男性器

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男性器
Male reproductive system lateral nolabel.png
Man genital.jpg
外観
概要
表記・識別
英語 Male reproductive system
ラテン語 systema genitale masculinum
MeSH D005837
TA A09.0.00.002
FMA 45664
解剖学用語

男性器(だんせいき、: Male reproductive system)は、体外と骨盤周辺に位置する男性生殖器官の総称である。男性器で作られた精子は女性の卵子受精すると受精卵(接合子)を形成し、細胞分裂を繰り返して胎児へと成長する。

男性器に含まれる諸器官のうち、陰茎陰嚢は体外に露出している。陰茎には排尿射精の機能があり、男性が「性的興奮」をすると勃起し、勃起した陰茎に刺激を与えることで精子を含んだ精液が体外に射出される。陰嚢には精子の生産を行う精巣があり、陰嚢はそれを保護している袋。

性徴[編集]

男性のタナー段階思春期前は男性器・陰毛共にI。男性器がIIになることで思春期に入るが、陰毛がIIになるのはそれより後となり、以降もタナー段階の進み具合が男性器と陰毛で必ずしも同一になるとは限らない。思春期前がI、陰嚢・精巣はII・III・IVで発達、陰茎はIII・IVで発達、陰茎亀頭はIVで発達して成人型のVになる。

一次性徴[編集]

胎児の発生の過程で、受精卵には中腎管中腎傍管が形成されるが、形成された時点では女性と性差は見られない、それからしばらく経つと、Y染色体を持った精子と受精した受精卵からは、第一次性徴によってY染色体上のSRY遺伝子によって中腎管に精巣が形成され、抗ミュラー管ホルモンの分泌によって中腎傍管を退縮させ、アンドロゲンの分泌によって男性器が形成(男性器のタナー段階Ⅰ)される。

二次性徴[編集]

男性器は思春期第二次性徴によってタナー段階で成長する[1]。男性器のタナー段階がIIに達した時点で第二次性徴・思春期の起点となり、起点の年齢は平均して11歳6ヶ月(前後1年半の個人差)である[2]。思春期開始時は男性器の発達のみが起き、他の体位の発達開始はそれより後となり[3]、男性器の発達開始以降に生じる身長の伸びのピークを迎えるか陰毛の発生(陰毛のタナー段階II以降になるのは男性器のタナー段階がIIIになってから約1年後で、約1年後男性器のタ段階は成長に個人差があるため、IIIのままかIV以降に成長しているかのどちらかとなる)まで思春期に入っている事に気づきにくい[4][5]

男性器の二次性徴
精巣陰嚢陰茎陰茎亀頭
I
(思春期前)
幼児型(未発達)
II思春期初来増大して容積が4ml以上となる。
これにより、血中テストステロンが測定可能となる10ng/dl超となる。
増大し、しわがきめ細かくなり赤みを帯びる。幼児型(未発達)
思春期初来を過ぎてから容積がさらに増大する
IIIさらに増大する。長く・やや太くなる。幼児型(未発達)
IVさらに増大し、黒ずんでくる。長く・太くなり人によっては包皮が剥けてくる。大きくなる。
V成人型となる。(成人型でも真性包茎、嵌頓又は仮性包茎、常時亀頭露出の種類がある)

生殖機能面等[編集]

交尾・性交[編集]

男性器(平常時と性的興奮時)

(膣性交の場合)男性器女性器に挿入し、男女の性器を結合させることを性交という。動物は子孫を残すために交尾を行うが、人間の性交では必ずしも妊娠出産を目的とせず、異性間・同性間の秘められたコミュニケーションのため、あるいはもっぱら性的快感を得るために行われる場合も多い(性交は、慣習的に「性交」を主に指していたが、実際には当人の性的指向による同性同士の性交、また性的嗜好による口交=口唇性交・肛交=肛門性交などをも指す)。

性的興奮をすると陰茎と亀頭内の海綿体が充血、肥大し長さや硬さが増し、膣内に挿入しうる状態になる(膣性交の場合)。性交をする時には、男性の勃起した性器を女性の膣口にあてがい、亀頭部分で膣口を押し広げるように膣内に挿入し性器同士を結合させる。快感を得るために陰茎を膣内で前後にリズミカルに抜き差しする性交運動により、男性は陰茎や特に亀頭冠が、女性は膣壁が摩擦刺激され、次第に性感が高まる。性器同士の密着感を得るなどのため、性交運動の間に体位を変えることも行われる。数分間の性交運動によってお互いの性器から受ける快感が最高潮に達すると絶頂感とともにオーガズムを迎える。

妊娠・出産・避妊[編集]

男性が性交運動により受けた快感でオーガズムに達すると、射精が起こる。

コンドームなどを使用しない場合、男性は男性器と膣との摩擦や締め付けによる快感があまり阻害されずに直接膣内に射精(膣内射精)でき、精液を直接子宮に送り込む満足感が得られ、女性は男性器のぬくもり、男性の射精に伴う亀頭・陰茎の律動感や膨張感を味わうことができる。このように、避妊をせず膣内もしくは子宮内などに射精した場合、精液内に含まれる精子が女性の卵巣から排出された卵子と卵管膨大部で結合し、受精が完了する。その後、子宮内で着床し、受精卵が育ち、人工妊娠中絶流産をしなければ新たな生命の誕生となる。

生殖能力は平均値で健康な男性は40歳から、健康な女性は26歳から下落する[6]

なお、避妊方法にはコンドームペッサリーなどの避妊具の使用やピルなどの薬物使用、女性の月経周期に基くオギノ式などがあるが、精子は射精時の精液だけでなく、前段階で分泌されるカウパー腺液中にも僅かに存在する場合があるため膣外射精は確率の高い避妊法とは言えず通常は避妊法としてカウントされない。

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈・出典[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

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