更年期障害

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更年期障害
分類および外部参照情報
ICD-10 N95.0
ICD-9-CM 627.2
DiseasesDB 8034
MedlinePlus 000894
eMedicine article/264088

更年期障害(こうねんきしょうがい、: menopause, postmenopausal syndrome、PMS)とは、卵巣機能の低下によるエストロゲン欠乏、特にエストラジオールの欠乏に基づくホルモンバランスの崩れにより起こる症候群

概要[編集]

女性では、閉経(50歳前後)に女性ホルモンであるエストロゲンが低下することにより発生する。医師により「更年期障害」と診断される人は、更年期女性の2-3割とされ、心身の不調(ほてり・のぼせなどの血管運動神経症状)を呈する。

男性では、概ね40歳以降、加齢やストレスなどにより男性ホルモンであるテストステロンが低下することにより発生する。男性の更年期障害はLOH症候群と呼ばれる。

症状[編集]

女性[編集]

男性[編集]

  • 「性機能関連症状」。性欲の低下、ED(勃起障害)など。
  • 「精神・心理症状」。抑うつ感、落胆、不安、疲労感、記憶力や集中力の低下など。
  • 「身体症状」。発汗、ほてり、睡眠障害、関節・筋肉関連の症状など。

原因[編集]

女性は閉経期前後になると卵巣機能が低下し、卵巣から分泌される女性ホルモンの一つである卵胞ホルモンエストロゲン)の量が減少することにより起こる。

男性は、概ね40歳以降、加齢やストレスなどにより、男性ホルモンであるテストステロンの血中量が減少することにより起こる。

治療[編集]

女性に対しても男性に対しても、ホルモン療法が有効とされる。また漢方薬プラセンタを使って治療することもある。

女性のホルモン療法[編集]

閉経前後に体内で不足してきた女性ホルモン(エストロゲン)を、飲み薬(経口剤)や貼り薬(貼付剤)として補充する「HRT(ホルモン補充療法)」が行われる。欧米ではすでに30年以上の実績があり、日本でも十数年来行われてきた療法で、更年期障害を改善しQOL(生活の質)を高め日常生活を快適に過ごすために有効かつ適切な療法として評価・活用されているが、[1]男性向けのテストステロン補充療法は日本では保険適用外である。

HRTを継続して受けている間に、運動・食事・検診などにも注意するようになるという副次効果も推察されている[1]。月経の有無や症状の種類に応じ、エストロゲン単剤あるいはエストロゲン・黄体ホルモン配合剤などが使用される[2]

日本ではこれまで経口剤、貼付剤が使用されてきたが、2007年に国内初の「肌にぬるプッシュ式ボトルのジェル剤型」エストラジオール外用剤「ル・エストロジェル[3]が新たに承認、発売された[4]。塗布跡が残らず皮膚刺激も少なく毎日の使用が簡便で一定量が取り出せるのが特徴である。

「HRT(ホルモン補充療法)」は骨粗鬆症改善効果や美肌効果、アンチエイジング効果も併せ持つが、投与方法によっては乳癌、子宮癌、卵巣癌といった婦人科系悪性腫瘍が若干増加する事がある他、下肢血栓症など血液凝固系疾患が増えるという欠点がある。

男性のホルモン療法[編集]

プラセンタ療法[編集]

日本では、女性の更年期障害の治療薬としてメルスモン製薬が作っているメルスモン注射薬が保険収載されている。1956年に厚生省より承認された。

漢方薬[編集]

漢方では女性の更年期症状に対しては加味逍遥散桂枝茯苓丸柴胡加竜骨牡蛎湯女神散などが用いられる[5]

学会[編集]

日本更年期医学会(現、日本女性医学学会)は、1986年に産婦人科更年期研究会として発足したが、その後1992年に日本更年期医学会となり、現在[いつ?]では1,600人以上の会員からなる学術団体である。平成23年4月1日より学会名称を「日本女性医学学会(英文名:The Japan Society for Menopause and Women's Health)」に改めた。

出典・引用[編集]

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  1. ^ a b 三羽良枝ほか:『HRT(ホルモン補充療法)使用状況に関する医師・医療機関並びに患者へのアンケート調査報告』. 日本更年期医学会雑誌12:282(2004)
  2. ^ ホルモン補充療法に使う薬剤のいろいろ(2009年1月現在) NPO法人 女性の健康とメノポーズを考える会
  3. ^ ル・エストロジェル0.06% 患者向医薬品ガイド (PDF)”. 医薬品医療機器総合機構 (2015年3月). 2016年8月4日閲覧。
  4. ^ 肌にぬるジェル状のHRT(エストロゲン製剤)が発売になりました NPO法人 女性の健康とメノポーズを考える会
  5. ^ 日本医師会 『漢方治療のABC (日本医師会生涯教育シリーズ)』 日本医師会、1992年ISBN 978-4260175074

外部リンク[編集]