鮮語版
2002 ブラジルの旗 ジーコフットボールセンター英語版
2004 大韓民国の旗 高麗大学校
クラブ1
クラブ 出場 (得点)
2005-2008 大韓民国の旗 ソウル 69 (23)
2008-2011 モナコの旗 モナコ 91 (25)
2011-2014 イングランドの旗 アーセナル 1 (0)
2012-2013 スペインの旗 セルタ (loan) 22 (3)
2013-2014 イングランドの旗 ワトフォード (loan) 2 (0)
2014-2015 サウジアラビアの旗 アル・シャバブ 7 (1)
2015-2021 大韓民国の旗 ソウル 186 (42)
2022- 大韓民国の旗 蔚山現代/蔚山HD 6 (0)
代表歴2
2003–2005  韓国 U-20 26 (18)
2006–2012  韓国 U-23 30 (12)
2005–2014 大韓民国の旗 韓国 68 (24)
獲得メダル
サッカー
オリンピック
2012 ロンドン 男子
1. 国内リーグ戦に限る。2022年12月23日現在。
2. 2014年7月11日現在。
■テンプレート■ノート ■解説■サッカー選手pj
パク・チュヨン
各種表記
ハングル 박주영
漢字 朴主永
発音: パクチュヨン
ローマ字 Park Chu Young
公式表記: Park Chu Young
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朴 主永(パク・チュヨン、박주영1985年7月10日 - )は、大韓民国大邱広域市出身のプロサッカー選手Kリーグ1蔚山HD FC所属。元韓国代表。ポジションはフォワード

経歴[編集]

クラブ[編集]

高麗大学校在籍中の2005年FCソウルに加入、デビューシーズンは満場一致で新人王を獲得した。これはKリーグ史上初の快挙であった[2]

2008年に移籍金200万ユーロリーグ・アンASモナコに移籍。リーグ・アンデビュー戦となった9月13日FCロリアン戦で初ゴールを記録。レギュラーとして定着し、2010-2011年度は12得点(内PK4)[3] を挙げたが、所属チームのASモナコは降格となった。

2011年、モナコの降格に伴い移籍を志願。リールへの移籍が目前となったものの、メディカルチェックをキャンセルして8月31日プレミアリーグアーセナルに移籍した[4][5]。移籍1年目の2011-2012シーズンは、リーグ戦の出場が1試合(7分間)で存在感が皆無に等しい結果に終わった[6][7]

2012年8月31日リーガ・エスパニョーラセルタ・デ・ビーゴへ1年間のレンタル移籍が発表された。2012年9月22日、ホームのヘタフェ戦で初ゴールを挙げ(試合は2対1で勝利)、リーガ・エスパニョーラで得点を挙げた初の韓国人選手となった[8]

2012-13シーズン終了後アーセナルに戻り、2013-14シーズンはアーセナルの選手として始動した(背番号は30)。2013年10月30日、リーグカップのチェルシー戦の81分にアーロン・ラムジーとの交替で6カ月振りの試合出場を果たした(試合は0対2で敗戦)。

2014年1月31日フットボールリーグ・チャンピオンシップワトフォードFCへレンタル移籍が発表された。2014年6月26日、ワトフォードからレンタル元のアーセナルに復帰したが、同月末で契約満了に伴い退団した。

2014年10月1日、サウジ・プロフェッショナルリーグアル・シャバブFCと契約[9]。しかし、サウジアラビアではなかなかコンディションが上がらず7試合で1ゴールと結果を出せずにいた。2015年2月5日、アル・シャバブFCとの契約を解除された[10]。10月に加入してから、わずか4ヶ月での退団となった。

2015年3月10日、古巣のFCソウルに加入した[11]

代表[編集]

2005年のワールドユースおよび2006 FIFAワールドカップ・アジア最終予選にも出場。2006 FIFAワールドカップの代表メンバーにも選出され、グループリーグ第3戦のスイス戦では先発で出場した。

2010 FIFAワールドカップではエースとして全4試合に先発出場。グループリーグ第3節のナイジェリア戦では直接フリーキックを決めワールドカップ初得点を記録し、チームのベスト16進出に貢献した。2010年アジア競技大会オーバーエイジ枠で参加した。降格圏にあったASモナコは代表選出に難色を示したが、大会直前になり参加を認めた。チームは準決勝のUAE戦で敗退した。

2011年に行われるアジアカップには参加が決まっていたが、右膝の負傷からの回復が芳しくないため辞退することとなった。大会後には朴智星の代表引退を受け、韓国代表主将に歴代最年少で任命された[12]2011年9月2日2014 FIFAワールドカップ・アジア予選レバノン戦でハットトリックを達成した。

2012年のロンドンオリンピックの韓国代表にオーバーエイジとして選出され、チーム総得点5点のうちの2点を挙げて銅メダル獲得に貢献した。2014 FIFAワールドカップにも2試合出場したが無得点に終わり、韓国もグループリーグで敗退した。

エピソード[編集]

全ての韓国男子国民には一定期間軍隊に所属し、国防の義務を遂行する「兵役義務」が課されている[13]。しかしパク・チュヨンはトップレベルで競技を継続することを希望しており、モナコ時代に取得した10年間の長期滞在ビザを兵役先送りに利用していたことが2012年に判明し、メディアから激しいバッシングを受けたため謝罪会見を開く必要に迫られた。この影響により、2014 FIFAワールドカップ・アジア4次予選の韓国代表メンバーから外されてしまった[14]。その後ロンドン五輪オーバーエイジで出場し、銅メダルを獲得したため兵役が免除された。

所属クラブ[編集]

個人成績[編集]

クラブ[編集]

国内大会個人成績
年度クラブ背番号リーグ リーグ戦 リーグ杯オープン杯 期間通算
出場得点 出場得点出場得点 出場得点
韓国 リーグ戦 リーグ杯FA杯 期間通算
2005 ソウル 10 K 19 12 11 6 2 0 32 18
2006 26 7 4 1 2 2 32 10
2007 11 2 3 3 1 0 15 5
2008 13 2 4 0 0 0 17 2
フランス リーグ戦 F・リーグ杯フランス杯 期間通算
2008-09 モナコ 10 リーグ・アン 31 5 1 0 3 0 35 5
2009-10 27 8 1 0 5 1 33 9
2010-11 33 12 2 0 0 0 35 12
イングランド リーグ戦 FLカップFAカップ 期間通算
2011-12 アーセナル 9 プレミア 1 0 3 1 0 0 4 1
スペイン リーグ戦 国王杯オープン杯 期間通算
2012-13 セルタ 18 プリメーラ 22 3 4 1 - - 26 4
イングランド リーグ戦 FLカップFAカップ 期間通算
2013-14 アーセナル 30 プレミア 0 0 1 0 0 0 1 0
2013-14 ワトフォード 20 FL Champ. 2 0 0 0 0 0 2 0
通算 韓国 K 69 23 22 10 5 2 96 35
フランス リーグ・アン 91 25 3 0 8 1 102 26
イングランド プレミア 1 0 4 1 0 0 5 1
イングランド FL Champ. 2 0 0 0 0 0 2 0
スペイン プリメーラ 22 3 4 1 - - 26 4
総通算 185 51 33 12 13 3 231 66

代表での得点[編集]

# 開催年月日 開催地 対戦国 スコア 結果 試合概要
1. 2005年6月3日 タシュケント,ウズベキスタン ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン 1-1 △1-1 2006 FIFAワールドカップ・アジア予選
2. 2005年6月8日 クウェートシティ,クウェート クウェートの旗 クウェート 1-0 ○4-0
3. 2006年1月21日 リヤド,サウジアラビア ギリシャの旗 ギリシャ 1-1 △1-1 LGカップ
4. 2006年1月25日 フィンランドの旗 フィンランド 1-0 ○1-0
5. 2006年3月1日 ソウル,韓国 アンゴラの旗 アンゴラ 1-0 ○1-0 親善試合
6. 2008年2月17日 重慶市,中国 中華人民共和国の旗 中国 1-0 ○3-2 東アジアサッカー選手権2008
7. 2-2
8. 2008年3月31日 ソウル,韓国 ヨルダンの旗 ヨルダン 2-0 △2-2 2010 FIFAワールドカップ・アジア予選
9. 2008年6月7日 アンマン,ヨルダン ヨルダンの旗 ヨルダン 1-0 ○1-0
10. 2008年11月19日 リヤド,サウジアラビア サウジアラビアの旗 サウジアラビア 2-0 ○2-0
11. 2009年6月6日 ドバイ,アラブ首長国連邦 アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦 1-0 ○2-0
12. 2009年8月12日 ソウル,韓国 パラグアイの旗 パラグアイ 1-0 ○1-0 親善試合
13. 2009年9月5日 ソウル,韓国 オーストラリアの旗 オーストラリア 1-0 ○3-1 親善試合
14. 2010年5月24日 埼玉県,日本 日本の旗 日本 2-0 ○2-0 親善試合
15. 2010年6月23日 ダーバン,南アフリカ ナイジェリアの旗 ナイジェリア 2-1 △2-2 2010 FIFAワールドカップ
16. 2011年3月25日 ソウル,韓国 ホンジュラスの旗 ホンジュラス 3-0 ○4-0 親善試合
17. 2011年6月3日 ソウル,韓国 セルビアの旗 セルビア 1-0 ○2-1 親善試合
18. 2011年9月3日 高陽市,韓国 レバノンの旗 レバノン 1-0 ○6-0 2014 FIFAワールドカップ・アジア予選
19. 2-0
20. 4-0
21. 2011年9月6日 クウェートシティ,クウェート クウェートの旗 クウェート 1-0 △1-1
22. 2011年10月11日 水原市,韓国 アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦 1-0 ○2-1 2014 FIFAワールドカップ・アジア予選
23. 2011年11月11日 ドバイ,アラブ首長国連邦 アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦 2-0 ○2-0
24. 2014年3月5日 アテネ,ギリシャ ギリシャの旗 ギリシャ 1-0 ○2-0 親善試合

タイトル[編集]

チーム[編集]

FCソウル
韓国代表

個人[編集]

Kリーグ1
  • 2005年 Kリーグ新人選手賞
  • 2005年 Kリーグベストイレブン
  • 2005年 Kリーグゴールデンボール賞
  • 2005年 Kリーグゴールデンシューズ賞
  • 2005年 KリーグMost Popular Player
  • 2006年 KリーグMost Popular Player
  • 2008年 K-League Player of the Year 2008
韓国代表
学生
  • 2003年 第32回文化観光部長官旗全国高校サッカー大会 得点王 (7試合9ゴール)
  • 2003年 第11回金剛大旗・全国サッカー大会 得点王 (6試合6ゴール)
  • 2003年 第36回大統領金杯・全国高校サッカー大会 得点王 (3試合6ゴール)
  • 2003年 第39回秋季韓国高校サッカー連盟戦 得点王 (7試合12ゴール)
  • 2004年 全国大学サッカー選手権大会 得点王 (7試合10ゴール)

脚注[編集]

  1. ^ “Chu-young Park”. Transfermarkt. https://www.transfermarkt.jp/chu-young-park/profil/spieler/30982 2023年12月20日閲覧。 
  2. ^ “朴主永、「滿場一致」で新人王に”. 朝鮮日報. (2005年12月13日). オリジナルの2008年10月23日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20081023191014/http://www.chosunonline.com/article/20051213000079 2013年6月19日閲覧。 
  3. ^ Official Top Scorer Chart” (英語). Ligue1.com. Ligue de Football Professionnel. 2011年8月28日閲覧。
  4. ^ 韓国代表FW、リールを蹴ってアーセナルへ? Goal.com 2011年8月27日
  5. ^ アーセナルは欧州最後のクラブになるだろう パク・チュヨン:「アーセナルは欧州最後のクラブになるだろう」 Goal.com 2011年9月1日
  6. ^ 「ベンゲル監督、選手を見る目失った…朴主永が代表例」…英メディア 中央日報 2012年1月25日
  7. ^ Top Ten: Worst Players Of The Season
  8. ^ ¡Bienvenidos al Celta Park!”. MARCA.COM. 2012年9月22日閲覧。
  9. ^ 無所属が続いたパク・チュヨン、サウジアラビアのクラブと契約”. Qoly. 2014年10月2日閲覧。
  10. ^ アル・シャバブがパク・チュヨンとの契約を解除”. Qoly. 2015年2月7日閲覧。
  11. ^ FCソウル、韓国代表FWパク・チュヨンの獲得を公式発表”. Qoly. 2015年3月10日閲覧。
  12. ^ サッカー韓国代表、新主将に歴代最年少の朴主永
  13. ^ 徴兵制~韓国の軍隊制度”. KONEST. 2016年8月15日閲覧。
  14. ^ “朴主永、兵役延期問題で謝罪会見”. AFP BBNEWS (AFP通信社). (2012年6月13日). https://www.afpbb.com/articles/-/2883891?pid=9108420 2016年8月15日閲覧。 

外部リンク[編集]