肥満

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肥満
Three silhouettes depicting the outlines of a normal sized (left), overweight (middle), and obese person (right).
分類および外部参照情報
ICD-10 E66
ICD-9-CM 278
OMIM 601665
DiseasesDB 9099
MedlinePlus 007297
eMedicine med/1653
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肥満(ひまん、英語: obesity, corpulence)とは、一般的に、正常な状態に比べて体重が多い状況、あるいは体脂肪が過剰に蓄積した状況を言う。体重や体脂肪の増加に伴った症状の有無は問わない。体質性のものと症候性のものに分類できるが、後者を特に肥満症と呼ぶこともある。対義語は、羸痩(るいそう)である。主にヒトを含めた哺乳類で使われることが多い。ペットの肥満英語版も参照されたし。肥満は、食費だけではなく医療費の増加ももたらし、家計の負担につながる[1]。肥満はあらゆる病気の原因となり、治療費や健康対策費が余計にかかり、国家経済への影響も多大であり、肥満人口減少プログラムが組まれる機会が増えるとみなされている。また、肥満は生活習慣病の一種とも見なされている[2]2009年4月以降、アメリカの航空会社を利用して飛行機に搭乗する際に、肥満体と見なされた場合、2席分の料金を請求される可能性がある。

なお、肥満とは「身体の中で、何らかの原因でホルモン障害が惹き起こされた結果」であり、これは内分泌学生理学生化学の問題であって、熱力学、物理学、質量保存の法則は何の関係も無い。

肥満の診断[編集]

標準体重よりも20%以上体重が超過した辺りからを「肥満」と呼んでいる。

体重による肥満の診断[編集]

BMI と肥満度の関係を示したグラフ

体重に基づく肥満診断として、BMI が頻繁に用いられている。BMIの数値が一定以上だと「肥満」と判定される。

その基準は様々な組織や団体が設けているが、主な基準は以下の通りである。

世界保健機関による基準[3]
状態 指標
痩せすぎ 16.00未満
痩せ 16.00以上、16.99以下
痩せぎみ 17.00以上、18.49以下
普通体重 18.50以上、24.99以下
前肥満 25.00以上、29.99以下
肥満(1度) 30.00以上、34.99以下
肥満(2度) 35.00以上、39.99以下
肥満(3度) 40.00以上
日本肥満学会の基準(2011年)[4]
状態 指標
低体重(痩せ型) 18.5未満
普通体重 18.5以上、25未満
肥満(1度) 25以上、30未満
肥満(2度) 30以上、35未満
肥満(3度) 35以上、40未満
肥満(4度) 40以上

乳幼児では BMIはカウプ指数と呼ばれ、18.0 以上が肥満傾向とされる。学童では、ローレル指数 (= 10 × kg/m3) が 160以上で「肥満」と見なされる。これらは身長と体重から単純に計算された値であり(成人の正常体重では BMIは「22」とされている)、大体の目安にはなるが、これだけでは筋肉質なのか脂肪過多なのかが分からない。BMIは標準体型の人には当てはまるが、骨太の人、足長な人、骨細の人、筋肉の量が多い人には間違った判定が出る欠点がある。このため、肥満と診断する際は下のような定義と併用することがある。

体脂肪率による肥満の診断[編集]

適正な体脂肪率は、男性では15~19%、女性では20~25%とされ、これを上回ると「肥満」と見なされる。正確な測定には困難を伴うため、その値の扱いを巡っての一定の見解は得られてはいない。筋肉質なのか脂肪過多なのかどうかを判断するには精密な機械を用いる必要があり、その際にはCTMRIで体脂肪面積を測定し、体脂肪率を推定するのが最も正確と言われる。

診断[編集]

通常は内科医師が腹囲を見て診断するが、その診断基準は統一されてはいない。2007年6月、アメリカ糖尿病学会・アメリカ栄養学会・北米肥満学会は共同声明を発表し、「現時点では、腹囲の基準値はすべて、科学的根拠が不十分であり、今後確立される科学的基準値は人種別、性別、年齢別、肥満度別の非常に複雑なものになるであろう」と指摘した。

脂肪細胞との関わり[編集]

高血糖と脂肪細胞[編集]

炭水化物を摂取することで血糖値が上昇すると、膵臓からホルモンの一種であるインスリンが分泌される。血中のブドウ糖濃度が高い(高血糖)状態は身体にとっては毒でしかないため、血中に溢れたブドウ糖をかき集めて筋肉や肝臓内のグリコーゲン(ブドウ糖の貯蔵庫)に蓄える。その後、時間が経過するとともに、安静にしていても、運動する際のエネルギー源としてもグリコーゲンは消費されていく。グリコーゲンにも貯蔵しきれないぐらいに血中のブドウ糖濃度が上昇すると、インスリンはそれを全部中性脂肪に合成して脂肪細胞内部に閉じ込める。それに伴い、血糖値が低下するが、インスリンの分泌量が多すぎると、急に空腹を感じたり、急激な眠気が襲ってくる。インスリンは全身の脂肪細胞に強く作用し、摂取した炭水化物を中性脂肪に合成して脂肪細胞内に閉じ込め、脂肪細胞は肥大していく。脂肪細胞は、肥大するにつれて「サイトカイン」( cytokine, 「炎症性分子」)を放出するようになり、これは全身に有害な影響をもたらす。

脂肪細胞の肥大化[編集]

脂肪細胞は、細胞質内に脂肪滴を有する細胞のことである。前駆脂肪細胞が、脂肪細胞への脂肪酸輸送を促進する転写因子であるPPARγ等の因子によって刺激されて成熟脂肪細胞(正常脂肪細胞)となる。カイロミクロンVLDL中性脂肪をリポタンパクリパーゼによって分解し、脂肪酸を脂肪細胞へ運ぶことによって脂肪細胞が成熟する。また、グルコースが脂肪細胞へ取り込まれると脂肪酸が合成される。通常の脂肪細胞は、インスリン受容体を介さずにグルコースの取り込みを促進し、さらに、インスリン受容体の感受性を良くするアディポネクチンを分泌する。インスリンの過剰分泌が起こるごとに脂肪細胞は肥大化していき、肥大化脂肪細胞となる。脂肪細胞の大きさが上限に達し、これ以上脂肪を溜め込めない状態になると、周囲の前駆脂肪細胞がPPARγによって刺激されて成熟脂肪細胞となり順次肥大化していく。また、脂肪細胞も細胞分裂し、脂肪細胞の数も増加する。この巨視的な状態が肥満である。

白色脂肪細胞はヒトにおいて250-300億個あり、直径は成熟脂肪細胞において70-90μmであり、肥大化脂肪細胞は130-140μmまで大きくなる[5]

なお、インスリンは、脂肪細胞が満杯になってしまう場合に備えて脂肪細胞を新たに増やすよう信号を送る。脂肪細胞が体内に存在する動物は、インスリンが分泌される限り無限大に太っていく。ヒトもまた例外ではない。

肥大化脂肪細胞の分泌[編集]

脂肪細胞が肥大し、その数が増えていくにしたがって、(TNFα脂肪酸レジスチン)、肥満中枢を刺激して食欲を抑制するレプチン、インスリン受容体の感受性を良くするアディポネクチンの分泌低下、血液凝固を促進する物質(組織プラスミノーゲン活性化因子Tissue Plasminogen Activator 〉を阻害する)、単球リンパ球の遊走を惹き起こす「単球走化性タンパク質」( monocyte chemoattractant protein )、昇圧作用を持つ生理活性物質アンジオテンシンIIの原料となるアンジオテンシノーゲンが分泌され、最終的にインスリン抵抗性Insulin Resistance )を惹き起こす[5]

インスリン抵抗性[編集]

脂肪細胞が肥大化すると、特に内臓に存在する脂肪細胞から遊離脂肪酸が遊離される。この脂肪酸の一部が骨格筋や肝細胞に運ばれ、骨格筋内へ運ばれた脂肪酸はタンパク質分子をリン酸化する酵素であるプロテインキナーゼCを活性化し、更にNF-κBに関連したIκBαのセリン残基をリン酸化する酵素複合体( IκB kinase )が活性化され、インスリン受容体基質であるIRS1タンパクのセリン残基をリン酸化する。この経路によってIRS1タンパクがリン酸化されると、正常なリン酸化過程が阻害され、結果的にIRS1以降のシグナルが伝達されず、インスリン依存のグルコーストランスポーターであるGLUT4を膜に移送できなくなる。GLUT4が機能しにくくなると、[グルコース]]が細胞に取り込まれにくくなる。インスリン抵抗性に見られる症状の1つである[5]

もう1つのメカニズムとして、脂肪細胞から単球走化性タンパク質であるMCP-1が遊離され、MCP-1は単球を引き寄せ、細胞外に出た単球は活性化されてマクロファージとなる。このマクロファージは脂肪細胞の周囲に集積し、ここから腫瘍壊死因子として知られるTNFαを分泌する。TNFαが受容体に結合するとセリン・スレオニンキナーゼであるJNK( c-Jun amino-terminal kinase )がインスリン受容体基質であるIRS1タンパクのセリン残基をリン酸化する。この経路でも上記メカニズムと同様にインスリン抵抗性となる。また、TNFαは、GLUT4の発現を抑制する作用もある。TNFαのこれらの作用は著明なインスリン抵抗性をもたらす[5]

さらに加えて、脂肪細胞から分泌されるアディポネクチンは、TNFαや遊離脂肪酸と異なり、インスリン受容体の感受性を上げるが、脂肪細胞の肥大化によりアディポネクチンの分泌が低下し、結果としてインスリン抵抗性につながる[5]

高血圧との関係[編集]

脂肪細胞が肥大化すると、次のことが起こる。

  1. 交感神経活動の亢進
  2. :過剰に分泌されたレプチン交感神経の活動を亢進させ、血管を収縮させること等により、血圧を上昇させる[6]
  3. レニン-アンジオテンシン系の活性化
  4. :アンジオテンシノーゲンは肝臓で産生されるが、肥大化脂肪細胞からも産生、分泌される。アンジオテンシノーゲンから生成されたアンジオテンシンⅡは、副腎皮質球状帯に作用してナトリウムの再吸収を促進するアルドステロンの分泌を促進し体内に水分を貯留する[7]。また、脳下垂体に作用し利尿を抑えるホルモンである抗利尿ホルモンであるバソプレッシン(ADH)の分泌を促進し同じく体内に水分を貯留する[8]。これらのことにより高血圧を招く。肥満患者において高血圧症が多いのはこのためである[5]

また、肥満細胞の肥大化によるインスリン抵抗性の発現は高インスリン血症の原因となる。高インスリン血症は、腎尿細管へ直接作用してナトリウム貯留を引き起こす。水分の貯留により血圧が上昇する[9][10]

炭水化物制限と高血圧[編集]

炭水化物砂糖を食べて血糖値とインスリン濃度が高い状態になると、インスリンは腎臓に対して「ナトリウムを再吸収せよ」という信号を送り、腎臓はその指令のとおりに動く。インスリンは尿酸の分泌を阻害し、それに伴って身体は水分を保持しようとし、血圧は上昇する(→高血圧)。一方、炭水化物の摂取を制限する食事を続けることで、血糖値と血中のインスリン濃度が低い状態が続くと、体内で変化が起こる。食事から時間が経過したり、炭水化物が少ない食事を摂ったり、長時間絶食すると、血糖値と血中のインスリンの濃度が低下する。血中のインスリン濃度が低下すると、腎臓は貯蔵していたナトリウムを、体内に溜まった余計な水分と一緒に体外に排出する。これは人体にとって有益な現象であり、炭水化物の摂取を制限するだけで血圧は簡単に低下する。体重が200ポンド(約91kg)あり、炭水化物を常食している人がその摂取制限を開始すると、身体から減少する余計な水分量は、最大で6ポンド(約2.8kg)以上に達する可能性があるとされる[11]

高血糖と糖化[編集]

肥満は糖尿病とも密接に関わっている。40~59歳の男性で、糖尿病が強く疑われる人の割合、BMI18.5~22が5.9%、BMI22~25が7.7%、BMI25~30が14.5%、BMI30以上が28.6%であった。なお、加齢を重ねていない20-39歳の男性ではこのような大きな差は出ていなかった[12]。1971年から1980年のデータで糖尿病患者と日本人一般の平均寿命を比べると男性で約10年、女性では約15年の寿命の短縮が認められた[13][14]。このメカニズムとして、高血糖が生体のタンパク質を非酵素的に糖化させ、タンパク質本来の機能を損なうことによって障害が発生する。これはAGEsAdvanced Glycation End Products, 「最終糖化産物」と呼ばれる )が体内で次々に作られ、身体の至るところで炎症を引き起こす。「糖化」とは「老化」のことである。この糖化による影響は、血管の主要構成成分であるコラーゲン水晶体蛋白クリスタリンのような寿命の長いタンパク質ほど大きな影響を受ける。白内障は老化現象の一種であるが、高血糖状態が続くことでより高度に進行する[13]。高血糖は、動脈硬化や微小血管障害の原因にもなる。この糖化反応で生じたフリーラジカル酸化ストレスも増大させる[15]

メタボリック症候群[編集]

炭水化物を食べ続けることで慢性的な高血糖が常態化すると、身体はさらにインスリンの分泌量を増やそうとする。インスリンの分泌量が異常に増える状態が続くことで高インスリン血症となり、身体にますます脂肪が蓄積して悪循環に陥る。炭水化物の摂取を増やせば増やすほど、血糖値の乱高下を惹き起こし、細胞は燃料不足に陥り、それに伴って空腹を感じて食欲が増し、とくに炭水化物を多く含む食べ物に対する渇望感が強まる。インスリンは体内で暴走し、炭水化物や砂糖が多いものを見境いなく欲しがる状態になる。血中のインスリン濃度が高い状態が続くことで、身体はインスリン抵抗性を発症し、糖尿病を患うリスクが急上昇する。インスリンの大量分泌が常態化し、膵臓が疲弊すると、インスリンの分泌が機能不全に陥り、血糖値の微調整も不可能になり、糖尿病を発症する。この状態でも炭水化物を食べるのを止めることなく、インスリンの注射を怠ると、命の危険に直結する。いわゆるメタボリック症候群は、このインスリン抵抗性がより重篤になった状態でもある。

肥満と疾患[編集]

単純性肥満[編集]

肥満体のトースカーナの将軍
アレッサンドロ・デルボロ作(17世紀)
肥満の女(病草紙から)

親のいずれか、もしくは両親とも肥満であることが多く、身長が暦年齢相当で、精神運動発達は正常、奇形は見られない。食生活が最も影響する。

肥満から派生する病気[編集]

肥満は様々な疾患も惹き起こす。

乳癌子宮癌卵巣癌関節痛月経異常貧血、あるいはホルモン低下によって乳房が膨らまなくなる乳房発育不全や、陰毛がわずかにしか生えないか、全く生えなくなる無毛症、性腺発育不全の病気にもつながりやすい。過剰な皮下脂肪は胸を圧迫して呼吸器の障害を起こしたり、循環器消化器女性器に障害が発生しやすくなる。さらに皮下脂肪が付きすぎて膀胱を圧迫すると排尿障害を起こしたり、夜間頻尿が原因となって2型糖尿病による神経因性膀胱、膀胱癌、気腫性膀胱炎、気腫性腎盂腎炎、慢性腎臓病といった疾患にかかりやすくなる。便秘下痢血便や、強烈な腹痛や貧血を伴う大腸癌(直腸癌)を起こして腸閉塞を伴ったり、肝臓、肺、脳、骨、リンパへの転移が見つかったり、肝臓に転移が出ると腹水や漿膜に障害を起こして腹膜炎になったり、膀胱に浸潤して排尿困難を起こして末期がん同然の状態に陥って死に至る場合がある。乳癌を初めとする各種癌も同じ。若年性アルツハイマー症候群や肝硬変の原因となり、合併症の肝性脳症になったり、末期の大腸がん及び乳癌及び子宮癌の場合は脳に転移する場合もある。

健康診断や思春期以降の女子中学生及び女子高校生の健康診断(※両方とも1年生が対象)で行われる心電図検査の受診では、受診結果で散発性上室性及び散発性心室性期外収縮洞性徐脈による不整脈と診断されたり、また、低電位差では、四肢低電位や左軸偏移と診断される場合があり、心膜炎を起こしやすくなる。小学生~高校生の女子の場合、脳腫瘍や急性骨髄性白血病や神経芽細胞腫や悪性リンパ腫の小児癌を発症したり、子宮筋腫にもかかりやすくなる。子宮筋腫となった場合は、筋腫が圧迫し、大きくなるまで気付きにくい。MRI検査の結果次第で、悪性の子宮肉腫と判別するためのグレーゾーンとなり、20代から30代半ばの女性でも、開腹による子宮全摘手術を医師から勧められ、術後の病理検査次第では悪性の子宮肉腫が見つかる可能性が出てくる。

シンシナティ小児病院医療センター( en:Cincinnati Children's Hospital Medical Center )で行われた研究では、「肥満の女の子は思春期初来が早く、胸が大きくなり始める(乳房の発達が始まる)のが早い」という。これは男の子でも同様であり、「肥満の男児は第二次性徴が早く発現する」[16]。脂肪沈着は、皮下脂肪から内臓脂肪へ、さらには脂肪以外の臓器(異所性脂肪)へと進行し、それに伴って以下の合併症の頻度が大きくなる。

生活習慣とがんの関連[23][24](抄)
(WHO/国際がん研究機関(IARC))
関連の強さ リスクを下げるもの(部位) リスクを上げるもの(部位)
確実 身体活動(結腸) 過体重と肥満(食道<腺がん>、結腸、直腸、乳房<閉経後>、子宮体部、腎臓)、(略)
可能性大 身体活動(乳房)、(略) (略)

症候性肥満・二次性肥満[編集]

肥満による代謝異常や内分泌疾患を症候性肥満二次性肥満)と呼ぶ[25]

インスリノーマとは、インスリンの大量分泌を促す腫瘍のことであり、これを摘出しない限り体重も体脂肪も増加し続け、肥満の原因となる。また、インスリンを注射するか、インスリンと同様の作用を持つ薬を注射しても肥満になる。インスリンの濃度が高い状態では、身体は一方的に太り続けていく。これは、その人がどれぐらい食べたか、運動していたかどうかは、何の関係も無い。

肥満による死亡率[編集]

喫煙しないアメリカの白人男性(左)及び白人女性(右)のBMIごとの10年後の相対的死亡リスク[28]、BMI20-22前後が最も死亡リスクが低い 喫煙しないアメリカの白人男性(左)及び白人女性(右)のBMIごとの10年後の相対的死亡リスク[28]、BMI20-22前後が最も死亡リスクが低い
喫煙しないアメリカの白人男性(左)及び白人女性(右)のBMIごとの10年後の相対的死亡リスク[28]、BMI20-22前後が最も死亡リスクが低い

国立がん研究センターによる16万人の男性に対する平均11年間の追跡調査によれば、全死因でもっとも死亡率が少なかったのは、BMI値が25~26.9とされたグループであったという。このグループは「肥満」に該当する[29]

アメリカ疾病管理予防センターが様々な人種の約288万人を対象に行った研究結果によれば、「BMI値が『18.5~25未満の標準体重グループ』と『25~30未満の過体重グループ』では、過体重グループの方が死亡リスクが6%も低い」という[30]

遺伝説[編集]

「なぜ太るのか」について、「過食よりも遺伝子が重要な役割を果たしている」と唱える研究者もいる[31]。「体は一定の体重を保とうとする機能」があり、その人にとっての望ましい体重を決定づけるのは遺伝子であり、肥満体であったとしても、それは「本人にとっては正常な状態である」という[31]。また、肥満体の親と同じものを食べている子供の場合、親と同じように肥満体になる可能性が高くなる。

レプチン[編集]

ホルモン、レプチンLeptin )がエネルギーの消費増加と食欲を司る[32]という説が発表された。その後、肥満に関係した多くのホルモン様物質が発見されており、脂肪組織は、単なるエネルギー貯蔵庫ではなく、内分泌器官と考えられる[33]ようになってきており、それらホルモン様物質の多くは炎症に関係している。

レプチンは脂肪細胞から分泌されるホルモンであり、これが脳の視床下部に到達すると、脳は身体に対して食べるのを止めるよう信号を送る。レプチンは「過食を防いでくれるホルモン」とされている。肥満体の場合、レプチンが正常に機能していない状態にあり、その体内ではホルモン異常が惹き起こされている可能性が高い。

睡眠不足と肥満[編集]

睡眠時間の短さと肥満との相関関係を指摘する数多くの報告がある(日本大学兼板佳孝[34][35]

シカゴ大学内分泌学部門のイヴ・ヴァン・コーター博士は、睡眠不足が肥満に結びつくメカニズムについて、以下のように説明している。「睡眠不足は飢餓信号を送るホルモン、グレリンの分泌を増加させ、レプチンの分泌量が減る。睡眠科学の分野の研究者らは、この発見を踏まえて、小児を対象にした分析を立て続けに行なった。この研究を行っている研究者に共通した見解は『睡眠時間の短い子供はよく寝ている子供より太っている』」[36]という。

睡眠時間が短過ぎたり、ストレスに常に晒されていると、「ストレス・ホルモン」であるコルチゾールCortisol )の分泌が増える。コルチゾールは、脂肪を蓄積させるホルモン、インスリンの分泌を誘発するため、「ストレスで太る」可能性は十分にある。

腸内細菌[編集]

環境要因のひとつとして腸内細菌叢が肥満を惹き起こしているとする研究がある[37][38]

肥満の有無に、「アッカーマンシア・ムシニフィラAkkermansia muciniphila)という腸内細菌が関わっている」との指摘がある。この細菌が少ない人ほどBMI数値が高いという。痩せている人ではこの細菌が腸内細菌の4%を占め、太った人ではほとんどゼロである。この細菌は腸壁を覆う粘液層の表面に潜んでいる。この細菌が少ないと粘液層が薄くなり、リポ多糖が血中に入りやすいとされる。なお、リポ多糖は脂肪細胞の炎症を引き起こし、新しい脂肪細胞の形成を妨げ、既存の細胞に過剰な量の脂肪の蓄積を惹き起こすという[39]

世界保健機関による勧告[編集]

世界保健機関 ( WHO ) は、肥満問題に対する戦略として以下を挙げている[40]

  • 砂糖脂肪動物性脂肪の摂取制限
  • 食品の広告を制限する
  • 税制を活用する(砂糖税を導入する)
  • 子供へのジャンクフードの販売を制限する
  • 症候性肥満では原疾患の改善に努める

食生活[編集]

世界保健機関が2003年に発表した報告では、肥満について、「高カロリー食品、動物性脂肪ファストフード、砂糖の添加されたジュースの過剰摂取が原因である」とし[41]、反対に肥満を低下させる要因に食物繊維の多い食事・野菜・果物を挙げている[42]2011年の報告では、「脂肪と砂糖の摂取を減らし、野菜、果物、全粒穀物、豆類、ナッツ(※各種ナッツは脂肪が豊富であるが)の摂取を増やすべし」と推奨している[43]。高脂肪の食べものを摂取すると脳内に快楽物質であるドーパミンが放出されることが動物実験で確認されている[44]が、これは砂糖を摂取した時にも同じ現象が起こる。なお、「穀物の栄養価は極めて低く、『食料』ではなく『飼料』と表現すべきだ」と断じている人物もいる(後述)。

2014年、世界保健機関は肥満と口腔の健康に関するシステマティック・レビューを元に[45]砂糖の摂取量をこれまでの1日あたり10%以下を目標とすることに加え、5%以下ではさらなる利点があるという砂糖のガイドラインのドラフトを公開した[46]。具体的には、砂糖の摂取量は「1日にティースプーン6杯分以内(約25g)に抑えること」としている。

治療法[編集]

肥満の治療方法としては、食事療法運動療法の2つであると言われる[47]。 短期的には減量できる[48]が、減量した体重を維持するのはなかなか難しく、運動と減食を続けるように、と要求されることが多い[49][50]。生活習慣の改善を伴った長期的な減量成功率は、「2~20%」とされている[51]。食生活の改善は、妊娠期における体重増加を食い止め、母子共々の健康を改善する[52]

食事療法[編集]

食事法の選択肢として、カロリー制限食、低脂肪食アトキンス・ダイエット炭水化物制限食地中海食、古代食、ダッシュダイエット、Ornish食, Zone食が挙げられる[53]。低脂肪食と低炭水化物食・地中海食を比較した研究では、炭水化物制限食と地中海食は同等の減量効果がみられたという[54]

運動[編集]

座りがちな生活は、肥満と密接な要因があり[55]、肉体労働の減少は世界的にも進んでおり[56][57][58]、世界人口の少なくとも30%が運動不足の状態にあるとされる[57]。 これについて、「社会における交通手段の機械化や、家庭における省力化の進行によるものだ」という見方がある[56][57][58]。子供たちの身体運動能力レベルが不足してきているという[59]。世界的にも、レジャー活動の一環として体を動かす機会が減っている。世界保健機関は、「世界中の人々が、余暇レクレーションに対して活発ではなくなっている」と指摘しているが、フィンランドで行われた研究では増加しているとされ[60]アメリカ合衆国での研究では、「レジャー活動における運動時間の明確な変化は見られない」[61] としている。

子供でも大人でも、テレビの視聴時間と肥満リスクには「関連性がある」という[62][63][64]。73の研究のうち63にて(86%)、メディアに接する機会が増えるほど子供の肥満が増加するとされ、テレビの視聴時間の割合が増えるほど肥満は増加すると示されている[65]

「テレビを見て時間を過ごすのは、体重増加、過体重、肥満の危険因子である」と指摘されている[66]

なお、肥満対策として、しばしば「食べる量を減らして運動する」と言われるが、これには「何の効果も無い」と主張する者もいる(後述)。アメリカ合衆国で何度となく行われた「減食と運動の組み合わせで肥満を防げるか」という実験は、「全て例外なく」失敗に終わっている。具体的には、参加者たちの全員が、「体重は減らず、身体から筋肉が減り、脂肪が増え、実験開始前よりも肥満になった」。それだけでなく、「各種疾患の発症を防ぐ効果も無い」という結果に終わっている。

手術[編集]

歩行や呼吸が困難になるほどの重篤な肥満は「病的肥満」と呼ばれ、手術を要する場合もある[67]

  • 胃縮小術
開腹手術として、肥満に対する最初にして唯一の保険収載の外科手術治療
  • 腹腔鏡下スリーブ状胃切除手術(袖状胃切除術とも。Laparoscopic sleeve gastrectomy:LSG)
胃の大彎側を腹腔鏡下に切除する治療法。前述の胃縮小術と近いが開腹手術ではなく腹腔鏡下手術である。日本でもBMI数値が35以上の場合、保険が適応される(K656-2 腹腔鏡下胃縮小術(スリーブ状切除によるもの、36,410点)
  • 腹腔鏡下調節性胃バンディング手術(Laparoscopic adjustable gastric banding:LAGB)
胃の上部にバンドを巻いて調節ポートを皮下に埋め込む手術。調節ポートでバンドの収縮具合を調整する。保険は適応されない
  • 腹腔鏡下Roux-en-Y胃バイパス手術(Laparoscopic Roux-en-Y gastric banding:LRYGB)
小腸バイパス術(Jejunoileal bypass:JIB)や胆膵バイパス術(Biliopancreatic diversion:BPD)の応用として開発された。保険は適応されない
  • 内視鏡的胃内バルーン留置術(endoscopic intragastric balloon:IGB)
1982年にNieben OGとHarboe Hによって考案され、胃内に生理食塩水を注入したバルーンを留置(Bioenteric Intragastric Balloon:BIB®)する。バルーンが劣化を見せたら、6ヵ月ごとに交換する必要がある。これも保険は適応されない
  • AspireAssistシステム[68]
胃瘻を増設し、専用の減量装置を用いる。アメリカ食品医薬品局2016年に承認した。食事から約20分後に、体外の装置を胃瘻ポートに取り付けられ、胃内内容物のおよそ30%が排出・廃棄される[69]

薬物治療[編集]

肥満の国際的状況[編集]

OECD 加盟国のうち、BMI指数が30以上の割合
世界における肥満の割合(男性:左、女性:右)[76]   <5%   5–10%   10–15%   15–20%   20–25%   25–30%   30–35%   35–40%   40–45%   45–50%   50–55%   >55% 世界における肥満の割合(男性:左、女性:右)[76]   <5%   5–10%   10–15%   15–20%   20–25%   25–30%   30–35%   35–40%   40–45%   45–50%   50–55%   >55%
世界における肥満の割合(男性:左、女性:右)[76]
A graph showing a gradual increase in global food energy consumption per person per day between 1961 and 2002.
1961年から2002年までの世界の一人当たりの平均摂取エネルギーの状況[77]
1961年(左)及び2001–2003年(右)における摂取エネルギー(kcal/人/日)の状況[77]   no data   <1600   1600–1800   1800–2000   2000–2200   2200–2400   2400–2600   2600–2800   2800–3000   3000–3200   3200–3400   3400–3600   >3600 1961年(左)及び2001–2003年(右)における摂取エネルギー(kcal/人/日)の状況[77]   no data   <1600   1600–1800   1800–2000   2000–2200   2200–2400   2400–2600   2600–2800   2800–3000   3000–3200   3200–3400   3400–3600   >3600
1961年(左)及び2001–2003年(右)における摂取エネルギー(kcal/人/日)の状況[77]

世界的には、男性の24%と女性の27%が肥満であるという[78]。一般的に、アジア諸国に比べてアメリカ合衆国および欧州各国のほうが肥満の人々の割合が高いとされる[79]

アメリカ合衆国[編集]

アメリカ合衆国では、BMIが「30」以上で「肥満」と見なされている。2002年に取られたデータによれば、BMIが25以上の国民は65.7%で、BMIが30以上の子供は16%以上に達するという。同国では、ジャンクフードの販売について、子供の健康や食の嗜好を守るために自主規制する方向に向かっている。公的な医療保険制度が整っていないことも手伝い、経済上の理由による医療保険未加入者が約4700万人いると言われており、低所得者層ほど栄養価の高いものは食べられず、肥満や病気を患いやすくなっている。アメリカ国民の30%以上は肥満であり、単純性肥満は全肥満のうちの約90%を占めるとされる。

アメリカ医学研究所(のちの『全米医学アカデミー』, National Academy of Medicine )は、「カロリーが高く、栄養価に乏しい食品のコマーシャルが子供の肥満に関わっている」としており、自主規制ないし政府の介入を求めた[80]シカゴ大学は、「18歳未満をターゲットにした食べ物のコマーシャルに使われている商品の90%以上が栄養価に乏しいものばかりであり、食の嗜好に影響を与える」と報告した[81]。肥満対策のため、公立学校で糖分の多い飲料や脂肪を除去していない牛乳は販売されないように合意された[82]マクドナルドペプシコを初めとする企業が、12歳以下の子供にはジャンクフードの広告をやめることで合意した[83]。このような害悪により、肥満は現代において早急に撲滅しなければならない重大な社会問題と見なされている[84]

東ヨーロッパ[編集]

2010年の時点で肥満が蔓延している。ルーマニアの研究機関によれば、ルーマニア国民の4人に1人が肥満であり、子供の肥満の場合、冷戦時代の2倍以上の8%に達するという。肥満の一歩手前の「太り気味」も含めると、5人に1人が生活習慣病のリスクを抱えているという。また、「所得の低い家庭ほど、ファストフードに頼る傾向がある」とされる。2010年1月、同国は「ジャンクフード税」の導入を発表した。ブルガリアでは、政府の方針に基づき、全国の学校の食堂や売店からスナック菓子清涼飲料水を撤去した[85]

クウェート[編集]

2010年の時点で、国民の74%が「太りすぎ」であり、国民の14%は糖尿病を患っており、その数は増加しつつあるという。8歳の子供が糖尿病にかかる事例も起こっている。政府は健康的な食品の販売や運動の奨励を行うことで対策に乗り出しているという[86]

サウジアラビア[編集]

成人の肥満率が30%を超えている。「肥満対策」として、女児にも体育活動を解禁したという。

中国[編集]

ケンタッキーフライドチキンピザハットを初めとしたファストフード店が、一日につき一店舗のペースで開店しているという。これは、アメリカのファストフード業界にとって、中国市場が極めて魅力的であることを示唆している。近い将来、中国は「ファストフード大国」になるだろうと見なされている[87]が、同時にこれは肥満や生活習慣病のリスクも伴うことを意味する。

2010年の時点での中国の肥満人口は3億2500万人であったが、2030年には倍増して6億5000万人に達する見通しだという[88]

日本[編集]

日本における肥満率は先進国最小の低さであり、BMI指数は男女とも「普通体重」階級内に収まる[89]。男子のほうが肥満傾向にある[89]

日本における肥満(BMI30以上)の頻度は3%とされている[90]が、成人や小児を問わず、肥満は増加しているという。10~12歳では、男子の10%、女子の8~9%が肥満であり、その9割以上が単純性肥満であるという。健康増進法が制定されたことに伴い、肥満者には特定健診・特定保健指導が推進されている。

太平洋の島嶼国家[編集]

18歳人口のうち、肥満とされる人の比率を示す肥満率の国際比較では、南太平洋に点在する島嶼国家が上位を占める。世界保健機関が肥満率を集計した2014年のデータによれば、トップのクック諸島は50%を超え、上位10カ国に入るパラオナウルサモアトンガニウエマーシャル諸島キリバスツバルは40%台であり、成人の半数近くが「肥満」と見なされている[91]

トンガのポヒバ首相は2018年8月、近隣島嶼国家の首脳に、1年間のダイエット競争を呼び掛けた[92]

その他の国々[編集]

ブラジルにおける女性の肥満率は、1975年には24%だったのが、2003年には38%に上昇した。バングラデシュにおいては、1996年では3%だったのが、2007年には12%に上昇した。ケニアにおいては、1993年には15%だったのが、2003年には26%に上昇した[93]。世界的に肥満が増加している背景について、「脂肪が豊富な食べ物や動物性食品が世界規模で普及したことで、日々の食事が高脂肪、高カロリーなものに変わったことが主な原因である」と考える者もいる[93]

肥満と減食・運動について[編集]

カール・フォン・ノールデンによるカロリー理論[編集]

「痩身や減量というのは、食事制限や運動をせずして成功しない」[94]と言われることが多い。「食べる量を減らして運動しろ」ということであるが、実際には、この言い分には何の根拠も無い。後述のとおり、「『食べる量を減らして運動量を増やす』は、「体重を減らす」という点においても、「病気を防ぐ」という点においても、「何の効果も無い」という結果が次々に出ている。

「カロリー」を体重の増減に絡めて初めて提唱したのはドイツ人の内科医カール・フォン・ノールデン( Carl von Noorden )であり、彼が1907年英語で発表した『Metabolism and Practical Medicine』(『代謝と実践医療』)の第3章『Obesity』(『肥満』)の中で、

The ingestion of a quantity of food greater than that required by the body leads to an accumulation of fat, and to obesity should the disproportion continued over a considerable period.」(「身体が必要としている以上の量の食べ物を摂取することが脂肪の蓄積をもたらし、その不均衡が長期に亘って続くと、肥満になるはずである」)

と記述している[95]。その後、このノールデンの主張は、体重を制御する方法やダイエットについて伝授する人間がほぼ必ずと言っていいほど口にするようになった。ノールデンによるこの著作物は、インターネットでも読むことが可能。

「ヒトは消費する以上に多くのカロリーを摂取するから太るのである」という考え方を概念や理論として広めた人物の元祖はノールデンということになる。

ノールデンが唱えたカロリー理論に基づく形で、1日の適正カロリーに対してほんの2%だけ余剰にカロリーを摂取し、それを10年間続けると、25kgの体重増加につながる[96]とされる。

ラッセル・ワイルダー[編集]

肥満患者を治療する臨床医の多くは、1960年代までは、「運動すれば減量できる」「座りっぱなしの生活をしていると太る」「食べ過ぎるから太る」といった考え方を「幼稚」として退けていた。ミネソタ州ロチェスター市にあるメイヨー・クリニックMayo Clinic )の勤務医、ラッセル・ワイルダーRussell Wilder, 1885~1959 )もその1人である。1932年、肥満についての講演を行った際に、ワイルダーは以下のように述べている。

「肥満患者は、ベッドの上で安静にしていることで、より早く体重を減らせる。一方で、激しい身体活動は減量の速度を低下させる」「運動を続ければ続けるほどより多くの脂肪が消費されるはずであり、減量もそれに比例するはずだ、という患者の理屈は一見正しいように見えるが、体重計が何の進歩も示していないのを見て、患者は落胆する」[11]

ラッセル・ワイルダーのこの主張は、カール・フォン・ノールデンが唱えたカロリー理論を全否定するものである。ワイルダーはメイヨー・クリニックにて、主に糖尿病患者を担当していたが、糖尿病だけではなく、肥満の治療にも関心が高かった。1920年代前半、ワイルダーは『ケトン食』を開発し、肥満患者・糖尿病患者にこれを処方している。これは食事において、「摂取エネルギーの90%を脂肪から、6%をタンパク質から摂取する」(極度の高脂肪・極度の低糖質な食事)というもの。元々は癲癇を治療するための食事法であったが、「肥満や糖尿病に対しても有効な食事法になりうる」としてワイルダーは開発した。炭水化物とタンパク質の摂取は可能な限り抑え、大量の脂肪分を摂取することで、身体は脂肪を分解して作り出す「ケトン体」( keto )をエネルギー源にして生存できる体質となる。この食事法は『ケトジェニック・ダイエット英語版』( The Ketogenic Diet )として知られるようになる。『アトキンス・ダイエット』を提唱したロバート・アトキンスも、著書『Dr. Atkins' Diet Revolution』の中でケトン体について触れており、「炭水化物の摂取を極力抑え、脂肪の摂取量を増やすことで、身体はブドウ糖ではなく、脂肪をエネルギー源にして生存できる」という趣旨を述べ、体重を減らしたい人に向けて、炭水化物を避けるか、その摂取制限を奨めている。

ウィリアム・バンティング[編集]

「運動は減量に何の効果も無い」と明言している人物は何人もいる。ノールデンが「消費する以上のエネルギーを摂取するから太るのだ」と唱える遥か以前から、ウィリアム・ハーヴェイ( William Harvey, 1807~1876 )、ウィリアム・バンティングWilliam Banting, 1796~1878 )といった人物がカロリー理論に相当するやり方を実践しており、「運動をひたすら頑張ってこなせば体重を減らせるはずだ」と考えていた。

ウィリアム・バンティングは、ロンドン生まれの葬儀屋であった。バンティングは、自身が太り過ぎていたことに悩んでいた。その彼に炭水化物の摂取を制限する食事法を奨めたのは、医師であり友人でもあったウィリアム・ハーヴェイであった。ハーヴェイがこの食事法を学んだのは、フランスの医師、クロード・ベルナールClaude Bernard, 1813~1878 )がパリで行った糖尿病についての講演を聴いたのがきっかけであった[97][98]

クロード・ベルナールの講演を聴く前までのハーヴェイは、「体重を減らすには、激しい身体活動に励めば良い」と考えており、バンティングに対してそうするよう伝えた。バンティングは「早朝に2時間、ボートを漕ぐ」ことにし、テムズ川でボートを漕ぎ続けた。彼の腕の筋力は強化されたが、それとともに猛烈な食欲が湧き、その食欲を満たさねばならなくなり、体重は減るどころかどんどん増えていった。ハーヴェイは友人に対し、「運動を止めなさい」と言った[11]。「運動には体重を減らす効果は無い」と悟ったためである。ハーヴェイから炭水化物の摂取を制限する食事法を教わり、実践したバンティングは、最終的に50ポンド(約23㎏)の減量に成功している。

1863年、バンティングは、減量に成功した食事法や、減量にあたって試しては失敗を続けてきた方法をまとめた『Letter on Corpulence, Addressed to the Public』(『市民に宛てた、肥満についての書簡』)を出版した。バンティングが出版したこの小冊子の内容は、その後、何年にも亘って受け入れられ、新しい食事の模範として取り入れられるようになった[98]。当初は自費出版で発表したが、かなりの人気を呼んだことで、一般市民に販売しようと決めた。第3版は、2007年に印刷されたものがオンラインでも読むことが可能[99]

ノールデンが「消費する以上のエネルギーを摂取するから太るのだ」と唱える遥か以前から、ウィリアム・バンティングはカロリー理論に相当するやり方を実践していた。ほどなくして、これは減量においては何の役にも立たないことに気付いたバンティングは、『市民に宛てた、肥満についての書簡』の中で「減量に対して何の効果も無い方法」の1つに、「食べる量を減らして運動量を増やす」を挙げている。バンティングに炭水化物制限を教える前のウィリアム・ハーヴェイも、「激しい身体活動に励めば痩せられるはずだ」と考えていた。イングランドの医師、トマス・ホークス・タナー( en:Thomas Hawkes Tanner, 1824~1871 )も、 著書『The Practice of Medicine』( ISBN 978-1377805573 )の中で、「肥満を治療するにあたっての『ばかげた』治療法」の1つに、「食べる量を減らす」「毎日多くの時間を散歩と乗馬に費やす」を挙げ、「これらの方法をどんなに辛抱強く続けたところで、望む目的が達成されることはない」と断じている[11]

Letter on Corpulence』はまもなくベストセラーとなり、複数の言語にも翻訳された。その後、「Do you bant?」(ダイエットするかい?)、「Are you banting?」(今、ダイエット中なの?)という言い回しが広まった。この言い回しは、バンティングが実践した食事法について言及しており、時にはダイエットそのものを指すこともある[97]。のちにバンティングの名前から、「Bant」は「食事療法を行う、ダイエットをする」という意味の動詞として使われるようになり、スウェーデン語にもこの言葉が輸入されて使われるようになった[11]

南ローデシア(現在のジンバブエ)出身の科学者ティム・ノークス英語版Tim Noakes )は、「低糖質・高脂肪ダイエット」と名付け、この食事法を普及させた[100]

サイエンス・ジャーナリストゲアリー・タウブスGary Taubes )による著書『Good Calories, Bad Calories』(2007年)では、「A brief history of Banting」(「バンティングについての簡潔な物語」)と題した序章から始まり、バンティングについて論じている[101]。炭水化物の摂取を制限する食事法についての議論の際には、しばしばバンティングの名前が挙がる[102][103][104][105][106]。なお、バンティングは、この食事法が広まった功績は、自分にではなく、「(この食事法を教えてくれた)ハーヴェイにある」と主張した。

「減食と運動は無意味」[編集]

1990年代初期、アメリカ国立衛生研究所The National Institutes of Health )は、『Women's Health Initiative』と題した、約10億ドルに及ぶ研究を行った。この中で、「低脂肪の食事で心臓病や癌を本当に予防できるか」という研究も同時に行われた。5万人近くの女性を登録し、2万人をランダムに選び、果物・野菜・全粒穀物・食物繊維が豊富なもの・脂肪が少ないもの・・・これらを優先的に食べるよう指示した。この食事を続ける意欲を保つため、女性たちは定期的にカウンセリングを受けた。毎日の食事の摂取カロリーは360kcal分減らし、少ない量を食べ続けた。また、参加した女性たちは「少なく食べるように」「脂肪が少ないものを食べるように」「運動するように」という指示も与えられ、減食と運動を忠実にこなし続けた。この生活を8年間続けた結果、女性たちは(実験開始前と比べて)1人あたり平均で約1kg体重が減ったが、その腰回りは膨らんだ[11]。この事実が意味するところは、「彼女らの身体から減ったのは脂肪ではなく、筋肉である」ということである。また、研究者たちは「脂肪分の少ない食事は、心疾患、癌、その他の病気を予防できなかった」とも報告している。彼女らが受けたカウンセリングおよび食事の意味として、意識的か無意識的かを問わず、「少なく食べるよう心掛けた」ことである[11]。「消費カロリーが摂取カロリーを上回れば体重は減る」のが本当であるのなら、この試験に参加した女性たちが太った理由が説明できなくなる。脂肪は1kgにつき、約7000kcalのエネルギーに相当する。彼女らが、毎日の食事の摂取カロリーを360kcal減らしていたのなら、実験を開始して3週間で約1kgの脂肪が減っていたはずであり、1年続ければ約16㎏の脂肪が減る計算になる。試験開始の時点で、参加した女性たちの半数は肥満体であり、大多数は少なくとも過体重であった[11]

ハーバード大学の研究者ブルース・ビストリアン( Bruce Bistrian )は、「減食(食べる量を減らす)は、肥満に対する処置にも治療法にもならない。最も目立つ症状を一時的に緩和する方法でしかない。もしも減食が肥満に対する処置にも治療にもならないとするなら、これは『過食は肥満の原因ではない』ことを示す」と述べている[11]。「過食が肥満の原因である」という考えに疑問を投げかけるあらゆる理由の中で最も明確なものは、「肥満は、食べる量を減らしても治せない」という事実である。

1977年、アメリカ合衆国において、運動熱の高まりが強まっていたころ、アメリカ国立衛生研究所は、肥満および体重制御についての2度目の会議を主催した。この会議に集まった専門家たちは、「体重を制御するという点において、運動の重要性は、想像している以上に低い。ヒトは運動量を増やせば、同時に食べる量も増えがちになり、運動による消費エネルギーの増加が食べる量の増加に勝るのかどうか、それを予測するのは不可能である」という結論に達した[11]

カリフォルニア州ローレンスバークレー国立研究所( Lawrence Berkeley National Laboratory )の統計学者、ポール・ウィリアムズ( Paul Williams )と、スタンフォード大学の研究者ピーター・ウッド( Peter Wood )は、普段からよく走る習慣のある13000人を集め、これらのランナーたちの1週間の累計走行距離と、年ごとの体重の変化を比較する研究を行った。ピーター・ウッドは、運動が健康にどのような影響を及ぼすのかについて、1970年代から研究を行っていた人物でもある。この13000人のランナーについての研究では、最もたくさん走った人ほど最も体重が少ない傾向こそあったが、これらのランナー全員、「年を重ねるごとに体重が増えていく」傾向にあった[11]

2007年、ハーバード大学医学部長ジェフリー・フライアー( Jeffrey Flier )とその妻テリー・マラトス・フライアー( Terry Maratos-Flier )は、雑誌『Scientific American』に論文を寄稿し、その中で「ヒトの食欲とエネルギーの消費について、この2つは人間が意識的に変えられるような代物ではない」「この2つの要素のバランスの補正と結果が脂肪組織の増減につながるなどという、そんな単純な変数ではない」と述べている[11]

2007年8月、アメリカ心臓協会( The American Heart Association )とアメリカスポーツ医学会( The American College of Sports Medicine )は、身体活動と健康に関するガイドラインを共同で発表した。この団体の専門家たちは、週に5日、1日に30分程度の精力的な運動が「健康を保ち、促進するために必要である」と述べた。しかし、「肥満になることや痩せたままでいることに対して、運動がどのような影響を与えるのか」という質問になると、彼らは以下のようにしか答えられなかった。

「1日あたりのエネルギー消費の多い人は、それが少ない人に比べて、時間とともに体重が増える可能性が低い、と仮定することは理にかなっている。これまでのところ、この仮説を支持する証拠となるものについては、『説得力がある』とは呼べない」[11]

ゲアリー・タウブスは、「We don't get fat because we overeat; we overeat because we're getting fat.」(「ヒトは過食するから太るのではなく、身体が今まさに太りつつあるから過食に走るのである」)と明言している[11]。また、「肥満は、エネルギーバランス、カロリー理論、過食、熱力学、物理法則とは、何の関係も無い」「過食や運動不足は肥満の原因ではなく、あくまで『結果』でしかない」「『肥満』とは『栄養過剰』ではなく、『栄養失調』の一種である」と断じている[11]

炭水化物と肥満[編集]

アトキンス・ダイエット[編集]

アメリカ合衆国の医師、ロバート・アトキンスRobert Atkins )は、1959年にニューヨーク・マンハッタンにあるアッパー・イースト・サイドにて、心臓病および補完代替医療の専門医として開業した[107]

開業したての頃のアトキンスの仕事はあまりうまくいかず、さらには身体が太り始めたことで、アトキンスは意気消沈していた。ある時、アトキンスは、デラウェア州にある会社、デュポン社DuPont )に所属していた、アルフレッド・W・ペニントン( Alfred W. Pennington )が研究し、従業員に提供していた食事法を発見した[108]

1940年代、ペニントンは、過体重か太り過ぎの従業員20人に、「ほぼ肉だけで構成された食事」を処方していた。彼らの1日の摂取カロリーは平均3000kcalであった。この食事を続けた結果、彼らは平均で週に2ポンド(約1㎏)の減量を見せた。この食事を処方された過体重の従業員には、「一食あたりの炭水化物の摂取量は20g以内」と定められ、これを超える量の炭水化物の摂取は許されなかった。デュポン社の産業医療部長、ジョージ・ゲアマン( George Gehrman )は、「食べる量を減らし、カロリーを計算し、もっと運動するようにと言ったが、全くうまくいかなかった」と述べた。ゲアマンは、自身の同僚であるペニントンに助けを求め、ペニントンはこの食事を処方したのであった[11]

アトキンスは、ペニントンが実践していたこの食事法からヒントを得て、患者を診療する際に「炭水化物が多いものを避けるか、その摂取量を可能な限り抑えたうえで、肉、魚、卵、食物繊維が豊富な緑色野菜を積極的に食べる」食事法を奨め、それと並行する形で本を書き始めた。1972年、『Dr. Atkins' Diet Revolution』(邦題:『アトキンス博士のローカーボ(低炭水化物)ダイエット』)を出版し、その数年後に補完代替医療センターを開設した[109]

2002年、アトキンスは心臓発作を起こして倒れた。これについて、「高脂肪の食事が潜在的にどれほど危険であるかが証明された」という批判を数多く浴びた。しかし、複数のインタビューで、アトキンスは「私が心停止になったのは、以前から慢性的な感染症を患っていたからであって、脂肪の摂取量の増加とは何の関係も無い」と強く反論した[110][111][112]。なお、「食事に含まれる脂肪分の摂取と、肥満や各種心疾患とは何の関係も無い」というのは、炭水化物を制限する食事法を奨める人物に共通の見識である。

2003年4月、ニューヨークに大雪が降り、地面は凍結した。4月8日、アトキンスは通勤のため、凍った路上を歩いている途中、足を滑らせて転倒して頭部を強打し、意識不明の重体となり、集中治療室で手術を受けるも、意識が戻らないまま死亡している[113][114][115]

炭水化物制限食の歴史[編集]

「太りたくないのなら、炭水化物を避けなさい」と指導する食事法は奇抜でも斬新でもなく、歴史上何度も登場しており、この食事法の創始者は、ロバート・アトキンスが元祖というわけではない。前述した、デュポン社のアルフレッド・ペニントン以前に、ジャン・アンテルム・ブリア=サヴァランJean Anthelme Brillat-Savarin, 1755~1826 )、ジャン=フランソワ・ダンセル( Jean-François Dancel )、ユストゥス・フライヘアー・フォン・リービッヒJustus Freiherr von Liebig, 1803~1873 )、ウィリアム・ハーヴェイ( William Harvey, 1807~1876 )、ウィリアム・バンティングWilliam Banting, 1796~1878 )、ジョン・ユドキンJohn Yudkin, 1910~1995 )といった、歴史上の様々な人物が実践してきた方法である[11]。彼らはいずれも、「肉のような栄養価の高い食べ物は、ヒトを太らせることはない」「ヒトを太らせるのは、小麦粉のような精製された炭水化物、とくに砂糖である」「食事に含まれる脂肪分は、肥満や各種心疾患とは何の関係も無い」と確信していた[11]。アトキンスも著書『Dr. Atkins' Diet Revolution』の中で、「砂糖は始末に負えない厄介な物体」と断じている。

なお、1960年代以降、「動物性脂肪を豊富に含む動物性食品は、健康に悪影響を及ぼす可能性がある」と言われるようになると、栄養学者たちは、「動物の肉には、生命維持に欠かせない全ての必須アミノ酸、全ての必須脂肪酸、13種類ある必須ビタミンのうちの12種類がたくさん含まれている」という栄養学上の事実の指摘を控えるようになった[11]

方法論がどうであれ、「炭水化物を極力避ける」という点においては、バンティングを初め、過去の様々な人物が実践してきた食事法と同じである。

「肉食動物は決して太らない」

「ヒトを肥満にさせるのは、日々の食事を構成するデンプン質と小麦粉であり、これに砂糖も組み合わせれば確実に肥満をもたらす」

「ヒトにおいても、動物においても、脂肪の蓄積はデンプン質と穀物によってのみ起こる、ということは証明済みである」

「ジャガイモ、穀物、小麦粉由来のモノを食べ始めた途端、瞬く間に肥え太っていく」

「デンプン質の食べ物を常食している動物の身体には、強制的に脂肪が蓄積していく。ヒトもまた、この普遍的な法則からは逃れられない」

「デンプン質・小麦粉由来のすべての物を厳しく節制すれば、肥満を防げるだろう」と明言している[116][11]

  • 1844年、フランスの外科医で退役軍医、ジャン=フランソワ・ダンセル( Jean-François Dancel )は、肥満に関する自身の考えをフランス科学アカデミーで発表した。その著書『Obesity, or Excessive Corpulence』は、1864年英語に翻訳され、出版された。ダンセルは、

「患者が主に『肉だけ』を食べ、それ以外の食べ物の摂取は少量だけにすれば、一人の例外もなく肥満を治癒できる」

と述べている[11]。「炭水化物を避け、肉だけを食べることで肥満を治癒できる」というダンセルの主張は、ドイツ人の化学者ユストゥス・フォン・リービッヒによる研究を根拠にしており、リービッヒもダンセルも、肉を中心に食べる食事法を信じていた。 ダンセルは、

「肉ではないすべての食べ物(炭素と水素が豊富な食物。つまり炭水化物)は、身体に脂肪を蓄積させるに違いない。肥満を治すためのいかなる治療法も、この原理に基づいている」

「肉食動物は決して太っていない一方で、草食動物は太っている。カバはかなりの量の脂肪のせいで不格好に見える。彼らは植物性の物質(米、キビ、サトウキビ・・・穀物全般)のみを餌にしている」

と述べた[11]

  • イングランドの医師、トマス・ホークス・タナー( en:Thomas Hawkes Tanner, 1824~1871 )は、「『炭水化物を断つこと』こそが、減量を成功させる唯一の方法である」と確信していた。肥満治療について、「減食」と「身体活動」(「運動」)を、「ridiculous」(「何の価値も無い」)と切り捨てている。
  • 1866年ベルリンで開催された内科学会にて、「人気のある食事療法」に関する討論会が開かれた。その際、ウィリアム・バンティングが実践した方法が、肥満患者を確実に減らせる3種類の食事法の1つとして取り上げられた。他の2種類はドイツ人の医師が開発したもので、方法は微妙に異なるが、いずれの食事法にも共通するのは以下の2つであった。

「肉は無制限に食べてかまわない」[11]

「デンプン質が豊富なものは完全に禁止とする」[11]

  • 1950年代、ミシガン州立大学栄養学部主任マーガレット・オールソン( Margaret Ohlson )は、過体重の学生に従来型の飢餓食(※極度のカロリー制限食)を与えた。彼らの体重はほとんど減らないばかりか、

「すっかり活気が失せ、空腹であることを常に意識し続け、やる気が無くなっている」

と報告した。一方、タンパク質と脂肪を大量に含む食事を摂らせると、平均で週に3ポンド(約1.4kg)減量し、

「食間の空腹感に悩まされることはなく、気分の良さと満足感に包まれた」

と報告した。この食事法を実践した者は、いずれも特別な努力をすることなく体重を減らし、空腹感に悩まされることもなかった[11]

  • オールソンの教え子でコーネル大学の臨床学教授シャーロット・ヤング( Charlotte Young )は、1973年10月アメリカ国立衛生研究所で開催された会議にて、食事療法に関する講演を行った。医者が肥満について重点的に話し合う会議を定期的に開くようになった1960年代の半ばまでには、食事療法に関する講演が必ず行われており、それらの講演の内容はいずれも「炭水化物を制限する食事法について」であった。これらの会議のうち、5回は、1967年1974年にかけて、アメリカ合衆国と、欧州各国で開催された。ヤングは、アルフレッド・ペニントンがデュポン社で実践した炭水化物を制限する食事法を研究し、自身の師匠であるオールソンの業績について、この会議で発表した。ヤングは「体重および体脂肪の減少、その割合は、食事に含まれる炭水化物の量と逆相関しているように見える」「炭水化物の摂取量を減らし、脂肪の摂取量を増やすと、体重も体脂肪も大幅に減った」と報告した。炭水化物を制限する食事法について、ヤングは

「空腹感からの解放、異常な疲労感の緩和、満足のいく減量、長期にわたる減量とその後の体重制御への順当さに対する評価において、いずれもすばらしい臨床的成果を見せた」

と述べた[11]

  • The Principles and Practice of Medicine』の1901年度版にて、ウィリアム・オスラー( William Osler )は、肥満体の女性に対して「食べ物を食べ過ぎないこと。とくに、デンプン質が豊富な食べ物と砂糖を減らすように」と述べている[11]
  • 1907年、『A Textbook of the Practice of Medicine』にて、ジェームズ・フレンチ( James French )は、「肥満体における過剰な脂肪について、その一部は食べ物に含まれていた脂肪でできているが、その大部分は炭水化物を食べたのが原因で蓄積する」と述べている[11]
  • 1925年、ロンドンにあるセイント・トマス病院医科大学のH. ガーディナー・ヒル( H. Gardiner-Hill )は、炭水化物を制限する食事法を奨めており、医学雑誌『ランセット』(『The Lancet』)の中で「どのようなパンであれ、45~65%の炭水化物を含んでおり、食パンに至っては最大で60%に達する可能性があり、これらは廃棄されねばならない」と述べている[11]
  • 1936年デンマークの医師ペール・ハンセン( Per Hansenn )は、「『制限すべきは炭水化物だけであり、身体に脂肪を蓄積させる作用が無いタンパク質と脂肪を、空腹を感じたらいつでも食べて構わない』という点が、この食事法の有利な点である」と述べた[11]
  • 第2次世界大戦終盤、アメリカ海軍が太平洋を西に向かっていたころ、『U.S. Force's Guide』の中で、

「ニューギニアの北東にある群島、カロリン諸島では胴回りの管理に苦労するかもしれない」

「現地人の食べている基本的な食物は、パンノキの実、タロイモ、ヤマノイモ、サツマイモ、クズウコン・・・デンプン質が豊富なものであるため」

と、兵士たちに警告している[11]

  • 1946年に初版が出版されたベンジャミン・スポック( Benjamin M. Spock )による子育てについて記した著書『Baby and Child Care』にて「体重の増減がどれほどになるかは、デンプン質の食べ物をどれぐらい摂取するかで決まる」と記述されている。この文章はその後の50年間、全ての版で使われ続けた[11]
  • 1963年、サー・スタンリー・ディヴィッドソン( Sir Stanley Davidson )と、レジナルド・パスモア( Reginald Passmore )の2人は、『Human Nutrition and Diabetes』を出版した。この本では、

「人気のある『痩せる方法』は、いずれも炭水化物の摂取を制限するものである」

「炭水化物の多いものを食べ過ぎることこそが、肥満の最大の原因であり、その摂取は徹底的に減らすべきである」

と記述されている。同年、パスモアは、イギリスで出版されている栄養学の雑誌『British Journal of Nutrition』にて、以下の宣言で始まる論文の共著者にもなっている。

「全ての女性は、炭水化物の摂取が身体に脂肪を蓄積させることを知っている。これは1つの常識であり、このことに異議を唱える栄養学者は存在しないであろう」[11]

  • 1958年にはリチャード・マッカーネスRichard Mackerness, 1916~1996 )による著書『Eat Fat and Grow Slim』(『脂肪を食べて細身になろう』)、1960年にはヘルマン・ターラー英語版Herman Taller, 1906~1984 )による著書『Calories Don't Count』(『カロリーは気にするな』)が出版されており、いずれも炭水化物の摂取制限を奨める内容である。
  • イギリスの生理学者・栄養学者、ジョン・ユドキンJohn Yudkin )は、1972年に出版した著書『Pure, White and Deadly』の中で、「肥満や心臓病を惹き起こす犯人は砂糖であり、食べ物に含まれる脂肪分は、これらの病気とは何の関係も無い」と断じている。また、ユドキンは、「砂糖・小麦粉、その他炭水化物の含有量が多いもの全般を禁止する代わりに、肉・魚・卵・緑色野菜は自由に食べてよい」と主張している。

「体重を減らしたいのなら、炭水化物を食事から排除すれば成功する。これを守らなければ、減量は必ず失敗に終わる」

「炭水化物ではなく、タンパク質と脂肪の摂取を減らした場合、常に空腹感が付きまとい、その空腹が減量を失敗に導くであろう」

「炭水化物は人間の食事には必要ない。『必須炭水化物』なるものは存在しない」

と明言している[11]

「ヒトを病気にさせるのは動物性脂肪ではなく、炭水化物である」「今まで言われ続けてきた、『脂肪の摂取を減らしたり、低脂肪な食事をするように』という『伝統的な食事法』[117]は、何の役にも立たないが、炭水化物が少ない食事は肥満患者や糖尿病患者の健康を改善できるだろう」[118]と確信しており、「低脂肪の食事は、長期的に見ても『体重の減少に効果がある』との証明はされておらず、食事のあり方を変えるべきである」との立場を明確にしている[119]2008年にスウェーデンの保険福祉庁とアメリカ糖尿病学会が「炭水化物を制限する食事法は肥満や糖尿病治療に役立つ可能性がある」という評価をくだすも、ある5人のダイエットの専門家がそれを認めなかった。イーエンフェルトはこれに対して大いに疑問視した[120]2009年、イーエンフェルトは、スウェーデンの医療雑誌『Dagens Medicin』に、スウェーデン食糧庁による「動物性脂肪を避けるように」との警告には何の根拠も無いこと、国が推奨している現在の食事内容をただちに変えるべきであるという内容の記事を、12人の著者とともに共同で寄稿した[121]

2011年、イーエンフェルトは著書『Low Carb, High Fat Food Revolution: Advice and Recipes to Improve Your Health and Reduce Your Weight』を出版し、炭水化物を制限する食事法を奨めている[122]。本書は英語で書かれ、スウェーデン本国でベストセラーとなり、8つの言語に翻訳された[123]

  • イングランドの医師ジョン・ブリッファ( John Briffa )は、著書『Escape the Diet Trap』の中で、

「高糖質・低脂肪な食事に体重を減らす効果は無い」

「カロリー制限食は、体重を減らせないだけでなく、深刻な病気を患いやすくなる」

「体脂肪の蓄積を強力に推進する主要因子となるのはインスリンである」

インスリン抵抗性は、肥満および2型糖尿病と密接に関係している」

「インスリン抵抗性は、血糖値の乱高下、トライグリセライド(triglyceride, 中性脂肪値)の上昇で惹き起こされ、体内で発生する炎症作用の原因となり、これらはインスリンの大量分泌を促す食べ物の摂取で惹き起こされる。そのインスリンの大量分泌を惹き起こす食べ物は炭水化物である」

「食事に含まれる脂肪分の摂取と体重の増加には因果関係は無く、『脂肪の摂取を減らせば体重を減らせる』ことを示す証拠は無い」

「84時間に亘って生理食塩水のみの点滴を受け続け、絶食状態にあった被験者と、脂肪分だけを1日2000kcal分供給された被験者の血中の状態は、まったく同じであった」

「炭水化物の摂取を減らし、脂肪の摂取を増やすほど体重も体脂肪も減っていく」

「食べ物に含まれる脂肪分は、インスリンの分泌を全く促さない以上、太る原因にはなり得ない」

「動物性脂肪の摂取と、肥満および心臓病には何の因果関係も無い」

マーガリンのようなトランス脂肪酸は避けること」

「穀物の栄養価は極めて低い。穀物を動物に食べさせると、本来ならあり得ない速度で脂肪が蓄積していく。このことから、穀物は『食料』ではなく、『飼料』と呼ぶべきである」

「『タンパク質の摂取は腎臓に負担をかける』とする説には何の根拠も無い。体重1kgにつき、2.8gのタンパク質を摂取しても、腎機能に悪影響が出ることを示す証拠は見付からなかった」

「タンパク質は骨の原料でもあり、タンパク質の摂取を増やすことで骨折のリスクは低下する」

「タンパク質の摂取もインスリンの分泌を促すが、同時にグルカゴンの分泌も誘発し、インスリンによる脂肪蓄積作用を緩和する」

「食欲を満足させるのに最も効果的な食事と呼べるものは、タンパク質と脂肪が豊富で、炭水化物が極めて少ない食事である」

「有酸素運動に体重を減らす効果は無い」

と述べている[124]

過食実験[編集]

2013年、イングランド人のサム・フェルサム( Sam Feltham )は、1日に5000kcalを超えるエネルギーを摂取する過食実験を自らの身体で実施した。最初の21日間で栄養素の構成比を「脂肪53%(461.42g)、タンパク質37%(333.2g)、炭水化物10%(85.2g)」(「低糖質・高脂肪な食事」)に設定し、1日に「5794kcal」のエネルギーを摂取する生活を21日間続けた。21日後、フェルサムの体重は1.3kg増加したが、腰回りは3cm縮んだ。フェルサムの身体からは脂肪が減り、除脂肪体重が増加し、身体は引き締まった[125]

次に、フェルサムは摂取エネルギーの構成比を「炭水化物64%(892.7g)、タンパク質22%(188.65g)、脂肪14%(140.8g)」(「高糖質・低脂肪な食事」)に変え、1日の摂取エネルギーを「5793kcal」に調節し、再び21日間過ごした。21日後、フェルサムの体重は7.1kg増加し、腰回りは9.25cm膨らみ、顎の脂肪も膨らんでいた[126][127][128]。なお、この「炭水化物の摂取を増やし、脂肪の摂取を減らす食事」は、アメリカ糖尿病学会英語版The American Diabetes Association )やアメリカ心臓協会The American Heart Association )が推奨している「栄養バランスのとれた食事」である。

もう1つの実験として、フェルサムは「ヴィーガン食」(Vegan Diet, 完全菜食)による過食実験も実施した。ヴィーガン食は基本的に「高糖質・低タンパク・低脂肪」な食事である。1日の摂取エネルギーを「5794kcal」に調節したヴィーガン食で再び21日間過ごした。21日後、フェルサムの体重は4.7kg増加し、腰回りは7.75cm膨らみ、顎の脂肪も膨らみ、体脂肪率は12.9%から15.5%に上昇した[129]

砂糖と肥満[編集]

砂糖を摂取すると、高確率で肥満になる。砂糖は体内に入ると、血糖値の急上昇および高血糖の長時間の持続、インスリンの大量分泌、インスリン抵抗性、これらを同時に惹き起こす。果糖を投与された動物は、体重の制御ができなくなるだけでなく、摂食行動が止まらなくなり、体重が増えて体も動かさなくなることが動物実験で示された[130]。果糖は、インスリンやレプチンを初めとするホルモンの受容体を破壊し、ホルモン抵抗性を惹き起こし、糖尿病の合併症・内臓脂肪の蓄積・脂肪肝をもたらす直接の原因となる[131]

野生の肉食動物や、狩猟採集生活を送っている集団は、肥満になる可能性は極めて低いが、これは「炭水化物が多いもの・糖分・砂糖を摂取する機会がほぼ皆無であるから」である。

英語圏においては、『Sugar Addiction』(『砂糖中毒』『砂糖依存症』)という言い方が広まっており、「砂糖に対する欲求や、砂糖を多く含んだものが止められないという砂糖に対する渇望感は、中毒症状の一種であり、その中毒症状を惹き起こすのは砂糖である」という見方が広まっている。アメリカ合衆国の歯科医師ウェストン・プライスWeston Price )は、狩猟採集生活を送っている集団の食生活についての研究をまとめた報告書『食生活と身体の退化―先住民の伝統食と近代食その身体への驚くべき影響』(1939年)の中で、「砂糖を食べるようになってから、虫歯を患ったり、栄養不足に伴う病気が増えた」と述べている。ジョン・ユドキンは、著書『Pure, White and Deadly』(1972年)の中で、「肥満や心臓病を惹き起こす犯人は砂糖であり、食べ物に含まれる脂肪分は、これらの病気とは何の関係も無い」と断じている。ユドキンの主張を支持する者の1人として、カリフォルニア大学神経内分泌学者ロバート・ラスティグRobert Lustig )がおり、カリフォルニア大学が製作・公開したラスティグによる講演『Sugar: The Bitter Truth』の中で、「砂糖は毒物であり、ヒトを肥満にさせ、病気にさせる」「砂糖の含有量が多いものには課税すべきだ」と断じており[132]、著書『Fat Chance』の中でもそのように主張している。また、「砂糖はカロリーがあるだけで栄養価は皆無であり、肥満をもたらすだけでなく、タバコアルコールと同じように中毒性が強く、含有する成分の果糖が内分泌系に悪影響を与え、心臓病や心臓発作、2型糖尿病を発症するリスクを高める」として、「砂糖の含有量が多いものには課税すべきである」との主張を科学雑誌ネイチャー誌( 『Nature』 )に発表した[133]

ゲアリー・タウブスは、2016年に出版した著書『The Case Against Sugar』(『砂糖に対する有罪判決』)の中で、「砂糖は『中毒性の強い薬物の一種』であり、ヒトを肥満にさせるだけでなく、心疾患の原因でもあり、健康を脅かす」「肥満とは、身体がホルモン障害を惹き起こした結果であり、そのスイッチを入れるのは砂糖である」と断じている[134]

カナダの腎臓内科医ジェイスン・ファン( Jason Fung )も、「砂糖の摂取は、血糖値および血中のインスリン濃度を速やかに急上昇させ、その状態を長時間に亘って持続させ、さらにはインスリン抵抗性をも同時に惹き起こす」「砂糖や人工甘味料は、インスリン抵抗性を惹き起こす直接の原因となる」「『どれくらいの量なら砂糖を摂取してもいいか』というのは、『どれくらいの量ならタバコを吸ってもいいのか』という質問と同じである」「砂糖を食べると太る。この事実に異を唱える者はいないだろう」「太りたくない、体重を減らしたいのなら、真っ先にやるべきなのは、糖分を厳しく制限することである」と断じている[135]

インスリンと肥満[編集]

「インスリンがヒトを太らせる」[編集]

体重を目標もしくはそれ以下まで落としたものの、その後再び体重が増えてダイエット開始前と同じ体重に戻ったり、以前よりも体脂肪率が増加する。これは俗にリバウンドと呼ばれている。減量とリバウンドを繰り返すと、痩せにくく、太りやすい状態となる。

体重のリバウンド現象については、インスリンおよびインスリン抵抗性が原因と考えられている。ジェイスン・ファンは、「リバウンドとは、インスリンが設定した体重に戻ろうとすること」と述べている。「体重の『設定値』を決めるのはこのインスリンであり、インスリンが過剰に分泌される状態およびインスリン抵抗性が続くと、インスリンが『体重の設定値のつまみを回す』。こうなると、何をどうしようとも、身体はインスリンが設定した体重に戻ろうとする」「体重のリバウンドが起こるのは、あなたの意志が弱いわけでも、努力が足りないわけでもない。インスリンがその人の体重を決める」という[135]。また、身体活動および運動の効果に対しても、「体重を減らすことを目的に、食べる量を減らして運動をする習慣を付ける実験は、いずれも例外なく失敗に終わっている」「どれだけ運動を頑張ってこなし、食べる量を減らしたところで体重を減らす効果は無いことは証明済みである」「運動する人に比べて、運動しない人ほど痩せている[135]と結論付けている。「やろうと思えば誰でも太らせることが可能だ。インスリンを注射するだけでいい。インスリン濃度が高い状態が続く限り、どんどん太り続ける。何をどうしようとも無駄である」と述べ、「『肥満ホルモン』ことインスリンがヒトを太らせる」と結論付けている[135]。炭水化物の摂取制限を奨める人物も全員例外なく、「インスリンが出るから太る」という結論で一致しており、「過食や運動不足は肥満の原因ではなく、あくまで『結果』でしかない(「身体が太って脂肪が蓄積したあとに、過食したり、動かなくなる」)」と断じている。

なお、インスリノーマとはインスリンの大量分泌を促す腫瘍のことであり、これを摘出しない限り体重も体脂肪も増加し続け、肥満の原因となる。また、インスリンを注射するか、インスリンと同様の作用を持つ薬を注射しても肥満になる。インスリンの濃度が高い状態では、身体は一方的に太り続けていく。これは、その人がどれぐらい食べたか、運動していたかどうかは、何の関係も無い。

1965年、医学物理学者のロザリン・サスマン・ヤロウRosalyn Sussman Yalow )と、医師で化学者のソロモン・アーロン・バーソン( en:Solomon Aaron Berson )の2人は、「脂肪を脂肪細胞から放出させ、それをエネルギーにして消費する」ためには、「“Requires only the negative stimulus of insulin deficiency.”」(「『インスリン不足』という負の刺激以外は必要ない」)と明言した[11]

ハーバード大学の元医学部長ジョージ・F・ケイヒル・ジュニア( en:George F. Cahill Jr., 1927~2012 )は、

Carbohydrates is driving insulin is driving fat.」(「脂肪を操るインスリンを、炭水化物が操る」)[11][136][137]との言葉を残している。

断食と肥満治療[編集]

ジェイスン・ファンは「血中のインスリン濃度が低い状態を維持することにより、インスリン抵抗性と肥満を治療し、安定して体重を減らす」手段について、「間欠的に行う断食」( Intermittent fasting )を推奨している[135][138][139]

また、断食を382日間続け、456ポンド(約207㎏)あった体重を180ポンド(約82㎏)まで減らし、最終的に276ポンド(約125㎏)の減量に成功したスコットランド人、アンガス・バルビエーリAngus Barbieri )がいる。バルビエーリは一切の固形物を摂取することなく、水、茶、ブラックコーヒー、ビタミンとミネラルのみで生活することで、自分で肥満を治療した。バルビエーリが行った断食は、1971年版のギネスブックにも登録されている[140][141]

脚注[編集]

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  2. ^ 生活習慣に着目した疾病対策の基本的方向性について(意見具申)」では肥満を「生活習慣病」の1つに含めている
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関連項目[編集]

外部リンク[編集]