思春期

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思春期(ししゅんき、: Pubertät: puberty)は、人間生殖器以外でも外形的性差が生じ、やがて生殖能力を持つようになり、性的に成熟し、心身ともに子供から大人に変化する時期のこと。 

概念[編集]

 医学的には「第二次性徴の発現の始まりから成長の終わりまで」と定義されている。英語の「puberty」は、陰部に恥毛が生え始める時期から由来している。こうした発育の時期は、栄養状態や運動量などからも何歳あたりから何歳あたりまでとは必ずしも一定しない。個人差にもかなり左右される。そのため、生涯発達の発達段階とは別項目となっている。 

生理[編集]

=== 身体面 === 

 第二次性徴を反映する。男子の思春期の始まりは精巣が約4mlに増大する(男性器の成長のTannerの第2段階)、女子の思春期は乳房の発達が始まり(乳房の成長のTannerの第2段階・成長STEP1[1][2]、乳頭期[3][4]ジュニアブラを着け始めるべき時期)とも定義されている。平均して男子は11歳6ヶ月・女子は9歳9ヶ月に始まり、前後1年半ぐらの個人差がある。つまり4月生まれの早熟女子は小2・7月で、3月生まれの奥手男子は中1・3月になり差が大きい。思春期が早くなる要因に、肥満児(低所得ほど肥満、ジャンクフードで蛋白質・カルシウム不足)・睡眠不足(中学受験・ゲーム・スマホ)・ストレス(いじめ)・愛情不足(虐待・ネグレクト)がある。そのような子は、なんとなく老け顔の印象がある。 

 平均身長で早い・小柄で普通だと、将来的に低身長になりやすい。大柄だと早いのは当然だが戸惑いやすく(特に長子・一人っ子で、異性の親がいない)、陰毛が早いと恥ずかしくなり剃る子もいる。第二次性徴は以下の順番で出現するが、陰毛の前に精通する子も多い。性器以外での外形的性差は女子は思春期開始と同時に乳房の発達が始まることで生ずるが、男子は思春期開始して男性器が一定以上発達するまでは性器以外の外形的性差は生じない。男女とも染色体異常性分化疾患内分泌器系の異常などを持っている人は、下記通りに出現しない場合がある。 

  • 思春期における二次性徴発現の順序[5]
    • 男子
    1. 精巣の増大・陰嚢の変色(男性器の成長のTannerの第2段階)、この時点で思春期が始まった事に気づきにくい[6][7]
    2. 陰茎の長大化(男性器の成長のTannerの第3段階)、陰茎の付け根に産毛が生えてくる。[6][7]
    3. 陰毛の発生・陰茎の変色(陰茎の長大化から約1年後から[8])、はっきり思春期に入っている事に気づく。[6][7]
    4. 精通の発生 初めての射精で、白濁液である。※陰毛より前に、精通する男子もいる。
    5. 変声(声変わり)の発生 約1オクターブぐらい低くなる。声変わりしかけているときは声がかすれて出ないことが多い。
    6. 腋毛体毛の発生(陰毛の成長がTannerの分類で第4段階に達した頃から、髭の発生は腋毛の発生よりやや遅れる[8])、乳輪の面積が若干広くなり、乳頭と共に茶色や黒色に変色する[9]
    7. (勃起時に)包皮が自然に後退し、陰嚢・包皮の黒みが完全に大人になる。(男性器の成長のTannerの第4段階)
    8. 幅が広くなる
    9. 筋肉の発達
    10. 乳房の発達(女性ほど顕著ではない)[9]
    11. 面の変化(女性に比べて著明に現れ、顔面骨がより発達し、眉弓骨が隆起する)
    12. 体臭の発生 
    • 女子
    1. 乳房の発達(ここから初潮の1年前までは乳房の成長のTannerの第2段階(成長STEP1[1][2]、乳頭期→乳輪期[3][4]、大人への体型の変化し始めでまだ子供の体型に近い))、この時点で思春期が始まった事に気づきやすく[6]、ジュニアブラを着け始めるべき時期でもある
    2. 女性器の発達
    3. 陰毛の発生(乳房の成長のTannerの第3段階から第4段階の間で発生する[8]関係で順序がこれより後になる場合もある)
    4. 初潮の発生(初潮の前後1年間の乳房は乳房の成長のTannerの第3段階(成長STEP2[1][2]、第1乳房期→第2乳房期[3]、初潮の前後1年間は急激に体型が変化する[2]))
    5. 腋毛の発生
    6. 皮下脂肪の増大
    7. おなかがまっすぐになり、骨盤が発達し、ヒップがふっくらと膨らんで丸みを帯びていく(初潮の前後1年間に発生[1][2])
    8. ウエストにくびれが形成され、ヒップから殿溝にかけてボリュームが生じる(初潮の1年後以降に発生、その頃の乳房は乳房の成長のTannerの第4段階(成長STEP3[1][2]、形成期[3]、大人の体型に近くなる))
    9. 変声の発生(男性ほど著明ではない)
    10. 顔面の変化
    11. 体臭の発生 

心理面[編集]

 字面の通りでは、その後に続く「青春期」を「思い始める」時期であると解釈される。海外ではティーンエイジャー (teenager) の中でもローティーン (lowteen) もしくはミドルティーン (middleteen) が相当する。この時期は身体的に大きく変化を遂げる時期であり、ホルモンバランスが不安定であること、また社会的にも子供から大人への過渡期として、自らの行動に周囲の大人から責任を持たされたり、それまで認められていた甘えが許されなくなるなど、本人をとりまく社会の対応も大きく変化する時期であり、精神的には不安定になりやすい時期である。 

 思春期前期、精通や初潮を迎える頃の児童生徒の中には、生え始めたばかりの陰毛を剃る者もいる。前述した学校行事などの際、入浴時に陰毛があることで同級生からからかわれることを心配して剃る場合もあるが、自分の体の変化に対する戸惑いから、入浴時に最も目につきやすい変化の象徴といえる陰毛を剃る場合があり、児童心理学では戸惑いから来る成長の否認、もしくは抵抗として、一種の赤ちゃん返りに似た心理行動として受け止められている。これは防衛本能の一種であって、剃毛し、自身にとって見慣れた無毛の性器を見ることで心の安定を取り戻すことを目的としているため、陰毛が伸びる度に繰り返し剃毛する場合もある。 

 銭湯やプールの着替えなどで同年代の発毛した性器を目にしたり、友人との情報交換などにより、自身の体の成長を心理的に受け止められるようになれば、このような防衛本能の発動による剃毛はなくなる。現代では同年齢集団しか付き合わず・銭湯も行かなくなったため、成長の早い子は戸惑いやすい。※上の兄弟がいたり、スポ少・スイミングなどに入っていると緩和される。その点が、下着からはみ出さないように整える意味での部分剃毛や性的嗜好による剃毛とは大きく異なる点である。陰毛は剃ってもまた生えてくるので問題はないが、剃刀の使用は思春期の児童生徒の多くにとって初めてのことであり使用に不慣れなため、怪我には注意する必要がある。 

題材とする作品[編集]

 思春期を題材にした映画では、大林宣彦相米慎二が得意ジャンルとし、大林の尾道三部作などが有名である。海外では、過激な性描写のためにDVDが発売後に回収されるという経緯を持つ『思春の森』などがあげられ、いずれも思春期というものがと関わりの深い年代であることを表している。恋愛漫画恋愛ゲームの大半が思春期を題材とした、いわゆる『学園もの』に該当する。過激な性描写のためにレーティングや法令に基づく年齢制限がかけられたり、審査を担当した組織によっては、登場人物の年齢設定も18歳以上に変更となるケースが少なくない。 

脚注[編集]

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参考文献[編集]

関連項目[編集]